ラテ飼育格闘日記(135)
どうやらワンコの中にはいわゆる「内弁慶」もいるし「外面の良い」のもいるようだ。ラテを見ているとそれを強く感じる。特にワンコに対してというよりワンコ連れの飼い主さんはもとよりだが人間一般に対して可笑しいほど愛想がよいのである。何故なのだろうか?
ラテは決してワンコ嫌いの犬ではない。確かに好き嫌いは激しく、特に雌のワンコにはライバル心からだろうか、あからさまに敵対心をむき出しにするが馴染みのワンコたちには遊びのポーズで誘う。そして相手が乗ってくれるなら駆けたりふざけたりとよく遊ぶ。
ただし人間も大好きで、特にラテを可愛がってくださる人たちの姿を見つけると仲間のワンコを置き去りにして駆けていく(笑)。
では何故ラテはそうした人たちが好きなのだろうか?

※お陰様でラテは愛情いっぱいに育ってます
普通に考えるなら「オヤツをくれるから」と思われるかも知れない。無論それを目当てに近づく相手もいるが、ラテがその膝元に潜り込みお腹を出したり、伏せて一時の安らぎを得たいという甘えを見せるのは決して食べ物に関係するばかりでないのが複雑なところなのだ。
初対面の人間には警戒心からだろう、大いに吠えたり唸ったりするラテだが、馴染みの人たちに対してはまずその吠え声が違う。
ただしワンコをよく知らない人たちにとって犬が吠えるというのは気持ちのよいことではないと思う。
一般的には「吠える」=「威嚇・攻撃」といったイメージがあるのかも知れないが、肝心なのはワンコの吠え声も一種の意思表示であり言語なのだ。したがって威嚇や攻撃のための「ウ~ワンワン」といった吠え声と自分に注意を向けたくて吠える一種の挨拶に相当する「ウ~ウォンウォン」といった吠え声は意味が違う。それは声の調子ばかりでなく、表情は勿論尻尾の振り方や耳の倒し方と共に観察すれば明白だ。
ワンコを飼っている人たちはそうした違いを知っている場合が多いものの、それでも近づきながら声高らかに吠えるラテは体も大きいし怖いと思われるかも知れない。
したがって「どうしたのラテ...今日は機嫌が悪いの?」と手を引く人もいるが、ラテは決して怒っているのではなく手を触れて可愛がってもらいたいと主張しているのだ。そうした機微を分かっている飼い主さんに会うとラテはもうメロメロである(笑)。
例えば、餌を欲しくて吠える「要求吠え」といわれる吠え方があるが、ラテのそうした時の吠え方もある種の要求吠えなのだろう。「こんにちは!可愛がってね」という要求なのだ。
そうした人に対しての甘えは大人に限れば知らない人は対象外だが、子供...特に小学生たちには初対面でも喜んで近づくのだから不思議である。人間から見れば子供に甘えるという行為の意味がよく分からない...。
耳を倒し、尻尾をブルンブルン振りながら姿勢を低くしたほふく前進し、相手の足元でころりとお腹を出したりする。
小型犬ならいざ知らず、大型犬に近いような体形のワンコがほふく前進で近づいてくるのだから、ワンコ嫌いな子供たちは「わっ、変な犬...」と逃げてしまうのが普通で、そうした時のラテは「くう~ん」と本当に残念そうな声を出しながらオトーサンを見上げる。
その目はなんだか「ワタシ...近づき方間違ってましたか?」とでも問われているようでオトーサンは胸がキュンとなる(笑)。
それでも中にはワンコ好きの子供もいて、怖々でも近づき触ってくれる場合もあるが、ラテはその一瞬が至福のときのような顔をし、前足をチンチンするときのように折り曲げ、お腹を出してしまう。しかし何故子供相手だとこうなるのだろうか...。
興味深いのは、こうした態度はワンコに対して決してやらないことだ。仲の良いワンコたちに会うと勿論喜びを表すものの、その行動は人に対するものとは明らかに違うのである。そしていつも愚痴るようだが、オトーサンに対してはこの種の態度を見せることはないのもその目的を考える上で興味深い...。
オトーサンが知りたいのは「何故ラテはこんなにも人に対して甘えたがるのか?」ということなのだ。
別にオトーサンに対してこうした甘えの行為をしないから文句をいうつもりはないが、まるで愛情に飢えているようにも見えるその行為の目的あるいは真意は何なのかを知りたいのである。

※なにか怖いことがあったのだろうか、オトーサンに抱っこをせがむラテ
そういえば先日面白いことがあった。いつもの公園に入る直前に陸橋を渡ることになるが、渡り始めたとき中学2年の男の子と出会った。
その子はラテが大好きなお兄ちゃんなのでラテはもう嬉しさを身体いっぱいに表し声をあげている。しかしお兄ちゃんは帰宅途中でゆっくりしていられないようで幾たびかラテの体を撫でた後「ラテ、またね」と去っていった。
ラテは少々不満そうに後ろを振り返りながら歩きはじめたとき、年格好がお兄ちゃんと同じような男の子が笑顔で近づいてきた。どうやら着ている物が先のお兄ちゃんと同じようなので同じ学校の学生なのかも知れないが、確かなこととしてその男の子は先のお兄ちゃんがラテと親しく遊んでいた姿を見ていたようである...。
だから、男の子は微笑みながらラテに近づき撫でてくれようと手を差し出したが途端にラテは唸り声を上げた(笑)。
その子にしてみれば先のお兄ちゃんとラテが大の仲良しであることなど知らないはずから「あの子と遊んだのだから自分も同じようにこのワンコと遊べるだろう」と思ったのではないだろうか。
申し訳なかったが、残念そうな顔をして去っていく男の子がとても印象的だった。
ラテに限らずワンコは相手を驚くほどよく覚えている。自分にとって有益(何を持っての価値観はともかく)な人間には喜んで近づくが、何度会ってもダメな人はダメなのだ...。しかし前記したようにその価値観が餌だけなら分かりやすいが、そうでないならその動機は一体何なんだろうか...。
そう、餌を貰うことが目的でないとすればいわゆる「自己中心的な独占欲」といったことかも知れない。
ひたすら自分の存在をアピールし、注目を浴びて可愛がってもらいたいという欲求である。いわば飼い主とは別次元、別レベルで自己中心的な「愛されたい」という独占欲としか考えられないのである。

※オヤツでラテを吊ったヤラセの仲良しシーンである(笑)。普段ラテはオトーサンの膝に乗ってくるような行為はしない
女房は冗談で「こんなに愛想がいいなら、いつノラになっても拾ってもらえるね」というが、そうではないのだ(笑)。
オトーサンにリードを繋がれている安心感がまずベースにあり、かつ自己一身に注目を浴びたいという文字通り身勝手な欲求があるのかも知れない。だから膝元で至福の時を過ごしているとき、その飼い犬が戻ってきたりすると「邪魔しないで!」とばかり威嚇する。理窟も何もあったものではなく、ひたすら自分に気持ちを向けて欲しいという欲求故の行動のような気がしてならない。
その辺のワンコの機微というか思考は一般に考えられるほど単純ではなく、十分に意識した上での行動だと思われる。
例えばお仲間の柴犬であるクロちゃん(雄)もお気に入りの人たちに対してチョコチョコと近づき、ハグでもしようという風に前足を預ける。
面白いと思うのはその行為を観察していると明らかに単純な衝動としての行動だけではなく他のワンコを意識しての行動に思えるのだ。
腰を落としている飼い主さんの肩に両前足を預け、ハグされつつ彼は回りを見渡して他のワンコに見せびらかすような行動をする。だからその飼い犬が嫉妬を抱くことを承知上で...というか嫉妬させようとして悠然と抱きつくようなその姿はワンコの知能の高さを証明しているように思う。
聞けばクロちゃんは自宅ではそうしたことをしない内弁慶のワンコだという(笑)。
クロちゃんとラテとではその愛情表現や行動のあれこれはかなり違うが、ワンコも自己主張のため他を意識しながら行動することをまざまざと見せつけられている毎日である。
それはともかく、飼い主さんの足元に陣取りその愛犬に向かって威嚇するのはラテの理窟だとしても、人間界にいるオトーサンの立場はそれでは困るのだが...(笑)。
ラテは決してワンコ嫌いの犬ではない。確かに好き嫌いは激しく、特に雌のワンコにはライバル心からだろうか、あからさまに敵対心をむき出しにするが馴染みのワンコたちには遊びのポーズで誘う。そして相手が乗ってくれるなら駆けたりふざけたりとよく遊ぶ。
ただし人間も大好きで、特にラテを可愛がってくださる人たちの姿を見つけると仲間のワンコを置き去りにして駆けていく(笑)。
では何故ラテはそうした人たちが好きなのだろうか?

※お陰様でラテは愛情いっぱいに育ってます
普通に考えるなら「オヤツをくれるから」と思われるかも知れない。無論それを目当てに近づく相手もいるが、ラテがその膝元に潜り込みお腹を出したり、伏せて一時の安らぎを得たいという甘えを見せるのは決して食べ物に関係するばかりでないのが複雑なところなのだ。
初対面の人間には警戒心からだろう、大いに吠えたり唸ったりするラテだが、馴染みの人たちに対してはまずその吠え声が違う。
ただしワンコをよく知らない人たちにとって犬が吠えるというのは気持ちのよいことではないと思う。
一般的には「吠える」=「威嚇・攻撃」といったイメージがあるのかも知れないが、肝心なのはワンコの吠え声も一種の意思表示であり言語なのだ。したがって威嚇や攻撃のための「ウ~ワンワン」といった吠え声と自分に注意を向けたくて吠える一種の挨拶に相当する「ウ~ウォンウォン」といった吠え声は意味が違う。それは声の調子ばかりでなく、表情は勿論尻尾の振り方や耳の倒し方と共に観察すれば明白だ。
ワンコを飼っている人たちはそうした違いを知っている場合が多いものの、それでも近づきながら声高らかに吠えるラテは体も大きいし怖いと思われるかも知れない。
したがって「どうしたのラテ...今日は機嫌が悪いの?」と手を引く人もいるが、ラテは決して怒っているのではなく手を触れて可愛がってもらいたいと主張しているのだ。そうした機微を分かっている飼い主さんに会うとラテはもうメロメロである(笑)。
例えば、餌を欲しくて吠える「要求吠え」といわれる吠え方があるが、ラテのそうした時の吠え方もある種の要求吠えなのだろう。「こんにちは!可愛がってね」という要求なのだ。
そうした人に対しての甘えは大人に限れば知らない人は対象外だが、子供...特に小学生たちには初対面でも喜んで近づくのだから不思議である。人間から見れば子供に甘えるという行為の意味がよく分からない...。
耳を倒し、尻尾をブルンブルン振りながら姿勢を低くしたほふく前進し、相手の足元でころりとお腹を出したりする。
小型犬ならいざ知らず、大型犬に近いような体形のワンコがほふく前進で近づいてくるのだから、ワンコ嫌いな子供たちは「わっ、変な犬...」と逃げてしまうのが普通で、そうした時のラテは「くう~ん」と本当に残念そうな声を出しながらオトーサンを見上げる。
その目はなんだか「ワタシ...近づき方間違ってましたか?」とでも問われているようでオトーサンは胸がキュンとなる(笑)。
それでも中にはワンコ好きの子供もいて、怖々でも近づき触ってくれる場合もあるが、ラテはその一瞬が至福のときのような顔をし、前足をチンチンするときのように折り曲げ、お腹を出してしまう。しかし何故子供相手だとこうなるのだろうか...。
興味深いのは、こうした態度はワンコに対して決してやらないことだ。仲の良いワンコたちに会うと勿論喜びを表すものの、その行動は人に対するものとは明らかに違うのである。そしていつも愚痴るようだが、オトーサンに対してはこの種の態度を見せることはないのもその目的を考える上で興味深い...。
オトーサンが知りたいのは「何故ラテはこんなにも人に対して甘えたがるのか?」ということなのだ。
別にオトーサンに対してこうした甘えの行為をしないから文句をいうつもりはないが、まるで愛情に飢えているようにも見えるその行為の目的あるいは真意は何なのかを知りたいのである。

※なにか怖いことがあったのだろうか、オトーサンに抱っこをせがむラテ
そういえば先日面白いことがあった。いつもの公園に入る直前に陸橋を渡ることになるが、渡り始めたとき中学2年の男の子と出会った。
その子はラテが大好きなお兄ちゃんなのでラテはもう嬉しさを身体いっぱいに表し声をあげている。しかしお兄ちゃんは帰宅途中でゆっくりしていられないようで幾たびかラテの体を撫でた後「ラテ、またね」と去っていった。
ラテは少々不満そうに後ろを振り返りながら歩きはじめたとき、年格好がお兄ちゃんと同じような男の子が笑顔で近づいてきた。どうやら着ている物が先のお兄ちゃんと同じようなので同じ学校の学生なのかも知れないが、確かなこととしてその男の子は先のお兄ちゃんがラテと親しく遊んでいた姿を見ていたようである...。
だから、男の子は微笑みながらラテに近づき撫でてくれようと手を差し出したが途端にラテは唸り声を上げた(笑)。
その子にしてみれば先のお兄ちゃんとラテが大の仲良しであることなど知らないはずから「あの子と遊んだのだから自分も同じようにこのワンコと遊べるだろう」と思ったのではないだろうか。
申し訳なかったが、残念そうな顔をして去っていく男の子がとても印象的だった。
ラテに限らずワンコは相手を驚くほどよく覚えている。自分にとって有益(何を持っての価値観はともかく)な人間には喜んで近づくが、何度会ってもダメな人はダメなのだ...。しかし前記したようにその価値観が餌だけなら分かりやすいが、そうでないならその動機は一体何なんだろうか...。
そう、餌を貰うことが目的でないとすればいわゆる「自己中心的な独占欲」といったことかも知れない。
ひたすら自分の存在をアピールし、注目を浴びて可愛がってもらいたいという欲求である。いわば飼い主とは別次元、別レベルで自己中心的な「愛されたい」という独占欲としか考えられないのである。

※オヤツでラテを吊ったヤラセの仲良しシーンである(笑)。普段ラテはオトーサンの膝に乗ってくるような行為はしない
女房は冗談で「こんなに愛想がいいなら、いつノラになっても拾ってもらえるね」というが、そうではないのだ(笑)。
オトーサンにリードを繋がれている安心感がまずベースにあり、かつ自己一身に注目を浴びたいという文字通り身勝手な欲求があるのかも知れない。だから膝元で至福の時を過ごしているとき、その飼い犬が戻ってきたりすると「邪魔しないで!」とばかり威嚇する。理窟も何もあったものではなく、ひたすら自分に気持ちを向けて欲しいという欲求故の行動のような気がしてならない。
その辺のワンコの機微というか思考は一般に考えられるほど単純ではなく、十分に意識した上での行動だと思われる。
例えばお仲間の柴犬であるクロちゃん(雄)もお気に入りの人たちに対してチョコチョコと近づき、ハグでもしようという風に前足を預ける。
面白いと思うのはその行為を観察していると明らかに単純な衝動としての行動だけではなく他のワンコを意識しての行動に思えるのだ。
腰を落としている飼い主さんの肩に両前足を預け、ハグされつつ彼は回りを見渡して他のワンコに見せびらかすような行動をする。だからその飼い犬が嫉妬を抱くことを承知上で...というか嫉妬させようとして悠然と抱きつくようなその姿はワンコの知能の高さを証明しているように思う。
聞けばクロちゃんは自宅ではそうしたことをしない内弁慶のワンコだという(笑)。
クロちゃんとラテとではその愛情表現や行動のあれこれはかなり違うが、ワンコも自己主張のため他を意識しながら行動することをまざまざと見せつけられている毎日である。
それはともかく、飼い主さんの足元に陣取りその愛犬に向かって威嚇するのはラテの理窟だとしても、人間界にいるオトーサンの立場はそれでは困るのだが...(笑)。
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