ラテ飼育格闘日記(14)
ラテと暮らすようになってちょうど3ヶ月になった。この子の気性や性格が分かればわかるほど、幼児期にどのような暮らしをしていたのかが気になってきた。何だか惚れた女の過去を知りたい心理みたいで自分でも可笑しい(笑)。
3月3日は「桃の節句」である。愛犬ラテが女の子ということなので木目込み人形の内裏びなを飾って健康を祝した。とはいってもラテはひな人形など見向きもせず、100円ショップで買ったボールを嬉々として追いかけているのだが...(笑)。

※女房とラテのために木目込人形の内裏びなを飾った
さて、ラテが我が家に来たとき、彼女は生後6ヶ月ほどだった。すでに何度か書いているが、保護されたときは生後3ヶ月ほどだったというから、私のところに来るまでさらに3ヶ月間ほどボランティアの方に育てられたことになる。
しかし最近になってやっと、本当の意味で家族の一員となり、気持ちが通じ合うようになってきた。ラテも私たちの日常や生活パターンが分かってきたのだろう。当初は朝の支度を始めると食べたい一心で騒いだが、最近では間違いなく食事がもらえるという安心感からか、比較的大人しく待つようになってきた。
また危険を防ぐ意味で、ラテがいるリビングと私たちが食事をするキッチンとの間は柵を取り付け、ラテがキッチンに入り込まないようにしているが、その柵を少し開けておいても急には立ち入らなくなってきた。入ると叱られることを覚えたようだ。事ほど左様に彼女の行動には余裕が見えてきたといえる。
そしてまだまだ完全ではないものの、散歩時にもリードを強く引くようなことは少なく、総じて私の左足に付いて歩くようになった。私が右に左に方向転換するとき、特にリードを使って指示しなくとも、私の行動を常に監視しているのかスムーズに追従するようにもなってきた。
安全な場所では5メートルまで伸びるリードのレバーを解放してみる。ラテは抵抗がないからか、そういう時にはルンルンで私より先に進み、はじめて私がかなり後ろにいることに気づく。そんな時には「しまった!」という顔をして慌てて戻ってくるのもまた可愛い..(笑)。

※ラテ近影。おかげさまでこんなに可愛くなりました
いつものカフェに一緒に行っても、以前のように騒がしいこともない。それは私から必ずおこぼれをもらえることを知っているからだろう。少し焦らしてみると盛んにチュー攻撃をしてくる(笑)。そんな彼女を眺めていると、一層愛しくなってくるし、その瞬間...瞬間、一体何を考えているのだろうかと思う。

※カフェでは人目もはばからず、ラテのチュー攻撃に応戦(爆)
目を細めてじっと向こうを見ているときや、ハウスの中で夢でも見たのだろうか...一瞬声を上げたりする姿を見ていると、この子は我が家にきて嬉しいと思ってくれているのかどうか...幸せなのだろうか...などと考えてしまう。
以前にも紹介した野村獣医科病院長の野村潤一郎氏によれば、ワンコは夢を見るし泣きそして笑うという。まさか人間と同様な生死感はないようだが、嬉しいことや悲しいことを理解し、そして記憶力もなかなかのようである。だから当初、駅や交差点などで行き交う人たちの中から、特に女性に近づこうとするラテの行動は、もしかしたら3ヶ月間育ててくれたボランティアのKさんの姿を探しているのではないかとも思った...。影響力ある時期、親身に世話になったわけだから、強い記憶として残って当然であろう。
そのKさんに過日、ラテを保護することになった経緯をあらためてお聞きしたところ、次のような返事をいただいた。
ラテはKさんが散歩で2,3度立ち話をしたことがある方の家のベランダの下でうずくまっていたそうだ。その方の家では既に犬が居り、ご主人から他所に捨ててくるように言われたので、面識のあったKさんに相談した。
その日は雨の一日だったためにラテは身体が泥だらけ...。午後7時頃だったが、そのままお風呂へ直行し洗ってもらうことになる。そしてケージの中へ入れ、入り口を開けたままでいたそうだが、緊張して出てこなかったという。
しばらくは散歩とトイレタイム以外、ケージの中で鳴きもせずじっとKさんたちの様子を見ていが、先住犬とも仲良くなった頃から本性を発揮し(笑)、自己主張をするようになったらしい。
Kさんに保護された時は、ガリガリに痩せていた訳ではなく、また長い間放浪した様子もなく、人間を極端に怖がりもしなかったが、栄養状態はあまり良くなかったらしい。
Kさんがおっしゃるには、母犬も栄養状態の良い環境ではなかっただろうと...。そしてたぶん、外飼いの母犬のもとで生まれ、親離れかあるいは遠出して帰れなくなったのかも知れないし、飼主に捨てられたのかも知れないとのこと。
いずれにしても、万一発見者がKさんに相談しなければラテの運命はそれこそ、のたれ死にか、あるいは保健所行きの末に始末されたに違いない。
もしもラテが言葉を話せるとしたら、その放浪していた期間のことや母犬のことなどを是非聞いてみたい気がする(笑)。
オトーサンは眠くなってうつろな目のラテに向かい、今日も囁くのであった...。「いつまでも元気でな」と。
3月3日は「桃の節句」である。愛犬ラテが女の子ということなので木目込み人形の内裏びなを飾って健康を祝した。とはいってもラテはひな人形など見向きもせず、100円ショップで買ったボールを嬉々として追いかけているのだが...(笑)。

※女房とラテのために木目込人形の内裏びなを飾った
さて、ラテが我が家に来たとき、彼女は生後6ヶ月ほどだった。すでに何度か書いているが、保護されたときは生後3ヶ月ほどだったというから、私のところに来るまでさらに3ヶ月間ほどボランティアの方に育てられたことになる。
しかし最近になってやっと、本当の意味で家族の一員となり、気持ちが通じ合うようになってきた。ラテも私たちの日常や生活パターンが分かってきたのだろう。当初は朝の支度を始めると食べたい一心で騒いだが、最近では間違いなく食事がもらえるという安心感からか、比較的大人しく待つようになってきた。
また危険を防ぐ意味で、ラテがいるリビングと私たちが食事をするキッチンとの間は柵を取り付け、ラテがキッチンに入り込まないようにしているが、その柵を少し開けておいても急には立ち入らなくなってきた。入ると叱られることを覚えたようだ。事ほど左様に彼女の行動には余裕が見えてきたといえる。
そしてまだまだ完全ではないものの、散歩時にもリードを強く引くようなことは少なく、総じて私の左足に付いて歩くようになった。私が右に左に方向転換するとき、特にリードを使って指示しなくとも、私の行動を常に監視しているのかスムーズに追従するようにもなってきた。
安全な場所では5メートルまで伸びるリードのレバーを解放してみる。ラテは抵抗がないからか、そういう時にはルンルンで私より先に進み、はじめて私がかなり後ろにいることに気づく。そんな時には「しまった!」という顔をして慌てて戻ってくるのもまた可愛い..(笑)。

※ラテ近影。おかげさまでこんなに可愛くなりました
いつものカフェに一緒に行っても、以前のように騒がしいこともない。それは私から必ずおこぼれをもらえることを知っているからだろう。少し焦らしてみると盛んにチュー攻撃をしてくる(笑)。そんな彼女を眺めていると、一層愛しくなってくるし、その瞬間...瞬間、一体何を考えているのだろうかと思う。

※カフェでは人目もはばからず、ラテのチュー攻撃に応戦(爆)
目を細めてじっと向こうを見ているときや、ハウスの中で夢でも見たのだろうか...一瞬声を上げたりする姿を見ていると、この子は我が家にきて嬉しいと思ってくれているのかどうか...幸せなのだろうか...などと考えてしまう。
以前にも紹介した野村獣医科病院長の野村潤一郎氏によれば、ワンコは夢を見るし泣きそして笑うという。まさか人間と同様な生死感はないようだが、嬉しいことや悲しいことを理解し、そして記憶力もなかなかのようである。だから当初、駅や交差点などで行き交う人たちの中から、特に女性に近づこうとするラテの行動は、もしかしたら3ヶ月間育ててくれたボランティアのKさんの姿を探しているのではないかとも思った...。影響力ある時期、親身に世話になったわけだから、強い記憶として残って当然であろう。
そのKさんに過日、ラテを保護することになった経緯をあらためてお聞きしたところ、次のような返事をいただいた。
ラテはKさんが散歩で2,3度立ち話をしたことがある方の家のベランダの下でうずくまっていたそうだ。その方の家では既に犬が居り、ご主人から他所に捨ててくるように言われたので、面識のあったKさんに相談した。
その日は雨の一日だったためにラテは身体が泥だらけ...。午後7時頃だったが、そのままお風呂へ直行し洗ってもらうことになる。そしてケージの中へ入れ、入り口を開けたままでいたそうだが、緊張して出てこなかったという。
しばらくは散歩とトイレタイム以外、ケージの中で鳴きもせずじっとKさんたちの様子を見ていが、先住犬とも仲良くなった頃から本性を発揮し(笑)、自己主張をするようになったらしい。
Kさんに保護された時は、ガリガリに痩せていた訳ではなく、また長い間放浪した様子もなく、人間を極端に怖がりもしなかったが、栄養状態はあまり良くなかったらしい。
Kさんがおっしゃるには、母犬も栄養状態の良い環境ではなかっただろうと...。そしてたぶん、外飼いの母犬のもとで生まれ、親離れかあるいは遠出して帰れなくなったのかも知れないし、飼主に捨てられたのかも知れないとのこと。
いずれにしても、万一発見者がKさんに相談しなければラテの運命はそれこそ、のたれ死にか、あるいは保健所行きの末に始末されたに違いない。
もしもラテが言葉を話せるとしたら、その放浪していた期間のことや母犬のことなどを是非聞いてみたい気がする(笑)。
オトーサンは眠くなってうつろな目のラテに向かい、今日も囁くのであった...。「いつまでも元気でな」と。