Modifi3D : 3D Print Finishing Tool ファーストインプレッション
3Dプリンターは実に面白いし使い方によっては物作りの概念を変えるツールであるといえる。なにしろ目の前で3Dによるモデリングが実物として出来上がるのだから…。しかし3Dプリンターがいかに凄いといっても造形が終わったモデルをそのまま使えるわけではない。
サポート材を外しバリを取り、細かな突起を丁寧に取り去らなければならない。しかしPLA樹脂で造形したモデルはかなり固くて後からの仕上げは決して簡単とは言えない。
勿論予算があればこうした問題点を解決できるツールや機器もあるが、それはまた別の世界の話しだ。
ということで詳細な部位を仕上げるためにヤスリの類も揃えているがヤスリに適さない仕上げもありうる。要は細部を滑らかにしたいのだがその目的の為だけに米国の代理店から「Modifi3D : 3D Print Finishing Tool」という製品を買ってみた。

※「Modifi3D : 3D Print Finishing Tool」のパッケージ
2015年の10月にKickstarterのプロジェクトに登録され、注目を浴びた「MODIFI3D : 3D Print Finishing Tool」だが、現在ではほぼ同じデザインでハンダごてもあるようだ。というよりその仕組みはそもそもハンダごてといってもよい。
ただしその目的は当然のことながらハンダ付けをするのではなく3Dプリンターで造形したモデルの仕上げやバリ取りなどに重宝するツールなのだ。

※同梱品一覧
筆者はPLAフィラメント仕様の3Dプリンターを使っているが、PLAは造形後はかなり固い樹脂であり細かな修正や仕上げが難しい類の材質だ。いろいろと方法はあるようだが、様々なヤスリも使ってみたがそれだけで思い通りの結果を出せなかったので熱処理した方が容易だと考えた次第。
「Modifi3D : 3D Print Finishing Tool」(以下Modifi3D)はUSB供給の電源で先端のチップを温め、それで造形したモデルに穴を空けたり、不要な箇所を切りとり、バリ取りでささくれ立った部位を滑らかにするためのツールである。

※まさしくハンダごてといった感じ
簡単なスペックを記すと、
・5V 8W
・USB 2.0またはUSB 3.0を推奨
・サイズ:先端チップを除くボディ 15mm(0.6 ")x 117mm(4.6")
・重量:120g
・ケーブル:長さ1.5mのUSB Aプラグ
・15秒以内に最高300°C(572°F)まで達する。
・最高温度420-450℃(788-842ºF)
そして使い方だが、まずは保護キャップを取り外し、4種の先端チップのどれかをセットして付属のスタンドに MODIFI3D を置く。
付属のUSBケーブルをModifi3Dにつなぎ、タイプAコネクタをUSB 2.0か3.0の機器に接続する。そして本体の金属スイッチに触れると電源が入り赤いLEDが点灯する。
この状態で放置すると約15秒後に先端チップの温度は300℃に達するがその後25秒そのままだとスリープモードに入り温度は冷えていく。
逆に使用中に金属スイッチに触れ続ければ最高420~450ºCまで温度が上がるが、PLA樹脂は200℃前後で溶解するので電源をONにLEDが消えたら金属スイッチに触れるといったことの繰り返しで用が足りるものと思われる。
使用後、USBケーブルを抜けば約30秒後程度で先端のチップは常温になっている。
一番のキモは目的によって4種のチップを上手に使い分けることに尽きる。
4種のチップとは切り裂くための「KNIFE TIP」、針先のような「NEEDLE TIP」、穴あけ用の「POINT TIP」そして突起を慣らしたりバリを掻き出したりと用途の多い「SCOOP TIP」だ。

※KNIFE TIP先端

※NEEDLE TIP先端

※POINT TIP先端

※SCOOP TIP先端
無論こうしたツールがあれば全てが上手く行くほどことは簡単ではない。すべての作業はそれなりの加減と熟練を必要とする。少しでもツールの使い方を間違えればモデルそのものへのダメージとなるからだ。

※扱いを間違えるとモデルそのものが簡単にダメージを受けてしまうので要注意だ
そしてなによりも誤った使い方をすれば火傷の可能性もある。
ともあれ、安価な分だけ粗雑な出来の部分もあるが3Dプリンターのユーザーはひとつ持っていても損はないと思うツールにではあるだろう。
■Modifi3D : 3D Print Finishing Tool
サポート材を外しバリを取り、細かな突起を丁寧に取り去らなければならない。しかしPLA樹脂で造形したモデルはかなり固くて後からの仕上げは決して簡単とは言えない。
勿論予算があればこうした問題点を解決できるツールや機器もあるが、それはまた別の世界の話しだ。
ということで詳細な部位を仕上げるためにヤスリの類も揃えているがヤスリに適さない仕上げもありうる。要は細部を滑らかにしたいのだがその目的の為だけに米国の代理店から「Modifi3D : 3D Print Finishing Tool」という製品を買ってみた。

※「Modifi3D : 3D Print Finishing Tool」のパッケージ
2015年の10月にKickstarterのプロジェクトに登録され、注目を浴びた「MODIFI3D : 3D Print Finishing Tool」だが、現在ではほぼ同じデザインでハンダごてもあるようだ。というよりその仕組みはそもそもハンダごてといってもよい。
ただしその目的は当然のことながらハンダ付けをするのではなく3Dプリンターで造形したモデルの仕上げやバリ取りなどに重宝するツールなのだ。

※同梱品一覧
筆者はPLAフィラメント仕様の3Dプリンターを使っているが、PLAは造形後はかなり固い樹脂であり細かな修正や仕上げが難しい類の材質だ。いろいろと方法はあるようだが、様々なヤスリも使ってみたがそれだけで思い通りの結果を出せなかったので熱処理した方が容易だと考えた次第。
「Modifi3D : 3D Print Finishing Tool」(以下Modifi3D)はUSB供給の電源で先端のチップを温め、それで造形したモデルに穴を空けたり、不要な箇所を切りとり、バリ取りでささくれ立った部位を滑らかにするためのツールである。

※まさしくハンダごてといった感じ
簡単なスペックを記すと、
・5V 8W
・USB 2.0またはUSB 3.0を推奨
・サイズ:先端チップを除くボディ 15mm(0.6 ")x 117mm(4.6")
・重量:120g
・ケーブル:長さ1.5mのUSB Aプラグ
・15秒以内に最高300°C(572°F)まで達する。
・最高温度420-450℃(788-842ºF)
そして使い方だが、まずは保護キャップを取り外し、4種の先端チップのどれかをセットして付属のスタンドに MODIFI3D を置く。
付属のUSBケーブルをModifi3Dにつなぎ、タイプAコネクタをUSB 2.0か3.0の機器に接続する。そして本体の金属スイッチに触れると電源が入り赤いLEDが点灯する。
この状態で放置すると約15秒後に先端チップの温度は300℃に達するがその後25秒そのままだとスリープモードに入り温度は冷えていく。
逆に使用中に金属スイッチに触れ続ければ最高420~450ºCまで温度が上がるが、PLA樹脂は200℃前後で溶解するので電源をONにLEDが消えたら金属スイッチに触れるといったことの繰り返しで用が足りるものと思われる。
使用後、USBケーブルを抜けば約30秒後程度で先端のチップは常温になっている。
一番のキモは目的によって4種のチップを上手に使い分けることに尽きる。
4種のチップとは切り裂くための「KNIFE TIP」、針先のような「NEEDLE TIP」、穴あけ用の「POINT TIP」そして突起を慣らしたりバリを掻き出したりと用途の多い「SCOOP TIP」だ。

※KNIFE TIP先端

※NEEDLE TIP先端

※POINT TIP先端

※SCOOP TIP先端
無論こうしたツールがあれば全てが上手く行くほどことは簡単ではない。すべての作業はそれなりの加減と熟練を必要とする。少しでもツールの使い方を間違えればモデルそのものへのダメージとなるからだ。

※扱いを間違えるとモデルそのものが簡単にダメージを受けてしまうので要注意だ
そしてなによりも誤った使い方をすれば火傷の可能性もある。
ともあれ、安価な分だけ粗雑な出来の部分もあるが3Dプリンターのユーザーはひとつ持っていても損はないと思うツールにではあるだろう。
■Modifi3D : 3D Print Finishing Tool
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