デジタル・コスメティックが可能な「PortraitPro 15」レポート

過日はデジタル・ビューティツールキットとでもいうべきMac用アプリケーション「FaceFilter 3 Standard」をご紹介したが、今回は「PortraitPro 15」をレポートする。どちらもポートレート写真のレタッチソフトウェアであり、顔にメイクを施したり、ニキビや皺を除去しデジタルメイクを施すことが出来るツールだが、「PortraitPro 15」はプリセット利用も出来るもののそれ以上にスライダーで細部までのメークアップを施す点が特長だ。


「PortraitPro 15」の利点は多々あるが、まずはアプリケーションの起動が速いことだ。頻繁に活用するとなれば大切なポイントとなる。

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※「PortraitPro 15」のアバウト


さらに読み込んだポートレートの目鼻立ちの輪郭を指定するフィッティング機能も写真を読み込んだ時点でかなりの精度でセッティングができている。無論完全を期すには手動による調整が必要だが...。

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※まずは目鼻立ちの輪郭フィッティングを行う


「PortraitPro 15」は一般的な写真編集ソフトとはまったく違う機能を搭載している。それは人の顔がターゲットであり、「PortraitPro 15」は何百もの研究し尽くされた美しい顔がサンプリングされている結果、スライダーを微調整するだけで該当部位の修整を好みのままに可能とすることができるツールだ。

さて、そのオペレーションは基本的にワンウィンドウで可能だ。「FaceFilter 3 Standard」と同様に修正前と修正後のビジュアルを左右に比較しながらレタッチを進めることができる。またコントロールパネルと称するツール類は通常右サイドに組み込まれているが、別途外すことも出来る。

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※ウィンドウ左が元写真、右がメイク中の写真【クリックで拡大】


機能の一覧はコントロールパネルの「ポートレート改良スライダー」に揃っている。「顔整形コントロール」「肌をなめらかにするコントロール」「肌照明コントロール」「メークアップコントロール」「目コントロール」「口と鼻コントロール」「髪コントロール」「肌色コントロール」そして「写真コントロール」だ。

それぞれはどれから始めてもよく自由に行き来が出来る。最初に使う場合、コントロール毎に簡単なアドバイス(ヘルプ)も表示するので使い方が分からないということはまずないに違いない。またいつでもオリジナルの写真に戻せるので思い切ったメークアップも可能だ。

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※最初に機能をセレクトすると簡単なガイドが表示される


「PortraitPro 15」の機能は前記した「ポートレート改良スライダー」の各コントロールを開くと分かるとおり、かなり高機能なツールが揃っている。例えば「メークアップコントロール」の中の「アイシャドー」や「チークカラー」はカラーを自由にセレクトできるだけでなく、その塗り方もメニューによって複数選択ができる。

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※アイシャドーの調整例


また口紅のカラーも自在な変更ができるだけでなく、「FaceFilter 3 Standard」ではその濃さの調整ができるだけだったが「PortraitPro 15」では「光沢」の調整ができ、さらにその光沢度合いは「肌照明コントロール」による照明の方向と強さにより自然に変化する。

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※口紅のカラーは光沢設定も可能で「肌照明コントロール」による照明の方向と強さにより自然に変化する【クリックで拡大】


そして「髪コントロール」機能があるのも「PortraitPro 15」の利点の1つだ。ポップアップメニューからイメージに合った髪のカラーを選択しスライダーで変更量、光沢などといった微調整ができる。

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※「髪コントロール」機能も秀悦【クリックで拡大】


一通り「FaceFilter 3 Standard」と「PortraitPro 15」を比較しながら使っているが、「FaceFilter 3 Standard」はインターフェースそのものがビジュアルで使っていて楽しい。ただし「PortraitPro 15」の方が私にとっては実用的のような感想を持っている。
しばらくはそれぞれの特長を生かしながら活用したいと思う。

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※眼球もコンタクトレンズ指定でカラーリングや印象を変えられる【クリックで拡大】


なお、今回使用したバージョンは「PortraitPro 15 通常版」だが、STUDIO版とSTUDIO MAX版というアップデート版もあり、これらは画像サイズ制限がなくなりPhotoshopやLightroomなどのプラグインとして利用できたり、カメラRAWフォーマットの読み込み、さらにMAX版では完全バッチモードが利用できるなどの機能が追加されている。

PortraitPro 15
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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員