虜になるデザインと打感「AZIO Retro Classic Keyboard」ファーストインプレッション

クラウドファンディングでサポーターとなった「AZIO Retro Classic Keyboard」(以下R.C.K)がやっと…やっと届いた。日々Macの前に座ってキーボードに向かう一人としてはキーボードの相性はとても大切だ。ということで4月3日に支援表明してから約5ヶ月近くなってやっと手元に届いた。


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※「AZIO Retro Classic Keyboard」と附属のパームレスト


本製品についてあれこれ言う前に少々文句を言わせてもらいたい…。
これまでクラウドファンディングと称するものに6度ほど支援表明したが、私の性に合わないのか幻滅することが多かった。それはウェブでの募集時の情報と、プロジェクトが何らかの形で実現したときのギャップがありすぎたり、商品の場合には金を集める際に明記されている納期を大幅に遅れたりと、とにかく詰めが甘い結果が目立つからだ。
まさか、金が集まってしまえばこっちのものということではないだろうが、お金が絡む以上当初の約束はきちんと守ることは勿論、そのために周到な計画と準備が必要なはずた。
ともすれば昨今のクラウドファンディングの中には単に新製品の事前予約販売のような魅力無いものになりつつある…。

まあ、クラウドファンディングのサポーターとなるのは様々なリスクをすべて承知した上でのこと…ということになっている。万一の場合はその企業や組織が倒産という場合だってあり得るからだ。
そうしたリスクを容認した上での出資だからして納期が遅れたぐらいで目くじらを立てるな…という意見もあろうが、プロジェクトの緩さが当たり前になればこうしたサービス自体が信用されなくなり魅力を感じなくなるだろう。

さて「R.C.K」だが、日本語配列に完全対応していることは勿論、天然の木材(メープル)と高級感を演出するメタリックフレームが採用されている。
全体的なデザインの印象としては飽きの来ないシャープなデザインではないだろうか。そしてそのキートップはタイプライターを模した円型であることからレトロ感も満載だ。
そしてテンキーは無い分、意外にコンパクトである。

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※「R.C.K」とApple純正キーボードとの比較


そのパッケージもかなりの拘りを感じる構成だ。箱の蓋を開けるとまずはキーボード本体が現れるが、その下には取扱説明書と保証書が隠れている。

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※一番上の段にはキーボード本体と取説が入っている


次の段にはパームレスト、交換用スタンドやUSB Type-Cケーブルやクリーニングブラシ、保存袋が同梱されている。

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※2段目はこんな感じ


そして最後の段にはWindows用の交換キートップが並んでいる。
なお出荷時はMac向けにセットアップされている。

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※3段目はWindows交換用のキートップが…


ちなみに本体のサイズは327.8 × 143.2 × 42.02 mm、重量は1111gだ。キーはメカニカルスイッチでバックライトが装備されているが輝度も調節可能。そして5,000mAhのバッテリーが内蔵されている。
バッテリーの持ちだが、例えばバックライトオフの状態で、約9か月間使用できるという。またバックライトオンの状態では輝度に応じて約1〜2か月使用できるという。またキーボード操作でバッテリー残量の確認もできる。

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※バックライトの輝度は調節可能


また本製品の特徴のひとつに打鍵音がある。「R.C.K」のタイピング音はタイプ音が好きな者にとってはタイピングの時間がより豊かで楽しいものになるに違いない。
個人的には本物のタイプライターの打鍵音をサンプリングして、小さなスピーカーで出力するくらい徹底しても面白いと思うが…。

ともあれ肝心のキーボードの使いやすさだが、キーのストローク感と共にその角度も大切だ。「R.C.K」には角度調整のためしっかりとしたキーボードスタンドが2種同梱されているのも嬉しい。
なおキースイッチは打鍵感も良いし寿命も通常の約6倍長持ちする特別な設計がなされているという。ただしキーストロークはタイプライターを彷彿とさせる深さと強さを持っているのでパソコンキーボードしか経験の無い方には慣れるまで使いづらいと感じるかも知れない。

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※キートップ部位の拡大。とてもしっかりした作りだ


なおパソコンとの接続だが、附属のUSB Type-CケーブルもしくはBluetoothで使え、Bluetoothの場合は最大3デバイスまでのマルチペアリングを可能にしている。また充電は附属のUSB Type-Cケーブルで行える。

私自身まだ使用期間が短いので微細な評価は出来ないが、Apple標準のキーボードと比べてコントロール系のキー配列が若干誓うこと、キートップが円形で些か小さく感じる事、右サイドのshiftキーが小さいこと等から正直慣れる時間が必要だと思うが全体的な感触はとてもよく満足している。
まあ、冷静に考えれば慣れるまで入力効率が落ちるであろうキーボードをわざわざなんで使いたがるのだろうか…とお考えの方もいるに違いない。

キーボードはいまや事務機でもあり使いやすさ、効率のよいもの、姿勢や体に合った物を選ぶ時代だ。したがってむやみに「R.C.K」をお勧めするつもりはないが反面効率優先故に面白味の無い製品も多くなった。
「キーボードなど純正品でよい」と考える人はそもそも「R.C.K」など見向きもしないだろうが、反対に使用頻度の高いキーボードだからこそデザインを含めて拘りを持った製品を使いたいと考える人もいる。

幸い私は若い頃、12年間貿易会社でタイプライターやテレックスを使っていたのでほぼタッチ・タイピングもできるから違和感もないし3日もすれば実用レベルの入力スピードになった。さらに机上面から約4センチほどキートップ面が高いことも受け入れられた。

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※キーボードを横から見た例。Apple純正キーボードとの比較


最後にひとつだけ余計な事を記しておきたいが、前記したように本製品にはパームレストが同梱されている。しかし「R.C.K」はAppleの標準キーボードのように両指を伸ばし気味にしては正確で早い入力はできない。キーストロークが深いからだが、例えるならピアノの鍵盤に向かうように両手の指をトップに覆い被せる感じにポジショニングすべきだ。だとすれば現実問題として手首や掌を固定するパームレストに頼っては快適な入力派望めない…。
ともあれ純正キーボードの味気なさを見事に補ってくれる「R.C.K」を気に入っている…。
なお、これから活用していく過程で気がついたことがあれば適宜発信していきたい。
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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。ゆうMUG会員