MACWORLD誌 1984年創刊号はビッグバン!?
先月1月24日はMacintosh生誕25周年にあたる。1984年1月24日、Appleの年次株主総会においてMacintoshはジョブズ氏により発表されたわけだが、また同年2月は世界初のMac雑誌である「MACWORLD誌」が創刊された年でもあるのだ。
“MACWORLD”といえば新しいMacユーザーはAppleが参加する最後の機会となった先のMacworld Conference & Expoを思い浮かべるのではないか。しかしこれまた多くの方々がご存じのようにそもそもの発端はMacintosh 128Kが登場したその年に世界で初めてのMac専門誌「MACWORLD」が発刊されたことにある...。
この雑誌の誕生は当時Apple Computer社の全面的なバックアップもあってMacintosh登場と時を合わせて登場した(1984年2月)。さらに創刊号の表紙を飾るのも当然とはいえスーツに身を包んだ若き日のスティーブ・ジョブズ氏その人であった。

※1984年2月に創刊したMacintosh専門月刊誌「MACWORLD」表紙
確かにMacintoshは1月24日に発表されたが、まだインターネットの恩恵を受けられる時代ではなく、私たちの興味をかき立てMacintoshを特別のコンピュータとして世間に認知させる大きな役割を果たしたのがこの“MACWORLD誌”なのである。
その発刊の噂は我々日本のユーザーにも届いたが、問題はリアルタイムどころか手に入れるには2,3ヶ月のタイムラグがあったことだ。さらに数ドルの雑誌が日本で買うと2,000円前後になっていた(笑)。
事実創刊号の米国価格は4ドルだった...。しかし情報に飢えていた私などは言い悪いではなくとにかく最新号を手に入れることが嬉しくてパソコンショップなどを丹念に回っていたものだ。
誌面に展開される新製品紹介やチュートリアル、そしてソフトウェアレビューや業界関係者へのインタビューといった内容を英和辞書を片手に苦労して読んだがそれ以上に興味の対象は広告ページだった(創刊号はまだマーケットが形成されていなかったこともあり広告が極端に少ないが...)。
中には“MACWORLD誌”でも取り上げられることのないような妖しげなハードウェアやソフトウェアが多々見受けられ、私の想像力をかき立てた。しかし時代背景もあって待っていたところで日本に入荷するはずのない物ばかりだからと送料込みプラスαのバンクチェックを作りメーカーや販売会社に送りつけて強引なオーダーを続けたのもこの時代だった。
最初期のイメージスキャナ「ThunderScan」やビデオデジタイザの「MicronEye」などは皆こうした手段で手に入れた製品だったのである。
ではその紙面の内容はどんなものだったのだろうか...。
表紙にタイトルが記されているようにとにかくMacintoshとはどんなパーソナルコンピュータなのかを知らしめる内容に尽きるわけだが「Apple's Remarkable New Personal Computer」「An Exclusive Look Inside the Macintosh」「Word Processing Tips for Mac Writers」そして「MacPaint's Amazing Electronic Easel」というテキストは文字通り時代を感じさせる。なぜならMacintosh本体を別にすればユーザーにとっても見るべきソフトウェアは同梱されていた「MacPaint」と「MacWrite」しかなかったのだから...。
しかしその内容や広告は現在の我々にとって大変興味使い物ばかりである。
まずApple自体の広告は本社と製造部門の従業員(全員かどうかは不明)の集合写真なのは当時の規模を彷彿とさせて面白い。そしてそこにはスティーブ・ジョブズを始め、アンディ・ハーツフェルドやジョアンナ・ホフマンらの顔も見える。

※「MACWORLD」創刊号のApple Computer社広告
また表紙裏全面広告がMicrosoft社であるばかりか、ビル・ゲイツのインタビューが4ページにわたって掲載されている。さらに「The Making of the Macintosh」と題する記事ではMacintoshの開発にたずさわった人たちの中からMike Biich, Donn Denman, Andy Hertzfeld, Joanna Hoffman, Jerry manock, Dave Egner, Barbara Koalkin, Mike Murray, Susan Kare, Burrell Smith, Chris Espinosa, Jerome Coonen, Bob Belleville, George Crow, Bill Atkinson, Stive Capps, Bruce Horn, Larry Kenyon, Rony SebokそしてSteve Jobsがそれぞれのデスクや職場で写真に収まっている。したがって事実そのままであるかはともかく、当時彼らが寝る間も惜しんで開発に取り組んでいた職場の雰囲気が伝わってくるようで興味深い。

※特集「The Making of the Macintosh」の一部
ところでこの“MACWORLD誌”はPC World Communications Inc.が発刊したものだが、同社は米国 IDGのグループ企業だったこともあり、IDGはこうした出版だけに留まらずApple関連製品の発表や展示あるいは販売を意図した最初の大型展示会であるMACWORLD EXPOを主催し開催したのは早くも翌年1985年であった。
私にとってこの“MACWORLD 創刊号” はその後現在まで綿々と続く宇宙の始まり...すなわちビッグバンであったかのように思えるアイテムなのである。
“MACWORLD”といえば新しいMacユーザーはAppleが参加する最後の機会となった先のMacworld Conference & Expoを思い浮かべるのではないか。しかしこれまた多くの方々がご存じのようにそもそもの発端はMacintosh 128Kが登場したその年に世界で初めてのMac専門誌「MACWORLD」が発刊されたことにある...。
この雑誌の誕生は当時Apple Computer社の全面的なバックアップもあってMacintosh登場と時を合わせて登場した(1984年2月)。さらに創刊号の表紙を飾るのも当然とはいえスーツに身を包んだ若き日のスティーブ・ジョブズ氏その人であった。

※1984年2月に創刊したMacintosh専門月刊誌「MACWORLD」表紙
確かにMacintoshは1月24日に発表されたが、まだインターネットの恩恵を受けられる時代ではなく、私たちの興味をかき立てMacintoshを特別のコンピュータとして世間に認知させる大きな役割を果たしたのがこの“MACWORLD誌”なのである。
その発刊の噂は我々日本のユーザーにも届いたが、問題はリアルタイムどころか手に入れるには2,3ヶ月のタイムラグがあったことだ。さらに数ドルの雑誌が日本で買うと2,000円前後になっていた(笑)。
事実創刊号の米国価格は4ドルだった...。しかし情報に飢えていた私などは言い悪いではなくとにかく最新号を手に入れることが嬉しくてパソコンショップなどを丹念に回っていたものだ。
誌面に展開される新製品紹介やチュートリアル、そしてソフトウェアレビューや業界関係者へのインタビューといった内容を英和辞書を片手に苦労して読んだがそれ以上に興味の対象は広告ページだった(創刊号はまだマーケットが形成されていなかったこともあり広告が極端に少ないが...)。
中には“MACWORLD誌”でも取り上げられることのないような妖しげなハードウェアやソフトウェアが多々見受けられ、私の想像力をかき立てた。しかし時代背景もあって待っていたところで日本に入荷するはずのない物ばかりだからと送料込みプラスαのバンクチェックを作りメーカーや販売会社に送りつけて強引なオーダーを続けたのもこの時代だった。
最初期のイメージスキャナ「ThunderScan」やビデオデジタイザの「MicronEye」などは皆こうした手段で手に入れた製品だったのである。
ではその紙面の内容はどんなものだったのだろうか...。
表紙にタイトルが記されているようにとにかくMacintoshとはどんなパーソナルコンピュータなのかを知らしめる内容に尽きるわけだが「Apple's Remarkable New Personal Computer」「An Exclusive Look Inside the Macintosh」「Word Processing Tips for Mac Writers」そして「MacPaint's Amazing Electronic Easel」というテキストは文字通り時代を感じさせる。なぜならMacintosh本体を別にすればユーザーにとっても見るべきソフトウェアは同梱されていた「MacPaint」と「MacWrite」しかなかったのだから...。
しかしその内容や広告は現在の我々にとって大変興味使い物ばかりである。
まずApple自体の広告は本社と製造部門の従業員(全員かどうかは不明)の集合写真なのは当時の規模を彷彿とさせて面白い。そしてそこにはスティーブ・ジョブズを始め、アンディ・ハーツフェルドやジョアンナ・ホフマンらの顔も見える。

※「MACWORLD」創刊号のApple Computer社広告
また表紙裏全面広告がMicrosoft社であるばかりか、ビル・ゲイツのインタビューが4ページにわたって掲載されている。さらに「The Making of the Macintosh」と題する記事ではMacintoshの開発にたずさわった人たちの中からMike Biich, Donn Denman, Andy Hertzfeld, Joanna Hoffman, Jerry manock, Dave Egner, Barbara Koalkin, Mike Murray, Susan Kare, Burrell Smith, Chris Espinosa, Jerome Coonen, Bob Belleville, George Crow, Bill Atkinson, Stive Capps, Bruce Horn, Larry Kenyon, Rony SebokそしてSteve Jobsがそれぞれのデスクや職場で写真に収まっている。したがって事実そのままであるかはともかく、当時彼らが寝る間も惜しんで開発に取り組んでいた職場の雰囲気が伝わってくるようで興味深い。

※特集「The Making of the Macintosh」の一部
ところでこの“MACWORLD誌”はPC World Communications Inc.が発刊したものだが、同社は米国 IDGのグループ企業だったこともあり、IDGはこうした出版だけに留まらずApple関連製品の発表や展示あるいは販売を意図した最初の大型展示会であるMACWORLD EXPOを主催し開催したのは早くも翌年1985年であった。
私にとってこの“MACWORLD 創刊号” はその後現在まで綿々と続く宇宙の始まり...すなわちビッグバンであったかのように思えるアイテムなのである。
- 関連記事
-
- アップル最初の純正ハードディスク「ProFile」考 (2009/04/07)
- Lisa 誕生の光と影の物語 (2009/04/02)
- 20年ぶりに再会〜Mac Japan誌の想い出 (2009/03/19)
- 「Vanlandingham」プログラムの思い出再考 (2009/03/04)
- 1983年 Apple Macintoshプロモーションビデオの再考 (2009/02/06)
- MACWORLD誌 1984年創刊号はビッグバン!? (2009/02/03)
- Macintosh 128K マニュアルの秘密!? (2008/12/31)
- 「はじめての旅先通信2003」に見るネット環境の進歩 (2008/11/14)
- これが3Dキャラクタツールの元祖だ〜Poser ver.1.0 を入手 (2008/10/21)
- 1984年に作ったApple II用のプログラムリストが見つかった! (2008/09/16)
- Photoshopの知られざるもうひとつの顔と謎 (2008/06/29)