「転ばぬ先の杖」〜 仕方なくステッキを使うことに…
正直気が進まなかったが歩く際にステッキ(杖)を使うことにした。それも愛犬との散歩のときと言うより単独で歩く際に使いたいと考えた。左足の膝が痛いだけでなく力が入らないので万一転倒すれば歳でもあり大事になるかも知れないからだ。文字通り「転ばぬ先の杖」というわけだ。
ここで言う杖とは自立歩行をできる者がより安心に歩行するために歩行の補助として使用するものを意味する。そのため、例えば手すりなどに掴まらなければ歩けないとか自立歩行できない者には意味をなさないばかりか危険であろう。

※GOOD DESIGN賞を受賞したデザイナーズステッキ「BONLABカーボンステッキ」のグリップ
改めて申し上げることでもないがステッキ…杖(walking stick)とは、体を支え、歩行の助けとするために用いられる細長くまっすぐな、手で持つのに適した道具の総称だ。普通それは長くても自分の足の長さ程度のもので、木製や竹製である場合が多かったが、近年ではアルミとかジュラルミンなど金属製の製品も増えている。
そもそも杖は歴史的にも権威の象徴とされたほか、蛇などを追い払う道具として、さらに武器としても使われてきた。
とはいえ現実に自分がそのステッキを使うとなれば正直心穏やかではない。己の体力の衰え…老いを公言するような気もしてできるなら使いたくないと考えてきた。
しかし諄いようだが「転ばぬ先の杖」の例え通り、転倒して骨折したりすれば大事になるだろうし見栄を張っている場合ではないと覚悟した…。
先入観だとは思うが、ステッキを…となればどうしても老人のアイテムといったイメージがついて回る。しかし同じステッキでも出来ることなら単に道具と言うだけでなく「持っていて楽しい」といったものがないかを探してみた。

※一般的なステッキのグリップ。これは以前女房が肉離れを起こした際に使ったステッキ
しかし考え直せばステッキは本来決して年寄りだけのものではない。時代と文化の違いはあれど、イギリスのヴィクトリア調あたりでは紳士たるものこそステッキを手放さなかった。
あのシャーロック・ホームズやワトソン博士も外出時には愛用していたし、大好きな漫画「宗像教授伝奇考」「宗像教授異考録」の主人公、東亜文化大学教授・宗像伝奇も足が悪いわけではないが常にステッキを手放さない…。であるなら自分も様になる素敵なステッキ使いになろうと覚悟した(笑)。
そう覚悟はしたものの杖・ステッキという製品を検索してみると…当たり前だが…皆いかにも杖らしい作りであり、気が滅入ってきた。しかし一つ二つ近代的なデザインの製品を見つけたのでダメ元でもよいからと手に入れてみた。それが超軽量でデザイナーズステッキと銘打つBONLABカーボンステッキであった。
その名の通り本体のシャフトはカーボン素材のため丈夫で軽く195gという超軽量を実現している。
この製品の特長は手で「握る」から手を「乗せる」という新発想から生まれたステッキだという。グリップの形状はよく見る形では無く、自転車のサドルを細くしたようなデザインでポリカーボネイト製シェル(オーバーグリップ)が装着されている。このシェルはカラーバリエーション(レッド・パープル・モカ・ヒスイ・コハク)があり好みにより取り替えることが可能(別売)だ。
ただしステッキは1本杖仕様のため長さ調節ができない。数種の長さが揃っているので自分に合う長さを選ぶことになる…。

※私は長さ85cmの「BONLABカーボンステッキ」を手に入れた
こうした工夫から上から押さえることで垂直に杖が出やすく、幅広の面で手を受けるシェル構造により握力の弱い人でも軽い持ち心地で地面を押して歩くことができ、グリップを強く握らないので手・腕・肩に余分な負担をかけることなく歩けるというのが謳い文句だ。
そして自転車のサドルのようなシェル構造のグリップは、テーブルなどの天板に安定して立て掛けられる。
さて、実際にBONLABカーボンステッキを使ってみたが、一般的には不自由な足と反対側の手にステッキを持つのが正しいとされているそうだ。ということは左足が悪い私は右手で杖を支えることになる。不自由な足が出るときはその反対の手が前に出るから、そちら側の手に持つことで歩く負担を軽減できる理屈だという。
勿論人によっては利き腕のほうが持ちやすいとか、不自由な足と同じ側の手に持つほうが痛くない等のケースがあるだろうが、こればかりは実際に試して見るしかない。
そしてステッキにはよくストラップが着いているが、このストラップは実用ではなくファッションストラップだから歩行時にストラップに手を通すことは止めるべきだという。何故なら転倒時などに素早く手をつけなくなる可能性があるからだ。
私が手に入れたBONLABカーボンステッキのシャフトはブラック色、そしてグリップのシェルとストラップのカラーはレッドを選んだ。ちなみに本製品は GOOD DESIGN賞を受賞している日本製である。
個人的には一般的なステッキよりは見栄えが良く気に入ったし実際の使い心地もよい。これで事故のないよう注意して…颯爽と歩きたいものだ。
ここで言う杖とは自立歩行をできる者がより安心に歩行するために歩行の補助として使用するものを意味する。そのため、例えば手すりなどに掴まらなければ歩けないとか自立歩行できない者には意味をなさないばかりか危険であろう。

※GOOD DESIGN賞を受賞したデザイナーズステッキ「BONLABカーボンステッキ」のグリップ
改めて申し上げることでもないがステッキ…杖(walking stick)とは、体を支え、歩行の助けとするために用いられる細長くまっすぐな、手で持つのに適した道具の総称だ。普通それは長くても自分の足の長さ程度のもので、木製や竹製である場合が多かったが、近年ではアルミとかジュラルミンなど金属製の製品も増えている。
そもそも杖は歴史的にも権威の象徴とされたほか、蛇などを追い払う道具として、さらに武器としても使われてきた。
とはいえ現実に自分がそのステッキを使うとなれば正直心穏やかではない。己の体力の衰え…老いを公言するような気もしてできるなら使いたくないと考えてきた。
しかし諄いようだが「転ばぬ先の杖」の例え通り、転倒して骨折したりすれば大事になるだろうし見栄を張っている場合ではないと覚悟した…。
先入観だとは思うが、ステッキを…となればどうしても老人のアイテムといったイメージがついて回る。しかし同じステッキでも出来ることなら単に道具と言うだけでなく「持っていて楽しい」といったものがないかを探してみた。

※一般的なステッキのグリップ。これは以前女房が肉離れを起こした際に使ったステッキ
しかし考え直せばステッキは本来決して年寄りだけのものではない。時代と文化の違いはあれど、イギリスのヴィクトリア調あたりでは紳士たるものこそステッキを手放さなかった。
あのシャーロック・ホームズやワトソン博士も外出時には愛用していたし、大好きな漫画「宗像教授伝奇考」「宗像教授異考録」の主人公、東亜文化大学教授・宗像伝奇も足が悪いわけではないが常にステッキを手放さない…。であるなら自分も様になる素敵なステッキ使いになろうと覚悟した(笑)。
そう覚悟はしたものの杖・ステッキという製品を検索してみると…当たり前だが…皆いかにも杖らしい作りであり、気が滅入ってきた。しかし一つ二つ近代的なデザインの製品を見つけたのでダメ元でもよいからと手に入れてみた。それが超軽量でデザイナーズステッキと銘打つBONLABカーボンステッキであった。
その名の通り本体のシャフトはカーボン素材のため丈夫で軽く195gという超軽量を実現している。
この製品の特長は手で「握る」から手を「乗せる」という新発想から生まれたステッキだという。グリップの形状はよく見る形では無く、自転車のサドルを細くしたようなデザインでポリカーボネイト製シェル(オーバーグリップ)が装着されている。このシェルはカラーバリエーション(レッド・パープル・モカ・ヒスイ・コハク)があり好みにより取り替えることが可能(別売)だ。
ただしステッキは1本杖仕様のため長さ調節ができない。数種の長さが揃っているので自分に合う長さを選ぶことになる…。

※私は長さ85cmの「BONLABカーボンステッキ」を手に入れた
こうした工夫から上から押さえることで垂直に杖が出やすく、幅広の面で手を受けるシェル構造により握力の弱い人でも軽い持ち心地で地面を押して歩くことができ、グリップを強く握らないので手・腕・肩に余分な負担をかけることなく歩けるというのが謳い文句だ。
そして自転車のサドルのようなシェル構造のグリップは、テーブルなどの天板に安定して立て掛けられる。
さて、実際にBONLABカーボンステッキを使ってみたが、一般的には不自由な足と反対側の手にステッキを持つのが正しいとされているそうだ。ということは左足が悪い私は右手で杖を支えることになる。不自由な足が出るときはその反対の手が前に出るから、そちら側の手に持つことで歩く負担を軽減できる理屈だという。
勿論人によっては利き腕のほうが持ちやすいとか、不自由な足と同じ側の手に持つほうが痛くない等のケースがあるだろうが、こればかりは実際に試して見るしかない。
そしてステッキにはよくストラップが着いているが、このストラップは実用ではなくファッションストラップだから歩行時にストラップに手を通すことは止めるべきだという。何故なら転倒時などに素早く手をつけなくなる可能性があるからだ。
私が手に入れたBONLABカーボンステッキのシャフトはブラック色、そしてグリップのシェルとストラップのカラーはレッドを選んだ。ちなみに本製品は GOOD DESIGN賞を受賞している日本製である。
個人的には一般的なステッキよりは見栄えが良く気に入ったし実際の使い心地もよい。これで事故のないよう注意して…颯爽と歩きたいものだ。
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