念願の「彼と人魚 (Mr. Peabody and Mermaid)」を入手
一度見ただけなのにその後忘れられない映画というものがある...。ストーリーもうろ覚えだし俳優が誰だったかもわからず、タイトルもあやふやだったので長い間探せずにいたが最近やっとその作品が何であるかが分かり、YouTubeなどで確認し、最後にeBayで検索してその映像を手に入れることができた。それは「彼と人魚」、原題は「Mr. Peabody and Mermaid」という1948年製のアメリカ映画だった。
その映画を見たのがいつの頃かも正確には覚えていないが、確か高校生の頃だったのではないか...。たまたまテレビを付けたら放映していたモノクロ映画だったが、少年の私には人魚に扮していた女優がこの世のものとは思えない美しさに映った...。
その人魚の可憐さと美しさ、言葉を発することが出来ない切なさに文字通り胸キュンとなり、私はその人魚に恋してしまったのである(笑)。それに主人公が人魚に水着(ブラジャー)を買ってきて与えるシーンは当時子供の私にとって滑稽でありかなりショックだったことも忘れられない(笑)。
テレビのエンディングの心細い記憶からそれが「彼と人魚」という作品だということはおぼろげに分かったが、ことはそれまでだった。実際に再放送したのかどうかも分からないし、これまでその作品にお目にかかれないでいたが、どうやらその作品は人魚をテーマにした映画の先駆けのようだ...。
その後遺症からか(笑)、その後も人魚が登場する映画をいろいろと観た。その一番は若かりし頃のトム・ハンクス主演「スプラッシュ」だったが、これまた人魚役のダリル・ハンナの美しさは絶品だったものの「彼と人魚」の人魚に思いは募るばかり...。
今般あらためて探し回ったところ「彼と人魚」の原題は「Mr. Peabody and Mermaid」であることがわかり、そのDVDが入手できたのである。

※スペイン語版ながら、やっと入手できた「Mr. Peabody and Mermaid」(DVD)
別途VHSテープによるものも入手したが、こちらは英語版でオリジナルのモノクロ映像だが、DVDはスペイン語版のため正直何が何やらまったく分からないもののカラー処理をしたバージョンとかでなかなか美しく彩色されている。ともかく問題の人魚とは色つきで感激の再会となった(笑)。そういえばこの作品は私の生まれた1948年の制作なのだ...。

※こちらはVHSパッケージの裏面だが英語版のモノクロ映像だ
資料によれば彼女の名はアン・ブライス(Ann Blyth)。この「Mr. Peabody and Mermaid」制作のとき18歳ほどだったことになるが、まさしく一番輝いていた時代なのかも知れない。そして勢いで少し調べてみたが1957年マイケル・カーティズが監督した「追憶」の女優さんだったこともわかった。
ただしVHSの方はフルバージョンだがDVDの方はいくつかのシーンが割愛されているようだ...。


※私の初恋の人魚(笑)、アン・ブライス(Ann Blyth)。ほぼ同じシーンをDVD(カラー)とVHS(モノクロ)でキャプチャ。右はピーボディ役のWilliam Powell
簡単なストーリーをご紹介すると...。
奥さんに連れられて行った医者の前で主人公のピーボディ氏が語り出す...。静養のためカリブ海の小島の別荘にやってきた初老の男性ピーボディは、海から聞こえる女性の歌声に魅せられていた。ある日釣りを楽しんでいると素晴らしく美しい人魚を釣りあげてしまう。
海に戻したくない彼は自宅に持ち帰り人魚を浴室に入れるが誤解が誤解を生んでいく。その後庭の池のなかに放して逢瀬を楽しむが、どうやら人魚は口が利けないものの彼の言うことは理解できるようなのだ。
結局周りの人たちは皆彼の言動を怪しむだけで人魚の存在など本気にしなかったが、危険を感じたピーボディは人魚と一緒に逃げだそうとする。
追われた彼は人魚と別れたくないと最後は海中にとびこんだが救いあげられ、人魚とは永久に別れなければならなくなった...というラブコメディである。
エンディングでは話しを聞いた医者が「50歳にもなるとそうしたこと(幻影を見る)もあるものだ」という意味のことをいって慰める...。
そもそも人魚とはなにか...。それは私たちが一般的にイメージしている上半身が美しい女性で下半身が魚の体をしている伝説上の生き物(マーメイド)なわけだが、主にヨーロッパで語り伝えられたものだ。無論男性の人魚もいる理屈だが、それは見たくもないので省く(笑)。
また人魚の多くは昔から人に災いをもたらすものと信じられてきたという。
例えばその美しくも妖しい歌声を聞いた船乗りたちは聞き惚れて船の舵取りを忘れ、結果沈んでしまう...とか、強風を起こさせるといった伝説がある。
したがって伝説上の生き物だからとはいえ「人魚と楽しく暮らしましたとさ...」といったハッピーエンドの物語は皆無ではなかったか(笑)。
そして「光陰矢のごとし...」とはよく言ったもので気がつけばその私もあっという間にピーボディよりはるかに歳をとってしまった...。
勿論この歳になっても...泳げないし釣りもしない私は海に近づかないから人魚にも出会っていない。その代わりといっては何だが、四つ足でマズルが長く牙がするどい琥珀色の目をした雌のワンコと出会った(笑)。
まあ、愛犬はアン・ブライス(Ann Blyth)演じる人魚のような美しい姿ではないが、私にとっては人魚姫に相当する最愛のワンコ姫なのだ。
ともかく初見から50年近くも過ぎたいまになって記憶の隅に引っかかっていたことが解決したというのも愉快なことである。
その映画を見たのがいつの頃かも正確には覚えていないが、確か高校生の頃だったのではないか...。たまたまテレビを付けたら放映していたモノクロ映画だったが、少年の私には人魚に扮していた女優がこの世のものとは思えない美しさに映った...。
その人魚の可憐さと美しさ、言葉を発することが出来ない切なさに文字通り胸キュンとなり、私はその人魚に恋してしまったのである(笑)。それに主人公が人魚に水着(ブラジャー)を買ってきて与えるシーンは当時子供の私にとって滑稽でありかなりショックだったことも忘れられない(笑)。
テレビのエンディングの心細い記憶からそれが「彼と人魚」という作品だということはおぼろげに分かったが、ことはそれまでだった。実際に再放送したのかどうかも分からないし、これまでその作品にお目にかかれないでいたが、どうやらその作品は人魚をテーマにした映画の先駆けのようだ...。
その後遺症からか(笑)、その後も人魚が登場する映画をいろいろと観た。その一番は若かりし頃のトム・ハンクス主演「スプラッシュ」だったが、これまた人魚役のダリル・ハンナの美しさは絶品だったものの「彼と人魚」の人魚に思いは募るばかり...。
今般あらためて探し回ったところ「彼と人魚」の原題は「Mr. Peabody and Mermaid」であることがわかり、そのDVDが入手できたのである。

※スペイン語版ながら、やっと入手できた「Mr. Peabody and Mermaid」(DVD)
別途VHSテープによるものも入手したが、こちらは英語版でオリジナルのモノクロ映像だが、DVDはスペイン語版のため正直何が何やらまったく分からないもののカラー処理をしたバージョンとかでなかなか美しく彩色されている。ともかく問題の人魚とは色つきで感激の再会となった(笑)。そういえばこの作品は私の生まれた1948年の制作なのだ...。

※こちらはVHSパッケージの裏面だが英語版のモノクロ映像だ
資料によれば彼女の名はアン・ブライス(Ann Blyth)。この「Mr. Peabody and Mermaid」制作のとき18歳ほどだったことになるが、まさしく一番輝いていた時代なのかも知れない。そして勢いで少し調べてみたが1957年マイケル・カーティズが監督した「追憶」の女優さんだったこともわかった。
ただしVHSの方はフルバージョンだがDVDの方はいくつかのシーンが割愛されているようだ...。


※私の初恋の人魚(笑)、アン・ブライス(Ann Blyth)。ほぼ同じシーンをDVD(カラー)とVHS(モノクロ)でキャプチャ。右はピーボディ役のWilliam Powell
簡単なストーリーをご紹介すると...。
奥さんに連れられて行った医者の前で主人公のピーボディ氏が語り出す...。静養のためカリブ海の小島の別荘にやってきた初老の男性ピーボディは、海から聞こえる女性の歌声に魅せられていた。ある日釣りを楽しんでいると素晴らしく美しい人魚を釣りあげてしまう。
海に戻したくない彼は自宅に持ち帰り人魚を浴室に入れるが誤解が誤解を生んでいく。その後庭の池のなかに放して逢瀬を楽しむが、どうやら人魚は口が利けないものの彼の言うことは理解できるようなのだ。
結局周りの人たちは皆彼の言動を怪しむだけで人魚の存在など本気にしなかったが、危険を感じたピーボディは人魚と一緒に逃げだそうとする。
追われた彼は人魚と別れたくないと最後は海中にとびこんだが救いあげられ、人魚とは永久に別れなければならなくなった...というラブコメディである。
エンディングでは話しを聞いた医者が「50歳にもなるとそうしたこと(幻影を見る)もあるものだ」という意味のことをいって慰める...。
そもそも人魚とはなにか...。それは私たちが一般的にイメージしている上半身が美しい女性で下半身が魚の体をしている伝説上の生き物(マーメイド)なわけだが、主にヨーロッパで語り伝えられたものだ。無論男性の人魚もいる理屈だが、それは見たくもないので省く(笑)。
また人魚の多くは昔から人に災いをもたらすものと信じられてきたという。
例えばその美しくも妖しい歌声を聞いた船乗りたちは聞き惚れて船の舵取りを忘れ、結果沈んでしまう...とか、強風を起こさせるといった伝説がある。
したがって伝説上の生き物だからとはいえ「人魚と楽しく暮らしましたとさ...」といったハッピーエンドの物語は皆無ではなかったか(笑)。
そして「光陰矢のごとし...」とはよく言ったもので気がつけばその私もあっという間にピーボディよりはるかに歳をとってしまった...。
勿論この歳になっても...泳げないし釣りもしない私は海に近づかないから人魚にも出会っていない。その代わりといっては何だが、四つ足でマズルが長く牙がするどい琥珀色の目をした雌のワンコと出会った(笑)。
まあ、愛犬はアン・ブライス(Ann Blyth)演じる人魚のような美しい姿ではないが、私にとっては人魚姫に相当する最愛のワンコ姫なのだ。
ともかく初見から50年近くも過ぎたいまになって記憶の隅に引っかかっていたことが解決したというのも愉快なことである。
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