佐古克行さんの訃報を聞いて...

先日友人の鵜沢さんよりニフティのフォーラム時代から懇意にしていただいた佐古克行さんが昨年11月26日、心臓発作を起こし亡くなられていたという連絡をもらった。まだ50歳前の若さでありMacintoshは勿論コンピュータグラフィックスに造詣の深い人で魅力溢れる男だった...。

 
佐古さんは古くからのMacintoshユーザーであり、当時150万円ほどもした3Dアプリケーションなどを早くから使われ仕事に活かしていた一人であった。
私がシスオペを務めていたニフティのMACCGフォーラム常連でもありオフラインだけでなくMacWorld Expo/Tokyoにブースを持った時などには立ち寄って下さった。

訃報を知らせてくれた友人とは違い、私自身は個人的に深いお付き合いをしたわけではないが笑顔が素敵な、そして話をよく聞いてくれ、一端話し出すと博識の持ち主という印象でひと言で言えばまさしく好男子であった。
彼に関して特に記憶に残っているのは1997年12月に大阪ドームで MacFan Expo in Kansai '97 が開催され私の会社も小さなブースを持った時のことだ。

1日が終わった後、我々のブースに立ち寄ってくれた彼の案内でスタッフ等全員が大阪で一番美味いというお好み焼き屋に案内してもらうことになった。
我々はテーブルを囲みながらExpoのこと、マックのこと、そしてラチもない冗談を言い合って楽しいひとときを過ごした。
その後、外に出て今度は美味しいたこ焼き屋というのをハシゴし、私はそこで初めて醤油味のたこ焼きを体験したのだった...。

sakosanphoto.jpg

※左奥が筆者で向こう隣の白い服を着ているのが佐古克行さん。その隣が友人の鵜沢さん


まったくローカルな話で恐縮だが、残念だったのは彼が亡くなってからすでに3ヶ月ほど経ってしまったことだ。
これは私だけが知らなかったことではなく推測するにご家族の方々も彼の交際範囲のデータをご存じなかったものと思われる。したがって親しかった私の友人たちも数日前に知ったという...。

お互いに好意を感じ、一時だとしても気持ちの通じ合った人が亡くなるのは...それも若くして亡くなるのは本当に辛いことだ。
ともあれ個人的な信条だが、生きている我々が先だった人達にしてやれる唯一のことは彼ら彼女らを思い出すことだと思っている。

訃報を知らせてくれた友人とひととき電話口で彼の思い出話をし、そういえば彼の写真がどこかにあったと段ボール箱をひっくり返して見つけたのが前記したお好み焼き屋での1枚なのである。
心より佐古さんのご冥福をお祈りすると共に、ご同輩の皆さんも十分健康にご留意のほどを!
ま、私に言われたくはないだろうが(笑)。

合掌
関連記事
広告
ブログ内検索
Macの達人 無料公開
[小説]未来を垣間見た男 - スティーブ・ジョブズ公開
オリジナル時代小説「木挽町お鶴御用控」無料公開
オリジナル時代小説「首巻き春貞」一巻から外伝まで全完無料公開
ラテ飼育格闘日記
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

mactechlab

Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員