「Apple テクノロジー研究所」が 始動!

煽るようなタイトルだが大した内容ではないので気楽に読んでいただきたい(笑)。ご承知のように当該サイトのタイトルには “Mac” という冠がついているが昨今は些か居心地が悪い...。それは巷に溢れる多くの情報はiPhoneだったりiPadだったりし、そのOSであるiOS 5云々といったものが幅を利かしている。それだけでなく今般Mac OS Xの名称からもMacが外された現実もあるからだ。


Appleがこれまで手がけてきたプロダクトは勿論Macintosh(Mac)だけではない。スティーブ・ジョブズが復帰する前にはMac本体だけでなくプリンタやスキャナ、デジタルカメラ、CDドライブといった幾多の周辺機器もあったしご承知のようにNewtonやPippinという製品もあった。しかし当時の主役はどこから見てもMacであり、特にiMacの成功はAppleが作る製品はMacだというイメージが良くも悪くも定着していたといえる。
ただしパソコンの市場に置いてはマイナーな存在であったAppleでありMacだったがiPodやiPhoneといった製品でまたたく間に世界から注目される企業となり、現在では文字どおり世界一のメーカーと称されるようになった。

したがって今更ではないものの日々Appleに関連する情報を集めてサイトに掲載することを続けている一人としてもMacに関わることよりiPhoneやiPadといった類の情報が多くなることに少々居心地の悪い思いをすることがあった...。
そうはいってもこれまたスティーブ・ジョブズが明言してきたようにMacはデジタルハブの中心に位置する製品であり、言ってしまえばiPhoneやiPadはMacがあったればこそ生きてくるデバイスという認識があった。しかし先日のWWDCキーノートでスティーブ・ジョブズはiCloudの発表と共にMacにとってデジタルハブという役割はなくなりiPhoneやiPadと同列のデバイスとなる...という主旨の話しをするに至った。

さらにMac OS X Lionの表記も一般的な運用としてそのブランド名からMacという表記が除かれ「OS X Lion」となってしまった...。
一説によればこの新OSはパッケージ版を無くしてMac App Storeで販売されることからMac用と念を押すことが必要ないからだという話しもある。確かにそうした意図なのかも知れないがそもそもブランド名...製品名そのものは固有名詞であり、略すことでメリットが生まれることはほとんどないはずだ。
別にMac App Storeで販売するからといってもそれがMac用であればMac OS X Lionで良いではないかと思うのだが(笑)。

osxlion.jpg

※Mac OS X LionからMacという冠が無くなった...


まあAppleの真意は不明だが、”OS X” はMac用であり”iOS” はiPhoneやiPad向けのOSだとするならこれまたMacという名称をAppleが必要としなくなってきたことは明白である。
無論これらのことはブランド名からMacが無くなるわけではないが以前載せた「”Macintosh” という製品名は無くなるのか?」というトピックにも書いたとおり、Macintoshという名称はスティーブ・ジョブズ自身が考えたものではないのだ。
なにしろジョブズは当時盛んにMacintoshを知的自転車であると公言し一時期にはMacintoshという名称を「Bicycle (自転車)」に変えようとした当人なのだ。したがってそもそもMacという名称にあまり拘りはないのかも知れない。

というわけで当「Macテクノロジー研究所」の冠もそうした時代の変遷を無視するわけにもいかない...。
実はそうした違和感はいま始まったばかりではなく現在使用しているドメイン “mactechlab.jp” とは別にApple Technology Lab.を意味する “appletechlab.com” というドメインも取得済みなのだ。したがって1993年から続けてきた「Macテクノロジー研究所」は少しずつ「Appleテクノロジー研究所」に変えていこうか...と考えている昨今である。
その具体的な一環としてこの度 http://www.appletechlab.com/ というアドレスも活かして http://www.mactechlab.jp/ にリダイレクト転送の設定を行った次第である。

何しろ昨今のユーザーの中には “Mac” は知っているが “Macintosh” は知らないという奇妙な人たちが誕生し始めている...(笑)。とはいえ早々にサイトタイトルを変えるつもりはなくあくまで長期戦の準備の一環にすぎない。
当研究所の看板はあくまで「Macテクノロジー研究所」であり私の中ではいまだに”Mac”は “Macintosh”であり、それは紛う事なき”Apple”と同義語なのだから...。
しかし考えてみれば1982年にApple II入手がAppleユーザーになったきっかけだった訳だから、Appleに始まりAppleに戻ると考えればこれまた自然なのかも知れない。

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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員