デュアルヘッドの3Dプリンター「FLASHFORGE Inventor」で多色印刷の考察
デュアルヘッドの3Dプリンター「FLASHFORGE Inventor」は良い意味でもっと知られてよい製品だと思う。というかメーカーのウェブサイトにはどちらかというと控えめな機能紹介しかなく、それがどのような意味・効果・利便性を生むのかといった点には踏み込んでいないために損をしている。
今回はその「FLASHFORGE Inventor」による多色プリントの可能性について簡単に考察してみたい。
もともと「FLASHFORGE Inventor」はデュアルヘッドの3Dプリンターであるからしてモデリングおよびスライサーの工夫により二色プリントを可能にしている。

※デュアルヘッドの3Dプリンター「FLASHFORGE Inventor」
シビアな意味において完成度の高い二色プリントは容易ではないが、ヘッドが2つあるわけで物理的に二色のプリントをサポートしているわけだ。

※理想的な仕上がりにはほど遠いが二色プリントの実験結果。しかしデュアルヘッドならではの技だ
しかし今回はデュアルヘッドではなくシングルヘッドを使い、プリント途中でフィラメントを交換することで多色のプリントができることを実証したのでその報告をしてみたい。
まずFlashforge JapanサイトのINVENTORのページで確認しても多色プリント云々だけでなくプリント途中でフィラメントを交換できるとは明記されていない。
そもそも「FLASHFORGE Inventor」にはフィラメント検出機能はなく万一フィラメントの供給が切れてもプリントが自動でストップする機能はないようだ。しかし自動はともかく現実にフィラメントがプリント途中でスプールから無くなる可能性はあるわけだ。
ではそうした場合にはどうするか。
マニュアルによれば「樹脂交換:プリント途中にフィラメントの交換が必要な場合は一時停止してから作業を行う」とだけ実に簡素な説明があるだけだ。
ということで多色プリントはともかく、プリント途中でフィラメントが切れそうな場合にどのような手順で交換が可能なのかと実際に試してみた。
まずはプリント途中でポーズボタンを押す。これで当然だがプリントは中断しエクストルーダーがホットベットから離れた状態となる。
その後、ポーズボタンの右にあるツールボタンを押すと「樹脂交換」「カメラ」「キャンセル」というメニューが表示する。ここで文字通り「樹脂交換」を押すとフィラメントの交換ができるわけだ。

※プリント中断させツールボタンを押すとこのようなメニューが表示
このフィラメント交換も実用的なもので左右フィラメントの取り出しと引き込みが安全に出来る。したがってこれまで使っていたフィラメントの取り出しを実行し、新しいフィラメントの引き込みを行ってフィラメント交換を済ます。

※「FLASHFORGE Inventor」はフィラメントの引き込みや取り出しは簡単容易に行える
交換が終わったらグリーンの戻るボタンを押しプリント再開をするとエクストルーダーが中断位置へ正確に移動しプリントが再開される仕組みだ。

※プリントの再開
ということはフィラメント切れの時だけで無く意図的にフィラメントを変えることができる理屈であり、例えばレッドのフィラメント使用中に途中からブルーのフィラメントに変更し、しばらくプリントした後に今度はホワイトに変える…といったことも可能になる理屈だ。

※プリント途中で3回、プリント中断しフィラメントを交換した結果、4色のオブジェが出来上がった
実際に簡単なテストをしてみたが確実にフィラメント交換が出来、4色カラーのプリントが出来た。ただし冒頭にご紹介したデュアルヘッドの利点を生かした二色プリントとは違い、複雑な混合プリントは無理でありあくまで積層方向に色を重ねることに限定される。
したがって現実的にどれほど実用面で利点があるかについては異論もあろうが、裏技で済ませてしまうにはもったいない気がするのだが…。
今回はその「FLASHFORGE Inventor」による多色プリントの可能性について簡単に考察してみたい。
もともと「FLASHFORGE Inventor」はデュアルヘッドの3Dプリンターであるからしてモデリングおよびスライサーの工夫により二色プリントを可能にしている。

※デュアルヘッドの3Dプリンター「FLASHFORGE Inventor」
シビアな意味において完成度の高い二色プリントは容易ではないが、ヘッドが2つあるわけで物理的に二色のプリントをサポートしているわけだ。

※理想的な仕上がりにはほど遠いが二色プリントの実験結果。しかしデュアルヘッドならではの技だ
しかし今回はデュアルヘッドではなくシングルヘッドを使い、プリント途中でフィラメントを交換することで多色のプリントができることを実証したのでその報告をしてみたい。
まずFlashforge JapanサイトのINVENTORのページで確認しても多色プリント云々だけでなくプリント途中でフィラメントを交換できるとは明記されていない。
そもそも「FLASHFORGE Inventor」にはフィラメント検出機能はなく万一フィラメントの供給が切れてもプリントが自動でストップする機能はないようだ。しかし自動はともかく現実にフィラメントがプリント途中でスプールから無くなる可能性はあるわけだ。
ではそうした場合にはどうするか。
マニュアルによれば「樹脂交換:プリント途中にフィラメントの交換が必要な場合は一時停止してから作業を行う」とだけ実に簡素な説明があるだけだ。
ということで多色プリントはともかく、プリント途中でフィラメントが切れそうな場合にどのような手順で交換が可能なのかと実際に試してみた。
まずはプリント途中でポーズボタンを押す。これで当然だがプリントは中断しエクストルーダーがホットベットから離れた状態となる。
その後、ポーズボタンの右にあるツールボタンを押すと「樹脂交換」「カメラ」「キャンセル」というメニューが表示する。ここで文字通り「樹脂交換」を押すとフィラメントの交換ができるわけだ。

※プリント中断させツールボタンを押すとこのようなメニューが表示
このフィラメント交換も実用的なもので左右フィラメントの取り出しと引き込みが安全に出来る。したがってこれまで使っていたフィラメントの取り出しを実行し、新しいフィラメントの引き込みを行ってフィラメント交換を済ます。

※「FLASHFORGE Inventor」はフィラメントの引き込みや取り出しは簡単容易に行える
交換が終わったらグリーンの戻るボタンを押しプリント再開をするとエクストルーダーが中断位置へ正確に移動しプリントが再開される仕組みだ。

※プリントの再開
ということはフィラメント切れの時だけで無く意図的にフィラメントを変えることができる理屈であり、例えばレッドのフィラメント使用中に途中からブルーのフィラメントに変更し、しばらくプリントした後に今度はホワイトに変える…といったことも可能になる理屈だ。

※プリント途中で3回、プリント中断しフィラメントを交換した結果、4色のオブジェが出来上がった
実際に簡単なテストをしてみたが確実にフィラメント交換が出来、4色カラーのプリントが出来た。ただし冒頭にご紹介したデュアルヘッドの利点を生かした二色プリントとは違い、複雑な混合プリントは無理でありあくまで積層方向に色を重ねることに限定される。
したがって現実的にどれほど実用面で利点があるかについては異論もあろうが、裏技で済ませてしまうにはもったいない気がするのだが…。
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