ラテ飼育格闘日記(244)

ここの所、気温が多少低い数日が続いたがラテの散歩嫌いはまだまだ続いている。通常9月いっぱいは暑い日があるのだからまだ2ヶ月間もこうした状況が続くわけでオトーサンは些か疲労困憊である。それに合わせてというか、またまた足を囓る頻度が高くなったようで当然のことながら痛いことも含めてますます外に出るのを嫌がるのだ。 

                                                                          
先日のウィークディー、珍しく女房が休暇だったので朝の散歩をとラテと共に出かけた。天気もあまり良くないしオトーサンたちも些か疲れ気味なのでいつもの起床時間より1時間ほど遅く起きて身支度をする。
とはいってもラテは相変わらずでオシッコのために外には出るものの、大きな公園まで歩くというつもりは毛頭ないみたいだ(笑)。
オトーサンたちもそれを承知でとにかくラテを連れ出したが、猫を追いかけたりと寄り道をしながらも予想通り駅前のカフェに向かうのであった…。

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※ラテは相変わらず散歩中にストライキを起こしてへたり込む...


このお店は通常朝8時からのオープンなのだが、我々は開店を待ってオープンテラスの端に陣取り、ついでだからと朝食用のメニューをオーダーする。
ラテも隅っこに腹ばいになるが、以前のようにオトーサンたちが食べているものを強く欲しがることもなく大人しく外の景色をボーっと眺めている。
オトーサンも食事をしながら十数メートル先にある駅に向かう下り階段に吸い込まれるように消えていく通勤の人たちを眺めていたが、ふと気がつくと女性が大きく背伸びをしながらこちらに手を振っているのを発見。

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※特に砂場が好きでお腹を地面密着させ機嫌良くしている


遠いこともあって一瞬どなたかと思ったが手を振ってくださっている方向には我々しかいない…。
目をこらすとビーグル犬ハリーちゃんのオカーサンであった!
髪型がいつもお会いするときと違っていたので瞬間分からなかったが、ラテと共にカフェの一郭に陣取っている我々を見つけてわざわざ手を振ってくださったのだ。オトーサンは嬉しくなり思わず立ち上がって手を振った...。
後から考えるといい歳したオヤジが立ち上がってお若い女性相手に手を振るなどという光景は似つかわしくないかもしれないと少々気恥ずかしい気持ちになる(笑)。
そういえばハリーのオカーサンは通常自転車通勤だとお聞きしていたが、小雨もぱらつく天気だからして今朝は電車で通勤されるのだろうか…などとオトーサンは女房と話しながら朝食を続けた。

まあまあ、端から見ればウィークディの早朝にワンコを連れた夫婦がそこで朝食を過ごしているという姿は優雅に見えるのかも知れないが、その実態はそんなに微笑ましいものではない(笑)。
なにしろ、ここの所、夕方の散歩はほぼこのカフェなのだ。無論オトーサンが率先してならともかくラテに引っ張られて来るのだから変な話しではないか。
極端な話しだが、この前の土日の2日間は朝夕の散歩がここのカフェだったのだからいやはや困ったことになった(笑)。

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※このような笑顔を眺めていると叱る気持ちも萎えてくるのだが...


先日の土曜日の夕方も自宅を出たラテはあっちでクンクン、こっちでクンクンしながらもその行き着く先はカフェのオープンテラスだと決めていたようだ。しかしその日は店に近づくにつれて音楽が聞こえてくる。
耳を澄ませてみるとどうやらオープンテラスでジャズの生演奏をやっているようなのだ。
サックス、ドラム、キーボードそしてギターの音が次第に大きくなる。
オトーサンたちはそれこそジャズのスタンダードナンバーの生演奏を聴きながらコーヒーを飲むのことに異存があるわけはないが問題はラテが大人しくしているかどうかだ。
以前に同様なことがあったとき、音楽が始まった途端に「ウォーン」と吠え始めたので慌ててその場を離れたことがあったからだ。
それにドラムのようなインパクトのあるサウンドを嫌うワンコが多い。雷鳴、花火の音しかりである。
これらの音が鳴り出すと恐怖で立ちすくみ、中にはパニックを起こしてしまうワンコたちもいる。

ラテは幸い雷鳴や花火の音を嫌がることはない。オトーサンの方がよほど雷が嫌いなほどだ(笑)。しかしラテはサッカーボールをコンクリートの壁に蹴りつけているその音は嫌いらしく、近づこうとはしないからドラムの音も嫌がるかも知れないと思いつつ、ラテの反応を見ながら近づいたがどうやら平気のようなのだ…。
見回すまでもなく今にも雨が降り出しそうな湿度が高い夕暮れの一時、演奏している方々には気の毒なほどにオープンテラスに客がいない。それはワンコ連れのオトーサンたちには好都合なことなのだが客が少なすぎるのも辺に気後れしてしまう。

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※オープンテラスでジャズの生演奏中(上)。ライブ録音したというCDを一枚買ってみた(下)


ともかくガラガラの一郭に女房とラテと共に陣取ってしばし至福の時を過ごすがラテも吠えることなく床に腹ばいになって静かにしている。
女房は「でもさあ、朝夕2度の散歩が同じカフェでいいのかなあ…」と苦笑している。オトーサンも苦笑せざるを得ない。
確かにラテを連れての場合、なんだかんだと自宅から20分近くはかかるこの場所もそれなりに散歩のバリエーションではあったわけだが、こう毎日毎回では些か怠惰な散歩で好ましくない。それにだ…オトーサンたちが連れて行くならまだしもワンコに引かれて通っている点に「なんだかなあ…」という感じが漂うのだ(笑)。

そんなとき心配していた雨が降ってきた。本降りになるかも知れないと女房がビニール傘を2本持ってきてくれたので我々は急ぎオープンテラスを後にする。
雨は急にバケツをひっくり返したような激しい降りになり、時折雷鳴も響く。レインコートを着せていないラテはすでにびしょ濡れだ。無論ラテのリードを引くオトーサンも傘の一部をラテ側に向けていることもあって半身はびしょ濡れのありさま…。
そういえば先ほどのオープンテラスは天井がない。オトーサンは「バンドの人たちの楽器は大丈夫かなあ」と場違いな心配をしながら薄暗く雨で噎せるような道を急いだのであった。

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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員