私にとってのApple M1 MacBook Air雑感

長い間、本当に長い間パソコンと付き合う羽目になったが、私は自他共に認めるデスクトップ派ユーザーだ。無論これまでにも幾多のノートパソコンを手にしたが、ろくに使わずお蔵入りになった機種がほとんどである。そんな私がいま、AppleシリコンM2が話題の中心なのにM1チップ搭載のMacBook Airを買った…。


今年6月末にM1 iMac 24インチが届いたばかりだし、普通ならそれだけで十分なはずだ。特に若い時のようにノートパソコンを抱えてあちらこちらと飛び回る…だなんてこともないし、MacBook Airを生かす場所もない…いや、これまでは確かに無かったものの俄然あると便利な状況になったのである。

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※Apple M1 MacBook Air スペースグレイ


それはCREALITYの3Dスキャナの存在だ。これまた手元に届いたばかりで試行錯誤中だが、M1 iMac 24インチと繋いで使っている。3Dスキャナは当然のことながらパソコンのパワーも必要だが幸いM1チップをもサポート済みなので良い環境だと考えているが困ったことに気がついた。

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※左はPowerBook 100。1991年10月21日に発表されたApple初のノート型Macintosh


どういうことか…。それは iMacが設置してある周囲1メートル程度以内であれば、3Dスキャナ同梱のターンテーブルを置いたり、あるいは小物なら机上に置いてスキャンが可能な接続ケーブル長がある。しかし大きめなオブジェは勿論、リアルな人物をデジタル化したいとすればこの距離感や狭いスペースでは作業が出来ない。
さらに屋外に出て何かしらの作業をするとなれば、まさかiMacを運び出すことはできないわけで現状ではその活用はかなりの制約を受けることになる。

いや、実は手元にはMacBook Proがある…。しかしMid 2012年度版のこのマシンは3Dスキャンには非力すぎるし第一現状のOS環境では3Dスキャナの専用アプリ CRStudio2 が走らない。そもそもこのマシンはレーザー加工機のコントール用として中古品を入手した訳でOSにしても悪戯にアップデートすると今度はレーザー加工機関連のソフトがおぼつかなくなる…。
さてどうするか…。

やはりこの3Dスキャナを有効活用するには何らかのノート型パソコンが必要なことは間違いない。ということで意を決してM1 MacBook Air(スペースグレイ)を購入した。

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※このMacBook AirはCREALITYの3Dスキャナ用として手に入れた


ただしストレージは256GB SSDのままだが、メモリは無理して16GB(ユニファイドメモリ)とした。
さて、M1 MacBook Airと言えば、なぜ最新のM2 MacBook Airにしなかったかと言われそうだが、3Dスキャナ専用アプリ CRStudio2 が現時点でM2チップをサポートしていない(メーカーサポートの回答)ことが決定的な理由だ。それに4K動画をいくつか同時に編集するといったユーザーは別にして、私らが日常行う作業の多くはスペック的にもすでにM1 MacBook Airはオーバースペックと言ってよい。そうした意味合いで考えればM2よりM1 Macの方がコストパフォーマンスが抜群なのだ。

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システム構成:
 ・8コアCPU、7コアGPU、16コアNeural Engineを搭載したApple M1チップ
 ・16GBユニファイドメモリ
 ・256GB SSDストレージ
 ・True Tone搭載13インチRetinaディスプレイ
 ・Thunderbolt / USB 4ポート x 2
 ・30W USB-C電源アダプタ
 ・Touch ID搭載バックライトMagic Keyboard - 日本語(JIS)
 ・感圧タッチトラックパッド

ともかく月並みだが、手にしたその正直な感想はといえば、軽くて薄いに尽きる。比較するには適当では無いだろうが前記した2012年リリースのMacBook Proと比較すると笑ってしまうくらいの進化だ。具体的に記せばMacBook Pro(2012)の重量が約2Kgなのに対しMacBook Air M1は1.29Kgである。数値的にはそんなに大きく違わない印象もあるが、実際に手にしてみるとその感覚が全然違う…。

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※M1 MacBook Airのパワーは筐体の薄さと相俟って感動するほど…


そしてパワーは勿論だがファンレスだし静かな上に熱くならないというのだから文句の付けようが無い。さらにインテル時代の製品と比較してバッテリーの持ちも驚くほど良くなっているので電源のない場所でも安心して一仕事できる。

というわけで早速3Dスキャナと接続してあれこれと始めているが、この軽快さはどう考えても3Dスキャナ専用機としてしまっては勿体ない…。よい機会だからM1 iMac 24インチのサブマシンとしての環境を順次整え活用してみたい。






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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員