専属モデル造形計画第4弾、両腕の関節を3Dプリンターで作る
専属モデル造形計画第4弾として両腕の関節を見直すことにした。両腕は一般的に袖のある服を着せるのでリアルな造形は必要ないものの必要条件を満たしたい。ひとつは軽量であること、二つにはポーズを取りやすくするため関節は可動式であること、そして三つ目は袖を通した際に自然に見えるボリューム感が欲しいのである。
手首から指先まではまずまずの完成品を手に入れてあるから両腕の造形は手首から肩に続く前腕と上腕(二の腕)とそれぞれを繋ぐ関節ということになる。
これまで関節はゴリラポッドという名称で販売されているくねくねと曲がるミニ三脚をバラして使っていた。適切な強度もあり自在に曲げることが出来るからだ。

※腕関節を3Dプリンターで造形し、作り直した両腕はバランスの良さと着替えがやりやすい思い通りの結果となった。写真はニュー両腕の専属モデルにシャツを着させた例
また前腕と上腕だが今回3Dプリンターを使って出来る限りリアルな物を造形してみようと思ったが、私の購入した3Dプリンターでは前腕と上腕それぞれに最低でも二つの部位に分けないとサイズ的に作れず、様々な試行錯誤をした結果、従来通りに加工しやすい木管を使うことにした。
腕すべてを3Dプリンターでというのが理想だが、それはそのうち大きなサイズのプリントができる機種を購入してからの楽しみとしたい。

※理屈はこうしたモデリングした腕を分割して3Dプリンターでプリントすれば理想的な腕ができるはずだが、手に入れたコンシューマー用の3Dプリンターでは制約制限があり今回は断念
そして木管は軽量をめざしていることでもあり直径3センチのものを使い、その回りをクッション素材で出来ているパイプカバーを被せることにした。さらに透けて見える場合を想定し、肌色の腕カバーを被せている。
この辺のノウハウはこれまで培ってきたので問題ないが、最大のネックは腕関節と肩関節だった。
前記したようにこれまではゴリラポッドの足を活用したが造形上問題があった。
ひとつは肩関節にしろ肘関節にしろ相反する要求があることだ。なぜなら普通にポーズを取らせたりする際には外れず、しかし着衣の袖を通すような際には容易に外したいという難しい要求があるからだ。
結果ゴリラポッドによる肩関節はトルソーの肩下に開けた穴に通すという簡便なものだっただけに抜けやすい欠点があったし、肘関節は前腕と上腕をゴリラポッドを使って接着したら取り外せない仕様になってしまった。
今回の関節はゴリラポッドではなくそれなりの機能と強度を持ったものを3Dプリンターで作れないものかを検証することにあった。
最初は100%頭の中にあったイメージを3Dで描いて3Dブリンターで造形してみた。それなりに役割は果たせるもののいまひとつ気に入らない。

※最初に自作した肘関節ユニット。モデリング(上)と実際のプリント結果(下)
どのように改良しようかと考えていたところAutodeskのTINKERCADという3Dモデリングの入門アプリみたいな中に様々なサンプルシェイプが用意されておりその中にジョイント造りに最適と思うシェイプがあった。
早速それを3Dプリンターで造形してみるとなかなかに具合が良い。3DプリンターはPLA樹脂で造形しているが材質が固いことも含め、取り外しや取り付けも容易な上に普通に使っている際には外れないという理想的な関節だということが分かった。
元データのモデルは小さなものだが、スライサーでスケールを変えて大きめにすることもできたがまずは原寸で造ってみた。

※サンプルシェイプに台座や釘穴を施したモデリング
関節としてのテストを繰り返した後に木管に強度を持って取り付けるため釘穴を付けた台座を加えたモデリングをした。なお使用するPLAフィラメントは肌色を使うことにした。
この3Dプリンター製の関節と木管、そしてボリュームを出すためのパイプカバーで両腕を作り直してみたが、シャツを着せてみるとバランスもよくジョイントとしての強度もあり実用となることがわかった。

※両腕の概要。木管と木管を3Dプリンターで作ったジョイントで繋ぎ、パイプカバーを被せる。実際にはこの上に肌色の腕カバーを被せて完成となる
なお取り急ぎ手首に相当する関節のみゴリラポッドを使っているが、ここも近々別のアイデアでよりよい物を3Dプリンターで作ってみたい。ともかくこれで着衣の着替えが大分容易になる。
ということで「専属モデル造形計画第4弾」は無事終了になった。しかし必要なアイテムだからとはいえ、よくも飽きないものだ(笑)。
手首から指先まではまずまずの完成品を手に入れてあるから両腕の造形は手首から肩に続く前腕と上腕(二の腕)とそれぞれを繋ぐ関節ということになる。
これまで関節はゴリラポッドという名称で販売されているくねくねと曲がるミニ三脚をバラして使っていた。適切な強度もあり自在に曲げることが出来るからだ。

※腕関節を3Dプリンターで造形し、作り直した両腕はバランスの良さと着替えがやりやすい思い通りの結果となった。写真はニュー両腕の専属モデルにシャツを着させた例
また前腕と上腕だが今回3Dプリンターを使って出来る限りリアルな物を造形してみようと思ったが、私の購入した3Dプリンターでは前腕と上腕それぞれに最低でも二つの部位に分けないとサイズ的に作れず、様々な試行錯誤をした結果、従来通りに加工しやすい木管を使うことにした。
腕すべてを3Dプリンターでというのが理想だが、それはそのうち大きなサイズのプリントができる機種を購入してからの楽しみとしたい。

※理屈はこうしたモデリングした腕を分割して3Dプリンターでプリントすれば理想的な腕ができるはずだが、手に入れたコンシューマー用の3Dプリンターでは制約制限があり今回は断念
そして木管は軽量をめざしていることでもあり直径3センチのものを使い、その回りをクッション素材で出来ているパイプカバーを被せることにした。さらに透けて見える場合を想定し、肌色の腕カバーを被せている。
この辺のノウハウはこれまで培ってきたので問題ないが、最大のネックは腕関節と肩関節だった。
前記したようにこれまではゴリラポッドの足を活用したが造形上問題があった。
ひとつは肩関節にしろ肘関節にしろ相反する要求があることだ。なぜなら普通にポーズを取らせたりする際には外れず、しかし着衣の袖を通すような際には容易に外したいという難しい要求があるからだ。
結果ゴリラポッドによる肩関節はトルソーの肩下に開けた穴に通すという簡便なものだっただけに抜けやすい欠点があったし、肘関節は前腕と上腕をゴリラポッドを使って接着したら取り外せない仕様になってしまった。
今回の関節はゴリラポッドではなくそれなりの機能と強度を持ったものを3Dプリンターで作れないものかを検証することにあった。
最初は100%頭の中にあったイメージを3Dで描いて3Dブリンターで造形してみた。それなりに役割は果たせるもののいまひとつ気に入らない。

※最初に自作した肘関節ユニット。モデリング(上)と実際のプリント結果(下)
どのように改良しようかと考えていたところAutodeskのTINKERCADという3Dモデリングの入門アプリみたいな中に様々なサンプルシェイプが用意されておりその中にジョイント造りに最適と思うシェイプがあった。
早速それを3Dプリンターで造形してみるとなかなかに具合が良い。3DプリンターはPLA樹脂で造形しているが材質が固いことも含め、取り外しや取り付けも容易な上に普通に使っている際には外れないという理想的な関節だということが分かった。
元データのモデルは小さなものだが、スライサーでスケールを変えて大きめにすることもできたがまずは原寸で造ってみた。

※サンプルシェイプに台座や釘穴を施したモデリング
関節としてのテストを繰り返した後に木管に強度を持って取り付けるため釘穴を付けた台座を加えたモデリングをした。なお使用するPLAフィラメントは肌色を使うことにした。
この3Dプリンター製の関節と木管、そしてボリュームを出すためのパイプカバーで両腕を作り直してみたが、シャツを着せてみるとバランスもよくジョイントとしての強度もあり実用となることがわかった。

※両腕の概要。木管と木管を3Dプリンターで作ったジョイントで繋ぎ、パイプカバーを被せる。実際にはこの上に肌色の腕カバーを被せて完成となる
なお取り急ぎ手首に相当する関節のみゴリラポッドを使っているが、ここも近々別のアイデアでよりよい物を3Dプリンターで作ってみたい。ともかくこれで着衣の着替えが大分容易になる。
ということで「専属モデル造形計画第4弾」は無事終了になった。しかし必要なアイテムだからとはいえ、よくも飽きないものだ(笑)。
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