NeXT Computer発表記念の盾「Our Time has Come /我らの時きたり」幻想

私の机上に魅惑的なアイテムが新たに置かれた。それはあのスティーブ・ジョブズの偉業を示すもので、ガラス製の盾である。この盾は1988年10月12日、スティーブ・ジョブズ率いるNeXT社がNeXT Cube を発表した際、感謝の意として関係者に配られたもので、そこにはNeXTのロゴと共に "Thanks to you Our Time has Come(おかげさまで 我らの時きたり)" と刻まれている。


この種の記念品など珍しいものではないが、ことスティーブ・ジョブズに関わる品であれば話しは違ってくる。
Appleを離れたスティーブ・ジョブズが当初の予定より遅れながらも1988年10月12日にNeXT Cubeを発表する際に関係者に配ったアイテムである。

NeXTShield_pe.jpg


なぜそのようなアイテムが私の机上にあるのか…。
それは当時NeXT Computer社の全てプロダクトデザインをスティーブ・ジョブズから依頼されて行い、最初の製品となったNeXT Cube発表会にも立ち会ったfrogdesign関係者からお譲りいただいたからだ。

ともあれ私がこの品に興味があるのは、あれほど自社が生み出すプロダクトに拘ったジョブズのことだ。記念すべき最初のプロダクト発表にあたり、関係者に感謝の意を表明するために作ったロゴ入りアイテムだから、きっとジョブズがゴーサインを出すまでには多々様々な変遷というと大げさだが、拘った末の品であろうと想像できるからだ。

ちなみに盾本体は厚さが約20mm、横幅が15mmで縦が155mmの透明なガラス製ですべての辺は面取りされ磨かれている。台座は黒く塗られていて材質はよく分からないが鋳物のように思え縦横90mm、厚みが40mmある。そして全体の重量は約1kgとずっしりとしていて安定感がある。
また台座とガラス部分は外すことはできないようだが、台座には斜めにガラス部分が20mmほど埋め込まれている。

NeXTShield_02.jpg


私自身も日本でNeXTの発表があった1989年7月10日、アップルジャパンの招待で幕張の東京ベイNKホールに座していたしその30分ほど前には東京ベイ・ヒルトンホテルのロビーに通じる場所で三人連れでこちらに歩いてくるスティーブ・ジョブズとすれちがった。

プレゼンを前にした彼はきちんとフォーマルスーツに身を包みながらも噂通りの気むずかしい顔をしていたのが印象的だったが男前だった。しかしステージにあがった彼のプレゼンは大変見事だった。
すでに30年もの歳月が過ぎたものの、この盾を眺めているとその若かりし頃のスティーブ・ジョブズの姿がガラスの向こうに見えるような気がする…。

スティーブ・ジョブズのプレゼンテーション秘話






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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。ゆうMUG会員