ラテ飼育格闘日記(483)
梅の花は咲きはじめ、桜も種によってはちらほらと咲き始める季節になったが朝晩はまだまだ寒い。この25日も明け方雪が降った…。短い時間であがったので交通機関に影響があるほどの積雪はなかったが、散歩で通る路々は薄く雪化粧となり風景は一変していた。オトーサンは寒くて少しでも早く帰りたいところだが、我が娘はこの雪が好きなのだから困る。
我々は散歩にしても通勤にしても雪は大敵だ。足元は危なっかしくなるし油断すれば怪我もありうる。そして毎度のことだが交通機関への影響も大だから、都会の雪は部屋の中で暖かいお茶でも飲みながら雪景色を見ている分にはよいものの働く人たちには迷惑な話なのだ…。

※なに考えているんだか...
しかしラテはこの雪が大好きだ。ワンコすべてが雪好きだとは限らないらしいし事実近所のワンコたちの中にも寒さ対策の服を着せてもらっているにもかかわらず震えているワンコもいる。
その点ラテは雪はウェルカムのようで人がまだ足を踏み込んでいない場所にわざわざマズルから突っ込んでいく。見ているオトーサンはさぞや肉球も冷たいのではないかと気が気ではないが、積雪の上に座り込むだけでなく時には腹ばいになるのだから驚く。
25日の明け方の雪は人や車が通る路面には積もらず歩くには支障なかったが、建物の屋根は勿論、土手や樹木には多少積もったのでいつもの散歩道が一変した。オトーサンはこの程度で済んでヤレヤレと思いながら歩くがラテは僅かの積雪の場所を探しながら歩く。通り道の土手も半分は土が見えている有様だったが、鼻の先に雪が付いた顔でオトーサンを誘う…(笑)。

※鼻の頭に雪を付けて喜んでいる(笑)
しかしラテは四輪駆動だからよいがオトーサンは二足歩行だし、ましてやまだギックリ腰が完治していないのでラテの要望には100%応えてあげられないが、それでも雪の感触を確かめたラテはご機嫌だった。ともかくオトーサンは雪に限らず、気温がマイナスの朝にノンビリと散歩する気分にはならない。無論ラテがいなければオトーサンは絶対に…ゼッタイにこんな日は自宅から一歩も出ないだろう。だからラテの排泄が終わったら早く帰りたいのだが、ラテは反対に少しでも長くゆっくりと散歩したいのだから困ってしまう。

※オトーサンはしばし、いつもの風景と一変した雪化粧をiPhoneに収めた
列んでいる植え込みの小さな葉1枚1枚を丁寧に嗅ぎ分けていたり、街路樹の1本1本を丁寧にクンクンするラテを理解したいとは思うし、これでも最初よりは随分と気が長くなったと自分では思っているが、やはり次第にイライラしてくる(笑)。人間側の理屈ではそんなバッチイ場所の臭いを丹念に嗅ぐなど思いもよらないが、ワンコは嗅覚の生き物だ。我々が視覚にほとんどの情報を頼っているのと同様にワンコは嗅覚で世界を “見ている” という。
以前にも書いたが、ラテが臭いを嗅ぎながら歩き、場所によってはマーキングするその姿はオトーサンたちがTwitterで情報交換していることと重なってくる。植え込みにオシッコの痕があれば必ずといってよいほど近づきたいとリードを引くが丁寧に臭いを嗅ぎ、時には後戻りして確認しながら歩くその姿はまさしくオトーサンたちがTwitterのタイムラインを読んでいることに通じるように思えるのだ。
オシッコの臭いには性別、年齢、健康状態などなど多くの情報が含まれているというからまさしくワンコはその情報を読みつつ、時に「これは!」という相手、すなわちフォロワーさんだったり、気に入った書き込みの場合に「いいね!」やリツィートするのと同様にマーキングするわけだ。
だからいつもいつも闇雲にリードを引いて進むのも気がひけるし、散歩はそうしたラテにとっての世界を確認する日課でもあることは重々承知しているつもりだが、それでも寒いものは寒い(笑)。
だから「ラテ、頼むから街路樹の臭いを嗅ぐのは3本おきにしろよ!」などとオトーサンも訳の分からないことをいいながら気を紛らわすしかない。そんなとき丁度後ろから通り過ぎて行ったOLに「クスッ」と笑われたりもする。
そんな朝のひととき、ラテと攻防戦を繰り返しながら歩みを進めるオトーサンだが、気温が多少でも高いときはやはり楽だ。
積雪のあった3日前のこと、ラテが夕方の散歩のときまたまた以前日参していた広い公園に足を向けた。ラテにとって大切な場所だと承知しているから片道40分の道のりは天候が悪くなければ文句はない。しかし結果何の刺激もないと帰り道がノロノロ歩きとなるのでそれが困るのだ。そして旧知の公園に行ったからといって知り合いの飼い主さんや友達ワンコに会える確率は極めて低い…。
ともかくその日は天気もまずまずだったし、オトーサンの腰もまずまずだったので公園に向かった。広い公園に足を踏み入れたが、見渡す限りではワンコなど一匹もいない。嗚呼〜今日も収穫なしか…とオトーサンが思ったとき「あっ、ラテちゃん」という声が後ろから聞こえた。

※ラテの大好きな女子と5ヶ月ぶりに出会えた。オトーサンに「アタシ嬉しい」と言ってるようなラテの表情が印象的だ
それはこの公園で知り合い、会う度にラテを可愛がってくれた女子で、最初出会ったときには小学3年生だったと思うが今年中学校を卒業し高校へ進学するという。それだけオトーサンも歳を取ったのだと実感せざるを得ないが、その女子も学校が変わり、生活パターンが変わればこの公園で会えることもまずなくなるかも知れない。

※もしかしたら今以上に会えなくなるかも知れないので当該「ラテ飼育格闘日記」のURLを記したカードを受け取ってもらった
ラテは相変わらず飛びつきたい様子だったが制服を汚しては申し訳ないのでオトーサンはリードをコントロールするが、ラテの力はもの凄い。オトーサンはフト別れ際に思いついてこの「ラテ飼育格闘日記」のアドレスを記したカードを受け取ってもらった。女子は「必ず見ます!」といってくれたが、新しい環境でも健康で元気に過ごしていただきたいものだ。
名前も住所も知らないラテを介した孫のようなオトモダチだが、もしラテのことを思い出してくれるときがあったら、近況をメールしていただけると嬉しい。
ラテは名残惜しそうに女子の後ろ姿を眺めていたが、おかげさまで機嫌はすこぶるよいことが一目見てよくかわる。現金なもので歩き方も違うし頻繁にオトーサンにアイコンタクトしてくる。
さて、女子と別れた場所から十数メートル先にベンチがあり、古くからこの公園でワンコを連れて来ていた年配の男性が座っていた。ただし昨年9月だったか、愛犬のダックスフントが亡くなったことを以前お聞きしたばかりだったがワンコ同士遊ぶことはなかった。しかし大人、時に男性には警戒するラテもよく知っている方だから吠えもせず差し出してくださった手の臭いを嗅いでいた。

※ベンチに座っていたご主人に「遊ぼう!」のポーズを見せるラテ
つぎの瞬間、そのご主人に対して初めてラテは一声上げたと思ったら「遊ぼう!」のポーズを見せたのだ。これまた心を許している証しなのだろうし、先ほど大好きな女子に出会った喜びが影響しているものと思われた。
そんな些細な夕方の出来事だが、オトーサンとラテはいつもより暖かい心持ちで帰路を急いだ…。
我々は散歩にしても通勤にしても雪は大敵だ。足元は危なっかしくなるし油断すれば怪我もありうる。そして毎度のことだが交通機関への影響も大だから、都会の雪は部屋の中で暖かいお茶でも飲みながら雪景色を見ている分にはよいものの働く人たちには迷惑な話なのだ…。

※なに考えているんだか...
しかしラテはこの雪が大好きだ。ワンコすべてが雪好きだとは限らないらしいし事実近所のワンコたちの中にも寒さ対策の服を着せてもらっているにもかかわらず震えているワンコもいる。
その点ラテは雪はウェルカムのようで人がまだ足を踏み込んでいない場所にわざわざマズルから突っ込んでいく。見ているオトーサンはさぞや肉球も冷たいのではないかと気が気ではないが、積雪の上に座り込むだけでなく時には腹ばいになるのだから驚く。
25日の明け方の雪は人や車が通る路面には積もらず歩くには支障なかったが、建物の屋根は勿論、土手や樹木には多少積もったのでいつもの散歩道が一変した。オトーサンはこの程度で済んでヤレヤレと思いながら歩くがラテは僅かの積雪の場所を探しながら歩く。通り道の土手も半分は土が見えている有様だったが、鼻の先に雪が付いた顔でオトーサンを誘う…(笑)。

※鼻の頭に雪を付けて喜んでいる(笑)
しかしラテは四輪駆動だからよいがオトーサンは二足歩行だし、ましてやまだギックリ腰が完治していないのでラテの要望には100%応えてあげられないが、それでも雪の感触を確かめたラテはご機嫌だった。ともかくオトーサンは雪に限らず、気温がマイナスの朝にノンビリと散歩する気分にはならない。無論ラテがいなければオトーサンは絶対に…ゼッタイにこんな日は自宅から一歩も出ないだろう。だからラテの排泄が終わったら早く帰りたいのだが、ラテは反対に少しでも長くゆっくりと散歩したいのだから困ってしまう。

※オトーサンはしばし、いつもの風景と一変した雪化粧をiPhoneに収めた
列んでいる植え込みの小さな葉1枚1枚を丁寧に嗅ぎ分けていたり、街路樹の1本1本を丁寧にクンクンするラテを理解したいとは思うし、これでも最初よりは随分と気が長くなったと自分では思っているが、やはり次第にイライラしてくる(笑)。人間側の理屈ではそんなバッチイ場所の臭いを丹念に嗅ぐなど思いもよらないが、ワンコは嗅覚の生き物だ。我々が視覚にほとんどの情報を頼っているのと同様にワンコは嗅覚で世界を “見ている” という。
以前にも書いたが、ラテが臭いを嗅ぎながら歩き、場所によってはマーキングするその姿はオトーサンたちがTwitterで情報交換していることと重なってくる。植え込みにオシッコの痕があれば必ずといってよいほど近づきたいとリードを引くが丁寧に臭いを嗅ぎ、時には後戻りして確認しながら歩くその姿はまさしくオトーサンたちがTwitterのタイムラインを読んでいることに通じるように思えるのだ。
オシッコの臭いには性別、年齢、健康状態などなど多くの情報が含まれているというからまさしくワンコはその情報を読みつつ、時に「これは!」という相手、すなわちフォロワーさんだったり、気に入った書き込みの場合に「いいね!」やリツィートするのと同様にマーキングするわけだ。
だからいつもいつも闇雲にリードを引いて進むのも気がひけるし、散歩はそうしたラテにとっての世界を確認する日課でもあることは重々承知しているつもりだが、それでも寒いものは寒い(笑)。
だから「ラテ、頼むから街路樹の臭いを嗅ぐのは3本おきにしろよ!」などとオトーサンも訳の分からないことをいいながら気を紛らわすしかない。そんなとき丁度後ろから通り過ぎて行ったOLに「クスッ」と笑われたりもする。
そんな朝のひととき、ラテと攻防戦を繰り返しながら歩みを進めるオトーサンだが、気温が多少でも高いときはやはり楽だ。
積雪のあった3日前のこと、ラテが夕方の散歩のときまたまた以前日参していた広い公園に足を向けた。ラテにとって大切な場所だと承知しているから片道40分の道のりは天候が悪くなければ文句はない。しかし結果何の刺激もないと帰り道がノロノロ歩きとなるのでそれが困るのだ。そして旧知の公園に行ったからといって知り合いの飼い主さんや友達ワンコに会える確率は極めて低い…。
ともかくその日は天気もまずまずだったし、オトーサンの腰もまずまずだったので公園に向かった。広い公園に足を踏み入れたが、見渡す限りではワンコなど一匹もいない。嗚呼〜今日も収穫なしか…とオトーサンが思ったとき「あっ、ラテちゃん」という声が後ろから聞こえた。

※ラテの大好きな女子と5ヶ月ぶりに出会えた。オトーサンに「アタシ嬉しい」と言ってるようなラテの表情が印象的だ
それはこの公園で知り合い、会う度にラテを可愛がってくれた女子で、最初出会ったときには小学3年生だったと思うが今年中学校を卒業し高校へ進学するという。それだけオトーサンも歳を取ったのだと実感せざるを得ないが、その女子も学校が変わり、生活パターンが変わればこの公園で会えることもまずなくなるかも知れない。

※もしかしたら今以上に会えなくなるかも知れないので当該「ラテ飼育格闘日記」のURLを記したカードを受け取ってもらった
ラテは相変わらず飛びつきたい様子だったが制服を汚しては申し訳ないのでオトーサンはリードをコントロールするが、ラテの力はもの凄い。オトーサンはフト別れ際に思いついてこの「ラテ飼育格闘日記」のアドレスを記したカードを受け取ってもらった。女子は「必ず見ます!」といってくれたが、新しい環境でも健康で元気に過ごしていただきたいものだ。
名前も住所も知らないラテを介した孫のようなオトモダチだが、もしラテのことを思い出してくれるときがあったら、近況をメールしていただけると嬉しい。
ラテは名残惜しそうに女子の後ろ姿を眺めていたが、おかげさまで機嫌はすこぶるよいことが一目見てよくかわる。現金なもので歩き方も違うし頻繁にオトーサンにアイコンタクトしてくる。
さて、女子と別れた場所から十数メートル先にベンチがあり、古くからこの公園でワンコを連れて来ていた年配の男性が座っていた。ただし昨年9月だったか、愛犬のダックスフントが亡くなったことを以前お聞きしたばかりだったがワンコ同士遊ぶことはなかった。しかし大人、時に男性には警戒するラテもよく知っている方だから吠えもせず差し出してくださった手の臭いを嗅いでいた。

※ベンチに座っていたご主人に「遊ぼう!」のポーズを見せるラテ
つぎの瞬間、そのご主人に対して初めてラテは一声上げたと思ったら「遊ぼう!」のポーズを見せたのだ。これまた心を許している証しなのだろうし、先ほど大好きな女子に出会った喜びが影響しているものと思われた。
そんな些細な夕方の出来事だが、オトーサンとラテはいつもより暖かい心持ちで帰路を急いだ…。
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