ラテ飼育格闘日記(274)

ラテはこの寒さのなか、夏場とはまるで違い、あっちこっちと歩きたいようでオトーサンが意図した散歩メニューを無視してリードを引くことが多くなった。無論その大半は「ダメ!」の一言で却下だが、たまにはオトーサンもラテの行きたい方向へと足を向けることもある。しかしオトーサンは右足の踵とか左足の太ももや膝関節が消耗して痛い…。                                                                                                           ラテにとって、楽しく満足した散歩とそうでない散歩があるに違いない。しかし夕方の散歩に限ったとしてもオトーサンたちがいつもと同じ時間に家を出ても行き会うワンコたちは違うわけだし、ましてや友達ワンコたちに出会えるケースは残念ながら昔ほど多くない。
結果、広い公園で北風の吹くなか、ぽつんと居座ったまま公演の入り口を向いたまま時間が過ぎていくという日もある。
そんな夕暮れの帰り道はラテならずともオトーサンだってつまらないわけだが、ラテの歩き方が俄然遅くなり嫌々歩いているようにも見える(笑)。

Latte274_02.jpg

※誰も来ないぞ...ラテ!


反対に思いも賭けない嬉しい日もある。普段その公園には近づかないボーダーコリーのボーちゃんがやってきたり、ビーグル犬のハリーちゃんがお母さんに連れられて姿を見せるとその瞬間、ラテの表情が大げさでなくパッと明るくなるのだから面白い。そして盆と正月が一度に来たような日にはマキちゃんとこれまたお母さんの姿が向こうに見えたりするとラテは乱舞のようにあっちこっちと好きな友達ワンコの間を駆け回る。

とはいえ、ラテが近づいても威嚇したり吠えたりしないワンコは残念ながら少数に限られ、そのほとんどが幼犬時代からの友達ワンコで雄なのだ。
マキちゃん、ハリーちゃん、アポロちゃん、クロちゃん、ポン吉ちゃん、そして後数匹だけというのだから毎日の散歩の中で出会う確率は大変低いのは当然といえる。
オトーサンは「新しい友達も増やさないと…」と思うが、こればかりはどうにも致し方ない…。

Latte274_00.jpg

※今日の散歩は満足したのでしょうか?


そんなわけでいつもの公園に出向いて一回り、二回りしても友達ワンコが通らない場合の方が多いわけだが、一昨年くらいまでならよく小学生の女子たちがこの公園で遊んでいた。そしてその何人かは「ラテ、ラテ!」と可愛がってくれたこともあり、場合によっては女子たちと一緒に駆け、抱きつき、顔を舐め回したりしていたし、そうした日はラテも満足するのかオトーサンとの帰り道もスムーズに歩いた。
とはいえ近年は近所の小学校が統合で閉鎖されたり、女子たちも中学生になりそうそうこれまでと同様に遊んでいられないわけで、女子たちと会える日もほとんどなくなってしまったのだ。

ただいつものとおりに公園に行き、馴染みの場所を回ったり座り込んだりしているだけではラテも面白くないに違いない。そんな日はなにか変化が欲しいものだと愚痴を言いながらラテと帰ってきた明くる日、何としたことか窓の外は一面真っ白でまるで北国(笑)。
夜半から降った雪が昼になっても止まずに10センチ以上も積もっている。北国の方にはこの程度の積雪で右往左往するのは笑われようが、慣れていないからもう大変...。

その上、オトーサンは最近足に痛みがあり、右足の踵と左足の付け根に力が入らないという情けないありさま。そうしたへっぴり腰で積雪の中に足を踏み入れるオトーサンに対してラテはもう大喜びである。
朝の散歩では誰もまだ踏み入れていない場所を探して入り込むというまるで子供みたいなことをやっている。しかし雪の上にラテとオトーサンの足跡が残っていくのはなかなかに楽しい…。
しかしその雪はその後も降り続き、夕方の散歩時には止んだもののこの地に来てオトーサンが体験した一番の積雪になっていた。

Latte274_01.jpg

※朝の散歩では積雪の上にオトーサンとラテの足跡だけが残っていく...


ともかくオトーサンはラテを喜ばしたい一心でいつもの広い公園を目指したが、遊歩道は10センチ以上の積雪で軽快に歩けない。
景色が一変したものの、よく見知っている道だから、ここは草むらでこの辺は舗装されている場所だな…というのが分かるものの思うように歩けず四苦八苦しながら少しずつ進む。
無論オトーサンは札幌滞在中に愛用していた雪靴を履いて出かけたから滑りにくいものの足場が悪いだけでなくオトーサンの足腰が不安定なので転ばないようにと気を付けるのに精一杯だった。

やっと目的の公園に着いたが、人もワンコも誰もいなかった(笑)。それでもラテはやはり嬉しいのだろう、その積雪の中に頭を入れるようにして突き進んだ。そして入り口付近では駆けずり回ったものの、公園の中央に行こうとするとラテが動かなくなった。
どうしたのかと振り返ると動かなくなったのではなく、動けないのだ(笑)。
なぜなら、ラテの身体は四つ足の根元まで、腹が隠れるほどに雪に埋まっている…。多分ラテもこれほどの積雪は初めてだったに違いないが、足を単に前に出すという動作ができず、一端上に抜いてから前方を踏みしめるという動作を繰り返さないといけない。その要領が最初はわからず立ち往生していたようなのだ。

したがって積雪は場所によっては有に20センチほどは積もっていたことになる。
勿論大変なのはラテだけでなくオトーサンだってすでに雪靴の中は濡れているしサポーターをしている膝関節にも痛みを感じるようになった。その上まずいことに足先が冷えたからだろうか、足指の一部がつってしまい痛く一端靴を脱いで揉みほぐすが、靴下もびしょ濡れ状態だった。これは限界だと早速公園を後にすることに…。
面白いのはラテはもう少し遊びたいとダダをこねると思ったが、以外と素直にオトーサンについて来るではないか。どうやらさすがにラテもこの積雪に困惑し疲れたようだ(笑)。
帰り道、滑らないように工夫しながら歩いているとお母さんに連れられた柴犬のポン吉ちゃんとすれ違ったがさすがに他のワンコや女子たちと会うことはなかった。しかし帰宅しびしょ濡れのラテの四つ足を洗い、身体を拭き、ドライヤーで乾かす頃になるとラテの目は虚ろになってきた(笑)。

Latte274_03.jpg

※アタシもちょっと疲れました...


「オトーサンだって疲れたんだからしっかりしろ!」と声をかけながらラテを綺麗にして解放した途端、電気マッサージチェアに飛び乗り丸くなって目をつむった…。
満足な散歩であったかは分からないが、少なくとも雪はイヤと言うほど満喫した散歩だったに違いないその寝顔は可愛かった。

関連記事
広告
ブログ内検索
Macの達人 無料公開
[小説]未来を垣間見た男 - スティーブ・ジョブズ公開
オリジナル時代小説「木挽町お鶴御用控」無料公開
オリジナル時代小説「首巻き春貞」一巻から外伝まで全完無料公開
ラテ飼育格闘日記
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

mactechlab

Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員