多摩美術大学八王子キャンパスで特別講義を行った

先週の土曜日(6月2日)、青空が眩しく多少蒸し暑い午前中に多摩美術大学八王子キャンパスに向かった。京王相模原線の橋本駅からバスで8分程度のところに広大なキャンパスが広がっている。 


過日、多摩美術大学にある打ち合わせのために出向いたとレポートしたが、同校情報デザイン学科研究室の主導で大変興味のあるプロジェクトが立ち上がった...。 
今後さまざまな形で成果をあげていくものと思うが、今回は「コンピュータ・ソフトとは何か?」というタイトルで特別講義をさせていただくことになった。まあプロジェクト立ち上げの起爆剤...というより前座のつもりである(笑)。 

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※多摩美術大学の恵まれた環境はほんと羨ましい(笑)


約1時間の講義の後にディスカッションを行ったが、1時間続けて話をする機会は久しぶりである。 
講義は愛用のMacBookにKeynoteで作ったシンプルなプレゼン資料を用意し、それをプレゼンルームに備えられているプロジェクタに出力して行うという基本的なものだったが、簡単な設定を行いながら、かつてはこうした場面で幾多のトラブルに見舞われたことを思い出す(笑)。 
先方で接続ケーブルとアダプタ類を用意する手はずになっていたのに出向いてみるとアダプタがないため、大きなスクリーンが使えなかったり、コンポジットビデオ出力が出でいるはずなのにプロジェクタが投影しない...などと様々なトラブルに直面したものだ。 
それに比べると昨今のシステム構成は大変明快であり、相性などという曖昧な部分は考えずに済むので精神的に楽である。勿論今回のセッティングも問題なく行われた。 

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※特別講義のテーマは「コンピュータ・ソフトとは何か?」である


講義の後、我々は広い敷地を横切って食堂へと向かう。多摩美の先生方4人とテクノロジライターの大谷和利さん、そして私の6人である。その学食で「日替わり定食」などを食べながら、先日Dの「All Things Digital(D5)」で75分間のジョイントセッションを行ったスティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの話などをしながらひとときを過ごした。 

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※ビットマップデザイナーのスーザン・ケア(Susan Kare)が話題に...


午後は学生さんたちを交えてプロジェクトの今後についての話し合いなどを行ったが、前回ご報告した古いパーソナルコンピュータ関連機器が保管されている一室に置かれていたMacintosh 128Kの電源を入れ(キーボードのケーブルがなかったのでマウスだけの接続だったが)、ひさしぶりにMacPaintを触ってみる機会を得た。 
大谷さんが学生さんたちにそのMacPaintの基本的な機能を解説しながらマウスを使うその様子がとても絵になるので写真を撮る...。

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※Macintosh 128KでMacPaintを使うテクノロジーライターの大谷和利さん


その後次のミーティングの日取りなどを決めて散会となったが、黎明期のソフトウェアパッケージなどを囲みながら「198○年うんぬん...」の話しなったとき、学生さんのひとりが「その年に生まれました」という...。理窟では分かるのだが、目の前の学生さんたちをながめながら「あ〜それだけ年月が流れたんだなあ...」とため息が出る...(笑)。 
しかし、若い方たちと一緒の場はつくづくいいなあと思う。こちらもリフレッシュできるような気がする。 
だから...心持ち、帰路は来たときよりも元気な足取りだった。

■多摩美術大学
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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員