ラテ飼育格闘日記(150)
最近はペットブームとかで確かに犬猫を飼う人も多くなっているという。話をワンコに限っても日々あたらしいワンコを連れた飼い主さんに出会う事も多い。そしてこのサイトをご覧になり「私もワンコを飼いたいのですが...」という学生さんから同年配の方などからメールをいただくが真摯に考えれば考えるほど「今すぐ飼いましょう!」とお勧めするわけにもいかないのが正直な話...。
無論手放しで「ワンコを飼いましょう」とお勧め出来ないのはワンコが可愛くないとか、意味のない行為だというつもりはない。
オトーサン自身何度も記しているように子供時代からいつかワンコと一緒の生活をしたいと夢見てきた1人として、そして幸いにその念願通りに毎日ラテとの生活に明け暮れているもののそうした生活について1度も後悔したことはないし、ましてやラテを手放そうと思ったことなどこれまた1度もない。
ではなぜ他人に自信を持って「ワンコを飼いましょう」とお勧め出来ないのか...。

※木々の葉が色づきはじめた朝、ラテとの散歩中の一コマ
その理由をひと言でいうなら「めちゃ大変!」という一語に尽きる(笑)。
ワンコを飼うことはロボットを手に入れるとかデジタルカメラを購入するのとは分けが違う。高度な意識と命を持った生き物と向かい合うわけで嫌になったからといって返品したり捨てたりはできない。
それに多くの人たち...無論オトーサンもそうだったが...ワンコに対して良いイメージを持っている人たちは「名犬ラッシー」とまでいかないもののワンコは飼い主の言いつけを100%守り、飼い主の生命と財産をこれまた命をかけて守ってくれる意志の疎通が可能な利口な生き物だと思っている傾向がある。
事実ワンコは警察犬や麻薬犬、盲導犬や介護犬などなど私たち人間の役に立つことはニュースなどでも見聞きしているから、同じワンコなら私たちの生活も守ってくれると思っている。そしてペットショップから生後数ヶ月の子犬を我が家に向かえたときから愛犬は文字通り愛らしく飼い主を癒してくれる天使のような存在になると思ってはいないだろうか。
しかしオリコウサンどころか...天使どころか、実際は小悪魔のような存在に思える日々が続くかも知れないのだ(笑)。
なぜなら...
・所かまわずオシッコやウンチをする。そして吐く...。
・スリッパや家具は勿論、床にまで歯を立て家中囓りに囓りまくる。
・場合によっては貴方の手足は甘噛みで傷だらけになるだろうし、行き交う人たちに悪さをするかも知れない。
・拾い食いが激しく道端にあるゴミやウンチまで咥えてしまう。
・昼夜かまわず吼え立て近所から苦情が入るかも知れない。
・ワンコによっては1日2回、雨の日も雪の日もそして台風の日も排泄を含めて散歩に連れ出さなければならない。
・あっというまに子犬は大きくなり犬種によるものの、リードを引く力は強く、飼い主の腕・肩・腰は常に大きな負担がかかる。
・名犬に育てようと意気込んだものの、愛犬は一向に貴方のいうことを聞かない。
・シャンプーや毎日の手入れを欠かさないようにするには相応の手間と時間が必要だ。
・食費やオヤツといった日常最低限に不可欠なアイテムだけでも金銭的な負担は無視できない。
・その上に狂犬病予防注射や混合ワクチン接種、フィラリアの薬だけでなく病気や怪我でもすれば1度の通院で数万円は飛んでしまう。
・愛犬が気になり泊まり込みの旅行に行きにくいし行動が制限される。意を決してワンコを預ければ無論費用がかかる。
・家族の中でワンコアレルギーが出てしまうというケースもある。
・それに賃貸住宅や集合住宅ではまだまだワンコを飼うことを認めている物件は少ない。
・そんなあれこれが10年以上も続くのだ(笑)。
・老犬になればボケも始まるかも知れないし介護が大変かも知れない。
無論これらは一般的に飼い主にかかる負担という意味でご紹介したまでで、幸いラテはオトーサンたちにとって良い子に育ったと思っている。
排泄も場所をきちんと選ぶしすでに所かまわずモノを噛むということはなくなった。そして余程の理由がない限り夜泣きや吠え続けることはない。
どこを触っても、口の中に手を入れても怒ったり噛んだりしないしオトーサンが出かけるときも騒いだりしなくなった。
ラテはともかくそうした可能性を認識すればするほど安易に「ワンコは可愛いですよ。是非皆さん飼いましょう」と声を大にしては叫ぶことができないのである。

※砂場でオトーサンに遊びを挑むラテ。まるで相撲の仕切りである(笑)
となれば、ある程度飼い主も自身の生き方に自信を持てるようにならないとただ単に「可愛いから」「癒されたいから」というだけではワンコを不幸にしてしまう可能性がある。
結局飼い主自身のためにワンコを飼いたいというのではなく「共に生きる」という姿勢と覚悟が必要だということだ。
獣医師の野村潤一郎氏の著書「犬に関する100問100答 (PHP文庫)
」には「下宿学生ですが、犬を飼うのはぜいたくですか」「貧乏なので犬を飼わないほうがいいですか?」といった問いに基本的には「そんなことはない」という回答をしているものの、例えば学生は社会に出たときのことも考慮に入れる必要があること、世話ができなくなって人にあげてしまうということのないように...とアドバイスしている。
続けて本書は未来を予測するのが人間と動物の最大の違いだとすれば、その未来を予測できるという人間ならではの能力を、ワンコたちの幸せのために使ってあげてこそ、犬の飼い主だと述べている。
また「貧乏...」といった問いにはワンコは飼い主といつも一緒にいることが幸せなわけで例えば大会で優勝を目指して訓練所に預けっぱなしにされているワンコより、浅草の花屋敷の近所で物乞いのおじさんといつも一緒に座り、おじさんと頭を下げていたワンコの方が幸せに違いないと言い切っている。
とはいえ一人暮らしの若い方が「寂しさを紛らわせるため」とワンコを飼えば結局寂しい思いをするのはワンコになると思う。
学校に、仕事に、バイトにあるいは友達と旅行に...というときいつもいつもワンコだけ一人ぼっちというのではあまりにも身勝手な飼い主だろう。
また若い方なら将来結婚という可能性も高いはずだ。そのときになってワンコは不要というのではそれこそ犬畜生以下の人間である。
ワンコを飼うことそれ自体は簡単だがことは10年から15年ほどの間継続しなければならないことになるわけで、それは子供や友と暮らすのだという思いで望まないと長続きはしないだろう。
とはいえオトーサンだって偉そうなもの言いばかりできる立場にない。
なぜなら若くはないオトーサンはいつ大病を患ったり車椅子生活を余儀なくされるか知れない。そして最悪は寝たきりあるいは急死するかも知れない...。
だから愛犬と暮らすということは心身共に健康であることが第一だ。
オトーサンは持病もあるし100%健康とは言えないが、だからこそ毎日規則正しい生活をし、1ヶ月に1度クリニックへ通い、薬を飲み、足腰に湿布、手の指にテーピングをしてラテとの散歩を楽しんでいる。
ただしよくよく考えてみると、ラテとの暮らしを維持する毎日が結局オトーサンの健康に寄与しているというのが本当の所なのかも知れない。大きな生き甲斐であることは間違いないし...。
以上ワンコを飼うことの大変さを強調してみたが、ではなぜそんなにしてまでワンコを飼うのか...。
まあこればかりはワンコ嫌いでワンコと接したことのない方にはなかなか分からないだろうが、理窟でなくオトーサンはラテの笑顔を見るだけで幸せなのだ!


※これがオトーサンのハートを射貫くラテ会心の微笑みである(笑)。共に近所のケーキ屋さんのテラスにて撮影
はじめにワンコの里親会から譲り受けるとき、どうせワンコを飼うならペットショップで購入するのではなく、捨てられたであろう一匹の子犬を幸せにしてあげたい...などと思い上がった考えがどこかにあった。しかしラテはオトーサンたちに幸せを運んでくれる天使だったのである...。
まあ、翼もなく少々マズルが長く鋭い牙を持った厄介な天使ではあったが...(笑)。
無論手放しで「ワンコを飼いましょう」とお勧め出来ないのはワンコが可愛くないとか、意味のない行為だというつもりはない。
オトーサン自身何度も記しているように子供時代からいつかワンコと一緒の生活をしたいと夢見てきた1人として、そして幸いにその念願通りに毎日ラテとの生活に明け暮れているもののそうした生活について1度も後悔したことはないし、ましてやラテを手放そうと思ったことなどこれまた1度もない。
ではなぜ他人に自信を持って「ワンコを飼いましょう」とお勧め出来ないのか...。

※木々の葉が色づきはじめた朝、ラテとの散歩中の一コマ
その理由をひと言でいうなら「めちゃ大変!」という一語に尽きる(笑)。
ワンコを飼うことはロボットを手に入れるとかデジタルカメラを購入するのとは分けが違う。高度な意識と命を持った生き物と向かい合うわけで嫌になったからといって返品したり捨てたりはできない。
それに多くの人たち...無論オトーサンもそうだったが...ワンコに対して良いイメージを持っている人たちは「名犬ラッシー」とまでいかないもののワンコは飼い主の言いつけを100%守り、飼い主の生命と財産をこれまた命をかけて守ってくれる意志の疎通が可能な利口な生き物だと思っている傾向がある。
事実ワンコは警察犬や麻薬犬、盲導犬や介護犬などなど私たち人間の役に立つことはニュースなどでも見聞きしているから、同じワンコなら私たちの生活も守ってくれると思っている。そしてペットショップから生後数ヶ月の子犬を我が家に向かえたときから愛犬は文字通り愛らしく飼い主を癒してくれる天使のような存在になると思ってはいないだろうか。
しかしオリコウサンどころか...天使どころか、実際は小悪魔のような存在に思える日々が続くかも知れないのだ(笑)。
なぜなら...
・所かまわずオシッコやウンチをする。そして吐く...。
・スリッパや家具は勿論、床にまで歯を立て家中囓りに囓りまくる。
・場合によっては貴方の手足は甘噛みで傷だらけになるだろうし、行き交う人たちに悪さをするかも知れない。
・拾い食いが激しく道端にあるゴミやウンチまで咥えてしまう。
・昼夜かまわず吼え立て近所から苦情が入るかも知れない。
・ワンコによっては1日2回、雨の日も雪の日もそして台風の日も排泄を含めて散歩に連れ出さなければならない。
・あっというまに子犬は大きくなり犬種によるものの、リードを引く力は強く、飼い主の腕・肩・腰は常に大きな負担がかかる。
・名犬に育てようと意気込んだものの、愛犬は一向に貴方のいうことを聞かない。
・シャンプーや毎日の手入れを欠かさないようにするには相応の手間と時間が必要だ。
・食費やオヤツといった日常最低限に不可欠なアイテムだけでも金銭的な負担は無視できない。
・その上に狂犬病予防注射や混合ワクチン接種、フィラリアの薬だけでなく病気や怪我でもすれば1度の通院で数万円は飛んでしまう。
・愛犬が気になり泊まり込みの旅行に行きにくいし行動が制限される。意を決してワンコを預ければ無論費用がかかる。
・家族の中でワンコアレルギーが出てしまうというケースもある。
・それに賃貸住宅や集合住宅ではまだまだワンコを飼うことを認めている物件は少ない。
・そんなあれこれが10年以上も続くのだ(笑)。
・老犬になればボケも始まるかも知れないし介護が大変かも知れない。
無論これらは一般的に飼い主にかかる負担という意味でご紹介したまでで、幸いラテはオトーサンたちにとって良い子に育ったと思っている。
排泄も場所をきちんと選ぶしすでに所かまわずモノを噛むということはなくなった。そして余程の理由がない限り夜泣きや吠え続けることはない。
どこを触っても、口の中に手を入れても怒ったり噛んだりしないしオトーサンが出かけるときも騒いだりしなくなった。
ラテはともかくそうした可能性を認識すればするほど安易に「ワンコは可愛いですよ。是非皆さん飼いましょう」と声を大にしては叫ぶことができないのである。

※砂場でオトーサンに遊びを挑むラテ。まるで相撲の仕切りである(笑)
となれば、ある程度飼い主も自身の生き方に自信を持てるようにならないとただ単に「可愛いから」「癒されたいから」というだけではワンコを不幸にしてしまう可能性がある。
結局飼い主自身のためにワンコを飼いたいというのではなく「共に生きる」という姿勢と覚悟が必要だということだ。
獣医師の野村潤一郎氏の著書「犬に関する100問100答 (PHP文庫)
続けて本書は未来を予測するのが人間と動物の最大の違いだとすれば、その未来を予測できるという人間ならではの能力を、ワンコたちの幸せのために使ってあげてこそ、犬の飼い主だと述べている。
また「貧乏...」といった問いにはワンコは飼い主といつも一緒にいることが幸せなわけで例えば大会で優勝を目指して訓練所に預けっぱなしにされているワンコより、浅草の花屋敷の近所で物乞いのおじさんといつも一緒に座り、おじさんと頭を下げていたワンコの方が幸せに違いないと言い切っている。
とはいえ一人暮らしの若い方が「寂しさを紛らわせるため」とワンコを飼えば結局寂しい思いをするのはワンコになると思う。
学校に、仕事に、バイトにあるいは友達と旅行に...というときいつもいつもワンコだけ一人ぼっちというのではあまりにも身勝手な飼い主だろう。
また若い方なら将来結婚という可能性も高いはずだ。そのときになってワンコは不要というのではそれこそ犬畜生以下の人間である。
ワンコを飼うことそれ自体は簡単だがことは10年から15年ほどの間継続しなければならないことになるわけで、それは子供や友と暮らすのだという思いで望まないと長続きはしないだろう。
とはいえオトーサンだって偉そうなもの言いばかりできる立場にない。
なぜなら若くはないオトーサンはいつ大病を患ったり車椅子生活を余儀なくされるか知れない。そして最悪は寝たきりあるいは急死するかも知れない...。
だから愛犬と暮らすということは心身共に健康であることが第一だ。
オトーサンは持病もあるし100%健康とは言えないが、だからこそ毎日規則正しい生活をし、1ヶ月に1度クリニックへ通い、薬を飲み、足腰に湿布、手の指にテーピングをしてラテとの散歩を楽しんでいる。
ただしよくよく考えてみると、ラテとの暮らしを維持する毎日が結局オトーサンの健康に寄与しているというのが本当の所なのかも知れない。大きな生き甲斐であることは間違いないし...。
以上ワンコを飼うことの大変さを強調してみたが、ではなぜそんなにしてまでワンコを飼うのか...。
まあこればかりはワンコ嫌いでワンコと接したことのない方にはなかなか分からないだろうが、理窟でなくオトーサンはラテの笑顔を見るだけで幸せなのだ!


※これがオトーサンのハートを射貫くラテ会心の微笑みである(笑)。共に近所のケーキ屋さんのテラスにて撮影
はじめにワンコの里親会から譲り受けるとき、どうせワンコを飼うならペットショップで購入するのではなく、捨てられたであろう一匹の子犬を幸せにしてあげたい...などと思い上がった考えがどこかにあった。しかしラテはオトーサンたちに幸せを運んでくれる天使だったのである...。
まあ、翼もなく少々マズルが長く鋭い牙を持った厄介な天使ではあったが...(笑)。
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