ラテ飼育格闘日記(81)

昨年のこの時期と一緒だが、ラテが食事を食べないケースが多くなった。去年は要領がわからず、ただただラテの身体を心配していろいろと食べさすための工夫をした結果太らせてしまった。今年はその手には乗らないようにと考えているのだが...。 


すでに半年以上になるが朝晩のメニューはほぼ固定となった。ちょっとラテのメインディッシュのレシピをご紹介してみようか...。 
清潔なステンレスの食器にまず塩分の少ない煮干しを数匹細かくして入れ、その上に焼き海苔(味付けでないもの)を少々これまた小さくちぎって並べる。そして中央に半生のドッグフード、回りに体重管理用のドッグフードをデジタル秤で計量して入れる。 
この分量はラテの体調と行動そして朝晩で少し変えるが、合わせて40g程度だ。さらに鳥のササミを水炊きしたレトルト食品...もちろん犬用だが...を朝と夜で一袋の半分ずつ乗せることにしている。このウエット食が一食で約25gである。したがって重さだけなら一食全部で60g~70g弱といったところだろうか。 
したがってその1/3は体重管理用のドッグフードだし、現在17kgほどの体重であるラテの一食としてはこんなものだと思う。そして少しずつ体重管理用ドッグフードの割合を増やしている現状だ。無論それは先の健康診断で幸い問題はなかったものの、体重がオーバー気味であることは間違いないので、できるなら15kgほどにしたいと考えているからでもある。 

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※ラテの食事メニューはベースに煮干しと焼き海苔を使う(上)。その上に3種のドライとウエットフードを乗せて出来上がりだ(下)


なぜこうしたメニューになったかについてはこの一年半の格闘の結果である。ドッグフードのメーカーもいくつか変えてみたが、特に体重管理用ドッグフードはどうやら美味しさに欠けるようでラテが食べないのである。このドライフードを主食として食べさせるために身体に良くてラテが好む物をと試行錯誤した結果が煮干しと焼き海苔をひいた上にドッグフードを乗せるという工夫であった。 
しかし成長期だったこの1年半、ともかく食欲は旺盛なはずで、秋口から春先にかけては出した食器の底までなめ回すほどなのに、気候が暑くなってくると見向きもしない日が多くなってくる。 
実際に最近、特に朝はまったくといってよいほど食べない日が続いている。「この子は低血圧なのか」と心配になってくる(笑)。 
そんなわけで今年はオトーサンも要領が多少なりとも分かったことでもあり、しばらく放置しておいても食べない場合は食器を置きっぱなしにしないで片付けてしまうことにした。1食や2食抜いたから即倒れるわけではないだろうし、お腹が空けば食べるに違いないと考えたからだ。事実夜のメニューも同じだが総じてまずまずの食欲をみせる。 
昨年は「食欲がないのは病気なのかも...」と心配して、ああでもない...こうでもない...と工夫し、何とか食べてもらえるようにと苦労したが(笑)、今年は「その手に乗るものか...」といった感じでかまえている。とはいえササミやヨーグルトなどのオヤツもあげるし、散歩の途中でお仲間の飼い主さんたちに我が家では食べられない美味しいオヤツもいただける。オトーサンだってラテにねだられ自分の食事を食べさせてしまこともあるから、ラテとしては危機感はないのだろう。 
それにどう贔屓目に見てもドッグフードは美味そうには思えない(笑)。この点はやはりワンコに同情してしまうのだ。 

したがってラテの体重が減らないのか...の責任はやはりオトーサンと女房にある。ドッグフードとオヤツだけであればカロリーは計算できるしそんなにオーバーしているはずはない。問題はオトーサンたちが食事するその場にラテが乱入し、その物欲しそうな瞳で見つめられると「ま、いいか」とばかりご飯や肉類などを少しづつでもあげてしまうわけだ。その上にラテはアイスクリームにも目がない。女房の口移しでおこぼれを頂戴しようと突進してくるのである。この誘惑に逆らうのはなかなか難しい...というより無理である(笑)。 
だから最近では前記した一日2食のボリュームをさらに少なめにすることもあるが、総合栄養食品としてのドックフードではなく、行き当たりばったりのオトーサンたちの食事では栄養バランスに偏りが出る恐れもあるので考えなければならない...。しかし少しでも我々と同じものをラテに差し出すとそれが美味しいかどうかではなく「オトーサンたちと同じものを食べた」という満足感に浸れるらしい。 

それに、確かにドッグフードは栄養面では考えられている健康食であり、これと水だけあればワンコも体調よく生活できることになっている。そして人間の食べ物は味が濃くて塩分も強いから食べさせてはいけないといわれている。確かに理窟ではそうなんだろうけど、オトーサンが少年の頃度々我が家に餌をもらいに来たノラのブラッキーなどは残ったご飯に味噌汁をぶっかけたものでも結構長生きした記憶がある。 

さらにムツゴロウ動物王国の石川利昭氏著「2000匹が教えてくれた犬の真実~飼育マニュアルに吠えろ!」によれば「おいしいは嬉しい、嬉しいは生きる力」だとし、人間の残飯は貴重なエサであると力説している。 
事実ムツゴロウ動物王国のワンコのエサには人間たちの食べ残しであるソーセージ、唐揚げ、ポテトサラダなどが含まれているとのこと。そして掲載の写真にはエビフライなども写っている。 
確かに食事は命に関わる重大事だから好い加減な物言いはできないが、一生仕方なく食べるドッグフード100%のエサで長生きするより、程度問題ではあるもののオトーサンたちの食べている同じものを少しでも与え、美味しいと思って食べ、寿命が少し短命に終わってもそれはそれで幸せなのかも知れないとも思うのだ。 
オトーサンは決して美食家ではないが、ワンコならずとも、ただ単に命を長らえるための食べ物なんてものは糞くらえである(失礼)。 

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※公園で太めの枝を嬉しそうに囓るラテ。幸せそうな顔だ(笑)。しかし友達のワンコが来たのでそちらに真面目な視線を移す(下)


ではラテはオトーサンたちの食事が終わるまでテーブルの下に貼り付いて要求を続けるかというと実はそんなこともないのだ。確かに我が家に来たときにはそうした傾向があったが、最近では「ここまでかな...これ以上は待ってもダメかなあ」と自分なりに判断するらしく、ある程度まで食事が進むとラテは自分の領域に大人しく戻っていくという良い子ぶりを見せているのである。まあ、気が向くと再度挑戦のためか再び私たちの足元にうずくまっている時もあるが(笑)。 
最近では我々がアイスクリームを食べていても寄ってこない時があるくらいなのだ。これはこれでラテの健康にとっては良いことなのだろうが、逆にどうしたのか心配してしまう。 
しかしそもそも前記したようなメニューではいわゆる「満腹感」などには無縁なのだと思う。食べられるときに食べておかないと次にいつ食べられるかが分からない自然界ではともかく、飼い犬は盗み食いでもしない限り出された餌しか食べられない。その量は飼い主にコントロールされているのだから満腹になるだけの量が入っているはずもないわけだ。 
だからワンコはある意味で常に腹を空かしているといえるかも知れない。そうした状況を利用といっては何だが、だからこそ小さなオヤツひとつでも何かを教えたり訓練するのにワンコも真剣になるから効果が上がるともいえる。 

先日、約3ヶ月ぶりにラテを美容室に連れて行った。長く伸びたその姿はそれなりに良いのだがこれから暑くなる時期だし四つ足やお尻のむだ毛はすっきりさせたい。したがってシャンプーはもとよりだがトリミングをはじめ、爪切りや歯磨きといったフルコースをお願いした。連れて行ってから2時間後に終わったという電話をもらったので早速女房と一緒に引き取りに向かった。 
美容室の奥から尻尾をブンブン振って出てきたラテはオトーサンの腕に飛びついてきたので抱き上たが、料金を支払っている女房に美容室のおばさんは「いいこでしたよ」と言いながらも「どこも問題ないけど体重がちょっとありすぎね...」と説明している。それを聞いたオトーサンは「太っているんではなくて大きくなったんだよな!」と捨て台詞を小さな声で言いながら店の外に出た。シャンプーの良い香りがするラテは「そのとおり」とでもいうようにオトーサンのホッペをペロリと舐めた。 

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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員