J&T 3Dプリンター(JT-28-004-II)の改良策紹介〜特に振動対策は絶大なる効果
大きな造形が可能な J&T 3Dプリンター(JT-28-004-II)を気に入って日々愛用しているが、使い勝手をよりよくするためには工夫も必要だ。まあ大げさに言うならこうした組立式の製品はユーザーが色々と手を加える余地があるのも魅力と言えるかも知れない。今回は現時点での改良点のご紹介だ。
改良といってもエクストルーダーを改良するとかレベリングをオートにするといった大がかりなことではない。しかし日々活用する上で、よりよい造形を目指すには大切なあれこれだと認識しているし事実使い勝手も向上している。
(1)JT-28-004-II はフィラメントブラケットがフレームの頭上に装着するのが基本になっている。無論そこにはフィラメントスプールを差し込んで使う訳だが、そのィラメントブラケットの出来が中途半端でスプールの回転がスムーズでないことが分かった。

フィラメントは通常フィラメント切れ検出装置を通りエクストルーダーの押出ユニットでホットブロックへと引き込まれる。しかしスプールの回転だけではないがスムーズにエクストルーダーへ引かれないことがあれば即造形の積層に影響が出てくるのだ。
というわけでJT-28-004-II を手に入れ組み立てた後にすぐブラケットに差し込む円筒形の補助具をプリントした次第。この補助具をブラケットにはめてスプールを装着するわけだが、とても具合がよろしい。

(2)レベリングすなわち水平出しの際にはホットベッド裏にある4箇所のレベリングナットでノズルとホットベッドとの距離を調節しなければならい。しかし手や指を差し込む十分なスペースがあるわけでもない上に標準で装備されているナットは小さく回すのがやりにくいのだ。

※左が製品付属のナット。右が自作の大型ナット
ということで別途ネジに適合するM4六角ナット(ネジピッチ0.7)を購入すると共に直径5センチのオリジナルナットをこれまた3Dプリンターで作ってみた。さらにただの円形では使い勝手が良くないので花びらのような突起を作ったため指一本で楽々ナットを回すことができ、レベリングも苦にならなくなったし微調整もやりやすくなった。

(3)レベリングナットを通る皿頭小ねじ(M4 ネジピッチ0.7)は長さが3センチのものが使われている。通常はこれで何の問題もないはずだが、レベリングを慎重にやっていると時にナットをネジ一杯に緩めなければならない場合が数度あった。ネジの長さぎりぎりなのでまさしく少しの振動などでナットが外れて落ちてしまいかねない。ということで1センチ長い4センチのネジと取り替えてみた。これであれば十分な余裕を持ったレベリングができる。

(4)JT-28-004-II の動作音はこの種の製品としては静かな方だと思う。しかし一番気になるのはファンの音でも造形中のノイズでもなく振動音だった。特にプリントの状況に関わってくるが、極小のエリアを高速でノズルが行き来する場合にホットベッドが激しく動くわけで、その際に独特な振動音を立て、同時にプリンタを乗せている机までが振動する有様…。
これをなんとかしようと二重の対策を施した。ひとつはJT-28-004-II の四つ脚にそれぞれ防振ゴムとジェル静音パッドを重ねて敷いた。さらに机そのものには本来洗濯機や冷蔵庫の振動を和らげるための防振パッドを敷いてみたが効果は抜群だった。


その他にもいくつか工夫を加えているが、主なものをご紹介してみた。特にこの種のプリンタをお使いなら特に(4)の振動防止は早めに実行されることをお勧めする。
また改良ではないがJT-28-004-II のエクストルーダーの黒い金属カバーをカラフルなPLAフィラメントでいくつか試作をしている。

JT-28-004-IIに限らないが3Dプリンターのほとんどは実用性を重視されるのは当然としても見栄えの楽しみといった点には目を瞑っている感がある。
例えばスマートフォンが幾多のカバーやケース類によって楽しみのバリエーションが増えているとすれば3Dプリンターだってそうした類の楽しみを加えてみるのも一興だと思ったからだ。
改良といってもエクストルーダーを改良するとかレベリングをオートにするといった大がかりなことではない。しかし日々活用する上で、よりよい造形を目指すには大切なあれこれだと認識しているし事実使い勝手も向上している。
(1)JT-28-004-II はフィラメントブラケットがフレームの頭上に装着するのが基本になっている。無論そこにはフィラメントスプールを差し込んで使う訳だが、そのィラメントブラケットの出来が中途半端でスプールの回転がスムーズでないことが分かった。

フィラメントは通常フィラメント切れ検出装置を通りエクストルーダーの押出ユニットでホットブロックへと引き込まれる。しかしスプールの回転だけではないがスムーズにエクストルーダーへ引かれないことがあれば即造形の積層に影響が出てくるのだ。
というわけでJT-28-004-II を手に入れ組み立てた後にすぐブラケットに差し込む円筒形の補助具をプリントした次第。この補助具をブラケットにはめてスプールを装着するわけだが、とても具合がよろしい。

(2)レベリングすなわち水平出しの際にはホットベッド裏にある4箇所のレベリングナットでノズルとホットベッドとの距離を調節しなければならい。しかし手や指を差し込む十分なスペースがあるわけでもない上に標準で装備されているナットは小さく回すのがやりにくいのだ。

※左が製品付属のナット。右が自作の大型ナット
ということで別途ネジに適合するM4六角ナット(ネジピッチ0.7)を購入すると共に直径5センチのオリジナルナットをこれまた3Dプリンターで作ってみた。さらにただの円形では使い勝手が良くないので花びらのような突起を作ったため指一本で楽々ナットを回すことができ、レベリングも苦にならなくなったし微調整もやりやすくなった。

(3)レベリングナットを通る皿頭小ねじ(M4 ネジピッチ0.7)は長さが3センチのものが使われている。通常はこれで何の問題もないはずだが、レベリングを慎重にやっていると時にナットをネジ一杯に緩めなければならない場合が数度あった。ネジの長さぎりぎりなのでまさしく少しの振動などでナットが外れて落ちてしまいかねない。ということで1センチ長い4センチのネジと取り替えてみた。これであれば十分な余裕を持ったレベリングができる。

(4)JT-28-004-II の動作音はこの種の製品としては静かな方だと思う。しかし一番気になるのはファンの音でも造形中のノイズでもなく振動音だった。特にプリントの状況に関わってくるが、極小のエリアを高速でノズルが行き来する場合にホットベッドが激しく動くわけで、その際に独特な振動音を立て、同時にプリンタを乗せている机までが振動する有様…。
これをなんとかしようと二重の対策を施した。ひとつはJT-28-004-II の四つ脚にそれぞれ防振ゴムとジェル静音パッドを重ねて敷いた。さらに机そのものには本来洗濯機や冷蔵庫の振動を和らげるための防振パッドを敷いてみたが効果は抜群だった。


その他にもいくつか工夫を加えているが、主なものをご紹介してみた。特にこの種のプリンタをお使いなら特に(4)の振動防止は早めに実行されることをお勧めする。
また改良ではないがJT-28-004-II のエクストルーダーの黒い金属カバーをカラフルなPLAフィラメントでいくつか試作をしている。

JT-28-004-IIに限らないが3Dプリンターのほとんどは実用性を重視されるのは当然としても見栄えの楽しみといった点には目を瞑っている感がある。
例えばスマートフォンが幾多のカバーやケース類によって楽しみのバリエーションが増えているとすれば3Dプリンターだってそうした類の楽しみを加えてみるのも一興だと思ったからだ。
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