(社)日本臓器移植ネットワーク「グリーンリボン検定上級」に合格

先日、社団法人 日本臓器移植ネットワークから封書が届いた。中には「グリーンリボン検定上級に合格された方へ」という文書と共にグリーンリボンのピンバッジといくつかの書類そして臓器提供意思表示カードが入っていた。                                               

 臓器移植といえば我々にはAppleのスティーブ・ジョブズ氏が肝臓移植を受けたことが記憶に新しい...。
ジョブズ氏自身がスペシャルイベントに登壇した冒頭に「わたしの肝臓は20代なかばで自動車事故で亡くなった、そして臓器提供をするほど優しい心の持ち主だった人のものだ。その広い心がなければ、わたしはいまここにいなかっただろう。我々皆がそうした心を持つことができ、またドナーに登録することになればと思う。」と述べていたことが強く心に残っている。

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※Apple special Event 2009で自身の臓器移植について話すスティーブ・ジョブズ氏


自分が死んだ後、その臓器がそれを必要としている第三者に役立つことの重要さ大切さについて異存がある人は少ないと思うが問題はご承知のように「人の死の判断基準」である。
脳死が人の死と決めつけて良いか...についてはまだまだ大きな反論・異論もあるし、そもそもが臓器移植を成功させるためには死後時間が経ってしまっては役に立たない場合があるのだから難しい。

私自身のことを言うなら、ある意味この歳まですでによく生きたと思っている。したがって万一脳死状態になってしまいそのまま形だけ生きているというのは私の本意ではない。それは家族にとっての経済的負担だって無視できないではないか...。
したがって健康が取り戻せないなら人生に終止符を打つのもこれまたひとつの人生の選択だと思うが、これが家族のこととなればそうは割り切れないのも事実...。

例えば女房が植物人間となったとすれば、例えそうであっても生き続けて欲しいと思うのが人情だし事実そうあって欲しいと思う。
ただし送られてきたパンフレットによれば、ここでいう脳死とは自分で呼吸できる植物状態を意味するのではなく脳全体の働きが無くなり、人工呼吸器などの助けがなければ心臓が停止してしまう状態を意味するという。

ともかく脳死による臓器提供は本人の意思が明白でなければならないようだが心臓が停止した死後には本人の意思が不明でも家族の同意で腎臓や眼球の提供ができるという。すなわち提供する臓器に制約がでるものの、脳死ではなく心臓停止後の臓器提供を意思表示することも可能なのだ。

さて、送られてきたグリーンリボンのピンバッジは移植医療のシンボルだという。
そもそも「グリーンリボン検定上級合格」と書くとたいそうに聞こえるかも知れないが、これは臓器医療の普及啓発活動をめざし多くの人たちに理解を求めるための活動の一環である。したがって「検定」とはあるものの質問に対して答えを間違ったら再度やり直せばよいわけで、実はどなたでも合格できるという代物なのだ。

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※社団法人 日本臓器移植ネットワークから届いた封書の内容(上)と「グリーンリボン検定上級」合格を示すグリーンリボン・ピンバッジ(下)


自分がどれほどこの臓器移植のことを認識しているかを試すという興味だけで「グリーンリボン検定上級」にトライしてみたが、こうした機会にこの難しい問題に真正面から取り組んでみることも必要ではないかと考えている。そしてインターネットからでも臓器提供の意思表示は可能なので家族とも十分に話し合い、自分の臓器提供の意思を考えたいと思う。

社団法人 日本臓器移植ネットワーク

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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員