ラテ飼育格闘日記(270)
ラテはお陰様で元気である。肉球を傷つけることは相変わらずだが、この寒い季節に朝晩の散歩を身体全体で楽しんでいる。そして室内における行動や行為も油断は禁物ではあるものの一時のようにオトーサンたちが神経をピリビリしていなくてはならないということはなくなった。
オトーサンの飼育方法が理想的であったとは決して思っていないが、ラテはまずまず良いワンコに成長したのではないかと自負している。
頑固だし我が儘、そして飼い主にさえ媚びないというその性格は時に「こいつめ!」と思うときもあるがラテはオトーサンの弱みをしっかりと掴んでいることもあり仲直りも早い(笑)。
ラテは…他のワンコも同じだろうが一日の大半を寝て過ごす。熟睡しているかどうかは分からないがマッサージチェアに丸くなったり、リビングに敷いたマットの上に横になったり、あるいは出窓の狭いエリアに腹ばいになったりして過ごしている。まあまあよく眠る。
オトーサンがそのリビングに続くキッチンに入っても一瞥もしないときもあれば、いそいそとマッサージチェアから降りてくることもあるが総じて静かに寝ているのが常だ。

※このラテの笑顔はなにものにも代え難い
しかし夕方の散歩時になると体内時計がそうさせるのか、リビングとキッチンの間にある柵をガリガリと前足でこすったり「ウォ~ン」と鳴いて散歩を催促する。オシッコも我慢しているのかも知れない…。
オトーサンが柵を開けてやると決まって伸びをしてからキッチンに伏せて静かにしているが、遊びたいのかオヤツが欲しいのかオトーサンに向かってやたらと吠えるときもある。こうした時、オトーサンがポーズでもラテを追いかける仕草をすると喜んで逃げ回るのが面白い。
狭いキッチンのテーブル下に隠れて逃げ回り、オトーサンに追い詰められて雪隠詰めになったりするとワンコ特有の遊びのポーズ、すなわち両前足を床に付けて頭を下げ、同時にお尻を高く上げるというポーズを取る。
その目はきらきらして口を開け「オトーサン、これって遊びだからね!本気出したらダメよ」といっているように思えて、その表情を見るとオトーサンも力が抜けてしまう。
やはりかまってあげるほど喜ぶのがワンコなのだが、こちらの都合というものもあるからなかなか思うようにはいかないのだ。

※散歩の途中、オカーサンを見つめるラテ
ところで先週の始め、女房の母が85歳で亡くなった。最初、危篤の連絡があり急遽病院に駆けつけた女房はその日は病院に泊まることになった。そして残念ながらそのまま亡くなったことで一時は監察医の診断が必要だったりと気が抜けない時間が続いた。そして葬儀の打ち合わせもやらなければならないこともあって女房は実に大変だった。
それでもオトーサンたちはなるべくラテを長い間放っておかないようにと気を配ったが、告別式の際にはオトーサンも斎場に出向く関係上いつもより長い時間リビングに閉じ込めたままとなった。
オトーサンが告別式から戻ったのは16時過ぎとなってしまったが、ラテはやはり寂しかったのか柵を開けたら珍しく飛びついてきた。
実はその日の午前中、斎場に出かける際に喪服を着用し、数年使わなかった黒い靴を下駄箱から引っ張り出して履いて出かけたが、最寄り駅に向かう途中でその靴に異変が起こったのである。

※雪の塊と格闘して遊ぶラテ
まず左足首が軽く「カクッ」としたので「何だろう?」と足元を見たら、靴の踵の角が壊れてちぎれそうになっているではないか…。
オトーサンは当初状況が飲み込めず、何かの拍子に欠けたのだろうし一部なら大きな問題は無いだろうとそのまま歩き続けた途端に音を立てるようにというと大げさながら踵全体が「ボロボロ」っと崩れ落ちたのだ。
昔、革靴の踵がコンクリートの溝にはまって取れたという話しは聞いたことがあるが、オトーサンの靴の踵は取れたのではなく崩れたのである。
地面にはまるでウソのように踵の屑が数メートルに渡って散乱している始末。
仕方がないのでそのカケラを右足で歩道脇に片付けようとしたとき、驚いたことにその右足の靴の踵まで同じようにポロボロに細かくなって落ちてしまったのだ。オトーサンはしばし呆然(笑)。
幸い前後に人の気配がなかったので多少安堵したが、さすがにこのままでは葬儀に行けないことは明らかだった。なにしろ両方の踵がないのだ(笑)。
オトーサンは意を決して両足の踵がない靴を引きずりながら駅ビル2階にある靴屋に飛び込んだ。

※雪が残る帰り道、最後は抱っこでした(笑)
振り返ると開店したばかりでピカピカに磨かれている店内の床に、オトーサンの崩れた踵の黒い粉が所々に散乱している。オトーサンは事情を説明し、床を汚したお詫びをしながらも時間が無いので急いで黒い靴を買った。
わずかな待ち時間だったが店長だろうか、年配の男性がモップで床を掃除をしながらオトーサンに向かって「長い間使わなかった靴でしょう?」という。オトーサンは「4年ほどは使っていなかったかも…」と答えると「ウレタン底は長い間手入れをしないで放置すると加水分解による劣化が起こるんですよ」と説明してくれた。
ともかく新調の靴を履いて告別式に臨んだオトーサンだったが、慣れない靴のために足は一部に痛みを感じるがこればかりは我慢するしかなかった。
やっと痛い足をかばうようにして帰宅したオトーサンだったがラテにはそんな問題は分かるはずもない。ただただオトーサンが戻ってきたからと喜び、散歩に行きたいと息巻いているのだから困ったことである。
喜び飛びついてきたラテを身体全体で受け止めたオトーサンは意を決し「この喪中犬め!」と意味不明なことをつぶやき、足を引きずりながらも散歩に出かけたのだった。
ラテの表情は輝き、玄関を出た途端に走り始めた。無論オトーサンがリードを持っているわけだからオトーサンも走らなければラテが走れない。仕方なく足の痛さも忘れオトーサンは200メートルほどラテと共に走った。ラテは嬉しそうだった!
オトーサンの飼育方法が理想的であったとは決して思っていないが、ラテはまずまず良いワンコに成長したのではないかと自負している。
頑固だし我が儘、そして飼い主にさえ媚びないというその性格は時に「こいつめ!」と思うときもあるがラテはオトーサンの弱みをしっかりと掴んでいることもあり仲直りも早い(笑)。
ラテは…他のワンコも同じだろうが一日の大半を寝て過ごす。熟睡しているかどうかは分からないがマッサージチェアに丸くなったり、リビングに敷いたマットの上に横になったり、あるいは出窓の狭いエリアに腹ばいになったりして過ごしている。まあまあよく眠る。
オトーサンがそのリビングに続くキッチンに入っても一瞥もしないときもあれば、いそいそとマッサージチェアから降りてくることもあるが総じて静かに寝ているのが常だ。

※このラテの笑顔はなにものにも代え難い
しかし夕方の散歩時になると体内時計がそうさせるのか、リビングとキッチンの間にある柵をガリガリと前足でこすったり「ウォ~ン」と鳴いて散歩を催促する。オシッコも我慢しているのかも知れない…。
オトーサンが柵を開けてやると決まって伸びをしてからキッチンに伏せて静かにしているが、遊びたいのかオヤツが欲しいのかオトーサンに向かってやたらと吠えるときもある。こうした時、オトーサンがポーズでもラテを追いかける仕草をすると喜んで逃げ回るのが面白い。
狭いキッチンのテーブル下に隠れて逃げ回り、オトーサンに追い詰められて雪隠詰めになったりするとワンコ特有の遊びのポーズ、すなわち両前足を床に付けて頭を下げ、同時にお尻を高く上げるというポーズを取る。
その目はきらきらして口を開け「オトーサン、これって遊びだからね!本気出したらダメよ」といっているように思えて、その表情を見るとオトーサンも力が抜けてしまう。
やはりかまってあげるほど喜ぶのがワンコなのだが、こちらの都合というものもあるからなかなか思うようにはいかないのだ。

※散歩の途中、オカーサンを見つめるラテ
ところで先週の始め、女房の母が85歳で亡くなった。最初、危篤の連絡があり急遽病院に駆けつけた女房はその日は病院に泊まることになった。そして残念ながらそのまま亡くなったことで一時は監察医の診断が必要だったりと気が抜けない時間が続いた。そして葬儀の打ち合わせもやらなければならないこともあって女房は実に大変だった。
それでもオトーサンたちはなるべくラテを長い間放っておかないようにと気を配ったが、告別式の際にはオトーサンも斎場に出向く関係上いつもより長い時間リビングに閉じ込めたままとなった。
オトーサンが告別式から戻ったのは16時過ぎとなってしまったが、ラテはやはり寂しかったのか柵を開けたら珍しく飛びついてきた。
実はその日の午前中、斎場に出かける際に喪服を着用し、数年使わなかった黒い靴を下駄箱から引っ張り出して履いて出かけたが、最寄り駅に向かう途中でその靴に異変が起こったのである。

※雪の塊と格闘して遊ぶラテ
まず左足首が軽く「カクッ」としたので「何だろう?」と足元を見たら、靴の踵の角が壊れてちぎれそうになっているではないか…。
オトーサンは当初状況が飲み込めず、何かの拍子に欠けたのだろうし一部なら大きな問題は無いだろうとそのまま歩き続けた途端に音を立てるようにというと大げさながら踵全体が「ボロボロ」っと崩れ落ちたのだ。
昔、革靴の踵がコンクリートの溝にはまって取れたという話しは聞いたことがあるが、オトーサンの靴の踵は取れたのではなく崩れたのである。
地面にはまるでウソのように踵の屑が数メートルに渡って散乱している始末。
仕方がないのでそのカケラを右足で歩道脇に片付けようとしたとき、驚いたことにその右足の靴の踵まで同じようにポロボロに細かくなって落ちてしまったのだ。オトーサンはしばし呆然(笑)。
幸い前後に人の気配がなかったので多少安堵したが、さすがにこのままでは葬儀に行けないことは明らかだった。なにしろ両方の踵がないのだ(笑)。
オトーサンは意を決して両足の踵がない靴を引きずりながら駅ビル2階にある靴屋に飛び込んだ。

※雪が残る帰り道、最後は抱っこでした(笑)
振り返ると開店したばかりでピカピカに磨かれている店内の床に、オトーサンの崩れた踵の黒い粉が所々に散乱している。オトーサンは事情を説明し、床を汚したお詫びをしながらも時間が無いので急いで黒い靴を買った。
わずかな待ち時間だったが店長だろうか、年配の男性がモップで床を掃除をしながらオトーサンに向かって「長い間使わなかった靴でしょう?」という。オトーサンは「4年ほどは使っていなかったかも…」と答えると「ウレタン底は長い間手入れをしないで放置すると加水分解による劣化が起こるんですよ」と説明してくれた。
ともかく新調の靴を履いて告別式に臨んだオトーサンだったが、慣れない靴のために足は一部に痛みを感じるがこればかりは我慢するしかなかった。
やっと痛い足をかばうようにして帰宅したオトーサンだったがラテにはそんな問題は分かるはずもない。ただただオトーサンが戻ってきたからと喜び、散歩に行きたいと息巻いているのだから困ったことである。
喜び飛びついてきたラテを身体全体で受け止めたオトーサンは意を決し「この喪中犬め!」と意味不明なことをつぶやき、足を引きずりながらも散歩に出かけたのだった。
ラテの表情は輝き、玄関を出た途端に走り始めた。無論オトーサンがリードを持っているわけだからオトーサンも走らなければラテが走れない。仕方なく足の痛さも忘れオトーサンは200メートルほどラテと共に走った。ラテは嬉しそうだった!
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