2020年度、MacTechnology Lab.的ベスト10プロダクト紹介

今年もあと僅かとなり我が家の玄関にもささやかな正月飾りを飾る時節となった。今年はCOVID-19(新型コロナウイルス)で混乱が続いた一年といってよいが、これはそうそう終息してくれそうもないのでお互い細心の注意をしつつ健康で年末年始を過ごしたいものだ。


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というわけで今年もMacテクノロジー研究所的ベスプロダクトを選別してみたのでお届けしたい。無論これは実際に私が手にした限られた製品に限ることはご承知おきいただきたい。
また近年気力の問題なのか、何でもかんでもブログに記事を投稿するのが億劫になってきたこともあり、記事にしていないアイテムも目立つことはご容赦願いたい。

① 3Dプリンター JT-28-018 2020(JT-28-004-III)

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今年も3Dプリンターがベスト1になった。新たに新バージョンを購入したわけだが、個人的にこれで6台目である。安定性および積層の綺麗さが向上しているしプリント時の音は冷却ファンの音しか聞こえないというほど本体の動作音が静かなのも得がたいものだ。
私にとってこの3Dプリンターは創造性を刺激する大切な道具となっている。
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② Apple Watch 5 (GPSモデル) とマイヤーレモンレザーループ

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これまでシリーズ2モデルを使ってきたがさすがにバッテリーがへたったので買い換えた次第。シリーズ6の発表を待てずに10月に購入した。本来なら当該ブログに製品レポートを書くべきだが、情報としては目新しいものではないし私も以前よりパワーが落ちて何でもかんでも記事に…という意欲がなくなった。したがって記事としてはご紹介していないものの、日々私の左手首で役目を果たしてくれる大切なアイテムなので2位とした。また別途購入したマイヤーレモンレザーループベルトは地味な製品だが、これまで数種手にしてきたベルトの中で装着感と使い心地がピカイチの製品だった。

③ PITATT 3Dマスク


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※3Dプリンターで出力したマスクと別途調達したマスクフィルター

もしかしたら、このアイテムは1位になるべき?と思うほど個人的に今年は重要なアイテムとなった。とはいえご承知の方も多いと思うがこのアイテムはイジュ(Chinatsu Iju)さんと​​つかさ(Tsukasa Hattori)さんのお二人が設計しモデリングした3Dマスクでデーターを無料公開してくださったものだ。
インナーとアウターの2つのパーツでフィルターを挟み込む構造で簡単にインナーを取り外しフィルターを交換できる優れた工夫とデザインが気に入った。
勿論これは今年の春先、COVID-19(新型コロナウイルス)の蔓延により​マスクが不足し思うように入手ができなかった時期に発表されたアイテムだが私の手元には幸い3Dプリンターがあったため、自分用はもとより身近の方々や友人にもお配りした。
フィルターは本来専用のマスクフィルターがお勧めではあるがマスク同様入手が困難な時期にはキッチンペーパーなどでも代用できる点も嬉しかった。
マスクが平常通り供給されるようになった現在も個人的にはこのPITATT 3Dマスクを毎日愛用している。
マスクの効用に関しては専門家と称する人たちやWHOらが当初その効果について懐疑的だったこともあり、現在も不要説を唱えている人もいる。
しかし、今年10月に東京大学医科学研究所が初めて実際のウイルスを使った実験でマウスの効果について確認したところ、まずは吸い込む側にだけマスクを着けた場合、吸い込んだウイルスの量は布マスクでは17%減り、一般的なサージカルマスクでは47%減ったという結果が出た。
また飛まつを出す側にだけマスクを着けた場合は、向かいのマネキンが吸い込んだウイルスの量は布マスクとサージカルマスクのいずれでも70%以上減っていたという。無論この実験でもマスクはウイルスの吸い込みを完全に防ぐことはできないことも明らかにしたが、過信は禁物にしてもウイルスに対してマウスは相応の効果がでるということが認められた。
「うつされないために」はもとより「うつさないために」も特にパブリックな場所ではマスクをきちんと着用しようではないか。

④ Canon PowerShot SX70 HS

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同型デジタルカメラCanon PowerShot SX50 HSからの買い換えである。本機の売りは月面のクレーターまで撮れる望遠鏡並みのズーム機能である。デジカメは数種持ってはいるものの、散歩時には欠かせない機種だし室内でのブツ撮りにも威力を発揮する。
何よりも使い勝手の良さもお気に入りだし当然とはいえSX50 HSからズーム倍率もより高くなったし解像度も高くなり新しい機能も搭載されている。

⑤ 4K 60FPS ウェアラブルビデオカメラ「Ordro EP7」

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SONY 13MP CMOSセンサーを搭載しており、高画質の4K画像をサポートし、最大60fpsのビデオ撮影に対応できるウェアラブルビデオカメラだ。なお重量は76gと軽量である。
このタイプのカメラ最大の利点は常に人の目と同じ視野で撮れるという点だ。己の顔のちょうど目横あたりにレンズが位置しているから、私が見ているシーンが撮れることになる。
また実用的なスペックとして二軸防振機能及びオートフォーカス機能を搭載しており、手振れの影響を防止でき、鮮明な画面をスムーズに撮ることができること。そしてIP65レベルの防水能力を持っており雨水とか埃を心配する必要がないし特別な保護カーバもいらないことも天気にかかわらず散歩に出なればならないユーザーとしては嬉しい。
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⑥ スライサーソフトウェア Simplify 3D

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申し上げるまでもなくスライサーとは3Dでモデリングしたデーターを3Dプリンターに渡すためデーター変換するためのソフトフトウェアである。同種のソフトウェアは無償のものもいくつかあるが、ラフトやサポートの構造などのコントロールひとつをとっても信頼して使える有料アプリケーションなのだ。

⑦ 高精度の文字起こし・同時通訳!ハイエンドAIボイスレコーダー Summit

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4基のマイク搭載で音声認識精度が極めて高いくテキスト化された内容をPC・スマホで編集可能な点に惹かれた。無論基本は翻訳機として活用できるが、26の翻訳エンジンと連携し104言語に対応した通訳機能で国際会議にも臨めるという!
また800万画素のカメラと4インチのタッチパネル搭載!そして画像翻訳もできるのでに、様々なシーンで活用したい。もし年の初めに入手していたら、順位は大きく上昇していたと思える。
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⑧ PolyBox

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FDM方式の3Dプリンターで使うフィラメントは湿気に弱く、その度合いが高くなると造型が失敗したりノズルが詰まったりと多々トラブルの原因となる。本製品は乾燥剤のスペースを持つ密閉型のフィラメントボックスとボックスに収納したまま供給できるフィラメントスプールの役割を持つ製品。1000gのフィラメントなら二つ収納できるので便利に活用している。
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⑨ GRAPHENE Heating Neck Protector

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安価な製品だが、これまた個人的には大変ありがたく健康に役立っているアイテムである。いわゆるネッククーラーが猛暑を少しでも楽にしてくれるアイテムに対しこのHeating Neck Protectorは真冬に重宝するUSB電源供給型のネックウォーマーなのだ。
温度はLEDの色で3段階に設定でき、赤が45℃、黄緑が40℃、そして青が38℃だという。そしてそもそもが高強度のTPUに包まれた発熱膜を直に首筋に巻くのでとても温かいし何よりも軽く大変薄型だし肌触りも良く装着してもマフラーや一般的なネックフォーマーと違い煩わしさがない。
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⑩ 紫外線消毒器 UVクリーンシステム KD-01

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これまで3Dマスクなどの消毒殺菌のためにと小型の紫外線消毒器を使ってきた。それはそれで有意義だったが消毒殺菌したいアイテムは3Dマスクだけではない。私は決して…というのも可笑しいが潔癖症ではないが、新型ウィルスの問題だけでなく消毒したい物は多々ある。
ガジェットから古書にいたる様々なもの…といってもサイズ的に限界はあるが庫内寸法は高さ16cm×幅32cm×奥行20cmなのでかなり汎用性が高い。紫外線による消毒はなによりも非破壊というか物品を傷つけずに完全に近い消毒殺菌ができるのが魅力なのだ。
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■番外特別賞

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今年も様々なガジェットからソフトウェア、あるいは書籍などを手に入れたが、これまで存在すら知らなかったものの、ひょんなことから知り夢中になったコミックがあった。それが星野之宣著「宗像教授伝奇考」および「宗像教授異考録」である。
子供の頃には一時期漫画家になりたいと思い、桑田次郎の真似事をしていた時期があり、それが高じて漫画家新人コンテストに作品応募したこともあったくらいだった。無論入選することはなかったが、確かその年の女性漫画のコンテストで優勝したのが里中満智子だった。
したがって漫画の面白さは十分に理解していたはずだが、成人になってからは興味が別のところへと行ったためかほとんど漫画を意識したり目にする事が無くなった。したがっていまどのような漫画家が活躍していて、どんな作品が支持されているか等々には正直興味も湧かないでいたのだが、「宗像教授伝奇考」と「宗像教授異考録」は私にとってどこか別格の存在となった。
もともと神話や古代の歴史といったものに興味があったのでドンピシャにハマってしまった(笑)。

詳しいストーリーやらには触れないが「宗像教授伝奇考」および「宗像教授異考録」は少しでも日本や世界の古代史に関心があると興味は増すに違いない。主人公の宗像教授は東亜文化大学に勤務する民俗学教授であり、専門は「鉄」だ。そして古事記やギリシャ神話あるいは縄文文化といった時代にまつわる学説や神話をもとに独自の解釈で歴史の謎を追うというのが縦糸で、女性史研究家の忌部神奈との因縁が横糸となって様々な事件に巻き込まれる。
無論本作品の考証はフィクションであるが、虚々実々のあれこれが混ざり合いリアリティ豊かな作品に仕上がっている。なお「宗像教授異考録」の第14巻と最終刊(第15巻)では大英博物館を舞台に大活躍するが、それが縁でイギリスから客員教授として招かれ、迷った末に飛行機に乗り込む…というシーンで本作は終わる。
忌部神奈とは登場したときから腐れ縁と称して旅を一緒にすることが多いが、どちらかといえば敵対する者として描かれていたが物語が進行するに従い、どこか心を寄せ合う姿も描かれるようになる。

さて、「宗像教授異考録」の最終刊(第15巻)の最終コマで気になった点をご紹介してこの稿を終えようと思う。いくつか本件に関して情報を探してみたがそうした見解が見つからなかったので記しておきたい。
それはその最後のシーンに宗像教授がイギリスに向かう機内に座っている姿が描かれているが数席後ろにスカーフを被りサングラスをした若い女性が描かれている。私には髪型などから考えてもそれは宗像を密かに追って同乗した忌部神奈ではないかと思っているのだが。
ともあれ、今年は新型インフルエンザの蔓延で大変な1年になってしまったが、どうか皆様にとって来年はより良き年になりますように…。






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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員