「大塚国際美術館」ひとり旅 (6) 〜ルネサンス期の絵画を堪能
B3(地下3階)だけでも凄い展示の数々だが、私はやっとその上のB2に移動した。この階はルネサンスおよびバロック作品が系統的に展示されているフロアーであのモナリザにも会えるはずだ。本当の所はカフェで一休みしたいところだが、まずは階段で上がった関係上B2のルネサンス系統展示「ギャラリーA」からスタートすることになった…。
取り急ぎ「モネの大睡蓮」という環境展示を横目で見ながらこの「ギャラリーA」のスペースに入るが、ここはボッティチェッリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロなどの名作が目白押しだ。
足を踏み入れるとまずはマルティーニの「受胎告知と二聖人」をはじめ、ボッティチェッリやフラ・アンジェリコの「受胎告知」が迎えてくれる。

※マルティーニの「受胎告知と二聖人」
やはり時代的あるいは文化的背景から当時の芸術はキリスト教を基盤に成り立っていたからしてキリスト教や受胎告知をテーマにした作品が目立つ。しかしそれらの名作を気軽に比較できるのも大塚国際美術館の醍醐味であろう。


※フラ・アンジェリコの「受胎告知」(上)とボッティチェッリの「受胎告知」(下)
そして「受胎告知」といえばレオナルド・ダ・ヴィンチの名作もある。また受胎告知としては些か変わった作品、アントネッロの「受胎告知のマリア」も興味深い。

※レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」
それは小振りな作品だが、通常受胎告知というと天使ガブリエルがマリアの前に現れ、受胎を告げるシーンというのが定番だ。しかしこの「受胎告知のマリア」は天使も超自然的な円光さえなく、ただ書見台に向かって緊張の表情を浮かべる婦人(マリア)だけが描かれている。

※アントネッロの「受胎告知のマリア」
やはりルネサンス期の絵画は馴染みのものが多い。ラファエロの「小椅子の聖母」はいつ見ても聖母の美しさに見とれてしまう(笑)。そして大きな半円スペースに描かれた「アテネの学堂」のサイズに見とれる…。


※ラファエロの名作「小椅子の聖母」と「アテネの学堂」
またルネサンス期の絵画として忘れてはならないのがボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」と「春」と題された共にウフィツィ美術館蔵の名作だ。


※ボッティチェッリ作「ヴィーナスの誕生」と「春」
またレオナルド・ダ・ヴィンチの作品が一堂に会して鑑賞できるのも圧巻である。
まずはやはり「最後の晩餐」だ…。このギャラリースペースには「岩窟の聖母」と共に修復前と修復後の「最後の晩餐」がギャラリースペース左右の壁面に展示されているので振り返りながら見比べることができる。


※レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐(修復後)」(上)と修復前のイエス拡大部位(下)
無論「モナリザ」も何の防護策もなく(笑) 飾られているが、私のお目当ては「聖アンナと聖母子」である。それもルーブルにある作品ではなくロンドンのナショナルギャラリーにある「聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ」だ。なぜならこの聖母の顔が大好きだからである…。


※「モナリザ」と「聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ」
ともあれ「モナリザ」をはじめ「洗礼者聖ヨハネ」「聖アンナと聖母子」といったレオナルドの名作がずらりと並んでいるのは圧巻である。

※「モナリザ」や「洗礼者聖ヨハネ」などのレオナルドの名作が並ぶ一郭
それに何しろ私が入ったそのギャラリーDには人っ子1人いないという不思議な瞬間でもあり、これまた大塚国際美術館の長所?であろうか…。
つづく
■大塚国際美術館
取り急ぎ「モネの大睡蓮」という環境展示を横目で見ながらこの「ギャラリーA」のスペースに入るが、ここはボッティチェッリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロなどの名作が目白押しだ。
足を踏み入れるとまずはマルティーニの「受胎告知と二聖人」をはじめ、ボッティチェッリやフラ・アンジェリコの「受胎告知」が迎えてくれる。

※マルティーニの「受胎告知と二聖人」
やはり時代的あるいは文化的背景から当時の芸術はキリスト教を基盤に成り立っていたからしてキリスト教や受胎告知をテーマにした作品が目立つ。しかしそれらの名作を気軽に比較できるのも大塚国際美術館の醍醐味であろう。


※フラ・アンジェリコの「受胎告知」(上)とボッティチェッリの「受胎告知」(下)
そして「受胎告知」といえばレオナルド・ダ・ヴィンチの名作もある。また受胎告知としては些か変わった作品、アントネッロの「受胎告知のマリア」も興味深い。

※レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」
それは小振りな作品だが、通常受胎告知というと天使ガブリエルがマリアの前に現れ、受胎を告げるシーンというのが定番だ。しかしこの「受胎告知のマリア」は天使も超自然的な円光さえなく、ただ書見台に向かって緊張の表情を浮かべる婦人(マリア)だけが描かれている。

※アントネッロの「受胎告知のマリア」
やはりルネサンス期の絵画は馴染みのものが多い。ラファエロの「小椅子の聖母」はいつ見ても聖母の美しさに見とれてしまう(笑)。そして大きな半円スペースに描かれた「アテネの学堂」のサイズに見とれる…。


※ラファエロの名作「小椅子の聖母」と「アテネの学堂」
またルネサンス期の絵画として忘れてはならないのがボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」と「春」と題された共にウフィツィ美術館蔵の名作だ。


※ボッティチェッリ作「ヴィーナスの誕生」と「春」
またレオナルド・ダ・ヴィンチの作品が一堂に会して鑑賞できるのも圧巻である。
まずはやはり「最後の晩餐」だ…。このギャラリースペースには「岩窟の聖母」と共に修復前と修復後の「最後の晩餐」がギャラリースペース左右の壁面に展示されているので振り返りながら見比べることができる。


※レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐(修復後)」(上)と修復前のイエス拡大部位(下)
無論「モナリザ」も何の防護策もなく(笑) 飾られているが、私のお目当ては「聖アンナと聖母子」である。それもルーブルにある作品ではなくロンドンのナショナルギャラリーにある「聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ」だ。なぜならこの聖母の顔が大好きだからである…。


※「モナリザ」と「聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ」
ともあれ「モナリザ」をはじめ「洗礼者聖ヨハネ」「聖アンナと聖母子」といったレオナルドの名作がずらりと並んでいるのは圧巻である。

※「モナリザ」や「洗礼者聖ヨハネ」などのレオナルドの名作が並ぶ一郭
それに何しろ私が入ったそのギャラリーDには人っ子1人いないという不思議な瞬間でもあり、これまた大塚国際美術館の長所?であろうか…。
つづく
■大塚国際美術館
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