Adobe Fuse CCとPhotoshop CCとの連携覚書
別項でご紹介したとおり、6年ぶりにAdobe製品を問題なく使えるようになった。まず最初に利用を試みたのがPhotoshop、そして次にLightroomだが、今のところまだプレビュー版ではあるものの3Dキャラクターを簡単に作ることができる Fuse CCをPhtoshopとの連動で試してみたかった…。しかしFuseとかMuseと似た名前で煩わしいが(笑)。
すでに多くの方々がこのFuse CCに興味を持っているかと思うが、一般的に2Dであれ3Dであれ、さまざまなコンテンツの中で扱いというか、クオリティの高い人の姿を使うことはなかなか容易ではない。著作権の問題は勿論だがデザインや企画の中でよほど大きな企画なら別だが、いちいち本職のモデルに登場願えることなど予算的にも期日的にもないのが現状だ。
私もプレゼンやちょっとした企画に人の姿を、それもストックフォトにあるような限定されたポーズやモデルではなく自身が納得いく人物を好きなように使いたいと常々考えてきた。そうした意図から1994年だったと記憶しているがサンフランシスコで開催されたMacworld Expoのブースで出会った Poser 1.0を手にすることになった。
Poser 1.0は開発者のLarry Weinberg氏自身、デザイン時のポーズを考察するための木製マネキン人形の代わりにPoserを考え出したと言っている。 したがってver.1.0の仕様は現在のPoserから想像することができないほどシンプルというよりチープで「これで何ができるか?」と思うほどのものだった。
しかしご承知のように現在ではDAZに押されているものの、共に写真と見間違うようなクオリティの3Dキャラクタが作成可能になっている。

※Poser Pro 2010の画面例
私自身、アップデートする度にPoserを手に入れてきたものの本格的に使う気になったのはPoser 6になってからだ。そして3D景観作成ソフトの Vueと共に膨大な有償コンテンツを集めてきた。Poserにしてもモデルの基本となる人物キャラだけでなく衣装や髪型、靴や装身具などなど、その場その場で適切なアイテムを利用できるようにとそれぞれをCD-Rに収めてすぐ活用できるように工夫してきた。

※PoserやVueの3Dコンテンツを分野別にCD-Rに保存しバインダーで整理及び管理してきた。写真は極一部
そのPoserも手慣れたとはいえ衣装ひとつ正確にマッチングさせるのは相応のノウハウもいるし面倒な場合もある。なによりもPoserはGUIにしてもクセが強いこともあり好みが分かれるところに違いない。
その点Adobe Fuse CCはざっと見た感じの印象はさすがに今風のインターフェースであり、なによりもその基本は確実・簡単なのが特長だ。ただし現在の所はまだプレビュー版であるからか、ポーズにしても衣装にしてもプリセットされている中から選択するしかないが、正式なバージョンあるいは進化の過程では衣装や髪型などなど基本形以外は別途購入する形になると思われる。

※Fuse CCで試作したキャラクタ例
ともあれFuse CC最大の利点は申し上げるまでもなくPhtoshopとの連携が取れていることにある。例えばPhtoshopの背景レイヤーにFuse CCで作った3Dキャラを持ち込んで角度やサイズ、あるいはボーズや顔の表情までをも変更して最終の仕上がりまで持って行けるからだ。
ということで私自身まだまだFuse CCを細部まで知ったわけではないが、今回はPhtoshopとの連携において、どのようなことができるのかを自身の覚書として書き留めてみたい。したがってそれぞれの過程のオペレーションも多義に渡るがポイントだけに留めるのでご承知願いたい。
さて、ここでは前記したように別途用意した背景にFuse CCで作ったキャラクタをフロントのレイヤーとして合成するまでの概要を見ていくことにする...。
まずはFuse CCを起動してみよう。Fuse CCによる3Dキャラクタの作成は右に順次表示するプリセットされたバリエーションの中から任意のものをクリックして選択するたけだ。
最初は "HEAD" の選択だが、リアルな人物キャラからアニメキャラまで16種用意されている中から選ぶ。ご覧のように女性キャラと男性キャラ、そして人種も選択できる。

※Fuse CCを起動するとまずは "HEAD" の選択から始まる
"HEAD" を選ぶと次は "TORSO" すなわちボディの選択だ。こうして足や手を選んでいくだけで位置合わせなどに注視しなくても基本ポーズの3Dキャラクタが出来上がる。


※ "TORSO" の選択(上)と手足を完成させたキャラクタ例(下)
なお3Dキャラクタが表示されている上には "Assemble","Customize","Clothing", "Texture" という4つのタブがあるが、文字通り基本の "Assemble"ができたら次に"Customize" をクリックしてみよう。ここでは腕や足の長さ、太さだけでなくバストの位置やボディサイズなどを変更できるが、ここでは基本形のまま"Clothing"に進む...。

※衣裳と髪の毛および靴を履かせたキャラクタ完成形
"Clothing"は当然のことながら衣装を選ぶわけだが、まだこのプレビュー版ではバリエーションが少ないものの後でテクスチャやカラーも変更できるのでまずはシンプルな "TOPS" と "BOTTOMS" そして "SHOES" および "HAIR" までを選んでみよう。
なおこの"Clothing" モードでもoptionキーを押しながらキャラクタ画面をドラッグすることで360度、どこからでも確認ができる。
なお次の"Texture" もウェアの質感やカラーを変更可能だということだけを念頭に入れ、ここまでのデータをPhtoshopに渡すことにしよう。

※衣裳の質感やカラーも編集できるが具体例は割愛して先に進む
ちなみにこのFuse CCからのデータ保存だがFuse CCとしてのファイル保存はメニューから実行する。重要なのは画面右上にある "Save to Mixamo" と "Save to CC Libraries" のボタンだ。
"Save to Mixamo" をクリックすればAdobeが昨年買収したFuse CC開発元のサイトに移行し、これまで作った3Dキャラクタを使いアニメーション作りができるようになる。ここでは "Save to CC Libraries" のボタンをクリックしてその3DキャラクタファイルをPhtoshop CCで開いてみる。
ただし現行のFuse CCにはまだまだバグがあり、正常に動作しなかったりもするのでまずは1度で巧く行かなくても2度3度と試すことをお勧めする。また "Save to CC Libraries" ボタンをクリックして保存した場合も「Your character is being synced to your Creative Cloud Library. This will take about a minute or two. Access your character from the Libraries panel in Photoshop CC.」のメッセージが表示されるように同期するためPhotoshoのパネルに表示するのに1~2分程度かかることがあるので注意しておきたい。

※ "Save to CC Libraries" で保存するがご覧のメッセージが表示。Phtoshop CCなどで共有できるには少々時間がかかる場合がある
ここからはFuse CCを終了させてPhtoshop CCを起動する...。
Phtoshopのオペレーションに関しては多くのユーザーが熟練されていることと思うのでステップごとの細かな説明は省くが、まずはメニューバー右のポップアップメニューを操作してワークスペースを "3D" にする。そして CCライブラリアイコンをクリックすると先般Fuse CCで保存したデータが指定ライブラリ...初期設定のままでは「マイライブラリ」内に表示するはずだ。したがって当該ライブラリをダブルクリックしてPhtoshopのドキュメントウインドウに表示させる。

※PhtoshopのライブラリからFuseで作ったキャラクタデータを読み込む
3Dキャラクタが表示されたら続いて「3Dパネル」を "3D" タブにして "Tops_Skeleton" を選択する。すると「属性パネル」の "Body" がアクティブになり、その下に様々なポーズのサムネイルが表示する。


※ "3D" タブにして "Tops_Skeleton" を選択(上)。これで「属性パネル」の "Body" がアクティブになり、その下に様々なポーズのサムネイルが表示(下)
なおギアアイコンをプレスするとカテゴリー別のポーズメニューが表示されるので、ここでは"Dance" を選ぶ。そして "On Right Toes, Left Leg Raised" を選択するとドキュメントウインドウ上のキャラクタもそのポーズとなる。

※Phtoshop上のキャラクタにポーズをつけた
ドキュメントウインドウ上のキャラクタはメニューバーの "3Dカメラの回り込み" ツールにすればマウスドラッグで360度回転できるし 「3Dパネル」の "Infinite Lite 1" で照明のコントロールができる。

※照明のコントール例
※ここまでのキャラクタをPhtoshop上でマウスドラックにより回転させた例
続いて3Dキャラクタのポーズはこのままに、表情をもっと明るくしてみよう。それには再度「3Dパネル」の "Tops_Skeleton" を選択し、続けて「属性パネル」を "Face" に切り換えてみる。そう、その前に表情の変化がよく分かるように頭部を拡大表示しておくとよい。

※Faceのサムネイル群
この "Face" タブにするとギアアイコンのポップアップメニューは "Happy", "Modeling" ...と変わるが、ここでは "Happy"のカテゴリーを選び、表情のサムネイルから " Exciting Surprise" を選んだ。これで踊っている表情らしさになった...。

※表情を変える
いよいよ背景との合成となるが、大体どのようなサイズ、どのような角度がよいか当たりをつけてキャラクタの位置を決めておくと良いが、この連携の面白さはここからに違いない。なぜなら別レイヤーに背景画像を読み込み、そのフロントレイヤーに3Dキャラクタを置いた後でも照明コントールやポーズおよび表情の変化、そしてキャラクタの位置は勿論だが回転なども調整できることだ。したがって実際に合成してみてから陰の位置などにも考慮しベストの状態を作り出すことが出来る。
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※背景と3Dキャラクタの合成(上)と、合成後にキャラクタを回転させた例(下)
さてさて、レイヤーのコントロールおよび合成の位置合わせなどが終わったら最後に3Dキャラクタのレンダリングを行う。なぜならここまでのPhtoshop上の3D表示はいわゆるプレビューであり、拡大して見れば一目瞭然だがオブジェクトの形状が粗かったり、髪のディティールや陰などなどが粗いはずだ。

※レンダリング前のキャラクタを拡大するとプレビューなので粗が目立つ
レンダリングにはデータのサイズやマシンパワーなどに依存するものの、相応の時間がかかるがその仕上がりは当然とはいえプレビュー画質の比ではない。
なおレンダリングが終了した後でもレイヤーを統合する前なら再度3Dキャラクタの編集ができるが、その場合はレンダリング画質はプレビューに戻ってしまうので調整後に再度レンダリングする必要がある。

※前記のデータをレンダリングした例
納得がいく合成ができ、一枚のグラフィックとする場合は申し上げるまでもないが目的に従い、例えばレイヤーの統合をするなりして作品として仕上げる...。

※今回の試作による完成例【クリックで拡大】
ということでFuse CCとPhtoshopCCとの連携の基本を見てきたが、プレビュー版とはいえFuse CCの可能性と魅力は十分堪能できた。また別途 "Mixamo" サイトにアクセスしアニメーションにも挑戦してみたが、こちらはまた別の機会にご紹介できたらと考えている。
すでに多くの方々がこのFuse CCに興味を持っているかと思うが、一般的に2Dであれ3Dであれ、さまざまなコンテンツの中で扱いというか、クオリティの高い人の姿を使うことはなかなか容易ではない。著作権の問題は勿論だがデザインや企画の中でよほど大きな企画なら別だが、いちいち本職のモデルに登場願えることなど予算的にも期日的にもないのが現状だ。
私もプレゼンやちょっとした企画に人の姿を、それもストックフォトにあるような限定されたポーズやモデルではなく自身が納得いく人物を好きなように使いたいと常々考えてきた。そうした意図から1994年だったと記憶しているがサンフランシスコで開催されたMacworld Expoのブースで出会った Poser 1.0を手にすることになった。
Poser 1.0は開発者のLarry Weinberg氏自身、デザイン時のポーズを考察するための木製マネキン人形の代わりにPoserを考え出したと言っている。 したがってver.1.0の仕様は現在のPoserから想像することができないほどシンプルというよりチープで「これで何ができるか?」と思うほどのものだった。
しかしご承知のように現在ではDAZに押されているものの、共に写真と見間違うようなクオリティの3Dキャラクタが作成可能になっている。

※Poser Pro 2010の画面例
私自身、アップデートする度にPoserを手に入れてきたものの本格的に使う気になったのはPoser 6になってからだ。そして3D景観作成ソフトの Vueと共に膨大な有償コンテンツを集めてきた。Poserにしてもモデルの基本となる人物キャラだけでなく衣装や髪型、靴や装身具などなど、その場その場で適切なアイテムを利用できるようにとそれぞれをCD-Rに収めてすぐ活用できるように工夫してきた。

※PoserやVueの3Dコンテンツを分野別にCD-Rに保存しバインダーで整理及び管理してきた。写真は極一部
そのPoserも手慣れたとはいえ衣装ひとつ正確にマッチングさせるのは相応のノウハウもいるし面倒な場合もある。なによりもPoserはGUIにしてもクセが強いこともあり好みが分かれるところに違いない。
その点Adobe Fuse CCはざっと見た感じの印象はさすがに今風のインターフェースであり、なによりもその基本は確実・簡単なのが特長だ。ただし現在の所はまだプレビュー版であるからか、ポーズにしても衣装にしてもプリセットされている中から選択するしかないが、正式なバージョンあるいは進化の過程では衣装や髪型などなど基本形以外は別途購入する形になると思われる。

※Fuse CCで試作したキャラクタ例
ともあれFuse CC最大の利点は申し上げるまでもなくPhtoshopとの連携が取れていることにある。例えばPhtoshopの背景レイヤーにFuse CCで作った3Dキャラを持ち込んで角度やサイズ、あるいはボーズや顔の表情までをも変更して最終の仕上がりまで持って行けるからだ。
ということで私自身まだまだFuse CCを細部まで知ったわけではないが、今回はPhtoshopとの連携において、どのようなことができるのかを自身の覚書として書き留めてみたい。したがってそれぞれの過程のオペレーションも多義に渡るがポイントだけに留めるのでご承知願いたい。
さて、ここでは前記したように別途用意した背景にFuse CCで作ったキャラクタをフロントのレイヤーとして合成するまでの概要を見ていくことにする...。
まずはFuse CCを起動してみよう。Fuse CCによる3Dキャラクタの作成は右に順次表示するプリセットされたバリエーションの中から任意のものをクリックして選択するたけだ。
最初は "HEAD" の選択だが、リアルな人物キャラからアニメキャラまで16種用意されている中から選ぶ。ご覧のように女性キャラと男性キャラ、そして人種も選択できる。

※Fuse CCを起動するとまずは "HEAD" の選択から始まる
"HEAD" を選ぶと次は "TORSO" すなわちボディの選択だ。こうして足や手を選んでいくだけで位置合わせなどに注視しなくても基本ポーズの3Dキャラクタが出来上がる。


※ "TORSO" の選択(上)と手足を完成させたキャラクタ例(下)
なお3Dキャラクタが表示されている上には "Assemble","Customize","Clothing", "Texture" という4つのタブがあるが、文字通り基本の "Assemble"ができたら次に"Customize" をクリックしてみよう。ここでは腕や足の長さ、太さだけでなくバストの位置やボディサイズなどを変更できるが、ここでは基本形のまま"Clothing"に進む...。

※衣裳と髪の毛および靴を履かせたキャラクタ完成形
"Clothing"は当然のことながら衣装を選ぶわけだが、まだこのプレビュー版ではバリエーションが少ないものの後でテクスチャやカラーも変更できるのでまずはシンプルな "TOPS" と "BOTTOMS" そして "SHOES" および "HAIR" までを選んでみよう。
なおこの"Clothing" モードでもoptionキーを押しながらキャラクタ画面をドラッグすることで360度、どこからでも確認ができる。
なお次の"Texture" もウェアの質感やカラーを変更可能だということだけを念頭に入れ、ここまでのデータをPhtoshopに渡すことにしよう。

※衣裳の質感やカラーも編集できるが具体例は割愛して先に進む
ちなみにこのFuse CCからのデータ保存だがFuse CCとしてのファイル保存はメニューから実行する。重要なのは画面右上にある "Save to Mixamo" と "Save to CC Libraries" のボタンだ。
"Save to Mixamo" をクリックすればAdobeが昨年買収したFuse CC開発元のサイトに移行し、これまで作った3Dキャラクタを使いアニメーション作りができるようになる。ここでは "Save to CC Libraries" のボタンをクリックしてその3DキャラクタファイルをPhtoshop CCで開いてみる。
ただし現行のFuse CCにはまだまだバグがあり、正常に動作しなかったりもするのでまずは1度で巧く行かなくても2度3度と試すことをお勧めする。また "Save to CC Libraries" ボタンをクリックして保存した場合も「Your character is being synced to your Creative Cloud Library. This will take about a minute or two. Access your character from the Libraries panel in Photoshop CC.」のメッセージが表示されるように同期するためPhotoshoのパネルに表示するのに1~2分程度かかることがあるので注意しておきたい。

※ "Save to CC Libraries" で保存するがご覧のメッセージが表示。Phtoshop CCなどで共有できるには少々時間がかかる場合がある
ここからはFuse CCを終了させてPhtoshop CCを起動する...。
Phtoshopのオペレーションに関しては多くのユーザーが熟練されていることと思うのでステップごとの細かな説明は省くが、まずはメニューバー右のポップアップメニューを操作してワークスペースを "3D" にする。そして CCライブラリアイコンをクリックすると先般Fuse CCで保存したデータが指定ライブラリ...初期設定のままでは「マイライブラリ」内に表示するはずだ。したがって当該ライブラリをダブルクリックしてPhtoshopのドキュメントウインドウに表示させる。

※PhtoshopのライブラリからFuseで作ったキャラクタデータを読み込む
3Dキャラクタが表示されたら続いて「3Dパネル」を "3D" タブにして "Tops_Skeleton" を選択する。すると「属性パネル」の "Body" がアクティブになり、その下に様々なポーズのサムネイルが表示する。


※ "3D" タブにして "Tops_Skeleton" を選択(上)。これで「属性パネル」の "Body" がアクティブになり、その下に様々なポーズのサムネイルが表示(下)
なおギアアイコンをプレスするとカテゴリー別のポーズメニューが表示されるので、ここでは"Dance" を選ぶ。そして "On Right Toes, Left Leg Raised" を選択するとドキュメントウインドウ上のキャラクタもそのポーズとなる。

※Phtoshop上のキャラクタにポーズをつけた
ドキュメントウインドウ上のキャラクタはメニューバーの "3Dカメラの回り込み" ツールにすればマウスドラッグで360度回転できるし 「3Dパネル」の "Infinite Lite 1" で照明のコントロールができる。

※照明のコントール例
※ここまでのキャラクタをPhtoshop上でマウスドラックにより回転させた例
続いて3Dキャラクタのポーズはこのままに、表情をもっと明るくしてみよう。それには再度「3Dパネル」の "Tops_Skeleton" を選択し、続けて「属性パネル」を "Face" に切り換えてみる。そう、その前に表情の変化がよく分かるように頭部を拡大表示しておくとよい。

※Faceのサムネイル群
この "Face" タブにするとギアアイコンのポップアップメニューは "Happy", "Modeling" ...と変わるが、ここでは "Happy"のカテゴリーを選び、表情のサムネイルから " Exciting Surprise" を選んだ。これで踊っている表情らしさになった...。

※表情を変える
いよいよ背景との合成となるが、大体どのようなサイズ、どのような角度がよいか当たりをつけてキャラクタの位置を決めておくと良いが、この連携の面白さはここからに違いない。なぜなら別レイヤーに背景画像を読み込み、そのフロントレイヤーに3Dキャラクタを置いた後でも照明コントールやポーズおよび表情の変化、そしてキャラクタの位置は勿論だが回転なども調整できることだ。したがって実際に合成してみてから陰の位置などにも考慮しベストの状態を作り出すことが出来る。
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※背景と3Dキャラクタの合成(上)と、合成後にキャラクタを回転させた例(下)
さてさて、レイヤーのコントロールおよび合成の位置合わせなどが終わったら最後に3Dキャラクタのレンダリングを行う。なぜならここまでのPhtoshop上の3D表示はいわゆるプレビューであり、拡大して見れば一目瞭然だがオブジェクトの形状が粗かったり、髪のディティールや陰などなどが粗いはずだ。

※レンダリング前のキャラクタを拡大するとプレビューなので粗が目立つ
レンダリングにはデータのサイズやマシンパワーなどに依存するものの、相応の時間がかかるがその仕上がりは当然とはいえプレビュー画質の比ではない。
なおレンダリングが終了した後でもレイヤーを統合する前なら再度3Dキャラクタの編集ができるが、その場合はレンダリング画質はプレビューに戻ってしまうので調整後に再度レンダリングする必要がある。

※前記のデータをレンダリングした例
納得がいく合成ができ、一枚のグラフィックとする場合は申し上げるまでもないが目的に従い、例えばレイヤーの統合をするなりして作品として仕上げる...。

※今回の試作による完成例【クリックで拡大】
ということでFuse CCとPhtoshopCCとの連携の基本を見てきたが、プレビュー版とはいえFuse CCの可能性と魅力は十分堪能できた。また別途 "Mixamo" サイトにアクセスしアニメーションにも挑戦してみたが、こちらはまた別の機会にご紹介できたらと考えている。
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