アップルジャパンのホームページ開設はいつ?
皆さんはアップルジャパンがいつインターネットによるホームページを開設したかご存じだろうか?実は1996年にJapan Developer Confoerenceが開かれそこで配布されたと思われる「Apple Marketing News for Mac Developers」というA4判リーフレットが手元に存在する。これがアップルの公式なホームページ開設宣言だった...。
まあ、今となってはアップルジャパン(当時の社名はアップルコンピュータ株式会社)がいつからホームページを開設していたか...といった事はどうでもよいことかも知れないが、歴史は歴史として知っておきたい(笑)。ということで昔話にお付き合いいただきたい…。
しかし現在のアップルのホームページは例えばソニーといった企業が自社の社歴を詳しく掲載しているのとは違い、過去にはまったく興味がないように思えるほどこれまでの経緯に関するデータはほとんどない。
あらためてNewroomの年別プレスリリースを見ても一番古いデータは2000年だ。
ともあれアップルに限らず、現在のインターネット環境が当たり前になっている世界から眺めればホームページなど大昔からあったような錯覚に陥るが現実の普及はここ25年ほど前からといったところなのである。
さて本題だが、アップルはいつごろからホームページを開設していたのだろうか?手元にそれを伺わせるひとつの印刷物がある。
1996年に開催された日本版WWDCというべきJapan Developer Confoerence開催の際にデベロッパーに配布されたと思われるA4判4ページの印刷物表紙には何か重大発表のような趣で「Japan Developer Marketingホームページ開設のお知らせ」と記されている。




※1996年にアップルコンピュータ社からデベロッパーに配布した「AppleMarketingNews」。まだインターネットといった告知方法が確立されていない時代なのですべてが印刷物の配布だった。【クリックで拡大します】
それによれば正式なスタートは同年10月1日(予定)とあるが、記憶によれば4月末には企業のSEを対象とした会員制サポートシステム「アップル・システムエンジニアリングプログラム」のホームページを開設したようだ。そして確かに10月2日のプレスリリースにはMacintosh用ソフトウェアおよびハードウェアのデベロッパに対する情報提供ならびにより緊密な関係構築を目的としたホームページ「デベロッパワールド・ジャパン」を開設したはずだ。
このデベロッパワールド・ジャパンのホームページでは、デベロッパ向け技術資料や販売サポート情報などを提供するほか、アップルとデベロッパの情報交換のコーナーも設けられるだけでなく、エンドユーザーにとっても、アップル関連の最新情報を得られるページとして利用できた。無論登録デベロッパのみのアクセス制限が設けられたページもあったが...。
以上はあくまでデベロッパー向けとしてホームページが1996年に開設されたことを示す資料だが、一般向けにも時期を同じくしてホームページが用意されたことを裏付けるデータも過去にはあった。
今では検索にもひっかからないようだが1996年5月に当時のNIFTY-Serve の電子会議室 FMACUS メンバー有志が新機種の不具合をめぐって、アップルのサポート体制に対して疑問視する声が起こり、アップル本社で開かれたUGC関東地区懇親会の席上、直接アップルの担当者に提言書を手渡したことがある。
この辺の事実はMaug-Jの一員としてFMACCGのシスオペをやっていた私としても記憶しているところである。そして提言のひとつであった「ニフティに代表される大手ネットにユーザーサポートに関する公的な窓口を用意する予定はないか。」との質問に対するアップルの解答が「今年7月にはインターネット上にホームページを開設し、ユーザに対するサービス情報をその上で提供していく予定」というものだった。
無論そのホームページは現在のものとは違う。この辺になるとうろ覚えなのだが、当時のアップルジャパンは現在のようにJAPANとして独立したものでなくオーストラリアなどを含んだ極東地域、すなわち東アジアの一員としての位置づけだった。したがって現在のワールドワイド的なとらえ方とは一線を画したはずだ。
ただこの1996年というのがクセモノであり、その年の2月にCEOがスピンドラーからギル・アメリオに変わった。そしてその暮れ近くになるとAppleがネクスト社を買収してステイーブ・ジョブズがAppleに復帰するという重大事が起こる...。
事実当時の私はそうした混乱と変化の中ではアップルのホームページの本当の意味での充実など期待できないと考えていた。やはり現在のようなホームページの体制が整ってきたのはジョブズがCEOになってから以降だった。
私自身のネットワーク経歴は別のトピックでも書いているが、いわゆるパソコン通信は1985年から、そしてNifty(スタート時はNIF社)の運用開始は1987年4月15日だったが、そのフォーラムシスオペとしても構築から関わっていたから、私は通信とかネットワーク経歴だけは長い(^_^;)。また手元にあるプロバイダならびにNTT東日本の資料によれば、私が自宅にインターネット回線を引いたのは1996年11月27日という記録がある。さらに数ヶ月遅れて自分の会社にもインターネットが整備されたという記憶もあるから、この1996年はまさしくインターネット元年だったと言えるのかも知れない。
まあ、今となってはアップルジャパン(当時の社名はアップルコンピュータ株式会社)がいつからホームページを開設していたか...といった事はどうでもよいことかも知れないが、歴史は歴史として知っておきたい(笑)。ということで昔話にお付き合いいただきたい…。
しかし現在のアップルのホームページは例えばソニーといった企業が自社の社歴を詳しく掲載しているのとは違い、過去にはまったく興味がないように思えるほどこれまでの経緯に関するデータはほとんどない。
あらためてNewroomの年別プレスリリースを見ても一番古いデータは2000年だ。
ともあれアップルに限らず、現在のインターネット環境が当たり前になっている世界から眺めればホームページなど大昔からあったような錯覚に陥るが現実の普及はここ25年ほど前からといったところなのである。
さて本題だが、アップルはいつごろからホームページを開設していたのだろうか?手元にそれを伺わせるひとつの印刷物がある。
1996年に開催された日本版WWDCというべきJapan Developer Confoerence開催の際にデベロッパーに配布されたと思われるA4判4ページの印刷物表紙には何か重大発表のような趣で「Japan Developer Marketingホームページ開設のお知らせ」と記されている。




※1996年にアップルコンピュータ社からデベロッパーに配布した「AppleMarketingNews」。まだインターネットといった告知方法が確立されていない時代なのですべてが印刷物の配布だった。【クリックで拡大します】
それによれば正式なスタートは同年10月1日(予定)とあるが、記憶によれば4月末には企業のSEを対象とした会員制サポートシステム「アップル・システムエンジニアリングプログラム」のホームページを開設したようだ。そして確かに10月2日のプレスリリースにはMacintosh用ソフトウェアおよびハードウェアのデベロッパに対する情報提供ならびにより緊密な関係構築を目的としたホームページ「デベロッパワールド・ジャパン」を開設したはずだ。
このデベロッパワールド・ジャパンのホームページでは、デベロッパ向け技術資料や販売サポート情報などを提供するほか、アップルとデベロッパの情報交換のコーナーも設けられるだけでなく、エンドユーザーにとっても、アップル関連の最新情報を得られるページとして利用できた。無論登録デベロッパのみのアクセス制限が設けられたページもあったが...。
以上はあくまでデベロッパー向けとしてホームページが1996年に開設されたことを示す資料だが、一般向けにも時期を同じくしてホームページが用意されたことを裏付けるデータも過去にはあった。
今では検索にもひっかからないようだが1996年5月に当時のNIFTY-Serve の電子会議室 FMACUS メンバー有志が新機種の不具合をめぐって、アップルのサポート体制に対して疑問視する声が起こり、アップル本社で開かれたUGC関東地区懇親会の席上、直接アップルの担当者に提言書を手渡したことがある。
この辺の事実はMaug-Jの一員としてFMACCGのシスオペをやっていた私としても記憶しているところである。そして提言のひとつであった「ニフティに代表される大手ネットにユーザーサポートに関する公的な窓口を用意する予定はないか。」との質問に対するアップルの解答が「今年7月にはインターネット上にホームページを開設し、ユーザに対するサービス情報をその上で提供していく予定」というものだった。
無論そのホームページは現在のものとは違う。この辺になるとうろ覚えなのだが、当時のアップルジャパンは現在のようにJAPANとして独立したものでなくオーストラリアなどを含んだ極東地域、すなわち東アジアの一員としての位置づけだった。したがって現在のワールドワイド的なとらえ方とは一線を画したはずだ。
ただこの1996年というのがクセモノであり、その年の2月にCEOがスピンドラーからギル・アメリオに変わった。そしてその暮れ近くになるとAppleがネクスト社を買収してステイーブ・ジョブズがAppleに復帰するという重大事が起こる...。
事実当時の私はそうした混乱と変化の中ではアップルのホームページの本当の意味での充実など期待できないと考えていた。やはり現在のようなホームページの体制が整ってきたのはジョブズがCEOになってから以降だった。
私自身のネットワーク経歴は別のトピックでも書いているが、いわゆるパソコン通信は1985年から、そしてNifty(スタート時はNIF社)の運用開始は1987年4月15日だったが、そのフォーラムシスオペとしても構築から関わっていたから、私は通信とかネットワーク経歴だけは長い(^_^;)。また手元にあるプロバイダならびにNTT東日本の資料によれば、私が自宅にインターネット回線を引いたのは1996年11月27日という記録がある。さらに数ヶ月遅れて自分の会社にもインターネットが整備されたという記憶もあるから、この1996年はまさしくインターネット元年だったと言えるのかも知れない。
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