ラテ飼育格闘日記(149)
先週の日記でラテとの散歩はさまざまな新しい体験や発見を促してくれるといった意味のことを書いたが、先週はオトーサンにとって「この歳になってもまだまだ知らないことが多いなあ...」と反省ならびに知識欲を刺激するような出来事が続いた。今回はそのうち2つをご紹介してみたい。
先週の金曜日の夕方のことだった...。雨が降った後にラテと散歩に出かけ、いつもの広い公園に向かった。その道すがら、雨上がりだったからかも知れないがかなり大きなカエルに出会った。まだまだ明るかったから接近する前に気がついたが土色のカエルはヒキガエルの類なのかも知れない。
それに気づいたラテは立ち止まり手を出そうするが、オトーサンは気持ちが悪いのでラテのリードを引き迂回して進んだ...。
公園に入ったが天気が良くないことも関係したのかお馴染みのワンコたちが少なくラテは寂しい思いをしているとコーギー犬のアポロちゃんがお母さんとやってきた。
喜んだラテはひとときお母さんに抱きついたりアポロちゃんと駆けっこを試みたりしていたが、まだウンチをしていないのでオトーサンは散歩モードに入り公園外周の道を歩きはじめた。
ふと広い公園内を眺めればアポロちゃんがオカーサンとボール遊びをしている。そんな気配にラテは気が気でないようすだがオトーサンとしては朝の散歩時にウンチをしなかったこともあり何とかこの場でウンチをさせたいと願っていた...。

※雨上がりの朝、立派な蜘蛛の巣があちらこちらに出来ていた
オトーサンはすでに暗くなった道を懐中電灯の明かりを頼りに歩いていたが、外灯のある付近でラテが強烈にリードを引いた。ふと明かりを照らしてみるとそこには先ほどのより一回り小さい...といってもなかなか立派なカエルが石のように微動だにしないで座っていた。
「おお、またカエルだ!」と大きた声を出しながらオトーサンは離れようとするがラテは興味深そうに手を出そうとするのでリードを強く引く。そんなとき、オトーサンの声に何事かを感じたのかアポロちゃんが走り寄ってきた。
しかし最初は薄暗い場所に微動だにしないカエルの存在に気がつかなかったようだが、そこは嗅覚も優れているワンコのことだ。
瞬間こちらに近寄ってきたアポロちゃんのオカーサンが「きゃー」と叫んだと同時にアポロちゃんは何としたことか...そのカエルを口に咥えてしまったのである!

※愛らしい眼と大きな耳を持つアポロちゃんは災難だった...
オトーサンたちが騒いだからか、アポロちゃんはすぐにカエルを吐き出した。
嗚呼...良かったと胸をなで下ろしたときアポロちゃんに異変が起こった。
うつむいたその口からこれまでオトーサンが見たこともないほどのアブクが出てきたのだ。それは単に唾液を出したと言うより文字通りアブクだった...。
その時までお恥ずかしい話だがオトーサンはカエルの体液があまりにも苦いので沢山の唾液を出した程度に思っていた。
ともかく水を飲ませようとアポロちゃんのオカーサンは水飲み場まで連れて行った。
しばらくしてこちらに戻ってきたアポロちゃんは一見普通に見えたし、オカーサンも「大丈夫でしょう」と言われたのでちょっと安心したが、あのときオトーサンが「おお、またカエルだ!」などと騒ぎ立てなければ、そしてアポロちゃんが近づいてきたとき何らかの方法でカエルに近づくのを避ければ良かったと後悔することしきりであった。
ラテのリードを緩めることができなかったという理由もあったが、心のどこかで面白がっていた気持ちもあったことを反省した次第。

※誰か来ないかなあ...と待っているラテだが、この日は遊べるワンコは来なかった
ともかく帰宅してからインターネットで調べてみると驚いたことにヒキガエルの類でもいわゆる防衛のための毒をその皮膚粘膜に持っているとのこと...嗚呼。
我々人間もそれに触れた際によく手を洗わず、例えば眼でも擦ったら大変なことになるらしいし、ワンコの場合でもカエルの種類やどれほどの毒にあてられたのかにもよるものの体調不良となり場合によっては病院に行かなければならないという。
オトーサンは恥ずかしい話、この歳まであのようなどこにでもいるカエルにそれだけの脅威があることを思いもしなかったのだ。
そうしたことを知れば知るほどアポロちゃんがその後トラブルなく過ごしているのか気になって仕方がなかった。しかしこればかりはご自宅の場所は勿論電話番号などを知っているわけではないので直接確認のしようがない...。
翌日の土曜日、朝夕の散歩でアポロちゃんには会えなかったので心配はつのるばかりだったが、日曜日にボストンテリアのボビーちゃんのお父さんからアポロちゃんの話を聞くことができた。
お互いにどこに住んでいるかは知らなくても、日々この地域を散歩して出会うことが多い飼い主さんたちのネットワークはなかなか確かで迅速なのである。
ともかくお話しではその後いつもは元気なアポロちゃんだがテンションが低く、何度か吐いたという。ただしボビーちゃんのお父さんが今朝出会ったときにはすでに回復し元気だったとお聞きしてオトーサンは正直胸をなで下ろした。
その日曜日の夕刻、今度はお姉さんに連れられたアポロちゃんが公園に姿を見せたときにはホント嬉しかった。
アポロちゃんには辛い思いをさせてしまったなあ...。ラテも気をつけないと。
さて話は変わるが今度は穏やかな話題である(笑)。
とある休日の朝、休みの日には前記した公園とは別の場所に出向く事にしているオトーサンたちだがその小さめな公園でこれまたひとつ利口になったことがある...。
これまた前記したボビーちゃんのお母さんから「綿あめの臭いがする葉っぱって知ってます?」と話を向けられた。
残念ながらオトーサンはまったく知らなかったことだが、ボビーちゃんのお母さんは「あの葉っぱかな...」と公園の脇道に植えられている1本の大ぶりな木の前にいき、その落ち葉を手にとってオトーサンたちに示してくれた。
一瞬オトーサンはこの甘く少々香ばしい臭いが散歩の途中数カ所ですることをいまさらながら思い出した...というより気がついた。ただしどこかの落ち葉が朽ちてこんな香りがするのだろうと単純に考えていたが調べてみるとそれは「カツラ(桂)」の落ち葉だったのである...。


※公園付近に多々植えられているカツラの木(上)とその落ち葉(下)はこの時期、綿あめの甘く香ばしい香りがする...
広葉樹は秋になると葉を落とす準備を始める。葉の根本に一種のバリアが作られ水分が葉に供給されないようになり逆に葉で作られたデンプンなども木に送られなくなっていく。その過程で紅葉が見られるわけだが「カツラ」はそのとき糖分が葉に残るという。その糖分が朽ちていく過程で甘い香り、すなわち綿あめのような香りとなるようで、したがって粉末にして香の原料ともなるらしい。
この「カツラ」は30メートルもの大木になり、日本各地でも神木として崇められているものもあるそうだが立木の美しさを讃えられることはあってもこの紅葉時期の香りについてはあまり知られていないようだ。

※砂場でひと遊びした後、オカーサンと談笑中のラテ(笑)
それにしても毎日通っている散歩道のあちらこちらにもオトーサンがまだまだ知らない...気がつきもしないあれこれがあることに思い知らされた次第である。
それもこれもラテのおかげといって良いのかも知れない。
先週の金曜日の夕方のことだった...。雨が降った後にラテと散歩に出かけ、いつもの広い公園に向かった。その道すがら、雨上がりだったからかも知れないがかなり大きなカエルに出会った。まだまだ明るかったから接近する前に気がついたが土色のカエルはヒキガエルの類なのかも知れない。
それに気づいたラテは立ち止まり手を出そうするが、オトーサンは気持ちが悪いのでラテのリードを引き迂回して進んだ...。
公園に入ったが天気が良くないことも関係したのかお馴染みのワンコたちが少なくラテは寂しい思いをしているとコーギー犬のアポロちゃんがお母さんとやってきた。
喜んだラテはひとときお母さんに抱きついたりアポロちゃんと駆けっこを試みたりしていたが、まだウンチをしていないのでオトーサンは散歩モードに入り公園外周の道を歩きはじめた。
ふと広い公園内を眺めればアポロちゃんがオカーサンとボール遊びをしている。そんな気配にラテは気が気でないようすだがオトーサンとしては朝の散歩時にウンチをしなかったこともあり何とかこの場でウンチをさせたいと願っていた...。

※雨上がりの朝、立派な蜘蛛の巣があちらこちらに出来ていた
オトーサンはすでに暗くなった道を懐中電灯の明かりを頼りに歩いていたが、外灯のある付近でラテが強烈にリードを引いた。ふと明かりを照らしてみるとそこには先ほどのより一回り小さい...といってもなかなか立派なカエルが石のように微動だにしないで座っていた。
「おお、またカエルだ!」と大きた声を出しながらオトーサンは離れようとするがラテは興味深そうに手を出そうとするのでリードを強く引く。そんなとき、オトーサンの声に何事かを感じたのかアポロちゃんが走り寄ってきた。
しかし最初は薄暗い場所に微動だにしないカエルの存在に気がつかなかったようだが、そこは嗅覚も優れているワンコのことだ。
瞬間こちらに近寄ってきたアポロちゃんのオカーサンが「きゃー」と叫んだと同時にアポロちゃんは何としたことか...そのカエルを口に咥えてしまったのである!

※愛らしい眼と大きな耳を持つアポロちゃんは災難だった...
オトーサンたちが騒いだからか、アポロちゃんはすぐにカエルを吐き出した。
嗚呼...良かったと胸をなで下ろしたときアポロちゃんに異変が起こった。
うつむいたその口からこれまでオトーサンが見たこともないほどのアブクが出てきたのだ。それは単に唾液を出したと言うより文字通りアブクだった...。
その時までお恥ずかしい話だがオトーサンはカエルの体液があまりにも苦いので沢山の唾液を出した程度に思っていた。
ともかく水を飲ませようとアポロちゃんのオカーサンは水飲み場まで連れて行った。
しばらくしてこちらに戻ってきたアポロちゃんは一見普通に見えたし、オカーサンも「大丈夫でしょう」と言われたのでちょっと安心したが、あのときオトーサンが「おお、またカエルだ!」などと騒ぎ立てなければ、そしてアポロちゃんが近づいてきたとき何らかの方法でカエルに近づくのを避ければ良かったと後悔することしきりであった。
ラテのリードを緩めることができなかったという理由もあったが、心のどこかで面白がっていた気持ちもあったことを反省した次第。

※誰か来ないかなあ...と待っているラテだが、この日は遊べるワンコは来なかった
ともかく帰宅してからインターネットで調べてみると驚いたことにヒキガエルの類でもいわゆる防衛のための毒をその皮膚粘膜に持っているとのこと...嗚呼。
我々人間もそれに触れた際によく手を洗わず、例えば眼でも擦ったら大変なことになるらしいし、ワンコの場合でもカエルの種類やどれほどの毒にあてられたのかにもよるものの体調不良となり場合によっては病院に行かなければならないという。
オトーサンは恥ずかしい話、この歳まであのようなどこにでもいるカエルにそれだけの脅威があることを思いもしなかったのだ。
そうしたことを知れば知るほどアポロちゃんがその後トラブルなく過ごしているのか気になって仕方がなかった。しかしこればかりはご自宅の場所は勿論電話番号などを知っているわけではないので直接確認のしようがない...。
翌日の土曜日、朝夕の散歩でアポロちゃんには会えなかったので心配はつのるばかりだったが、日曜日にボストンテリアのボビーちゃんのお父さんからアポロちゃんの話を聞くことができた。
お互いにどこに住んでいるかは知らなくても、日々この地域を散歩して出会うことが多い飼い主さんたちのネットワークはなかなか確かで迅速なのである。
ともかくお話しではその後いつもは元気なアポロちゃんだがテンションが低く、何度か吐いたという。ただしボビーちゃんのお父さんが今朝出会ったときにはすでに回復し元気だったとお聞きしてオトーサンは正直胸をなで下ろした。
その日曜日の夕刻、今度はお姉さんに連れられたアポロちゃんが公園に姿を見せたときにはホント嬉しかった。
アポロちゃんには辛い思いをさせてしまったなあ...。ラテも気をつけないと。
さて話は変わるが今度は穏やかな話題である(笑)。
とある休日の朝、休みの日には前記した公園とは別の場所に出向く事にしているオトーサンたちだがその小さめな公園でこれまたひとつ利口になったことがある...。
これまた前記したボビーちゃんのお母さんから「綿あめの臭いがする葉っぱって知ってます?」と話を向けられた。
残念ながらオトーサンはまったく知らなかったことだが、ボビーちゃんのお母さんは「あの葉っぱかな...」と公園の脇道に植えられている1本の大ぶりな木の前にいき、その落ち葉を手にとってオトーサンたちに示してくれた。
一瞬オトーサンはこの甘く少々香ばしい臭いが散歩の途中数カ所ですることをいまさらながら思い出した...というより気がついた。ただしどこかの落ち葉が朽ちてこんな香りがするのだろうと単純に考えていたが調べてみるとそれは「カツラ(桂)」の落ち葉だったのである...。


※公園付近に多々植えられているカツラの木(上)とその落ち葉(下)はこの時期、綿あめの甘く香ばしい香りがする...
広葉樹は秋になると葉を落とす準備を始める。葉の根本に一種のバリアが作られ水分が葉に供給されないようになり逆に葉で作られたデンプンなども木に送られなくなっていく。その過程で紅葉が見られるわけだが「カツラ」はそのとき糖分が葉に残るという。その糖分が朽ちていく過程で甘い香り、すなわち綿あめのような香りとなるようで、したがって粉末にして香の原料ともなるらしい。
この「カツラ」は30メートルもの大木になり、日本各地でも神木として崇められているものもあるそうだが立木の美しさを讃えられることはあってもこの紅葉時期の香りについてはあまり知られていないようだ。

※砂場でひと遊びした後、オカーサンと談笑中のラテ(笑)
それにしても毎日通っている散歩道のあちらこちらにもオトーサンがまだまだ知らない...気がつきもしないあれこれがあることに思い知らされた次第である。
それもこれもラテのおかげといって良いのかも知れない。
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