学研 大人の科学「テルミン Premium」とは?
先日、宝島社刊「テルミンで音を奏でよう!」に関するトピックを書いたら意外といっては失礼なものの数人の方からメールをいただいた。すでに使っている方やこれからテルミンを使ってみたいと考えている方々だったが特に完成品として売られている学研 大人の科学「テルミン Premium」に感心がおありの方がいたので今回は遅ればせながらそのお話をしたい。
前回のトピックでテルミンを知るには最低でも学研「テルミン Premium」程度の製品を使うべきだと紹介した。
それは...詳細な点は繰り返さないが、まったくのオモチャ同然なものではテルミンの面白さや楽器としての実用性を味わえないからである。
そうした意味でも学研 大人の科学「テルミン Premium」は完成品として価格的にも取っつきやすくそれなりに実用的でもあり、テルミンを楽しんでみたいという方にはお勧めの製品だと考えているわけだ...。

※「テルミン Premium」の化粧箱
学研「テルミン Premium」の利点は価格だけではない。
まずは小型であること、そして単三アルカリ乾電池4本で動作し内蔵スピーカーも付いているため野外でも使え、本体から2本のアンテナを外せばアースバンドと共に例えばMacBook用などのソフトキャリングケースに収納して持ち運ぶのも容易である。
さらに外部アンプやスピーカーにも出力できるから、より良い音で使いたい場合にも対応が可能なのもよい。そしてボリュームアンテナも装備しているから楽器としてのテルミンを手軽に堪能できる。このボリュームアンテナがないとスタッカートや消音といった演奏には不可欠の表現ができないからだ。なお本体サイズは220×120×36mm 程度(突起物を含まず)とコンパクトである。
そう、楽器と言えばよくチューニングされた学研「テルミン Premium」は約5オクターブほどの音域を再現できるとのことなので演奏に制約も少ない。
パッケージを見るとまさしく女性ユーザーを意識したデザインだ。本体の形も変に異質なものでなく曲線を持ってはいるがフラットな作りであり全体がホワイトなABS樹脂製だからして大変明るくて優しいイメージの製品である。


※「テルミン Premium」にアンテナをつけた全体(上)と本体フロント拡大(下)
さてテルミンは最初入念なチューニングをする必要がある。ここでは具体的に解説しないが、マニュアルや学研のウェブサイトなどで詳しい説明があるから難しくはないだろう。そしてもともとテルミンという楽器は電磁場を扱うわけで大変デリケートな楽器であり、演奏者も立ち位置を途中で変えたりオーバーアクションすると演奏に影響を及ぼすほどだ。したがってテルミンを設置する場所の半径1メートル程度には壁や物体、特に携帯電話やパソコンなどを含む電気製品がない場所が必要となる。
さらに演奏途中に他者が近づくといったことも避けなければならないし、テルミンを設置し演奏する毎に確認の意味で簡単なチューニングをする必要がある。それらを面倒だと考える向きもあるがそもそもギターだって弾く前にはチューニングする訳だし慣れればどうということもない。そして重要なことだが、正しくチューニングされた楽器による練習はテルミンならずとも上達のための早道なのである。
ともかく理想はテーブルの上というのではなく「テルミン Premium」底にあるネジ穴(3/8インチ)に合うスタンドを探し、部屋の中央などに立てて使うのがよい。奏者が椅子に座り、その膝に「テルミン Premium」を置いて...などというのは以ての外である(笑)。
ところでテルミンは馴染みがない楽器だけに習得が難しいといわれることがある。ひとつは同時に複数の音...すなわち和音を出すことはできず常に短音しか扱えないこともあるが私は最初、金管楽器のトロンボーンを扱うようなイメージでテルミンに向かったことを思い出す。あまり特殊特殊と思ってはかえって萎縮してしまうし他の楽器同様ステップを踏んで練習することが上達の早道であることは間違いない。
無論テルミンも教室に出向いて先生に直接指導を受けることが理想だが、一般的にはそうも言ってられないだろうから教則本を見つけることになる。ただしギターやピアノといったポピュラーな楽器の教則本とは違い、街の本屋の音楽コーナーにはテルミンの本などまずはないかも知れない(笑)。そもそもがまだまだ種類が豊富というにはほど遠いが個人的には我が国のテルミン奏者の第一人者である竹内正美著「テルミンを弾く
」(岳陽舎刊)をお勧めしたい。

※竹内正美著「テルミンを弾く」(岳陽舎刊)化粧箱
ただしすでに入手しにくいのが残念だがテルミンの初歩から丁寧な解説をされ図版も多くて分かりやすい編集である。本書はモーグ博士が開発したEtherwave Thereminを例にした教則本だが、演奏時の注意や奏法に至るあれこれは「テルミン Premium」でも十分に参考になるに違いない。そしてCDに収録されている模範演奏を参考にすれば最短距離でテルミンを習得できるはずだ。
私も時間のある時にこの教則本で繰り返し基礎を学んでいる。機会があったら是非体験していただきたいものである。
なお「テルミン Premium」の詳しいスペックやデモ演奏などは「大人の科学.net」を参照いただきたい。
■大人の科学 製品版 テルミンPremium
前回のトピックでテルミンを知るには最低でも学研「テルミン Premium」程度の製品を使うべきだと紹介した。
それは...詳細な点は繰り返さないが、まったくのオモチャ同然なものではテルミンの面白さや楽器としての実用性を味わえないからである。
そうした意味でも学研 大人の科学「テルミン Premium」は完成品として価格的にも取っつきやすくそれなりに実用的でもあり、テルミンを楽しんでみたいという方にはお勧めの製品だと考えているわけだ...。

※「テルミン Premium」の化粧箱
学研「テルミン Premium」の利点は価格だけではない。
まずは小型であること、そして単三アルカリ乾電池4本で動作し内蔵スピーカーも付いているため野外でも使え、本体から2本のアンテナを外せばアースバンドと共に例えばMacBook用などのソフトキャリングケースに収納して持ち運ぶのも容易である。
さらに外部アンプやスピーカーにも出力できるから、より良い音で使いたい場合にも対応が可能なのもよい。そしてボリュームアンテナも装備しているから楽器としてのテルミンを手軽に堪能できる。このボリュームアンテナがないとスタッカートや消音といった演奏には不可欠の表現ができないからだ。なお本体サイズは220×120×36mm 程度(突起物を含まず)とコンパクトである。
そう、楽器と言えばよくチューニングされた学研「テルミン Premium」は約5オクターブほどの音域を再現できるとのことなので演奏に制約も少ない。
パッケージを見るとまさしく女性ユーザーを意識したデザインだ。本体の形も変に異質なものでなく曲線を持ってはいるがフラットな作りであり全体がホワイトなABS樹脂製だからして大変明るくて優しいイメージの製品である。


※「テルミン Premium」にアンテナをつけた全体(上)と本体フロント拡大(下)
さてテルミンは最初入念なチューニングをする必要がある。ここでは具体的に解説しないが、マニュアルや学研のウェブサイトなどで詳しい説明があるから難しくはないだろう。そしてもともとテルミンという楽器は電磁場を扱うわけで大変デリケートな楽器であり、演奏者も立ち位置を途中で変えたりオーバーアクションすると演奏に影響を及ぼすほどだ。したがってテルミンを設置する場所の半径1メートル程度には壁や物体、特に携帯電話やパソコンなどを含む電気製品がない場所が必要となる。
さらに演奏途中に他者が近づくといったことも避けなければならないし、テルミンを設置し演奏する毎に確認の意味で簡単なチューニングをする必要がある。それらを面倒だと考える向きもあるがそもそもギターだって弾く前にはチューニングする訳だし慣れればどうということもない。そして重要なことだが、正しくチューニングされた楽器による練習はテルミンならずとも上達のための早道なのである。
ともかく理想はテーブルの上というのではなく「テルミン Premium」底にあるネジ穴(3/8インチ)に合うスタンドを探し、部屋の中央などに立てて使うのがよい。奏者が椅子に座り、その膝に「テルミン Premium」を置いて...などというのは以ての外である(笑)。
ところでテルミンは馴染みがない楽器だけに習得が難しいといわれることがある。ひとつは同時に複数の音...すなわち和音を出すことはできず常に短音しか扱えないこともあるが私は最初、金管楽器のトロンボーンを扱うようなイメージでテルミンに向かったことを思い出す。あまり特殊特殊と思ってはかえって萎縮してしまうし他の楽器同様ステップを踏んで練習することが上達の早道であることは間違いない。
無論テルミンも教室に出向いて先生に直接指導を受けることが理想だが、一般的にはそうも言ってられないだろうから教則本を見つけることになる。ただしギターやピアノといったポピュラーな楽器の教則本とは違い、街の本屋の音楽コーナーにはテルミンの本などまずはないかも知れない(笑)。そもそもがまだまだ種類が豊富というにはほど遠いが個人的には我が国のテルミン奏者の第一人者である竹内正美著「テルミンを弾く

※竹内正美著「テルミンを弾く」(岳陽舎刊)化粧箱
ただしすでに入手しにくいのが残念だがテルミンの初歩から丁寧な解説をされ図版も多くて分かりやすい編集である。本書はモーグ博士が開発したEtherwave Thereminを例にした教則本だが、演奏時の注意や奏法に至るあれこれは「テルミン Premium」でも十分に参考になるに違いない。そしてCDに収録されている模範演奏を参考にすれば最短距離でテルミンを習得できるはずだ。
私も時間のある時にこの教則本で繰り返し基礎を学んでいる。機会があったら是非体験していただきたいものである。
なお「テルミン Premium」の詳しいスペックやデモ演奏などは「大人の科学.net」を参照いただきたい。
■大人の科学 製品版 テルミンPremium
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