小学校で講義してきました!
これまで北は北海道、南は広島・山口あたりまでを飛び回り多くのセミナーや展示会に参加すると同時に大学も含めて講義・講演をしてきた。多摩美術大学や東北芸術工科大学での講演はいまだに記憶に残っているが、なんと今回小学6年生を前にして話しをすることになった…。
1月27日の昼過ぎ、私は都内のとある小学校の校門を潜った。98名の小学6年生に講義をするためだ。講義という表現はいささか固く子供たち相手には相応しくないと思うが、まあそうした心意気でその場に臨んだのである。

実はしばらく前の事だがiPhoneに非通知電話が入った。出て見るとOさんだったが電話をいただくのは初めてだった。
Oさんが小学校の先生をされていることはご家族から随分と以前に知らされていたが、このOさん…O先生と初めて出会ったのは2007年の春先だった…。そのときOさんは小学生で、広い公園に沢山のワンコたちに囲まれていた。
幸いなことにOさんのご家族が飼っていたワンコと私が飼っていたワンコは仲が良く、必然的に飼い主同士もお話しする機会が増え、現在でもOさんのお母様とは時々情報交換している仲となったのである。
いわばワンコが取り持つご縁だということになるか…。
電話でのご依頼は小学6年生98名に将来職業選択する際参考になるであろう私の経歴を話して貰えないだろうかということだった。
私の経歴がそのまま子供たちに役に立つとは思わなかったが、小学6年生の子供たちという点に興味を持った。個人的に私は現在の情勢は子供たちの将来にとって決して望ましい方向では無いと考えているし、ある意味でその将来を心配している一人でもある。
ともあれ役に立つかどうかは分からないものの私にとっても新しい挑戦になるに違いないとその場で快諾させていただいた。
しかし冷静に考えると大人に対してとは違った難しさを感じるし限られた45分間で多少なりとも心に残る話しができるだろうか…には些か自信が持てない。
ともかく早速Keynoteで簡単なプレゼン資料作りを始めた。言葉だけでなく多少でもビジュアルを見せた方が印象も深く飽きないだろうと考えたからだ。
問題は私のApple M1 MacBook Airにデータを作って持ち込んだとして、果たして教室・会場にある設備で間違いなく大型モニターとかプロジェクターに接続できるものかについては心配だった。M1 MacBook Airはご承知のように外部ポートはThunderbolt(Type-c)のポートしか無い。
ちなみに時代が違うとは言え私の現役時代はこの機材の合う合わない、あるいは足りないということでせっかく遠出してきた現地で思うようなプレゼンが出来なかったことが多々あった。事前にメモリは最低何メガ、カラーのグラフィックボードが必要、あるいはプロジェクターなどへの接続はこれこれこのようなポートを持つ変換アダプタが必要ですと電話し念のためFAXしておいたにも関わらず揃っていなかったり、そもそもSCSIやらADBポートと言っても相手に通じないこともしばしばだった。
そんな不安が頭をよぎったし一度は簡単な打ち合わせをとO先生とFaceTimeでお話しする機会をいただいた。しかし時代が変わったとはいえ、O先生はMacBook Airを所持しており私の持つ不安を払拭させてくれた。ありがたいことである。
話しをする当事者の不安は話しの内容ではなかった。限られた45分間に用意した内容をきちんと伝えることができ、最後の質問コーナーも含めて時間延長にならないようにと練習も繰り返した。
O先生に導かれて校舎に入ったが、当然のことながら先生であろう人々が行き交っていたし、入り口には事務室があり職員の方もいる。その姿を見て一瞬私はおかしな感覚に捕らわれた…。
私の記憶の底にあるこうした風景だと事務職の方はもとより教師らも皆オジサンやオバサンだった。しかし目の前にいらっしゃる方々は若く、私には一瞬子供のように見えたのだ(笑)。無論これは自身が爺さんになっていることを忘れているからなのだろうが楽しい違和感であった。
さて、五時間目の授業ということで広い教室に98名の生徒さんが床に膝を抱えるようにして集まり私の講義が始まった…。

テーマは3つに分けてある。ひとつは「なぜ私はパソコンのソフトウェア開発を仕事にしたのか」。二つ目は「パイオニアの心得」。そして「なぜ人は仕事をするのか」であり、これらはO先生からの指定であった。
私自身の話のやり方は事前にKeynoteで作ったスライドのみであり、別途レジュメとか話す内容が書かれたメモなどは一切用意しない。
事前に1枚のスライドにどの程度の時間をかけるか、どのような話しをするかについては練習と確認をしたが、後は現場の反応や雰囲気を感じながら話しの順番や詳細な部分は適宜変えていく。だからハンドマイクを持ちながらの話しはすべて生徒たちに視線を向けられる。

この辺は自分でいうのも烏滸がましいが、プレゼンとか説明に関しては用意周到な準備はするものの、本番は臨機応変でできる自負もあり、経験も豊富なので萎縮やあがるといったこともない。
子供たちの反応は思っていた以上に良かったように思う。生徒は話が終わった後下校だったが数人の男子女子が私の所に集まってくれて雑談になった。
「その眼鏡ってどこの眼鏡?」といった質問から「松田先生のiPhone、私と同じです」とか「また来ないの?」といった言葉も聞かれた。

そして帰りには副校長先生が校門まで送ってくださった。
まあまあ、結果としてO先生のご尽力のお陰で無事に役目を果たすことが出来たが、実は学校に向かうとき迷子になった事は…なかったことにしたい(笑)。
1月27日の昼過ぎ、私は都内のとある小学校の校門を潜った。98名の小学6年生に講義をするためだ。講義という表現はいささか固く子供たち相手には相応しくないと思うが、まあそうした心意気でその場に臨んだのである。

実はしばらく前の事だがiPhoneに非通知電話が入った。出て見るとOさんだったが電話をいただくのは初めてだった。
Oさんが小学校の先生をされていることはご家族から随分と以前に知らされていたが、このOさん…O先生と初めて出会ったのは2007年の春先だった…。そのときOさんは小学生で、広い公園に沢山のワンコたちに囲まれていた。
幸いなことにOさんのご家族が飼っていたワンコと私が飼っていたワンコは仲が良く、必然的に飼い主同士もお話しする機会が増え、現在でもOさんのお母様とは時々情報交換している仲となったのである。
いわばワンコが取り持つご縁だということになるか…。
電話でのご依頼は小学6年生98名に将来職業選択する際参考になるであろう私の経歴を話して貰えないだろうかということだった。
私の経歴がそのまま子供たちに役に立つとは思わなかったが、小学6年生の子供たちという点に興味を持った。個人的に私は現在の情勢は子供たちの将来にとって決して望ましい方向では無いと考えているし、ある意味でその将来を心配している一人でもある。
ともあれ役に立つかどうかは分からないものの私にとっても新しい挑戦になるに違いないとその場で快諾させていただいた。
しかし冷静に考えると大人に対してとは違った難しさを感じるし限られた45分間で多少なりとも心に残る話しができるだろうか…には些か自信が持てない。
ともかく早速Keynoteで簡単なプレゼン資料作りを始めた。言葉だけでなく多少でもビジュアルを見せた方が印象も深く飽きないだろうと考えたからだ。
問題は私のApple M1 MacBook Airにデータを作って持ち込んだとして、果たして教室・会場にある設備で間違いなく大型モニターとかプロジェクターに接続できるものかについては心配だった。M1 MacBook Airはご承知のように外部ポートはThunderbolt(Type-c)のポートしか無い。
ちなみに時代が違うとは言え私の現役時代はこの機材の合う合わない、あるいは足りないということでせっかく遠出してきた現地で思うようなプレゼンが出来なかったことが多々あった。事前にメモリは最低何メガ、カラーのグラフィックボードが必要、あるいはプロジェクターなどへの接続はこれこれこのようなポートを持つ変換アダプタが必要ですと電話し念のためFAXしておいたにも関わらず揃っていなかったり、そもそもSCSIやらADBポートと言っても相手に通じないこともしばしばだった。
そんな不安が頭をよぎったし一度は簡単な打ち合わせをとO先生とFaceTimeでお話しする機会をいただいた。しかし時代が変わったとはいえ、O先生はMacBook Airを所持しており私の持つ不安を払拭させてくれた。ありがたいことである。
話しをする当事者の不安は話しの内容ではなかった。限られた45分間に用意した内容をきちんと伝えることができ、最後の質問コーナーも含めて時間延長にならないようにと練習も繰り返した。
O先生に導かれて校舎に入ったが、当然のことながら先生であろう人々が行き交っていたし、入り口には事務室があり職員の方もいる。その姿を見て一瞬私はおかしな感覚に捕らわれた…。
私の記憶の底にあるこうした風景だと事務職の方はもとより教師らも皆オジサンやオバサンだった。しかし目の前にいらっしゃる方々は若く、私には一瞬子供のように見えたのだ(笑)。無論これは自身が爺さんになっていることを忘れているからなのだろうが楽しい違和感であった。
さて、五時間目の授業ということで広い教室に98名の生徒さんが床に膝を抱えるようにして集まり私の講義が始まった…。

テーマは3つに分けてある。ひとつは「なぜ私はパソコンのソフトウェア開発を仕事にしたのか」。二つ目は「パイオニアの心得」。そして「なぜ人は仕事をするのか」であり、これらはO先生からの指定であった。
私自身の話のやり方は事前にKeynoteで作ったスライドのみであり、別途レジュメとか話す内容が書かれたメモなどは一切用意しない。
事前に1枚のスライドにどの程度の時間をかけるか、どのような話しをするかについては練習と確認をしたが、後は現場の反応や雰囲気を感じながら話しの順番や詳細な部分は適宜変えていく。だからハンドマイクを持ちながらの話しはすべて生徒たちに視線を向けられる。

この辺は自分でいうのも烏滸がましいが、プレゼンとか説明に関しては用意周到な準備はするものの、本番は臨機応変でできる自負もあり、経験も豊富なので萎縮やあがるといったこともない。
子供たちの反応は思っていた以上に良かったように思う。生徒は話が終わった後下校だったが数人の男子女子が私の所に集まってくれて雑談になった。
「その眼鏡ってどこの眼鏡?」といった質問から「松田先生のiPhone、私と同じです」とか「また来ないの?」といった言葉も聞かれた。

そして帰りには副校長先生が校門まで送ってくださった。
まあまあ、結果としてO先生のご尽力のお陰で無事に役目を果たすことが出来たが、実は学校に向かうとき迷子になった事は…なかったことにしたい(笑)。
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