ラテ飼育格闘日記(175)
天候が不順というか、雨が多い気がする昨今だが天気が良くても散歩で友達ワンコに会える機会はそんなに多くない。だから気が合うワンコに会えた時には帰り道、ラテの表情もいささか嬉しそうだし相応に動いたときには満足感もあるらしく態度が違うのが面白い。ただし、いまラテは肉球の傷が治らず痛々しいのが難点なのだ...。
ワンコが自身の体を舐めたり掻いたりするのはごく普通の行為だが、これが病的な頻度となると困ったことになる。場合によっては皮膚が炎症を起こしそこから細菌などに感染することもあるという。
ラテはこれまで肉球に外傷を負ったことはあっても比較的早く回復したし、その後に傷口を舐め続けたりということはなかったように思う。それが今回はいまのところ大した傷ではないと思うがなかなか直らないのである。
それはやっと良くなってきたかな...というときにまた傷口を前歯などでガシガシとやり、ペロペロが続くからだ。
見ているとそれが病的に夢中な感じになるときがありオトーサンは思わず「ダメ!」とラテの足を握ってしまうほどなのだ。とはいえ24時間ラテの隣で足を握っているわけにもいかないわけで、オトーサンの目の届かない時にガシガシは続いているようなのだ。

※オトーサンが巻いた包帯をそのままにしているラテ
そんなわけだから散歩の時にも足を引きずって歩く場合もありオトーサンとしては痛々しいだけでなく心配で散歩から帰ると足を洗った後に消毒することにしている。
消毒は動物病院でもらったイソジンを使うが、これなら舐めても問題はないということなので安心して使えるわけだ。
オトーサンはそのイソジンの小さな瓶と綿棒数本、それにティッシュなどを持ってラテのいるリビングに入っていくが面白いのはラテの反応である。
このオトーサンの行為は治療であるからして少なからずラテも痛い思いをするはめになる。なぜなら綿棒が傷口に当たるとき、場合によっては「キャン」と小さな叫び声をあげることもあるわけだ。
しかしオトーサンがその治療セットを見せながら近づくとラテは逃げるどころか自分から近づき、お手をする...(笑)。
まさか「治療してちょうだい」というのではなく困ったことにイソジンを舐めるのが好きなようなのである。治療が嫌で逃げ回るのも困るが、向こうから近づきお手されるのも何か変である(笑)。
ともかく綿棒にイソジンをしみ込ませて患部に塗るわけだが気をつけないと塗る側から舐められてしまうし、塗ろうとする綿棒を直接舐めようと長い舌を振り回すのだから困った奴である。ともかくせっかく患部にイソジンをつけた後に即舐めてしまわないようにとガーゼをあてオトーサンがその前足を軽く握っているしかない...。
まあ2,3分握っていて手を離すとペロペロとされてしまうが、まあやらないよりは良いと思って続けているが結果はあまり芳しくない。

※久しぶりのツーショットだ(笑)
そんなときオロナイン軟膏が効くという話をお聞きし早速小さなチューブのやつを買ってみた。
そういえばこのオロナイン軟膏は子供頃には万能薬みたいに傷口や小さなやけど、しもやけなどに多々お世話になった塗り薬だが無論ワンコ用ではない。
問題はイソジンと違い舐めて良いはずはないことだが、もしかしたらラテも不味いものなら舐めないかも知れないし患部に薄く塗る程度だから万一舐めてもそんなに悪影響はないのではないかと素人判断でやってみることにした。
いやはやラテはまことに困ったワンコである。イソジン同様オトーサンの指先に塗ったオロナインを舐めようと攻撃を開始するのである。無論オトーサンの防御は堅くラテの前足の患部に指先に塗ったオロナインを押し込んでなるべく優しく触れるように塗るがラテは痛いのか「ビクッ」と足を引っ込めようとする。
そうしたあれこれに気を取られていたらこの娘は何としたことか、そばに置いたオロナイン軟膏のチューブを口に咥えようとするのである。そうした攻防戦を制したオトーサンは小さなガーゼを包帯代わりにと前足に巻き、軽く結んでしばらくは直接舐められないように工夫した。しかしこんなものはラテがその気になればあっという間に咥えて引きちぎられてしまうことは百も承知の上だが、ともかく短い間でも患部に薬が塗られた状態で置いときたかったからだ。
ただし今回はオトーサンが側にいるので遠慮したのか包帯を気にして少し舐めるが外そうとしないで静かにしている。オトーサンもそれを意識してしばらくラテの元に留まり体を撫でていたがいつまでもこのままでいるわけにもいかないと薬など一式を持ってラテの側を離れた。そしてゴミなどを処理し、のどが渇いたからとペットボトルのお茶を飲むなどしてからまたラテの元に戻った。
この間、10分程度だと思うが驚いたことにラテの左前足にはさっきのまま...オトーサンが巻いた包帯がそのままにされていたのである。
嫌がってオトーサンの姿が見えなくなれば即邪魔な包帯を取ってしまうものと考えていたオトーサンはちょっと感激!
ま、偶然なのかあるいは多少でもこのままの方が楽だったのかは分からないがオトーサンが嫌なことをしたといった単純な思考ではなく自分の痛いところを対処してくれたことは理解しているようにも思う。

※ちょっと足をかばいながらも嬉しそうに遊ぶラテとボーちゃん
さて話題を変えるが先日、いつもの公園に入ると馴染みのワンコは誰もいなかった...。仕方がないので公園の脇でしばらく遊ばせてから戻ると久しぶりに柴犬のクロちゃんの姿が見えた。
近づいて飼い主さんに挨拶しているところに女性が歩いてくる。
それはいつも黒いラプラドールを連れていた方だったが、ワンコを連れていない...そして見るからに寂しそうなそのお顔を拝見してオトーサンは「これは...」と直感したのであった。
それはその黒ラブちゃんが少し前、確かヘルニアの手術を受けたとかで腰の部分を飼い主さんが持ち、吊った状態で歩いているところに遭遇したことがあったからだ。お聞きしてみると手術後のリハビリだということだったが、大型犬だからして細身の女性では大変だなあと思いつつ「お大事に!」と分かれたことがあった。そしていつもその方とお会いするときにはワンコが一緒だったことでもあり、今回みたいに飼い主さんだけで公園に来られるといったことはこれまで一度もなかったはずだ。
それにラテがその雌の黒ラブちゃんに対して吠えるので近づいてお話しする機会もなかなかなかったが、この時なにか悪い予感がしたのである。
お聞きしてみると黒ラブちゃんは急死したとのこと...。
ヘルニアの手術とは関係ないようだが、様態が悪くなり食欲があるにもかかわらず激やせしはじめたとのこと。飼い主さんのお話だと癌だったようだ。
これまでプライベートなお話を伺ったことはなかったが学生時代に大学の先生から子犬を譲り受け9年間ずっと一緒だったこと。ワンコを快適に飼うことを優先に考え、専用のマンションに移ってこられたとのことなどをポツリポツリと話される...。その心情は察するにあまりある...。
命に限りがあることは誰でも理解していることだが、愛する者を失う悲しさ寂しさは理屈ではない。

※この時期ラテとの散歩道はレッドカーペットならぬ桜の花びらで敷き詰められる...
部屋に入ると愛犬のいない空間が寂しく、思わず散歩に出ていたこの公園に来てみたという。
これまで吠えるので近づいたことがほとんどなかったラテを撫でながら「妬いてくれるワンコがいなくなって寂しい」とこれまたポツリ。オトーサンは思わず心の中でもらい泣きしてしまった。
そういえば、初めて触れてくれたその飼い主さんにラテは吠えたり嫌がったりすることなく大人しくされるままにしている。
なにか相手の悲しみを分かっているような気がしてオトーサンはその姿を半ば呆然と眺めていた。
ワンコが自身の体を舐めたり掻いたりするのはごく普通の行為だが、これが病的な頻度となると困ったことになる。場合によっては皮膚が炎症を起こしそこから細菌などに感染することもあるという。
ラテはこれまで肉球に外傷を負ったことはあっても比較的早く回復したし、その後に傷口を舐め続けたりということはなかったように思う。それが今回はいまのところ大した傷ではないと思うがなかなか直らないのである。
それはやっと良くなってきたかな...というときにまた傷口を前歯などでガシガシとやり、ペロペロが続くからだ。
見ているとそれが病的に夢中な感じになるときがありオトーサンは思わず「ダメ!」とラテの足を握ってしまうほどなのだ。とはいえ24時間ラテの隣で足を握っているわけにもいかないわけで、オトーサンの目の届かない時にガシガシは続いているようなのだ。

※オトーサンが巻いた包帯をそのままにしているラテ
そんなわけだから散歩の時にも足を引きずって歩く場合もありオトーサンとしては痛々しいだけでなく心配で散歩から帰ると足を洗った後に消毒することにしている。
消毒は動物病院でもらったイソジンを使うが、これなら舐めても問題はないということなので安心して使えるわけだ。
オトーサンはそのイソジンの小さな瓶と綿棒数本、それにティッシュなどを持ってラテのいるリビングに入っていくが面白いのはラテの反応である。
このオトーサンの行為は治療であるからして少なからずラテも痛い思いをするはめになる。なぜなら綿棒が傷口に当たるとき、場合によっては「キャン」と小さな叫び声をあげることもあるわけだ。
しかしオトーサンがその治療セットを見せながら近づくとラテは逃げるどころか自分から近づき、お手をする...(笑)。
まさか「治療してちょうだい」というのではなく困ったことにイソジンを舐めるのが好きなようなのである。治療が嫌で逃げ回るのも困るが、向こうから近づきお手されるのも何か変である(笑)。
ともかく綿棒にイソジンをしみ込ませて患部に塗るわけだが気をつけないと塗る側から舐められてしまうし、塗ろうとする綿棒を直接舐めようと長い舌を振り回すのだから困った奴である。ともかくせっかく患部にイソジンをつけた後に即舐めてしまわないようにとガーゼをあてオトーサンがその前足を軽く握っているしかない...。
まあ2,3分握っていて手を離すとペロペロとされてしまうが、まあやらないよりは良いと思って続けているが結果はあまり芳しくない。

※久しぶりのツーショットだ(笑)
そんなときオロナイン軟膏が効くという話をお聞きし早速小さなチューブのやつを買ってみた。
そういえばこのオロナイン軟膏は子供頃には万能薬みたいに傷口や小さなやけど、しもやけなどに多々お世話になった塗り薬だが無論ワンコ用ではない。
問題はイソジンと違い舐めて良いはずはないことだが、もしかしたらラテも不味いものなら舐めないかも知れないし患部に薄く塗る程度だから万一舐めてもそんなに悪影響はないのではないかと素人判断でやってみることにした。
いやはやラテはまことに困ったワンコである。イソジン同様オトーサンの指先に塗ったオロナインを舐めようと攻撃を開始するのである。無論オトーサンの防御は堅くラテの前足の患部に指先に塗ったオロナインを押し込んでなるべく優しく触れるように塗るがラテは痛いのか「ビクッ」と足を引っ込めようとする。
そうしたあれこれに気を取られていたらこの娘は何としたことか、そばに置いたオロナイン軟膏のチューブを口に咥えようとするのである。そうした攻防戦を制したオトーサンは小さなガーゼを包帯代わりにと前足に巻き、軽く結んでしばらくは直接舐められないように工夫した。しかしこんなものはラテがその気になればあっという間に咥えて引きちぎられてしまうことは百も承知の上だが、ともかく短い間でも患部に薬が塗られた状態で置いときたかったからだ。
ただし今回はオトーサンが側にいるので遠慮したのか包帯を気にして少し舐めるが外そうとしないで静かにしている。オトーサンもそれを意識してしばらくラテの元に留まり体を撫でていたがいつまでもこのままでいるわけにもいかないと薬など一式を持ってラテの側を離れた。そしてゴミなどを処理し、のどが渇いたからとペットボトルのお茶を飲むなどしてからまたラテの元に戻った。
この間、10分程度だと思うが驚いたことにラテの左前足にはさっきのまま...オトーサンが巻いた包帯がそのままにされていたのである。
嫌がってオトーサンの姿が見えなくなれば即邪魔な包帯を取ってしまうものと考えていたオトーサンはちょっと感激!
ま、偶然なのかあるいは多少でもこのままの方が楽だったのかは分からないがオトーサンが嫌なことをしたといった単純な思考ではなく自分の痛いところを対処してくれたことは理解しているようにも思う。

※ちょっと足をかばいながらも嬉しそうに遊ぶラテとボーちゃん
さて話題を変えるが先日、いつもの公園に入ると馴染みのワンコは誰もいなかった...。仕方がないので公園の脇でしばらく遊ばせてから戻ると久しぶりに柴犬のクロちゃんの姿が見えた。
近づいて飼い主さんに挨拶しているところに女性が歩いてくる。
それはいつも黒いラプラドールを連れていた方だったが、ワンコを連れていない...そして見るからに寂しそうなそのお顔を拝見してオトーサンは「これは...」と直感したのであった。
それはその黒ラブちゃんが少し前、確かヘルニアの手術を受けたとかで腰の部分を飼い主さんが持ち、吊った状態で歩いているところに遭遇したことがあったからだ。お聞きしてみると手術後のリハビリだということだったが、大型犬だからして細身の女性では大変だなあと思いつつ「お大事に!」と分かれたことがあった。そしていつもその方とお会いするときにはワンコが一緒だったことでもあり、今回みたいに飼い主さんだけで公園に来られるといったことはこれまで一度もなかったはずだ。
それにラテがその雌の黒ラブちゃんに対して吠えるので近づいてお話しする機会もなかなかなかったが、この時なにか悪い予感がしたのである。
お聞きしてみると黒ラブちゃんは急死したとのこと...。
ヘルニアの手術とは関係ないようだが、様態が悪くなり食欲があるにもかかわらず激やせしはじめたとのこと。飼い主さんのお話だと癌だったようだ。
これまでプライベートなお話を伺ったことはなかったが学生時代に大学の先生から子犬を譲り受け9年間ずっと一緒だったこと。ワンコを快適に飼うことを優先に考え、専用のマンションに移ってこられたとのことなどをポツリポツリと話される...。その心情は察するにあまりある...。
命に限りがあることは誰でも理解していることだが、愛する者を失う悲しさ寂しさは理屈ではない。

※この時期ラテとの散歩道はレッドカーペットならぬ桜の花びらで敷き詰められる...
部屋に入ると愛犬のいない空間が寂しく、思わず散歩に出ていたこの公園に来てみたという。
これまで吠えるので近づいたことがほとんどなかったラテを撫でながら「妬いてくれるワンコがいなくなって寂しい」とこれまたポツリ。オトーサンは思わず心の中でもらい泣きしてしまった。
そういえば、初めて触れてくれたその飼い主さんにラテは吠えたり嫌がったりすることなく大人しくされるままにしている。
なにか相手の悲しみを分かっているような気がしてオトーサンはその姿を半ば呆然と眺めていた。
- 関連記事