イライザ、ガラテア造形プロジェクト 終了!

お気に入りのヘッドマネキンを樹脂製トルソーと合体させるという「イライザ、ガラテア造形プロジェクト」は両腕の完成を迎えひとまず終了宣言した。しかしアクシデントが起こった。それはリアルなシリコン製の手の重み(片手684g)が原因で接着した木製とのジョイントが外れてしまったのである。


最初はやはり接着が甘かったのかと思ったが、木材とシリコンの接着は万全だった。ただしシリコン製の手り重みでシリコンの接着範囲が薄皮を剥がすように剥がれてしまったのだ。
たまたまかと再度接着を試みたが、やはり接着そのものには問題なかったもののシリコンがミルフィーユみたいに剥がれてしまう。結局大のお気に入りだったリアルなシリコン製の両手だったが、このままでは使えないことが分かった。

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※イライザ、ガラテア造形プロジェクトは両腕を別にすればすでにお気に入りの出来だ


それに重すぎることから腕を少しあげるにしても当然自重で下がってしまうし、ポーズを取らせようと例えばテグスなどで吊っても重いので作業が非常にやりにくい。しかたがなくこのシリコン製の両手は手のアップの映像が必要な時に利用することにして普段はもっと軽い手を探すことにした。

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※試しにと入手した手のあれこれ...


しかしこれが意外と苦労することに…。確かに手袋や指輪やアクセサリー類の展示用としてこの種の “ハンドマネキン” は存在するものの、面白い事に(面白くないが)右手は多いが、左手が非常に少ないのだ。無論女性用の手を探すわけだが、サイズはほとんど実寸なので問題ないとしても目的が目的だから肌色でなくてはならない。しかし透明、ホワイト、ブラックといった類も多いし肌色だとしてもマネキン本体の肌色と近い物はなかなか見つからない。

無論材質も問題だ。当然シリコン製は避けるとしてもほとんどはブラスチック製だが見るからに造形が貧弱だったりマニキュアの練習用と銘打ったものの中には指の長さが不自然だったりするものなどお目当てのものはみつからない。ましてや指を曲げることができるアイテムなど皆無のように思えた…。
探した先はeBayなど海外オークションサイトが主だった。何故なら内容はともあれ種類や出品数が多いからだが片っ端から検索してみたもののダメ…。

価格的にはシリコン製以外のものは皆安物ばかりなので気になった物はいくつかダメ元で購入してみたが、左右の腕がセットになったものはほとんど無いように思えたし、前記したとおり右手はあっても同種の左手が見つからなかった。
こうして1ヶ月ほど過ぎたときマニキュア練習用だと思うが両手のセットが目に付いた。一部貧弱な点もあるしカラーも本体より濃い感じだったが身体全体を撮る際にはそんなに目立たないと考え入手してみた。

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※イライザ、ガラテア造形プロジェクトは新しい両手を得てひとまず完成宣言


届いたものを確認するとそれぞれ左右共に台座があったがまずはそれを切断し、木製の前腕部に差し込んで接着することにした。正確な材質は不明だが、本体は硬質プラスチックではなくポリエチレン製のように思えるものの手首あたりまでは内部に発泡スチロールが埋まっていて手指には針金が入っているらしく極端でなければ指も曲げられることがわかった。

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※シャツから手首が覗くことから見栄えを重視して今回手首には関節を用いないことにした


ただしそもそもが上腕と前腕の作りからして手首までを長袖シャツなどで隠すことになる。したがって手首から手指までがそこそこリアルなら役目を十分に果たしてくれるはずだ。というわけでセメダインPPXという接着剤でつけ爪を手指先に接着してリアル感を高めた。

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※新しい両手の指先にはつけ爪を接着しリアル感を高めた


本当ならこの季節、半袖やノースリーブといった格好をさせたいところだが、つぎはぎだらけの造形では長袖でなければ絵にならない。いつの日か、新たな造形意欲と共に予算が取れるようになったら今回のノウハウを元に最初から両腕を揃えたボディを作ってみたいと夢見ている。



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員