レーザー加工機 xTool M1専用ローラー回転機/4-in-1 RA2 Proレポート

レーザー加工機 xTool M1の周辺機器への投資(散財とも言う)が止まらず困ったものだ…。と一応冷静さを保っている一方でxTool M1の活用世界を大きく広げるであろうこの専用4-in-1 RA2 Proの入手を喜んでいる。


前記事「レーザー加工機 xTool M1用 ハニカムパネル付きライザーベースとは?」で「 xTool M1を購入した際にセット品としてRA2 Proの前機種RA1が付いていたから今のところRA2 Proを購入する予定はない…」と書いたその舌の根も乾かないうちにRA2 Proを手にした訳で…自分でも自制心のなさに驚いている(笑)。

RA2Pro_09.jpg

※RA2 Proのパッケージ


では4-in-1 RA2 Proとはなにか…。それはローラーロータリー、チャックロータリー、球体彫刻モジュール、リング彫刻スタッドを含む世界初だという4-in-1のレーザー回転台である。

RA2Pro_07.jpg

※RA2 Pro本体と主なモジュール三点


なぜ4-in-1 RA2 Pro(以下 RA2 Pro)がxTool M1の活用世界を広げると言うのか…。それはレーザー加工をしたい、する材料というかアイテムは真っ平らな板状のものばかりではないからだし、回転台といっても均一な円筒形の物ばかりを対象とする訳でもない。

コップ、マグカップ、タンブラー、ワイングラス、ボトル類、そして極端かも知れないが球形のものや指輪といった極小のリングなどへの刻印はxTool M1本体だけでは無理だ。
また念のためだが均等な筒型で相応のサイズならRA1という旧機種でも刻印できるが、大体日常の実用品は単純な円筒形といったものは少なく、カーブしていたり不定形だったりするがこうなるとRA1では難しくなってくる場合が多い。

RA2Pro_01.jpg

※均一な円筒形のものであればRA2 Pro本体のローラーモジュールだけで加工可能


その点RA2 Proはその名の "4-in-1" の通り、基本となるローラーロータリーの他に三つの爪でオブジェを挟み込むとかスフィアロータリーと言って球形を安定にホールド回転させるアクセサリー、指輪のような小さなサイズを含むリング状のオブジェを支えるリングロータリーといったアクセサリーを有している。
これらのアクセタリーを交換セットすることで前記した様々な形状のアイテムをxTool M1で扱えるようにするのがRA2 Proの役割なのだ。

RA2Pro_05.jpg

※マグカップならチャックモジュールを使い安全に固定可能


RA2Pro_04.jpg

※球形のものならスタッド部品とテールモジュールで…


RA2Pro_06.jpg

※ワイングラスのように足が長くて細い場合はサポートモジュールを使う


ということでこれまでレーザー刻印したいけれど出来なかったことをこのRA2 Proは実現してくれるという意味で夢のツールだともいえる。
ただし実際にはRA2 Pro本体は組み立て済みのモジュラー設計だとはいえ、対象となるオブジェならどのアクセサリーが良いのかといった判断は勿論、オブジェの刻印するエリアをいかに水平にセッティングするか…といった事については当然ながらユーザーが心しなければならない。この点を配慮するため、製品パッケージは小さな水平器が同梱されている。

さて、RA2 Proを使う際にひとつ大切なことを知っていただかなければならない。それはRA2 Proの上に何らかの加工材料を乗せてxTool M1庫内に置くとノーマルというか元のままのxTool M1そのままでは使えないからだ。
どういうことかといえば高さが出るため、レーザーユニットが加工材料にぶつかったり、フォーカス合わないからだ。
そのためRA2 ProにはxTool M1本体を底上げするための木製ブロックが4つ同梱されている。

RA2Pro_10.jpg

※RA2 ProにはxTool M1本体を底上げするための木製ブロックが4つ同梱されている


これを使って適当な高さにxTool M1を高くするか別売のライザーベースを使う必要があり、なおかつ実際に使ってみるとXCSアプリ画面表示する内蔵カメラの映像はベースプレートに平たい物体を置いた場合と違い、視差の差からか映像がかなり歪んで見えるしハニカムパネルの上にRA2 Proを乗せるとモニター上の映像はハニカムパネルのカラーにRA2 Proが溶け込み真っ黒で位置が判別しにくい。さらにレーザー円筒加工にすると画像は90°回転した形で表示する。
したがって板状の物への刻印とは違った環境の違いに慣れると同時にユーザーレベルで工夫も必要になる場合もある…。

ともあれRA2 Proの能力を試すため、すでにワイングラス、木製のボール、そして金属製の指輪への刻印を試みたが、これまで不可能だと考えていた事案が解決できて喜んでいる。



関連記事
広告
ブログ内検索
Macの達人 無料公開
[小説]未来を垣間見た男 - スティーブ・ジョブズ公開
オリジナル時代小説「木挽町お鶴御用控」無料公開
オリジナル時代小説「首巻き春貞」一巻から外伝まで全完無料公開
ラテ飼育格闘日記
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

mactechlab

Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員