「ビウエラ七人衆」ファクシミリ版譜本CD-ROM購入
「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」というスペインで制作されたCD-ROMはすでに10年ほども前にリリースされていたようだが、リュートを今年の春から始めた新参者としてはこうした素晴らしいアイテムが簡単に手に入るとは思ってもいなかっただけに正直興奮している…。
何しろこのCD-ROM 1枚にミランやナルバエスら7人が1536年から1576年に出版した譜本(タブラチュア楽譜)のファクシミリ版が総て収録されているのだ。
こうした古い文献やらを入手することは一時代前なら大枚をはたいても難しいことだった。例えば私はレオナルド・ダ・ヴィンチのファクシミリ版手稿を2種所有しているがそれらは発売当時かなり高価なものだったし、無論いまでもそのファクシミリ版でさえ物によっては手に入れることが難しいものもある。
ただし紙あるいは製本された形で現存する現物をそのままに再現した物と今回手に入れた「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」のようにCD-ROMにデジタル化された物を単純比較することはできないが、CD-ROMだからこそ安価に大量の楽譜を配布できたことは間違いない事実であろう。


※「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」のジャケット(上)とCD-ROMおよび解説書(下)
リュートやビウエラを演奏するためのタブラチュア譜はポピュラーなものならインターネットのおかげで比較的簡単に入手できるようになったが、まだ国内でバラエティ豊富に出回るまでには至っていないようだ。
特にファクシミリ版となれば資料的価値も高い。きれいに書き起こされ印刷されたタブラチュア譜の方が正直認識しやすいが、あのミランやナルバエスらが当時どのような譜本を出したのかは大いに興味のあることだし、ファクシミリ版でなければ分からない点も多々あるはずだ…。
インターネットで探して見ると、例えばルイス・ミランの譜本「Libro de Música El Maestro (1536)」やバルデラーバノの譜本「Valderrábano, Enriquez de. Silva de Sirenas (1547)」など製本されたファクシミリ版は近年出版されたようだがやはり絶版になっているものが多い。まあしかしCD-ROMなら必要な譜面だけプリントアウトもできるし意外と実用的なのかも知れない。
それに先般、西川和子著「ギター前史・ビウエラ七人衆~スペイン宮廷士物語」をむさぼるように読んだその余韻さめやらぬタイミングでこの「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」が届いたのだから私のテンションは上がるだけ上がったのである(笑)。
ともあれこの「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」というCD-ROMはリュート製作家のカルロス・ゴンザレス氏監修によるものだというが詳細はよく分からないものの、7人の譜本をすべて収録している労は大いに評価したいしありがたい。
早速CD-ROMを起動してみたが、そのウィンドウサイズひとつを見ても一時代前のコンテンツだということが分かる(笑)。とはいえ各譜本のページ毎にクリックすれば拡大表示し、印刷もできるのでそうそう不都合はないが正直使い易いとはいえない…。


※CD-ROMをMacのVMware FusionでWindows XPで閲覧した例。上は7人のメニュー、下はミゲル・デ・フエンリャーナの譜本タイトルページを開いたところ
それでもルイス・デ・ミラン、ルイス・デ・ナルバエス、アロンソ・ムダーラ、エンリケス・デ・バルデラーバノ、ディエゴ・ピサドール、ミゲル・デ・フエンリャーナそしてエステファン・ダサという貴重な譜本がファクシミリ版として閲覧できることは嬉しい。

※表示領域をクリックすると譜本が拡大し印刷も可能
ただし本CD-ROMは時代の産物なのかハイブリッドではなくWindows専用なのである。無論私はMacにWindowsの仮想化ソフトをインストールしてあるのでそれで問題なく見ることが出来るし印刷もできるから良いのだが、あらためてより使い勝手がよく解像度も高い電子譜本といった物を企画して欲しいと願っている。


※例えばルイス・デ・ナルバエスの譜本は横形なのでこんな感じになる
なお私は今回 “Los Angeles Classical Guitars” というところから購入したが、Twitterで当該CD-ROMは早々に読み取りできなく可能性があることをお教えいただいた。長く活用したい場合にはプリントアウトするとかPDFとして保存するなど、何らかの対策を取る必要があるのかも知れない。
何しろこのCD-ROM 1枚にミランやナルバエスら7人が1536年から1576年に出版した譜本(タブラチュア楽譜)のファクシミリ版が総て収録されているのだ。
こうした古い文献やらを入手することは一時代前なら大枚をはたいても難しいことだった。例えば私はレオナルド・ダ・ヴィンチのファクシミリ版手稿を2種所有しているがそれらは発売当時かなり高価なものだったし、無論いまでもそのファクシミリ版でさえ物によっては手に入れることが難しいものもある。
ただし紙あるいは製本された形で現存する現物をそのままに再現した物と今回手に入れた「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」のようにCD-ROMにデジタル化された物を単純比較することはできないが、CD-ROMだからこそ安価に大量の楽譜を配布できたことは間違いない事実であろう。


※「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」のジャケット(上)とCD-ROMおよび解説書(下)
リュートやビウエラを演奏するためのタブラチュア譜はポピュラーなものならインターネットのおかげで比較的簡単に入手できるようになったが、まだ国内でバラエティ豊富に出回るまでには至っていないようだ。
特にファクシミリ版となれば資料的価値も高い。きれいに書き起こされ印刷されたタブラチュア譜の方が正直認識しやすいが、あのミランやナルバエスらが当時どのような譜本を出したのかは大いに興味のあることだし、ファクシミリ版でなければ分からない点も多々あるはずだ…。
インターネットで探して見ると、例えばルイス・ミランの譜本「Libro de Música El Maestro (1536)」やバルデラーバノの譜本「Valderrábano, Enriquez de. Silva de Sirenas (1547)」など製本されたファクシミリ版は近年出版されたようだがやはり絶版になっているものが多い。まあしかしCD-ROMなら必要な譜面だけプリントアウトもできるし意外と実用的なのかも知れない。
それに先般、西川和子著「ギター前史・ビウエラ七人衆~スペイン宮廷士物語」をむさぼるように読んだその余韻さめやらぬタイミングでこの「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」が届いたのだから私のテンションは上がるだけ上がったのである(笑)。
ともあれこの「LIBROS DE MVSICA PARA Vihuela 1536-1576」というCD-ROMはリュート製作家のカルロス・ゴンザレス氏監修によるものだというが詳細はよく分からないものの、7人の譜本をすべて収録している労は大いに評価したいしありがたい。
早速CD-ROMを起動してみたが、そのウィンドウサイズひとつを見ても一時代前のコンテンツだということが分かる(笑)。とはいえ各譜本のページ毎にクリックすれば拡大表示し、印刷もできるのでそうそう不都合はないが正直使い易いとはいえない…。


※CD-ROMをMacのVMware FusionでWindows XPで閲覧した例。上は7人のメニュー、下はミゲル・デ・フエンリャーナの譜本タイトルページを開いたところ
それでもルイス・デ・ミラン、ルイス・デ・ナルバエス、アロンソ・ムダーラ、エンリケス・デ・バルデラーバノ、ディエゴ・ピサドール、ミゲル・デ・フエンリャーナそしてエステファン・ダサという貴重な譜本がファクシミリ版として閲覧できることは嬉しい。

※表示領域をクリックすると譜本が拡大し印刷も可能
ただし本CD-ROMは時代の産物なのかハイブリッドではなくWindows専用なのである。無論私はMacにWindowsの仮想化ソフトをインストールしてあるのでそれで問題なく見ることが出来るし印刷もできるから良いのだが、あらためてより使い勝手がよく解像度も高い電子譜本といった物を企画して欲しいと願っている。


※例えばルイス・デ・ナルバエスの譜本は横形なのでこんな感じになる
なお私は今回 “Los Angeles Classical Guitars” というところから購入したが、Twitterで当該CD-ROMは早々に読み取りできなく可能性があることをお教えいただいた。長く活用したい場合にはプリントアウトするとかPDFとして保存するなど、何らかの対策を取る必要があるのかも知れない。
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