発心50年、犬を家族として迎える夢が叶う!
子供の頃よりひとつの願望を持ち続けていたことがある。それが犬と暮らすこと...。しかしこれまでのマンション住まいではそれができなかった。
やっと夢が叶い、来月12月...悪戯盛りの子犬が家族に加わることになった!
犬を飼おうと決心した。最初はごく普通にペットショップで探そうと思っていたが、捨てられたり飼育放棄され、そのままでは保健所で処分される犬たちがたくさんいることを知り心が揺さぶられた...。
そしてネットでそうした犬を保護し、里親を募集している方々の活動を知り、たった一匹しか飼えないものの、命をつなぐ付き合いをしようと血統書付きではなくノラの雑種を譲り受けることにした。最近では雑種犬のことを「Mix(ミックス)」というそうな...。
問題は迎える犬を探すことだ(笑)。ウェブサイトに次々と現れるいろいろなワンコの写真と保護された経緯を見ているだけで人間の勝手さに怒りを覚えると共に涙腺が緩む...。
人間側の状況としてはやむを得ないケースもあるのだろうが、飼育放棄や子犬を捨てることがどれだけ犬にとって悲しく辛いことなのかをもっともっと考えなければならない。「犬猫だから...」といった安易な考え方は、多分に対人間との付き合い方にも関係あることだと思うし、私にはいじめなど昨今心が荒む事件が多い背景ともオーバーラップしてしまう。
ともかく野良犬として保健所に捕獲された犬は一定期間の後で処分されてしまう。古来から人間のパートナーとして共に生きてきた命をあらたまった形ではなく普通に大切にしたいと思った次第...。
しかし気持ちばかり焦ってなかなか思うワンコと対面ができないので、ボランティアの方からご紹介いただいた里親会という催事に出席してみた。そして直接数匹の犬の中から一匹を選びその里親になることに決めた。
こうした場所に参加するのは初めてだが、人気のある犬とそうではない犬に見事に別れるのも辛いものがある(笑)。私は雨の日に家の軒下で保護されたらしい健康で元気だけが取り柄だという一匹を選んだ...。
元気に動き回りながらも無駄吠えをしないのが好ましいと思ったし、初対面の私の顔をペロペロと舐め、手で口を開けたりしても噛んだり怒ったりしない子である。目を離すと私のキャップ(帽子)は、奴が口に咥えて唾液だらけになっていた(笑)。

※横浜で行われた里親会で巡り会った雌のMix犬
そう...子供心に大人になったら犬を飼いたいと思った動機に繋がる思い出話をご紹介したい。
私が小学校低学年のころの話である(笑)。
狭いアパートに両親と兄弟で住んでいた時代、毎日夕刻になると真っ黒な野良犬が子犬を連れて我が家の開けっ放しにしていた玄関先を訪れた。玄関のたたきに顎を乗せ、ほえるでもなくじっとしている...。
当時は我が家で人間様が食していたものだって大したものではない時代だし、ペットフードなどはあるはずもなかったから、母はあまった冷や飯に味噌汁などをぶっかけた程度のものを鍋に移して与えていた。
私たちがその雌犬に付けた勝手な前は「ブラッキー」だったが、子供心に感心したのはその僅かの量の餌を子犬が食べ終わるまで母犬が口にしないことだった。無論飼えるわけではないから、ブラッキーも餌を食べ、水を飲む一時が過ぎれば「ワン」とも言わずに何処かへ消えていく毎日だった。
ある夜、酔っぱらって帰ってきた父が神妙に話してくれたその内容は私に強烈なインパクトを与え、感動と共に強い願望を生んだ。
話とはこうだ...。父が深夜にアパート近くまで帰り着いたとき、5,6匹の野犬に囲まれたという。当時は野犬も多く、そう...ブラッキーだって野犬だったわけだ。
野犬にしても父を襲おうとしたわけではないだろう。たぶんその手にぶら下げていた土産の折り詰めの臭いかなにかに寄ってきたのかも知れない。しかし野犬の中には狂犬病を持った犬がいる可能性のある時代であり、父も本心ビビッたようだ。
その時、あのブラッキーがどこからともなく現れて父の足元に寄り添ったという。それをきっかけに野犬たちは何事もなかったように闇に散っていったらしい。
父は「ブラッキーに助けられた」と赤い顔で話した。私にはそのときの情景がその場にいたように鮮明に見えた気がした...。そして子供心に将来犬を飼おう、犬と生活しようと決心した...。
決心はしたが、それから早くも50年が過ぎた(笑)。その間、両親も猫は飼ったことがあるものの、ついに犬を飼うことは住居の問題でできなかった。
都会で犬と一緒に暮らすことがどれほど面倒なことかは承知しているつもりだが、その苦労は私にとって意味のある楽しい苦労だと考えている。
さて、ワンコの名前だが「ラテ」と命名した。
やっと夢が叶い、来月12月...悪戯盛りの子犬が家族に加わることになった!
犬を飼おうと決心した。最初はごく普通にペットショップで探そうと思っていたが、捨てられたり飼育放棄され、そのままでは保健所で処分される犬たちがたくさんいることを知り心が揺さぶられた...。
そしてネットでそうした犬を保護し、里親を募集している方々の活動を知り、たった一匹しか飼えないものの、命をつなぐ付き合いをしようと血統書付きではなくノラの雑種を譲り受けることにした。最近では雑種犬のことを「Mix(ミックス)」というそうな...。
問題は迎える犬を探すことだ(笑)。ウェブサイトに次々と現れるいろいろなワンコの写真と保護された経緯を見ているだけで人間の勝手さに怒りを覚えると共に涙腺が緩む...。
人間側の状況としてはやむを得ないケースもあるのだろうが、飼育放棄や子犬を捨てることがどれだけ犬にとって悲しく辛いことなのかをもっともっと考えなければならない。「犬猫だから...」といった安易な考え方は、多分に対人間との付き合い方にも関係あることだと思うし、私にはいじめなど昨今心が荒む事件が多い背景ともオーバーラップしてしまう。
ともかく野良犬として保健所に捕獲された犬は一定期間の後で処分されてしまう。古来から人間のパートナーとして共に生きてきた命をあらたまった形ではなく普通に大切にしたいと思った次第...。
しかし気持ちばかり焦ってなかなか思うワンコと対面ができないので、ボランティアの方からご紹介いただいた里親会という催事に出席してみた。そして直接数匹の犬の中から一匹を選びその里親になることに決めた。
こうした場所に参加するのは初めてだが、人気のある犬とそうではない犬に見事に別れるのも辛いものがある(笑)。私は雨の日に家の軒下で保護されたらしい健康で元気だけが取り柄だという一匹を選んだ...。
元気に動き回りながらも無駄吠えをしないのが好ましいと思ったし、初対面の私の顔をペロペロと舐め、手で口を開けたりしても噛んだり怒ったりしない子である。目を離すと私のキャップ(帽子)は、奴が口に咥えて唾液だらけになっていた(笑)。

※横浜で行われた里親会で巡り会った雌のMix犬
そう...子供心に大人になったら犬を飼いたいと思った動機に繋がる思い出話をご紹介したい。
私が小学校低学年のころの話である(笑)。
狭いアパートに両親と兄弟で住んでいた時代、毎日夕刻になると真っ黒な野良犬が子犬を連れて我が家の開けっ放しにしていた玄関先を訪れた。玄関のたたきに顎を乗せ、ほえるでもなくじっとしている...。
当時は我が家で人間様が食していたものだって大したものではない時代だし、ペットフードなどはあるはずもなかったから、母はあまった冷や飯に味噌汁などをぶっかけた程度のものを鍋に移して与えていた。
私たちがその雌犬に付けた勝手な前は「ブラッキー」だったが、子供心に感心したのはその僅かの量の餌を子犬が食べ終わるまで母犬が口にしないことだった。無論飼えるわけではないから、ブラッキーも餌を食べ、水を飲む一時が過ぎれば「ワン」とも言わずに何処かへ消えていく毎日だった。
ある夜、酔っぱらって帰ってきた父が神妙に話してくれたその内容は私に強烈なインパクトを与え、感動と共に強い願望を生んだ。
話とはこうだ...。父が深夜にアパート近くまで帰り着いたとき、5,6匹の野犬に囲まれたという。当時は野犬も多く、そう...ブラッキーだって野犬だったわけだ。
野犬にしても父を襲おうとしたわけではないだろう。たぶんその手にぶら下げていた土産の折り詰めの臭いかなにかに寄ってきたのかも知れない。しかし野犬の中には狂犬病を持った犬がいる可能性のある時代であり、父も本心ビビッたようだ。
その時、あのブラッキーがどこからともなく現れて父の足元に寄り添ったという。それをきっかけに野犬たちは何事もなかったように闇に散っていったらしい。
父は「ブラッキーに助けられた」と赤い顔で話した。私にはそのときの情景がその場にいたように鮮明に見えた気がした...。そして子供心に将来犬を飼おう、犬と生活しようと決心した...。
決心はしたが、それから早くも50年が過ぎた(笑)。その間、両親も猫は飼ったことがあるものの、ついに犬を飼うことは住居の問題でできなかった。
都会で犬と一緒に暮らすことがどれほど面倒なことかは承知しているつもりだが、その苦労は私にとって意味のある楽しい苦労だと考えている。
さて、ワンコの名前だが「ラテ」と命名した。
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