ラテ飼育格闘日記(104)
人間同様にワンコも雄と雌を比べるといささか体形も違うし気性も違うわけで、例えばマーキングの頻度やテリトリーを守ろうとするのは雄の方が強い。愛犬ラテは飼い主から見ればまさしく雌ワンコらしいしぐさを見せるものの相変わらず雄ワンコと間違えられることが多い(笑)。
ラテが我が家に来た当初は雌のワンコだということをビジュアルにアピールしようとスカート型のワンピースを着せて悦に入っていた時期がある。
ピンクのスカートを着させて連れ回るオトーサンも正直半分気恥ずかしくも半分は得意だったし、総じてラテのことを「スカートを履いていたワンコ」だということで名前を覚えていただいた感もある。
いまでもたまに「ラテちゃんスカート履かないの?」と聞かれることがあるほどだ。
ただし一部の人からは「犬に洋服は不要」とか「ワンコが可哀想」といった投書(メール)もあってオトーサンの気持ちは揺れ動いたが、いまでは着せたくともラテが大きくなってしまったのでいわゆる可愛い感じの服で気に入るようなものは見あたらないのである。

※オトーサンと真剣な顔でお話し中(笑)
しかし相変わらず初めて会う人からは「雄ですか?」と聞かれることも多いため、最近は首輪に花を飾ることで「雌犬ですよ!」とアピールしている。
勿論それは造花で本来は女の子の髪留め、髪飾りとして使うものらしくゴム輪がついているものだ。
それをラテの首輪に巻いているだけだが、最近の造花は良くできているので中には「それって生花ですか...」と聞かれることもある。
ともかくラテに「女の子らしくしろ!」と言ったところで始まらないわけで、オトーサンもいろいろと工夫をしなければならないのだ(笑)。
人間の子供なら洋服の他にも例えば髪型などで性別を主張出来るだろうが、雑種のワンコでは首輪やリードの色を赤系にするとか前記したようにそれなりの服でも着させない限りなかなか雌犬であることを主張できないのが残念である。
先日もすれ違いざま、幼稚園児の集団から「かっこいいオオカミだ!」という声があがったが、オトーサンとしては「かっこいい」より是非「可愛い」と言ってもらいたいのだが(笑)。

※首輪に花を飾ってご機嫌なんです
ところで雌ワンコといえばワンコ専門の美容院へ連れて行き、トリミングをお願いすると大概のところでは特に雌ワンコだとひげをきれいに切ってしまうケースが多いらしい。
確かに見映え上はひげが生えていると「うちの女房にゃひげがある...」という歌ではないが、どこかイメージ的には女らしさに欠けるところもある。だからラテも美容室に通い始めたころ、お願いもしないのにひげをきれいに切られたものの正直その顔を見て喜んだが、その後に猫のひげ同様ワンコもひげを切ってはストレスの原因になることを知り、それ以来美容室には「ひげは切らないで下さい」と注文をつけることにしている。
しかしそもそもワンコ専門の美容室なのだから例え飼い主が無知で「ヒゲ切って」と言っても逆にたしなめてくれるようでないとマズイのではないだろうか。どうもトリマーの多くは今でもワンコの震毛(ひげ)を人間のヒゲと同じく飾り物としか考えていない人たちが多いようなのだ。
実はワンコのヒゲは我々人間の男性が生やす無用のものとはまったく違い、触覚受容体をもっている特別なものであり、ワンコが外界を感じとるための高性能な手段なのである。
学者によればワンコの場合、触覚情報を処理する脳の領域の40パーセント近くが顔からの情報を担当し、しかもヒゲを含む上顎部分からの情報処理量が圧倒的に多いという。
具体的にはワンコのひげは猫らと同様に顔になにかが近づいたことをいち早く警告し、周りとの衝突を回避して危険なものから避ける役目を果たすという。したがって地面をクンクンしている場合も鋭い嗅覚と共にヒゲをフル活用して地面にあるものの正体や位置を把握し、避けたりあるいは口に咥えたりが可能となるに違いない。そしてこれはオトーサンでも想像できるが、空気の流れをヒゲで感じることも多いはずだ。

※ラテの口唇付近のアップ。ヒゲは太いものだと樹脂製みたいに剛毛である
ワンコにってヒゲがどれほど大切なのかを心理学者のスタンレー・コレンはその著書「犬も平気でうそをつく?」(文春文庫)で紹介しているが、彼によればドック・ショーを開くケンネルクラブでさえ審査員がワンコの安全や気持ちよりも見映えを重視しがちなのでドッグ・ショーに出る場合、飼い主は愛犬のヒゲを切ってしまうことが多いという。
なんと人間は自分勝手なのだろうか...。
実はワンコにとっていかにヒゲが重要なのかについてオトーサンも思い当たることがあるのだ。
以前ワンコの“ラテ” 飼育格闘日記(85)に書いたが、ある日の朝の散歩でラテは振り向きざまにガードレールの支柱へ頭をぶつけたことがあった。そのときは「なんとドジな娘だ...」と笑ったが、思い返すとそのしばらく前にラテは美容室へ行きひげをきれいに切られて帰った事実が分かった...。
それはその前後の写真を見てもあきらかで、ラテの口元付近には目立つひげがない...。きれいに切られているのである。
すでに過去のことだから検証のしようもないが、もしあのときラテにヒゲがあったら頭をぶつける前に回避できていたに違いないとオトーサンは考えているのだ。
それに見映えはともかく、散歩中にラテはオトーサンの手に口元を近づけることを度々やる。
それは「オヤツちょうだい」というサインだったり、時に「ねえ...オトーサン!」といった感じでラテからの話しかけと理解しているが、その冷たい濡れた鼻と共にヒゲが指に当たるその感覚はなかなかに心地よいのである。
こうしてビギナーだった飼い主のオトーサンもひとつひとつ実体験し、経験しながら物事を覚えてきたがこの12月で丸2年が経過する。
私が歳をとったからだろうが最近は1年1年がもの凄く速く過ぎていく感じが否めない。しかしせめてラテとの生活だけは時間がゆったりと流れてくれるように願っているオトーサンなのであった。
ラテが我が家に来た当初は雌のワンコだということをビジュアルにアピールしようとスカート型のワンピースを着せて悦に入っていた時期がある。
ピンクのスカートを着させて連れ回るオトーサンも正直半分気恥ずかしくも半分は得意だったし、総じてラテのことを「スカートを履いていたワンコ」だということで名前を覚えていただいた感もある。
いまでもたまに「ラテちゃんスカート履かないの?」と聞かれることがあるほどだ。
ただし一部の人からは「犬に洋服は不要」とか「ワンコが可哀想」といった投書(メール)もあってオトーサンの気持ちは揺れ動いたが、いまでは着せたくともラテが大きくなってしまったのでいわゆる可愛い感じの服で気に入るようなものは見あたらないのである。

※オトーサンと真剣な顔でお話し中(笑)
しかし相変わらず初めて会う人からは「雄ですか?」と聞かれることも多いため、最近は首輪に花を飾ることで「雌犬ですよ!」とアピールしている。
勿論それは造花で本来は女の子の髪留め、髪飾りとして使うものらしくゴム輪がついているものだ。
それをラテの首輪に巻いているだけだが、最近の造花は良くできているので中には「それって生花ですか...」と聞かれることもある。
ともかくラテに「女の子らしくしろ!」と言ったところで始まらないわけで、オトーサンもいろいろと工夫をしなければならないのだ(笑)。
人間の子供なら洋服の他にも例えば髪型などで性別を主張出来るだろうが、雑種のワンコでは首輪やリードの色を赤系にするとか前記したようにそれなりの服でも着させない限りなかなか雌犬であることを主張できないのが残念である。
先日もすれ違いざま、幼稚園児の集団から「かっこいいオオカミだ!」という声があがったが、オトーサンとしては「かっこいい」より是非「可愛い」と言ってもらいたいのだが(笑)。

※首輪に花を飾ってご機嫌なんです
ところで雌ワンコといえばワンコ専門の美容院へ連れて行き、トリミングをお願いすると大概のところでは特に雌ワンコだとひげをきれいに切ってしまうケースが多いらしい。
確かに見映え上はひげが生えていると「うちの女房にゃひげがある...」という歌ではないが、どこかイメージ的には女らしさに欠けるところもある。だからラテも美容室に通い始めたころ、お願いもしないのにひげをきれいに切られたものの正直その顔を見て喜んだが、その後に猫のひげ同様ワンコもひげを切ってはストレスの原因になることを知り、それ以来美容室には「ひげは切らないで下さい」と注文をつけることにしている。
しかしそもそもワンコ専門の美容室なのだから例え飼い主が無知で「ヒゲ切って」と言っても逆にたしなめてくれるようでないとマズイのではないだろうか。どうもトリマーの多くは今でもワンコの震毛(ひげ)を人間のヒゲと同じく飾り物としか考えていない人たちが多いようなのだ。
実はワンコのヒゲは我々人間の男性が生やす無用のものとはまったく違い、触覚受容体をもっている特別なものであり、ワンコが外界を感じとるための高性能な手段なのである。
学者によればワンコの場合、触覚情報を処理する脳の領域の40パーセント近くが顔からの情報を担当し、しかもヒゲを含む上顎部分からの情報処理量が圧倒的に多いという。
具体的にはワンコのひげは猫らと同様に顔になにかが近づいたことをいち早く警告し、周りとの衝突を回避して危険なものから避ける役目を果たすという。したがって地面をクンクンしている場合も鋭い嗅覚と共にヒゲをフル活用して地面にあるものの正体や位置を把握し、避けたりあるいは口に咥えたりが可能となるに違いない。そしてこれはオトーサンでも想像できるが、空気の流れをヒゲで感じることも多いはずだ。

※ラテの口唇付近のアップ。ヒゲは太いものだと樹脂製みたいに剛毛である
ワンコにってヒゲがどれほど大切なのかを心理学者のスタンレー・コレンはその著書「犬も平気でうそをつく?」(文春文庫)で紹介しているが、彼によればドック・ショーを開くケンネルクラブでさえ審査員がワンコの安全や気持ちよりも見映えを重視しがちなのでドッグ・ショーに出る場合、飼い主は愛犬のヒゲを切ってしまうことが多いという。
なんと人間は自分勝手なのだろうか...。
実はワンコにとっていかにヒゲが重要なのかについてオトーサンも思い当たることがあるのだ。
以前ワンコの“ラテ” 飼育格闘日記(85)に書いたが、ある日の朝の散歩でラテは振り向きざまにガードレールの支柱へ頭をぶつけたことがあった。そのときは「なんとドジな娘だ...」と笑ったが、思い返すとそのしばらく前にラテは美容室へ行きひげをきれいに切られて帰った事実が分かった...。
それはその前後の写真を見てもあきらかで、ラテの口元付近には目立つひげがない...。きれいに切られているのである。
すでに過去のことだから検証のしようもないが、もしあのときラテにヒゲがあったら頭をぶつける前に回避できていたに違いないとオトーサンは考えているのだ。
それに見映えはともかく、散歩中にラテはオトーサンの手に口元を近づけることを度々やる。
それは「オヤツちょうだい」というサインだったり、時に「ねえ...オトーサン!」といった感じでラテからの話しかけと理解しているが、その冷たい濡れた鼻と共にヒゲが指に当たるその感覚はなかなかに心地よいのである。
こうしてビギナーだった飼い主のオトーサンもひとつひとつ実体験し、経験しながら物事を覚えてきたがこの12月で丸2年が経過する。
私が歳をとったからだろうが最近は1年1年がもの凄く速く過ぎていく感じが否めない。しかしせめてラテとの生活だけは時間がゆったりと流れてくれるように願っているオトーサンなのであった。
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