Apple M1 iMac 24" 雑感

5年間愛用してきたiMac 27インチ Retina 5Kディスプレイ 2017年モデルだったが、一部非力を感じると共に昨年リリースされたM1 iMac 24” の魅力が日増しに強く感じられたことでもあり、意を決して5月上旬に注文した。それが予定より少し早く6月20日に無事到着した。


5月に決断した理由のひとつはその翌月に予定されていたWWDCで何らかの新製品が発表されるであろうことと、その機会に現在の円安を考慮した価格改正…値上げがあるのではないかと読んだからだ。

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結果論だが読みは当たり5月に注文したスペックと同じものを6月中旬に確認してみたところ、なんと43,000円ほど値上がりしていた。
ここでは詳細なスペック紹介は避け、ざっくりとした第一印象的なお話しをさせていだく。

■ボディカラーはイエロー
ご承知のようにこのM1 iMac 24”は7色のカラーバリエーションが用意されている。私は今回イエローを選んだが、本体フロント…液晶モニター下部はイエローというよりどこか淡いクリーム色だが、金属部は光沢が目立ちゴールドに近い色合いに見える。
勿論ご承知の通り、ケーブルの一部はもとよりキーボードやマウスの背面も同色となっているという拘りは見事である。

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ともあれ、ふと視線をモニターから外すとスタンドはもとよりキーボード筐体も同色なのでカラーリングを認識できるが、モニターを注視している際にはカラーが何であるかは意識していないこともわかった。

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■24インチというサイズ感
これまで使っていた27インチと比べれば、そのサイズ感の違いは一目瞭然だが、実際に24インチを前に作業してみると決して狭いとは感じない。それどころか一目で全体が見渡せる感じで視線の移動が少なくて済み、思った以上にベストサイズだと感じた。

またこのM1 iMac 24インチの背面ボディサイズはこれまでの下部にいくほどカーブをもった厚さがあったのとは違い全体どこも11.5cmの薄型を実現しているのは見事というしかない。
さらに27インチディスプレイは5K Retina、この24インチは4.5K Retinaといった違いがあるが、目視の範囲では当然その違いはまったく分からない。

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■Touch ID
iPhoneの指紋認証には馴染んできたが、Macのキーボード搭載のTouch IDは初めての体験だった。確かに便利な機能だと期待していたものの、どういう訳か認識率が悪く最初は幻滅したものの何度か繰り返して認証登録を重ねた結果、やっと実用レベルになったようだ。

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■進化したフロントカメラとスピーカー機能
眼に見えて…一目瞭然にこれまで使ってきたiMacと比べて良くなったのはフロントカメラとスピーカー回りだ。
1080pのカメラはFaceTimeやZoomを立ち上げればそれだけで違いは歴然でこれだけ綺麗な映像が録れるなら別途あれこれと考えずに内蔵カメラだけでいいかな…という気持ちになるほどだ。またFaceTime使用時にはこれまで縦位置の表示領域は一般的な横型になったのも嬉しい。
そしてドルビーアトモスで音楽またはビデオを再生する時に空間オーディオに対応できるようになったその6スピーカーサウンドは文句なく素敵であり、私はそれまでiMacの左右に配していたデスクトップ・スピーカーを外したほどだ。

■M1の恩恵は?
そもそも個人的には例えば4Kのビデオ映像編集やCPUに負荷がかかる3Dレンダリングやらを主な目的とはしていないのでM1の能力が発表されているとおりであるなら私の環境は一般的にオーバースペックだろうと考えている。
ただどのようなオペレーションにおいても文字通りサクサクとタイムラグ無しで動作するのはストレスにならずに快適でよい。またストレージが1TBのSSDなので、マシンの起動が10秒足らずなのは気持ちが良い。

■データ移行に苦慮
ただし良いこと尽くめという訳にはいかなかった。そもそもTimeMachineからアプリや環境を移行したが、ひとつひとつを検証してみると多くの問題が生じた。
まず最初に困ったのはDockが正常に機能しないことだった。それだけでなくアプリの多くもシリアルナンバーの入力を求められるのはまだよい方でメーカーへのアクティベーションを余儀なくされたりM1に対応していると謳われているにも関わらず正常動作しないアプリが続出した…。さらにApp Storeから買ったアプリにしても「壊れているのでアンインストールし再度インストールし直して下さい」といった主旨の警告が出るものも多かった。
ということで時間はかかったがApple Careのサポートのお陰も含めて現在はまずまず安定している。

■総評
それまでの2017年度版iMac 27インチは5年あまり使ってきたが幸い大きなトラブルや故障といったことにはならなかった。
まあ、今回いつものようにApple Careにも加入したこともあり、3年…いやこれまた5年ほどは使い続けたいと思うが、だとすれば当然私自身も5歳年齢を重ねることになる。
特に昨年から今年にかけて、足のつま先から頭までCTスキャンや超音波の検診、心電図、エコー検診・レントゲンなどなどといった検査を受けただけでなくどうしたことか今年の四月に急性虫垂炎で入院・手術と相成ったことであらためて自分の体力や寿命といったことを考えざるを得なかった。したがっていたずらにネガティブなことを申し上げるつもりはないが、場合によってはこのM1 iMac 24インチは1984年登場の初代Macintoshから幾多の…本当に何十もの機種を手にしてきた末の…私の最後のマシンになるかも知れないと思うと感慨もひとしおである。







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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員