3Dプリンターを活用するための三種の神器

3Dプリンターを活用するための三種の神器といっても、当然のことながら3Dプリンターの消耗品類のことではない。ホットベッドに敷くシートだとかフィラメントやらのことではなく活用する上であると便利な道具を三つご紹介してみたいと思う。


無論多くの3Dプリンターユーザーにとっては当たり前のことかも知れないがこれから3Dプリンターをという方も多いに違いない。
しかしあらためて考えると私の考える三種の神器とは造形したオブジェクトモデルの仕上げに関するツールである。
それだけ3Dプリンターにとってサポートやバリといったものを綺麗に取り除くのが重要で大切であることが身にしみているからだ。
では先輩ユーザーからは「今更…」といわれるかも知れないが早速ご紹介してみたい。

1)小型ニッパー
あらためて記すが、3Dプリンターからプリントされたモデルがなんであれ、そのまま実用となることはまずあり得ない。
サポート材を取り除きバリをなるべく綺麗に、それも本体を傷つけないように取り除く必要があるからだ。
そうしたことの第一ステップに重宝するのが小型のニッパーである。

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※小型のニッパー


特に固いPLAによる造形では指や爪では取りにくいサポートの痕やバリをなるべく綺麗に取り除くにはニッパーが一番効率がよいと思う。
ただし大きめのニッパーだと造形物の凹凸に対応しきれない場合もあるのでなるべく小型で申し上げるまでもないが切れ味のよい道具が必要だ。
これひとつで切断は勿論掻きだしなどにも有効だ。

2)交換コテ先付きハンダごて
以前「Modifi3D : 3D Print Finishing Tool」というUSB接続で使える製品をご紹介したが、米国から直接購入したものだったが二週間で壊れた。したがってすぐにそれに変わるものとして安物だが5種の交換コテ先を使える本製品を手に入れて使っている。

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※SEALODY はんだごてセット。こては温度調節が可能


PLAにしてもABSにしても余分なバリなどを目立たなくする際にヤスリ類では適さないときもある。また時に穴を開け、一部を切断するといった場合に熱処理できるこの種のツールは便利なのだ。
なお本製品は本来はその名の通りハンダごてであり温度調節も可能。

3)ミニルーター
ちょっとしたバリ程度なら一般的な棒ヤスリでも済むが、前記した通りPLAはかなり固く後処理にも苦労する。そうした場合には電動のミニルーターに適切なビットを交換することで削る・磨くが大変楽に行える。
これがあると無しでは効率が全然違うのでお勧めである。私はそんなにパワーを必要としないこともあってUSB充電式のワイヤレスで使える小型製品を使っている。

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※Bigmanコードレス!/充電式ミニルーター ビット31点セット HR-DX アルミケース入り


以上3種類の有用なツールをご紹介したが、あえて一番使っているものはといえばニッパーである(笑)。



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員