オリジナル時代小説「木挽町お鶴御用控〜鶴の舞」を無料公開

オリジナル時代小説「木挽町お鶴御用控〜鶴の舞」を無料公開いたしました。
前作同様、お楽しみいただければ幸いです。
こちらからリンク先へアクセス可能です。
〜江戸中が炎に包まれ、死者十万人を超えたといわれる明暦の大火から四年、まだまだ完全に被害から立ち直っていない万治四年(一六六一年)師走の八日、木枯らしが吹く江戸木挽町の端にある流行らない町道場から場違いにも思える若い女の掛け声が響いていた。
「えいっ」
「やあ」
道場主は念流の達人と評される加納丈三郞という男で、まだ二十八歳という若さだったが、相手は髪を小振りに結い、女だてらに股引を穿き、胸に晒しを巻いた上に着物の裾を帯の後ろに詰めた恰好の若い娘だった。
木刀を持った丈三郞の手には娘が投げた捕縄が絡んでいた。
「ほう…。お鶴、確かに腕を上げたな」
丈三郞の頬が緩んだ。
お鶴と呼ばれた女は一昨年に十手と捕縄を授かった歴とした岡っ引きだったが、中風で倒れた父の後を継ぎ、女だてらに北町奉行所常町廻同心、小林源一郎の小者として働いていた〜
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