紀田順一郎先生の古稀お祝いと出版記念会に出席
昨日、4月14日の夕刻に東京新宿区にある日本出版クラブ会館において紀田順一郎先生の古稀のお祝いと出版記念の会が催された。場違いだと思いながら末席にてもお祝いをさせていただこうと会場に向かったが150名以上のお歴々たちで大変な熱気だった。
紀田先生とのお付き合いはすでに20年を超える。そのきっかけはMacintoshだったがそれらの情報交換をファクシミリでやりとりした一部が「Macの達人」(技術評論社刊)として一冊の本の形に残ったことは私にとって最も嬉しい出来事であり自慢のひとつだ(^_^)。考えてもみていただきたいが紀田先生と共著の機会を持つなど普通に考えればあり得ないことであり、当時の私がいかに怖いもの知らずだったかの証明かも知れない(笑)。

※1989年1月25日初版「Macの達人〜紀田&松田のFAX交遊録」(技術評論社刊)
その中身はMacintoshの最新情報が主であるのは当然としても健康のこと、映画のこと、食事のこと、そして本の事などなど多義に渡る...。
そして私が紀田先生から受けた影響は多大なものであることが20年も経った今日ひしひしと分かってくる。
もともと本が好きで雑学的に手当たり次第に読みふける一人だが、古代中国の歴史に興味を持ち、司馬遷の「史記」などを読むようになったこと、ラブクラフトをあらためて読破したこと、諸橋版の大漢和辞典を手に入れたことなどといった形として残ることだけでなく先生のダンディズムかつモダンな考え方といったようなものに大きな影響を受けている。
しかし初めてお目にかかった時から今日まで先生は大変気さくな方であり、前記したファクシミリによる情報交換を続けながら(無論近年は電子メールになったが)、幾たびか私の会社の発表会といった際にも講演などのご協力をお願いしてきた。
それもひとえにMacintoshユーザーという共通項があったからだと思うが紀田先生はひとたび作家であり書誌学や評論というご本職のお立場ではあの荒俣宏氏も「先生」とお呼びになる巨人なのである。なにかこれまで「先生、先生」と追いかけ回していたような感がある私はあらためて冷や汗ものだが同時にそうしたお付き合いをさせていただいた "幸せ者" だとつくづく思う。
今日の記念の会に出席してその感を一層深くした次第だが、会場に集まった方々の多くは出版関連会社の社長たちであり、そして荒俣宏氏をはじめ作家の逢坂剛氏やテレビ番組「王様のブランチ」で書評を担当している松田哲夫氏などお歴々の顔また顔なのである...。

※中央横顔が紀田順一郎先生
私にはやはり場違いではあったが、その同じ空間に同席できたことで大いに満足だった。無論短い時間ではあったが紀田先生と奥様にお祝いを申し上げることが出来た。
さて今回の紀田先生の古稀お祝いと出版記念の会は発起人の方のお話しによればかなり異質なものだという。確かに会場に入ったら即パーティーといった事ではなく嬉しいことに第一部は映像を交えた紀田先生自らの講演があったことだ。

※そして予定以上の参加者があったためだろうか、会場内は立ち見が出る有様で急遽席を増やすという満員御礼状態だった
第2部は立食パーティーとなったが何といっても目玉は出席者限定仕様の署名入り著書をいただけたことだ。
出版記念の名のとおり4月14日同日付けで刊行された紀田先生の新刊書「戦後創成期ミステリ日記」(松籟社刊 ISBN4-87984-242-7)の特別版が150部限定で手渡されたからだ...。
これは紀田先生のファンである一人としては勿論、書籍を好む人たちにはたまらない企画である。無論本そのものは市販されるわけだがこの特別版の箱にはしっかりと「特別版(限定150部)・非売品」と印刷されている。
その装丁は黒と赤を基調としてデザインされた素敵なものでフォトレタッチをされたのだろうか、つなぎ目が絶妙に隠された形で何と紀田先生の若かりし頃のお写真が両面に配されている。

※"戦後創成期ミステリ日記"
なぜなら本書は紀田先生が商業ジャーナリズムに登場する以前、慶應大学推理小説同好会や「密室」などの同人誌に執筆した書評、評論、時評などを収録した貴重な戦後ミステリ創成期のクロニクルなのである。
この記念すべき一冊は汚さずに保管し、読むためには別途市販のものを買ってこようと思っている。
さらに紀田先生の一ファンとして嬉しい発表もあった。それは先生が横浜市中区山手町にある「神奈川県近代文学館」の館長に就任されるというお話しだった。一層お忙しくなるのだろうがこれからも健康に留意されてますますのご活躍をお祈り申し上げたい。
■紀田順一郎の四季
■神奈川県近代文学館
紀田先生とのお付き合いはすでに20年を超える。そのきっかけはMacintoshだったがそれらの情報交換をファクシミリでやりとりした一部が「Macの達人」(技術評論社刊)として一冊の本の形に残ったことは私にとって最も嬉しい出来事であり自慢のひとつだ(^_^)。考えてもみていただきたいが紀田先生と共著の機会を持つなど普通に考えればあり得ないことであり、当時の私がいかに怖いもの知らずだったかの証明かも知れない(笑)。

※1989年1月25日初版「Macの達人〜紀田&松田のFAX交遊録」(技術評論社刊)
その中身はMacintoshの最新情報が主であるのは当然としても健康のこと、映画のこと、食事のこと、そして本の事などなど多義に渡る...。
そして私が紀田先生から受けた影響は多大なものであることが20年も経った今日ひしひしと分かってくる。
もともと本が好きで雑学的に手当たり次第に読みふける一人だが、古代中国の歴史に興味を持ち、司馬遷の「史記」などを読むようになったこと、ラブクラフトをあらためて読破したこと、諸橋版の大漢和辞典を手に入れたことなどといった形として残ることだけでなく先生のダンディズムかつモダンな考え方といったようなものに大きな影響を受けている。
しかし初めてお目にかかった時から今日まで先生は大変気さくな方であり、前記したファクシミリによる情報交換を続けながら(無論近年は電子メールになったが)、幾たびか私の会社の発表会といった際にも講演などのご協力をお願いしてきた。
それもひとえにMacintoshユーザーという共通項があったからだと思うが紀田先生はひとたび作家であり書誌学や評論というご本職のお立場ではあの荒俣宏氏も「先生」とお呼びになる巨人なのである。なにかこれまで「先生、先生」と追いかけ回していたような感がある私はあらためて冷や汗ものだが同時にそうしたお付き合いをさせていただいた "幸せ者" だとつくづく思う。
今日の記念の会に出席してその感を一層深くした次第だが、会場に集まった方々の多くは出版関連会社の社長たちであり、そして荒俣宏氏をはじめ作家の逢坂剛氏やテレビ番組「王様のブランチ」で書評を担当している松田哲夫氏などお歴々の顔また顔なのである...。

※中央横顔が紀田順一郎先生
私にはやはり場違いではあったが、その同じ空間に同席できたことで大いに満足だった。無論短い時間ではあったが紀田先生と奥様にお祝いを申し上げることが出来た。
さて今回の紀田先生の古稀お祝いと出版記念の会は発起人の方のお話しによればかなり異質なものだという。確かに会場に入ったら即パーティーといった事ではなく嬉しいことに第一部は映像を交えた紀田先生自らの講演があったことだ。

※そして予定以上の参加者があったためだろうか、会場内は立ち見が出る有様で急遽席を増やすという満員御礼状態だった
第2部は立食パーティーとなったが何といっても目玉は出席者限定仕様の署名入り著書をいただけたことだ。
出版記念の名のとおり4月14日同日付けで刊行された紀田先生の新刊書「戦後創成期ミステリ日記」(松籟社刊 ISBN4-87984-242-7)の特別版が150部限定で手渡されたからだ...。
これは紀田先生のファンである一人としては勿論、書籍を好む人たちにはたまらない企画である。無論本そのものは市販されるわけだがこの特別版の箱にはしっかりと「特別版(限定150部)・非売品」と印刷されている。
その装丁は黒と赤を基調としてデザインされた素敵なものでフォトレタッチをされたのだろうか、つなぎ目が絶妙に隠された形で何と紀田先生の若かりし頃のお写真が両面に配されている。

※"戦後創成期ミステリ日記"
なぜなら本書は紀田先生が商業ジャーナリズムに登場する以前、慶應大学推理小説同好会や「密室」などの同人誌に執筆した書評、評論、時評などを収録した貴重な戦後ミステリ創成期のクロニクルなのである。
この記念すべき一冊は汚さずに保管し、読むためには別途市販のものを買ってこようと思っている。
さらに紀田先生の一ファンとして嬉しい発表もあった。それは先生が横浜市中区山手町にある「神奈川県近代文学館」の館長に就任されるというお話しだった。一層お忙しくなるのだろうがこれからも健康に留意されてますますのご活躍をお祈り申し上げたい。
■紀田順一郎の四季
■神奈川県近代文学館
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