ラテ飼育格闘日記(804)
※ 本原稿は本来先週末にアップするために用意したものです※
天気の良い日は自分にむち打って小一時間の散歩をするように心がけている。しかし女房が休みの時には散歩に付き合ってくれるものの、一人の散歩は実に味気なくつまらない。これでは長続きしそうもないと自覚しつつ、何とか続ける算段をしなければと考えているのだが…。

※2013年3月撮影。まだまだパワー全開のラテでした
オトーサンが散歩をするコースはすべてと言ってよいほどラテと歩いた道だ。したがってどこになにがあるかは勿論、見栄えの良い桜の木は…木蓮が咲く場所は…などなどは記憶に収まっているから余計に新鮮味が薄れる。それならこれまで歩いたことのない道を歩けばと思われるだろうが、足元を含めて安全なコースをとなれば限られてくる。
ただしそんな見馴れた道を歩いていると思いつくことがある。それは大げさに聞こえるかも知れないが、これまでは歩いていても風景を堪能しつつということはまずなく、注視している多くは数メートル先の路面であったことだ。これはラテが危ないものやバッチイものに触れないようにとの配慮であり、事実散歩時に身に着けるアクションカメラの映像を振り返っても、その多くは地面が映っている(笑)。

※オトーサンと一休み。2012年4月撮影
そんな訳で馴染んだコースを歩いていてもなるべく新たな発見をすべく目を光らせている…。事実近隣は緑が多く季節によるが花々も多いし野鳥にも頻繁に出会える。ラテと歩いていると余裕がなく見過ごすものも多かっただろうことは想像できるのであらためてというか新鮮な気持ちで散歩を楽しみたいと思っているのだが…。
とはいえやはりどうしても目が行ってしまうのは散歩で行き会うワンコたちの姿である。ラテのリードを持っている時にはいたずらに他のワンコに近づくことはなかったが、一人で歩いているとすれ違いざまワンコが足元に寄ってくることがままある…。
もしかしたらまだまだオトーサンの体というか足元にしてもラテの臭いが残っているのかも知れない。ともあれ相手の飼い主さんにもよるが、オトーサンはつい近づいたワンコの頭をなぜたり「何歳ですか?」と声をかけたりする。

※友達ワンコのボーチャンと楽しそうに併走
そんな毎日を過ごしているわけだが、ここのところ印象深いことがあった。
桜を見に乞田川沿いを歩いていたとき、ベンチに小型犬を抱いて座っていた女性と目が合った。オトーサンは思わず「可愛いですね。おいくつなんですか?」と声をかけた。女性は軽く頭を下げつつ「9歳なんですが…」と含みのある物言いをなされた。オトーサンは「9歳ならまだまだお元気ですね」と口に出したその返事が「実は余命いくばくかしかないと医者に宣告されてしまいまして」とのこと…。
オトーサンは絶句したものの相手が言い出さない限り詳しく根掘り葉掘り問うことは失礼だと思うので「そうでしたか。それはご心配ですね」と返事をした後、先日私も15年以上連れ添った愛犬を亡くしまして…と慰めにもならない話しをした。その後数分ワンコとの出会いやらの話題になったがオトーサンの去り際に「なかなかこんな話しを聞いてくださる方はいないので今日は嬉しかったです」と言われ、思わず涙ぐんだ。

※砂の冷たい感触が好きなのでしばし腹ばいに…。2012年6月撮影
またいつものコースを歩いていたとき、これまた元気そうな小型犬を連れた年配の女性に会った。会釈をしてくださったので「ワンちゃん元気そうですね」と声をかけたが返答は意外なものだった。ワンコは11歳だというが二ヶ月前に両眼を失明したのだという。怪我とかでは無く突発性の病気によるものだという。
みかけ、ワンコ自体はまだ嗅覚が生きているから自然な動きに見えたが、やはり室内では怪我をしないように回りの環境を整備したりとなかなか大変だったとのこと。また医者からは治る見込みはないと言われたので落ち込んでいるところなんです…と苦笑されていた。

※大あくび(笑)。2012年5月撮影
オトーサンもラテを看取るまでの三ヶ月ほどは実に辛かったし大変な思いをしたのでこうした飼い主さんたちの悲しみを他人事ではなく受け取ることができるようになったが、辛い思い…悲しい思いをしつつワンコを慈しんでいる飼い主さんたちにお会い出来て、辛いのは自分だけでは無いのだと言い聞かせた出来事だった…。
天気の良い日は自分にむち打って小一時間の散歩をするように心がけている。しかし女房が休みの時には散歩に付き合ってくれるものの、一人の散歩は実に味気なくつまらない。これでは長続きしそうもないと自覚しつつ、何とか続ける算段をしなければと考えているのだが…。

※2013年3月撮影。まだまだパワー全開のラテでした
オトーサンが散歩をするコースはすべてと言ってよいほどラテと歩いた道だ。したがってどこになにがあるかは勿論、見栄えの良い桜の木は…木蓮が咲く場所は…などなどは記憶に収まっているから余計に新鮮味が薄れる。それならこれまで歩いたことのない道を歩けばと思われるだろうが、足元を含めて安全なコースをとなれば限られてくる。
ただしそんな見馴れた道を歩いていると思いつくことがある。それは大げさに聞こえるかも知れないが、これまでは歩いていても風景を堪能しつつということはまずなく、注視している多くは数メートル先の路面であったことだ。これはラテが危ないものやバッチイものに触れないようにとの配慮であり、事実散歩時に身に着けるアクションカメラの映像を振り返っても、その多くは地面が映っている(笑)。

※オトーサンと一休み。2012年4月撮影
そんな訳で馴染んだコースを歩いていてもなるべく新たな発見をすべく目を光らせている…。事実近隣は緑が多く季節によるが花々も多いし野鳥にも頻繁に出会える。ラテと歩いていると余裕がなく見過ごすものも多かっただろうことは想像できるのであらためてというか新鮮な気持ちで散歩を楽しみたいと思っているのだが…。
とはいえやはりどうしても目が行ってしまうのは散歩で行き会うワンコたちの姿である。ラテのリードを持っている時にはいたずらに他のワンコに近づくことはなかったが、一人で歩いているとすれ違いざまワンコが足元に寄ってくることがままある…。
もしかしたらまだまだオトーサンの体というか足元にしてもラテの臭いが残っているのかも知れない。ともあれ相手の飼い主さんにもよるが、オトーサンはつい近づいたワンコの頭をなぜたり「何歳ですか?」と声をかけたりする。

※友達ワンコのボーチャンと楽しそうに併走
そんな毎日を過ごしているわけだが、ここのところ印象深いことがあった。
桜を見に乞田川沿いを歩いていたとき、ベンチに小型犬を抱いて座っていた女性と目が合った。オトーサンは思わず「可愛いですね。おいくつなんですか?」と声をかけた。女性は軽く頭を下げつつ「9歳なんですが…」と含みのある物言いをなされた。オトーサンは「9歳ならまだまだお元気ですね」と口に出したその返事が「実は余命いくばくかしかないと医者に宣告されてしまいまして」とのこと…。
オトーサンは絶句したものの相手が言い出さない限り詳しく根掘り葉掘り問うことは失礼だと思うので「そうでしたか。それはご心配ですね」と返事をした後、先日私も15年以上連れ添った愛犬を亡くしまして…と慰めにもならない話しをした。その後数分ワンコとの出会いやらの話題になったがオトーサンの去り際に「なかなかこんな話しを聞いてくださる方はいないので今日は嬉しかったです」と言われ、思わず涙ぐんだ。

※砂の冷たい感触が好きなのでしばし腹ばいに…。2012年6月撮影
またいつものコースを歩いていたとき、これまた元気そうな小型犬を連れた年配の女性に会った。会釈をしてくださったので「ワンちゃん元気そうですね」と声をかけたが返答は意外なものだった。ワンコは11歳だというが二ヶ月前に両眼を失明したのだという。怪我とかでは無く突発性の病気によるものだという。
みかけ、ワンコ自体はまだ嗅覚が生きているから自然な動きに見えたが、やはり室内では怪我をしないように回りの環境を整備したりとなかなか大変だったとのこと。また医者からは治る見込みはないと言われたので落ち込んでいるところなんです…と苦笑されていた。

※大あくび(笑)。2012年5月撮影
オトーサンもラテを看取るまでの三ヶ月ほどは実に辛かったし大変な思いをしたのでこうした飼い主さんたちの悲しみを他人事ではなく受け取ることができるようになったが、辛い思い…悲しい思いをしつつワンコを慈しんでいる飼い主さんたちにお会い出来て、辛いのは自分だけでは無いのだと言い聞かせた出来事だった…。
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