ラテ飼育格闘日記(778)
朝などは涼しいのを通り越して寒さを感じる日が増えてきた。無論ラテは大歓迎な季節到来である。だからといって長距離を歩いたり走ったりするわけではないが、それでも気温が低いのは楽なようで散歩から戻ろうとすると「もっとここにいたい」と抵抗する…。
仕方がないのでオトーサンは歩道の安全なエリアにラテと一休み状態になる。ラテはお座り状態だったり、腹ばいになってリラックスすることもあるがオトーサンは立ちっぱなしだ。
こうしたときのラテは何を考えているのかは分かるはずもないが、ワンコが通ればそのワンコを目で追うが、そうでない場合は行き交う人を観察しているように思える。

※歩道に居座ってなにを見ているのか…
2006年12月10日に我が家に迎えてから早速散歩を始めたわけだが、例えばバス停などで昇降客が出てくる場面に遭遇すると立ち止まって出てくる人たちを目で追うのが常だった。まるで誰かを探しているようにも思えたので、それはもしかしたらラテが保護されてから三ヶ月ほど預かってくれていたボランティアの方の姿でも探しているのではないかと思った。

※完全にリラックス状態
しかし、それはそれとしても人の姿を意識してそれらの人々を目で追っているのは今も一緒だ…。
幸い15歳になっても視力はまずまずのこともあって人の姿はかなり正確に判断できるようだ。昔読んだ本によればワンコは基本的に近視だという話しだったが、いやいや10数メートル離れた反対側の歩道を歩く人物が他人なのか女房なのかが分かるのだから大したものである。

※この日は女子たちにモミクチャに(笑)。しかしこうして触れ合った後は機嫌がよろしい
無論脇を通っていく人たちへも視線を送るのが常だ。基本的に人間が好きだという理由があるかも知れないが、本当のところは警戒心からくる行動かとオトーサンは思っている。しかしそうとも思えない場合も多々あるのもまた事実…。
先日朝散歩の帰り道、近所の美容室のお婆ちゃんが道端を掃き掃除していた。オトーサンは邪魔にならないようにと脇をすり抜けようとすると「おはようございます」と声をかけてくださったのでオトーサンも「おはようございます」と挨拶した。
実はちょくちょくお会いしていた方なのだがその日初めて言葉を交わしたのだった。
何故ならその家には小型犬がいてラテを遠目にも見つけると激しく吠えるのだ。ラテは吠え返すこともないしオトーサンも気にしたことはないがリードを引いているお婆ちゃんとしては申し訳なく思うのか、抱き上げたり反対方向へ引いたりといったことが続いていたからだった。

※散歩から戻って爆睡
しかしその日お婆ちゃんは「何歳になりましたか」と聞いてくれたが、先日そのワンコが病気で亡くなったことを耳にしていたオトーサンは15歳を過ぎたことをお話しした後、「お宅のワンちゃん、亡くなられたとお聞きしましたが…」と言葉に出したことから短い会話が続いた。
そのワンコはまだ11歳だったが膀胱癌だったとのこと…。
するとラテはその方の足元に近づき、顔を見上げた。一昔前なら猛烈に吠えたであろうがその表情にお婆ちゃんは「可愛いわねぇ」と言ってくださった。ラテは頬をお婆ちゃんの足に触れるように近づき顔を見上げている。
ラテはこのお婆ちゃんとは前記した理由で近接したのは初めてだった訳だが、とてもよい表情だ…。
オトーサンはその様子を眺めていてふと思い出したことがあった。
2014年だったが、当時毎日通っていた広い公園を我が物顔で、そして独特な声を上げながら走り回っていたワンコ…コーギー犬のプリンちゃんが亡くなった。大先輩のプリンちゃんを怖がってかラテは近づかないため、必然的にその飼い主さんとも黙礼程度しか挨拶ができなかったが5月のこと…珍しく愛犬を連れていない飼い主さんと出会った。

※出会った直後のコーギー犬「プリンちゃん」と飼い主のご主人。2007年3月撮影
飼い主さんは「プーは亡くなりました」とつとめて明るくお話しされていたが、そのとき不思議なことにラテは飼い主さんの足元に近づき、顔を見上げながらその足元にうずくまった。初めてのことだった…。
Aさんは「ラテ、お前…慰めてくれるのか? お利口だねえ」と頭を撫でてくれた。
その飼い主さんもそれから3ヶ月後の8月8日、癌で身罷られたのだった。
その光景と美容室のお婆ちゃんの足元で大人しく見上げているラテの姿が既視感さながらにオーバーラップしてオトーサンはしばし白昼夢を見ているような気持ちになった。
そのワンコとは一度も遊んだことはないラテだったが、やはり飼い主さんを慰めていたのだろうか…。
仕方がないのでオトーサンは歩道の安全なエリアにラテと一休み状態になる。ラテはお座り状態だったり、腹ばいになってリラックスすることもあるがオトーサンは立ちっぱなしだ。
こうしたときのラテは何を考えているのかは分かるはずもないが、ワンコが通ればそのワンコを目で追うが、そうでない場合は行き交う人を観察しているように思える。

※歩道に居座ってなにを見ているのか…
2006年12月10日に我が家に迎えてから早速散歩を始めたわけだが、例えばバス停などで昇降客が出てくる場面に遭遇すると立ち止まって出てくる人たちを目で追うのが常だった。まるで誰かを探しているようにも思えたので、それはもしかしたらラテが保護されてから三ヶ月ほど預かってくれていたボランティアの方の姿でも探しているのではないかと思った。

※完全にリラックス状態
しかし、それはそれとしても人の姿を意識してそれらの人々を目で追っているのは今も一緒だ…。
幸い15歳になっても視力はまずまずのこともあって人の姿はかなり正確に判断できるようだ。昔読んだ本によればワンコは基本的に近視だという話しだったが、いやいや10数メートル離れた反対側の歩道を歩く人物が他人なのか女房なのかが分かるのだから大したものである。

※この日は女子たちにモミクチャに(笑)。しかしこうして触れ合った後は機嫌がよろしい
無論脇を通っていく人たちへも視線を送るのが常だ。基本的に人間が好きだという理由があるかも知れないが、本当のところは警戒心からくる行動かとオトーサンは思っている。しかしそうとも思えない場合も多々あるのもまた事実…。
先日朝散歩の帰り道、近所の美容室のお婆ちゃんが道端を掃き掃除していた。オトーサンは邪魔にならないようにと脇をすり抜けようとすると「おはようございます」と声をかけてくださったのでオトーサンも「おはようございます」と挨拶した。
実はちょくちょくお会いしていた方なのだがその日初めて言葉を交わしたのだった。
何故ならその家には小型犬がいてラテを遠目にも見つけると激しく吠えるのだ。ラテは吠え返すこともないしオトーサンも気にしたことはないがリードを引いているお婆ちゃんとしては申し訳なく思うのか、抱き上げたり反対方向へ引いたりといったことが続いていたからだった。

※散歩から戻って爆睡
しかしその日お婆ちゃんは「何歳になりましたか」と聞いてくれたが、先日そのワンコが病気で亡くなったことを耳にしていたオトーサンは15歳を過ぎたことをお話しした後、「お宅のワンちゃん、亡くなられたとお聞きしましたが…」と言葉に出したことから短い会話が続いた。
そのワンコはまだ11歳だったが膀胱癌だったとのこと…。
するとラテはその方の足元に近づき、顔を見上げた。一昔前なら猛烈に吠えたであろうがその表情にお婆ちゃんは「可愛いわねぇ」と言ってくださった。ラテは頬をお婆ちゃんの足に触れるように近づき顔を見上げている。
ラテはこのお婆ちゃんとは前記した理由で近接したのは初めてだった訳だが、とてもよい表情だ…。
オトーサンはその様子を眺めていてふと思い出したことがあった。
2014年だったが、当時毎日通っていた広い公園を我が物顔で、そして独特な声を上げながら走り回っていたワンコ…コーギー犬のプリンちゃんが亡くなった。大先輩のプリンちゃんを怖がってかラテは近づかないため、必然的にその飼い主さんとも黙礼程度しか挨拶ができなかったが5月のこと…珍しく愛犬を連れていない飼い主さんと出会った。

※出会った直後のコーギー犬「プリンちゃん」と飼い主のご主人。2007年3月撮影
飼い主さんは「プーは亡くなりました」とつとめて明るくお話しされていたが、そのとき不思議なことにラテは飼い主さんの足元に近づき、顔を見上げながらその足元にうずくまった。初めてのことだった…。
Aさんは「ラテ、お前…慰めてくれるのか? お利口だねえ」と頭を撫でてくれた。
その飼い主さんもそれから3ヶ月後の8月8日、癌で身罷られたのだった。
その光景と美容室のお婆ちゃんの足元で大人しく見上げているラテの姿が既視感さながらにオーバーラップしてオトーサンはしばし白昼夢を見ているような気持ちになった。
そのワンコとは一度も遊んだことはないラテだったが、やはり飼い主さんを慰めていたのだろうか…。
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