ウインドUSBコントローラー、AKAI EWI USB ファーストインプレッション
今般ちょっとしたきっかけがあり、電子管楽器 AKAI EWI USBを手にすることになった。EWI USBはAKAIのEWI(Electronic Wind Instrument)の伝統を受け継ぐウインドUSBコントローラーで、ブレスセンサー、リップセンサー、タッチセンサーなどにより、音程のアップダウン(ベンド)、音量の強弱、ビブラート、タンギング奏法もスムーズに行える管楽器独特の表情豊かな演奏が可能という製品だ。
多趣味というか移り気というか、これまで結構いろいろな楽器に触れてきた。大正琴、ウクレレ、三味線、ハーモニカ、リコーダー(スペリオパイプ)、クラシックギター、フラメンコギター、エレキギター、ピアノ、バンジョー、ヴァイオリン、テルミンそしてリュートなどだ...。


※AKAI EWI USBコントローラーパッケージ(上)とEWI USB本体(下)
とはいえ先生について正式に習ったのは三味線とピアノ、そしてフラメンコギターだけだが...。結局ギターが一番長い間私の側にあって楽しませてくれたものの体力も気力も若い時のようにはいかない自覚も出てきた。特に腱鞘炎も影響し近年握力も低下しクラシックギターを奏するのがいささか辛くなってきたこともあり2012年からリュートを手にしてタブラチュア譜と格闘しながら楽しんでいる。そしてリュートはこれからも私に寄り添ってくれるに違いない。
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※愛用の6コース ルネサンスリュートとEWI
ちなみに一時期DTMにもはまったが、生楽器を自身で演奏するという一点には拘りがあって打ち込みによる楽曲作りには興味が向かなかった。そして振り返って見ると今更ではあるが弦楽器との相性はよい(ヴァイオリンを除く)ものの管楽器には縁がなく、口に咥えて...というのはハーモニカとリコーダー程度しか経験がなかった。ただしリコーダーはリュートとの合奏にも相性が良いように思えるし、子供のときにはなかなか上手に吹けていたのでそのうち機会があればと考えていたものの時間だけが過ぎていった(笑)。
ところでAKAIのEWIシリーズにはスタンダード機種といわれる4000sやその上位機種の5000もあるが、なぜEWI USBなのかといえばひとつは「安価だから」という単純で分かりやすい理由。そして簡単な曲でもリュートと多重録音で共演できる程度のことを目指すにしてもはたしてモノになるかどうかもわからないからだ…。
それに音を聴いてみた結果、うまく表現できないもののEWI USBの方がリアル感以前に自然で表現力があるような気がした。この差は製品の根本的な仕様にもかかわっている。
EWI 4000や5000シリーズは本体に音源を持っているから本体に電池を入れ、例えばヘッドフォンをつないだりアンプ付きスピーカーに繋げば即演奏が可能だ。しかしEWI USBは本体には音源を持っていないMIDIコントローラーでもある。したがってパソコンとUSBケーブルで接続しなければ音を出せないのだ。

※ソフトウェアをインストールしたMacBook AirとUSBケーブルで接続したEWI
ただし好きずきはあるだろうがEWI USBにインストーラーDVDとして同梱されているGARRITAN社製「ARIA」というサンプル・プレーヤー・ソフトウェアはEWI USBに最適化された82種類の高品位サウンドを装備している。それは一般的な木管/金管管楽器は勿論、弦楽器、打楽器、シンセサウンドにいたるまで、多くのスタイルやジャンルでの演奏をEWI USBで楽しむことが出来る。そしてこれに飽き足らない場合にはさらに市販のソフトウエア音源も使用可能だ。
さて、EWI USBのデザインはどこかクラリネット風だ。そのシルバーとブラックのツートンカラーも好ましいし、特にフロント側メタリックの各キーはブラックのボディに調和して美しいし全体的な作りに安っぽいところがないのが好ましい。
そういえばEWI USBは演奏時の運指モードが選べる...。初期状態ではEWI(リコーダーの運指に準じた)モードだが、サクソフォン、フルート、オーボエ、EVI(トランペット)の運指にセットできる。私は多少の心得があるEWIモードで練習することにした。
本体サイズは42mm(W)x 41mm(D)x 586mm(H)で重さは610gというが、実際の演奏時にはスリンガー(ネック・ストラップ)を本体裏面にあるスリング・マウントに装着してEWI USBを首から下げで使う。

※EWI USBのキー部分
音源データを含むソフトウェアのインストールを完了し、EWI USBとMacをUSBケーブルで接続するが(USBバス・パワーで動作)、まずはソフトウェアの各種設定を行う必要がある。
肝心の演奏だが、EWI USBは一般の管楽器と同じように息を吹き込むことによって音を出す。マウスピースをくわえる強さや吹く息の強さに応じて反応する特殊センサーにより、音程、音質、音量やビブラートといった微妙なコントロールが可能という表現力豊かな楽器でもある。

※GARRITAN社製「ARIA」サンプル・プレーヤー・ソフトウェア画面
また5オクターブの音域にシフト可能なオクターブ・コントローラーやキーはタッチ・センス・キーのため、押さえるというより触れればよいから一見容易に思えるが、逆にキーに素早くアクセスするためにと触れておくことができなくなる。
やはり運指と操作性を含めてまったく新しい別の楽器と認識して取り組んだほうがよいと思う。ただし肉体的な制約は少なく取り組みやすいことは確かでまずは慣れること、そして十分な練習が必要なことは申し上げるまでもない。

※オクターブ・コントローラーやアース・プレートは裏面にある
ということでさすがにリコーダーの経験があるからといっても闇雲に演奏できるわけではない。演奏中は必ず裏面にあるアース・プレート部位に触れていなければならないといった電子楽器特有のお約束もありひとつひとつ覚え、体に馴染ませる必要がある。ただし一般的に管楽器の練習は自宅ではできないがEWIはヘッドフォンなどの利用で音もれなく練習することができるのは嬉しい。

※EWIのマウスピース部
最初の目標はリュートとEWI USBの多重録音で「グリーン・スリーブス」を演奏したい...と高望みをしている(笑)。EWIの最終目標はクラリネット調で「鈴懸の径」だが、これは無理っぽい(爆)。
それはともかくこのEWI USBに十分慣れることが出来ればまた機会を得て上位機種のEWI-4000sとか5000を購入したいと思っている。
ともあれ楽器を奏することは何にも増して無上の喜びである!
多趣味というか移り気というか、これまで結構いろいろな楽器に触れてきた。大正琴、ウクレレ、三味線、ハーモニカ、リコーダー(スペリオパイプ)、クラシックギター、フラメンコギター、エレキギター、ピアノ、バンジョー、ヴァイオリン、テルミンそしてリュートなどだ...。


※AKAI EWI USBコントローラーパッケージ(上)とEWI USB本体(下)
とはいえ先生について正式に習ったのは三味線とピアノ、そしてフラメンコギターだけだが...。結局ギターが一番長い間私の側にあって楽しませてくれたものの体力も気力も若い時のようにはいかない自覚も出てきた。特に腱鞘炎も影響し近年握力も低下しクラシックギターを奏するのがいささか辛くなってきたこともあり2012年からリュートを手にしてタブラチュア譜と格闘しながら楽しんでいる。そしてリュートはこれからも私に寄り添ってくれるに違いない。
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※愛用の6コース ルネサンスリュートとEWI
ちなみに一時期DTMにもはまったが、生楽器を自身で演奏するという一点には拘りがあって打ち込みによる楽曲作りには興味が向かなかった。そして振り返って見ると今更ではあるが弦楽器との相性はよい(ヴァイオリンを除く)ものの管楽器には縁がなく、口に咥えて...というのはハーモニカとリコーダー程度しか経験がなかった。ただしリコーダーはリュートとの合奏にも相性が良いように思えるし、子供のときにはなかなか上手に吹けていたのでそのうち機会があればと考えていたものの時間だけが過ぎていった(笑)。
ところでAKAIのEWIシリーズにはスタンダード機種といわれる4000sやその上位機種の5000もあるが、なぜEWI USBなのかといえばひとつは「安価だから」という単純で分かりやすい理由。そして簡単な曲でもリュートと多重録音で共演できる程度のことを目指すにしてもはたしてモノになるかどうかもわからないからだ…。
それに音を聴いてみた結果、うまく表現できないもののEWI USBの方がリアル感以前に自然で表現力があるような気がした。この差は製品の根本的な仕様にもかかわっている。
EWI 4000や5000シリーズは本体に音源を持っているから本体に電池を入れ、例えばヘッドフォンをつないだりアンプ付きスピーカーに繋げば即演奏が可能だ。しかしEWI USBは本体には音源を持っていないMIDIコントローラーでもある。したがってパソコンとUSBケーブルで接続しなければ音を出せないのだ。

※ソフトウェアをインストールしたMacBook AirとUSBケーブルで接続したEWI
ただし好きずきはあるだろうがEWI USBにインストーラーDVDとして同梱されているGARRITAN社製「ARIA」というサンプル・プレーヤー・ソフトウェアはEWI USBに最適化された82種類の高品位サウンドを装備している。それは一般的な木管/金管管楽器は勿論、弦楽器、打楽器、シンセサウンドにいたるまで、多くのスタイルやジャンルでの演奏をEWI USBで楽しむことが出来る。そしてこれに飽き足らない場合にはさらに市販のソフトウエア音源も使用可能だ。
さて、EWI USBのデザインはどこかクラリネット風だ。そのシルバーとブラックのツートンカラーも好ましいし、特にフロント側メタリックの各キーはブラックのボディに調和して美しいし全体的な作りに安っぽいところがないのが好ましい。
そういえばEWI USBは演奏時の運指モードが選べる...。初期状態ではEWI(リコーダーの運指に準じた)モードだが、サクソフォン、フルート、オーボエ、EVI(トランペット)の運指にセットできる。私は多少の心得があるEWIモードで練習することにした。
本体サイズは42mm(W)x 41mm(D)x 586mm(H)で重さは610gというが、実際の演奏時にはスリンガー(ネック・ストラップ)を本体裏面にあるスリング・マウントに装着してEWI USBを首から下げで使う。

※EWI USBのキー部分
音源データを含むソフトウェアのインストールを完了し、EWI USBとMacをUSBケーブルで接続するが(USBバス・パワーで動作)、まずはソフトウェアの各種設定を行う必要がある。
肝心の演奏だが、EWI USBは一般の管楽器と同じように息を吹き込むことによって音を出す。マウスピースをくわえる強さや吹く息の強さに応じて反応する特殊センサーにより、音程、音質、音量やビブラートといった微妙なコントロールが可能という表現力豊かな楽器でもある。

※GARRITAN社製「ARIA」サンプル・プレーヤー・ソフトウェア画面
また5オクターブの音域にシフト可能なオクターブ・コントローラーやキーはタッチ・センス・キーのため、押さえるというより触れればよいから一見容易に思えるが、逆にキーに素早くアクセスするためにと触れておくことができなくなる。
やはり運指と操作性を含めてまったく新しい別の楽器と認識して取り組んだほうがよいと思う。ただし肉体的な制約は少なく取り組みやすいことは確かでまずは慣れること、そして十分な練習が必要なことは申し上げるまでもない。

※オクターブ・コントローラーやアース・プレートは裏面にある
ということでさすがにリコーダーの経験があるからといっても闇雲に演奏できるわけではない。演奏中は必ず裏面にあるアース・プレート部位に触れていなければならないといった電子楽器特有のお約束もありひとつひとつ覚え、体に馴染ませる必要がある。ただし一般的に管楽器の練習は自宅ではできないがEWIはヘッドフォンなどの利用で音もれなく練習することができるのは嬉しい。

※EWIのマウスピース部
最初の目標はリュートとEWI USBの多重録音で「グリーン・スリーブス」を演奏したい...と高望みをしている(笑)。EWIの最終目標はクラリネット調で「鈴懸の径」だが、これは無理っぽい(爆)。
それはともかくこのEWI USBに十分慣れることが出来ればまた機会を得て上位機種のEWI-4000sとか5000を購入したいと思っている。
ともあれ楽器を奏することは何にも増して無上の喜びである!
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