27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル (2017)のセットアップ覚書

27インチ iMac Retina 5Kディスプレイモデル (2017)のセットアップがようやく完了した。いやはや、いつものことだが理屈通りに終わった例しがないわけで、今回は今のところ重大なトラブルには遭遇しなかったものの結局丸二日がかりの作業になった。


これまで使ってきた27インチ iMac (Late 2012)が問題を起こすようになったので動作しているうちに新しいマシンと入れ替えようと27インチ iMac Retina 5Kディスプレイモデル (2017)を買った次第。
理屈としてはまずは届いたマシンを起動させて初期不良はないか、オーダー通りのメモリ容量になっているかを確認する。そして問題がなければ元Macと新MacをThunderboltやEthernetケーブルで繋いで「移行アシスタント」を使いデータやアプリケーションの移行を行うか、TimeMachineとして使っていたハードディスクドライブを繋いで同じくこれまでの利用環境を移行すれば良い理屈だ...。

勿論、理想を申し上げればせっかくのニューマシンだからして、ひとつひとつmacOS Sierraで動作するアプリケーションなどを新たにインストールすれば懸念は生じないはずだ。これまで長い間使ってきた環境はいわば塵や垢が少なからず蓄積しているから、移行ではそれらをも再現してしまう恐れがある。とはいえ現実問題として時間的な問題と手間の煩雑さを考えるとどうしても躊躇してしまう。

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※当初はEthernetケーブルで新旧のiMacを繋いで「移行アシスタント」を使った…。残り時間表示は目まぐるしく変化


さて、まずはEthernetケーブルで繋ぎ「移行アシスタント」による情報の転送をやってみた。
しかし「移行アシスタント」が思ったように動作しない。ケーブルが不良かと他のケーブルに取り替えてみたがそれでもダメだった。
やはり冷静にことを進めていると自分では思ってはいるものの、新しいMacを眼前にして気が急くのだろうか、Intego社のVirusBarrierとNetBarrierをOFFにするのを忘れていた。

移行をスタートした時点では所要時間が3時間3分と出たが、それを鵜呑みにするほど初心者ではない(笑)。何時間かかるのか、十何時間かかるのか、EthernetケーブルとThunderboltケーブルの違い...といったこともあるにしても半日程度は有にかかるものだと考えて待ってみた。

5時間ほど経ってから進捗状況を確認してみるとプログレスバーは半分以上進んでいたものの残りの時間表示は3時間41分となっていた(笑)。それでもクラッシュしているわけではないようなので放置するしかないと引き続き様子を見ることに。
その完了までの所要時間とは残っているデータ容量と転送速度に関わってくるわけだが、転送速度が40M/秒を示したと思えばいきなり2M/秒になったりする。そして残りの時間表示は2時間半ほどほを示したかと思うと6時間を示したりとバラツキが大きい。
そのうち、元MacにインストールしてあるTechtool Proから内蔵HDDがSMART警告レベルを超えているという文字通りの警告が何度も表示されますます先に進まない。

Data migration_02

※移行途中にTechtool Proから内蔵HDDに対しSMART警告が何度も表示される


またどういうわけかEthernetケーブル接続のはずなのにいつのまにかWi-Fi接続に変わっている…。
開始後8時間を過ぎてもなお残りの時間が3時間から6時間前後を示すばかりでまったく先に進む気配が見えないので中止することにした。

今度はケーブル接続ではなくTimeMachineとして使ってきたHDDを接続し同じく「移行アシスタント」で環境移行を試みたがこれは約5時間ほどで移行が無事完了した。
再起動してみたが、どうやら使える環境のようだ。しかしご承知のように「移行アシスタント」にしてもすべての環境、すべてのアプリケーションがそのまま復帰するとは限らない。
Mac AppStoreから購入したアプリケーションはApple IDのパスワード入力を求められる場合もあるし、そもそもサードパーティーから購入したソフトウェアはアクティベーションし直す必要があったりパワードの再入力をしなければならないものもある。

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※まずは環境を移行した新iMac(手前)は無事に起動した


こうしたことは自分にとっての優先順位でひとつひとつ確実に進めていくしかない。
ともあれ新しいマシンが届いた翌々日の夕刻になんとか元の環境を新しい27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル (2017)で取り戻すことができた。勿論今後、不測のトラブルに見舞われる可能性もありうるが…。

ということでモニターサイズもこれまでと同様の27インチ、メモリも予算が許せば64GB欲しかったが、取り急ぎ32GBあれば仕事ができるし念願のRetina 5Kディスプレイも素晴らしい。
Retina 5Kディスプレイの恩恵だが、写真はもとより眼の悪い私にとってかなり見やすく感じるものの贅沢なもので4,5日したらこれが普通となってしまうに違いない。そしてまだマシンに大きな負荷を期待することはやっていないが総じてキビキビと動作し気持ちが良い。

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※Retina 5Kディスプレイと非Retinaディスプレイとのテキスト表示比較例。上がLate2012の非Retima iMacで下がRetina 5Kディスプレイモデルの表示【クリックで拡大】


個別の特筆すべき機能などについては別途レポートしていきたいが、これまで事情もあってOS X YosemiteのままだったがこれでやっとmacOS Sierraの環境となった。



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員