ラテ飼育格闘日記(497)
昨日6月10日、ラテは満10歳を迎えた。まあラテ自身は知ったことではないだろうが、幼犬時代と比べるなら気性は勿論、日々の態度やオトーサンたちへの接し方にも大きな成長というか違いを感じる。この10年はオトーサンにとって大げさでなく瞬きするほどの一瞬にも思えるが、ラテにとっては長い人生ならぬ犬生だったに違いない。
オーストリアの動物行動学者でハイイロガンのヒナに自身が母親に間違われたことからインプリンティング(刷り込み)現象を発見し、1973年にはノーベル賞医学生理学賞を受賞したコンラート・ローレンツ(1903年~1989年)は、著書「人 イヌにあう」の中でオトーサンに強いインパクトを与える発言をしている。

※ラテの表情も幼犬当時とはまったく違う豊かな表情になった。2016年6月10日、満10歳の誕生日に撮影
それは…「よく心得たイヌの飼い主はみな、雌イヌがその性格のいくつかの点で雄イヌより好ましいという私の意見に同意されるだろうと思う」といい、続けて「雌イヌは雄イヌより忠実だし、その心の仕組みはより美しく、豊かで、複雑であり、その知力は一般にすぐれている。私は非常に多くのイヌを知っており、そのうえで確信をもっていうことができる。あらゆる生き物のうち、ものごとをわきまえる点ですぐれていること、および真の友情を分かちあえる能力において人間にもっとも近いのは雌イヌである」と…。
ローレンツ博士の主張がどこまで正しいかどうかはともかく、オトーサンはワンコの娘を欲し、夢が叶い10年経過したわけだ。

※オトーサンが立ち上がろうとしてよろけた...。ラテは「大丈夫?」という表情で顔を向ける
さて、常々この「ラテ飼育格闘日記」で愚痴っているが、ラテはオトーサンたちに100%心を許しているものの反面100%従順なワンコではない。だから言うことを聞かないからと腹を立てるときもあるが、それは決して訓練がどうの、飼い方がどうの…という問題ばかりでなくラテというワンコの性格であり特性だと思っている。
言い方を変えるなら、オトーサンはドッグショーで愛犬を優勝させたいわけでもない。そしてワンコのサーカスをやろうとするのでもなく、オトーサンの思い通りに動く命のあるオモチャとしてワンコを求めたわけでもない。ましてや自身の憤怒の矛先を向ける相手をワンコに求めたわけでもない。
人生の伴侶、友人として連れ合いたいと願っただけだ...。 だから人間社会の中で迷惑をかけない基本中の基本は教えてきたつもりだが、オトーサンたちに完全服従を強いるつもりはなかったのだから仕方がない(笑)。


※公園で男子数人が遊んでいるのを見て遊びのポーズで近づくラテ(笑)。挨拶のつもりなのか「オウ〜ワンワン」と声を出した。最初は腰が引けていた子供たちだったが、嬉しいことに最後は撫でてくれた
コンラート・ローレンツはワンコをオオカミ系のワンコとジャッカル系ワンコという2つの系統として区別しているが、ジャッカル系のワンコは誰とでも仲良しになり、事実上だれがリードを持っても喜んでついていくタイプのワンコだという。 反してオオカミ系はひとたびある人に忠誠を誓ったら、もはや永久にその人のワンコとなり、見知らぬ人には尻尾さえ振らない…。
ラテはどちらかといえばオオカミ系の血が濃いワンコなのだと理解している。極端にオオカミ系の血の濃いワンコは、もし何かの理由で飼い主が変わったりすると完全に心理的平衡を失い、食事も咽を通らないということになるというが、面白いのはその並外れた忠実さと愛着の深さにもかかわらず、100%従順ではないことだ...。 確かにオオカミ系ワンコは死ぬまで主人の友ではあるが決して奴隷にはならないということらしい。
彼女・彼は主人なくしては生きていけないが、確固とした自分なりの私生活を持っている。 対してジャッカル系のワンコはまったく違う。彼女・彼らは扱いやすい従順な道連れであり、例えば自分の名を呼ばれたらすぐにとんでくるだけでなく、誰にでも相手かまわず遊ぼうとし、ついていってしまう…とローレンツは続ける。

※これから梅雨、そして真夏と散歩には不向きな季節が続くが健康に安全に過ごしたいものだ
まあオトーサンとしてはたまには膝元に寄り添ってくれることも望みたいが、反面1度ドックホテルに預けた際に丸一日、水も飲まず食事もせず、排泄も一切しなかったラテを思うとどれだけオトーサンたちと離れたことがショックだったかが分かった。またすでに数年前になるがワンコ好きの女性に「リードを持たせていただけますか」と言われ、オトーサンは気楽に「どうぞ」と渡した途端、ラテは奇妙な声を出しながらオトーサンにしがみついたことがあった。
それはラテにとって一番嫌なことなのだと知ったオトーサンは以後安全の為もあるがリードを他人に預けることは素振りだけにしてもしないことに決めた。
ときに言うことを聞かない勝手な振る舞いに腹立たしいときもあるが、ラテがオトーサンたちに信頼と愛情を寄せてくれていることは日々の態度でわかっているだけに愛しさはつのるばかりだ…。
オーストリアの動物行動学者でハイイロガンのヒナに自身が母親に間違われたことからインプリンティング(刷り込み)現象を発見し、1973年にはノーベル賞医学生理学賞を受賞したコンラート・ローレンツ(1903年~1989年)は、著書「人 イヌにあう」の中でオトーサンに強いインパクトを与える発言をしている。

※ラテの表情も幼犬当時とはまったく違う豊かな表情になった。2016年6月10日、満10歳の誕生日に撮影
それは…「よく心得たイヌの飼い主はみな、雌イヌがその性格のいくつかの点で雄イヌより好ましいという私の意見に同意されるだろうと思う」といい、続けて「雌イヌは雄イヌより忠実だし、その心の仕組みはより美しく、豊かで、複雑であり、その知力は一般にすぐれている。私は非常に多くのイヌを知っており、そのうえで確信をもっていうことができる。あらゆる生き物のうち、ものごとをわきまえる点ですぐれていること、および真の友情を分かちあえる能力において人間にもっとも近いのは雌イヌである」と…。
ローレンツ博士の主張がどこまで正しいかどうかはともかく、オトーサンはワンコの娘を欲し、夢が叶い10年経過したわけだ。

※オトーサンが立ち上がろうとしてよろけた...。ラテは「大丈夫?」という表情で顔を向ける
さて、常々この「ラテ飼育格闘日記」で愚痴っているが、ラテはオトーサンたちに100%心を許しているものの反面100%従順なワンコではない。だから言うことを聞かないからと腹を立てるときもあるが、それは決して訓練がどうの、飼い方がどうの…という問題ばかりでなくラテというワンコの性格であり特性だと思っている。
言い方を変えるなら、オトーサンはドッグショーで愛犬を優勝させたいわけでもない。そしてワンコのサーカスをやろうとするのでもなく、オトーサンの思い通りに動く命のあるオモチャとしてワンコを求めたわけでもない。ましてや自身の憤怒の矛先を向ける相手をワンコに求めたわけでもない。
人生の伴侶、友人として連れ合いたいと願っただけだ...。 だから人間社会の中で迷惑をかけない基本中の基本は教えてきたつもりだが、オトーサンたちに完全服従を強いるつもりはなかったのだから仕方がない(笑)。


※公園で男子数人が遊んでいるのを見て遊びのポーズで近づくラテ(笑)。挨拶のつもりなのか「オウ〜ワンワン」と声を出した。最初は腰が引けていた子供たちだったが、嬉しいことに最後は撫でてくれた
コンラート・ローレンツはワンコをオオカミ系のワンコとジャッカル系ワンコという2つの系統として区別しているが、ジャッカル系のワンコは誰とでも仲良しになり、事実上だれがリードを持っても喜んでついていくタイプのワンコだという。 反してオオカミ系はひとたびある人に忠誠を誓ったら、もはや永久にその人のワンコとなり、見知らぬ人には尻尾さえ振らない…。
ラテはどちらかといえばオオカミ系の血が濃いワンコなのだと理解している。極端にオオカミ系の血の濃いワンコは、もし何かの理由で飼い主が変わったりすると完全に心理的平衡を失い、食事も咽を通らないということになるというが、面白いのはその並外れた忠実さと愛着の深さにもかかわらず、100%従順ではないことだ...。 確かにオオカミ系ワンコは死ぬまで主人の友ではあるが決して奴隷にはならないということらしい。
彼女・彼は主人なくしては生きていけないが、確固とした自分なりの私生活を持っている。 対してジャッカル系のワンコはまったく違う。彼女・彼らは扱いやすい従順な道連れであり、例えば自分の名を呼ばれたらすぐにとんでくるだけでなく、誰にでも相手かまわず遊ぼうとし、ついていってしまう…とローレンツは続ける。

※これから梅雨、そして真夏と散歩には不向きな季節が続くが健康に安全に過ごしたいものだ
まあオトーサンとしてはたまには膝元に寄り添ってくれることも望みたいが、反面1度ドックホテルに預けた際に丸一日、水も飲まず食事もせず、排泄も一切しなかったラテを思うとどれだけオトーサンたちと離れたことがショックだったかが分かった。またすでに数年前になるがワンコ好きの女性に「リードを持たせていただけますか」と言われ、オトーサンは気楽に「どうぞ」と渡した途端、ラテは奇妙な声を出しながらオトーサンにしがみついたことがあった。
それはラテにとって一番嫌なことなのだと知ったオトーサンは以後安全の為もあるがリードを他人に預けることは素振りだけにしてもしないことに決めた。
ときに言うことを聞かない勝手な振る舞いに腹立たしいときもあるが、ラテがオトーサンたちに信頼と愛情を寄せてくれていることは日々の態度でわかっているだけに愛しさはつのるばかりだ…。
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