ラテ飼育格闘日記(546)

ゴールデンウィークがやっと終わった。そもそもオトーサンのところでは暦通りの休みは意味が無い。その上にこのゴールデンウィーク中にオカーサンとオトーサンが続けて熱を出してしまったから辛い日々が続いた。それにラテにとっても学校が休みのときには子供たちと出会えないし、欲求不満の日々が続いた。


ゴールデンウィーク直前まではラテにとって至福の日々が続いていた。散歩の時間帯や天候にもよるものの子供たちと出会えばそれこそ毎日モミクチャにされた。また登校時間に出会えばお馴染みの子供たちと小学校の校門まで一緒に歩くといった楽しみもある。
そんなときのラテはまるで「アタシについておいで」とでもいうように子供たちの先頭に立ってズンズンと歩く。

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※ご機嫌のラテ


またいつもの公園に入るとお馴染みのファミリーのオカーサンがラテ用のオヤツをわざわざ作って持参してくださった。甘みを抑え、オイルはバージンオイルのオリーブ油を使ったいわゆるクッキー調のもので人間も安心して食べられるが、ラテの引きが強いこと強いこと。
大変気に入ったようでファミリーのオカーサンの前に立ち上がって「チョウダイ」と要求する。
まったくもって幸せなワンコである。

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※ファミリーのオカーサン手作りクッキーに飛びつくラテ


それがゴールデンウィークに入り、いつもの公園に行っても子供たちやファミリーの方々がなぜ来ないのかが分からないラテはひたすら座り込んだり腹ばいになって待ち続けるのだ。
これがオトーサンにとっては辛いことになる。ラテは待てばそのうち、知り合いの子供たちが「ラテちゃ~ん」と呼んで駆けつけてくれると思っているフシがあるからひたすら待つ。オトーサンがリードを引いても四つ脚を踏ん張って強く抵抗するのだ。
ラテと共通な認識を持っているとオトーサンは錯覚しているフシがあるが、一番違うのは時間感覚なのかも知れない。

普段はラテとは意外に意思の疎通が図れていると思っているオトーサンだが、こればかりはどうしようもない。ラテに理屈を説明しても分かるはずもないし聞き分けるはずもない。
それでもオトーサンは「今日は待ってても来ないから帰るよ」といいながらラテを力尽くで地面から引きはがす(笑)。

それでなくても最近は日中の気温も上昇し、ワンコにとっては早くも暑さを感じる季節になっているようで、日陰で風が通る場所に来るとコンクリートの路面に腹ばいになって動かなくなる。確かに涼しくて気持ちがよいのは分かるが、これでは散歩にならないしオトーサンとてそのまま10分も20分も立ち続けているのは実に辛い。

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※そろそろ今年もラテ文鎮化の季節が到来


しかしラテを力で動かそうとするのはなかなかに難しいのだ。
こうしたときには食べ物の威力も効かないことが多い。大好きなオヤツを見せれば立ち上がって言うことを聞くと思われがちだが、ラテにもどちらが大切かという判断基準があるようで、オヤツを見せてもそっぽを向き腹ばいを続ける。
また立ち上がったからとオヤツを食べさせた途端にずる賢い我が娘は速攻でまた伏せてしまい重い文鎮と化す。

こうした攻防戦は普段でもきついというのに微熱が続き、体のあちらこちらがギシギシいっているようなオトーサンはいっそのことラテの隣に腹ばいになってしまおうかと思うほどだ(笑)。
しかしそのようなときでも向こう側の歩道にワンコが通ればすっくと立ち上がって元気に吠え始めるのだからオトーサンは頭にくるわけだ。

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※熱を押しての散歩は辛い...


5月8日の月曜日、今日から学校も通常通りだとオトーサンはラテを通学時間帯より少し早めに散歩に連れ出した。なるべく排泄を済ませてからゆっくりと子供たちと遊ばせたいからからだ。
ここ数日と違い、あちらこちらにランドセルを背負った子供たちの姿が見えるからか、それまでよりラテの意欲が違うようで積極的にリードを引く。

オトーサンの読み通り、早々に排泄が終わったのでゆっくりと通学路の方へと軌道修正だ。と早くもかなりの遠くから「ラテちゃ〜ん。ラテラテ!」と声がして低学年女子3人が笑顔でこちらに走ってくる。
あっというまにラテの廻りには6人もの女子たちが集まって賑やかだ。子供たちにとっても久しぶりの学校だからだろう、「あのね、うちの犬がね」「オカーサンにラテのこと言ったらね」「9日間台湾に行ってたんだよ」「ラテはGW中なにしてたのオジサン」と質問が同時に押し寄せる。

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※久しぶりのモミクチャ(笑)


オトーサンは聖徳太子になったように「ワンコが元気になって良かったね」「オカーサン、なんて言ってたての」「オジサンも台湾行ったことあるよ」「ラテは寂しかったみたいだよ」と次々に短い返事をする。と同時にまたまた質問攻めだ(笑)。
その間、ラテは頭や背中、ときには尻尾を撫でられ、抱きしめられ、チューをしたりと大忙しだが尻尾も下がらずラテも楽しんでいるようだ。
そう言えばオトーサンはまだまだ微熱があったはずだが、その時だけは忘れて一緒に校門までの道のりを楽しんだ。



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員