iOSで使えるスタンド付きカメラリモコン「Snap Remote」

ちょっと便利そうだし、安価なので試しにと購入してみたのがiPhoneなどのカメラ利用時に離れていてもシャッターを押せるというワイヤレスリモコン「Snap Remote」である。同名の「Snap Remote」という専用カメラアプリをApp Storeから無料ダウンロードしインストールすれば即使える…。


一時とは比べものにならないほどiPhone 5のカメラ機能への依存率が高い。多くのユーザーにとってもこれをいかにより上手に使いこなすかが楽しみでもあり重要な問題に違いない。
ただしiPhoneのカメラも普通に景色やら家族などを撮っている分には問題もないが、よくある事として友人や家族あるいは旅行先で全員一緒に撮りしたい場合は一工夫しなければならない。

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※「Snap Remote」のパッケージ


グループ撮影の場合、よくあるように誰かひとりが撮影者となれば当然1枚の写真に全員は写らないわけだし、第三者に撮影を依頼すると…私の体験から申し上げればかなりの確率で写真はぼけたり手ブレで使い物にならず後悔するはめになる。
無論三脚など何らかの治具でiPhoneを固定しセルフタイマー機能を使うこともできるが、このセルフタイマーは10秒とか3秒でシャッターが切れると知ってはいてもフレームに納まった全員のタイミングがなかなか合いにくい。

そこで考えられるのは何らかのリモコンを使うことだ。
実は個人的には以前手に入れたBluetooth対応のスマートウォッチが腕時計のボタンを押すことでペアリングしたiPhoneのシャッターを押してくれるという機能を持っている。これは機能的にはまったく問題なく便利ではあるが日常このスマートウォッチを使っているとiPhoneのバッテリー消耗がかなり激しいので常用は止めざるを得ないのだ…。

それに比べて「Snap Remote」は詳しい技術仕様は不明だがウルトラソニック…超音波を取り入れており、撮影前のBluetooth接続とかペアリングといった面倒な設定は一切必要ないのが特長だ。したがって無論iPhoneやiPad側のバッテリーに影響はないわけだ。
では前置きが長くなったがその「Snap Remote」を見てみよう…。

「Snap Remote」は28mm × 67mm × 12mmほどの大きさだが、通常はこの形で持ち歩くものの重さが15g程度と軽いのでまったく苦にならない。そして実は鉤のような部位は引っ張ると抜けるようになっている。

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※「Snap Remote」とサイズ比較のために置いたiPhone 5(上)。下は送信部本体から受信部を外したところ


要するにシャッターとして押すボタンがある白い部分が超音波の送信部で鉤のような黒い部位が受信部ということだ。ただし鉤のような黒い部位には他にライムグリーン、ショッキングピンクというカラーバリエーションがある。

さらに鉤のような部位は少々柔らかくて広げることが出来る樹脂でできている。これを例えば iPhone本体の適当な部位に挟み込むことでスタンドの役割を果たすように設計されている。ただしよりよい写真を撮るには別途iPhoneやiPadを被写体にぐらつかないようきちんと設置する必要があるわけで、やはり現実には何らかの三脚的なものを使う方がベターだろう。

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※受信部は簡易スタンドにもなる


その場合でも「Snap Remote」をiPhoneなどの側に置いておけばシャツターは動作するで自由度はあると思うし、極端な場合iPhoneと「Snap Remote」本体を持つ撮影者が近ければ送信部と受信部を分けずに装着したままでも動作するのは面白い。
ところで専用撮影アプリはシンプルなものでフラッシュのON・OFFとカメラを前面・背面に切り換える機能しか持っていない。ただしカメラの切替は「Snap Remote」本体のある小さな丸いボタンを押すことで切り換えられるので便利だ。

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※専用カメラアプリはシンプルな仕様だ


この種のリモコンは前記したようにグループ写真を撮るのに有効なだけでなく、画面やボリュームボタンといったシャッターを物理的に押すということでカメラ(iPhone)本体を動かしてしまうことを防ぐのにも有効なのだ。
したがって繰り返しになるが「Snap Remote」の特性を生かし、例えば自在三脚のgorillapodおよび三脚固定ホルダーなどを使いiPhoneをきちんと固定した場合、「Snap Remote」は三脚のどこかにぶる下げておくだけで動作するわけで使い勝手はとても良い。

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※小型の三脚にiPhone 5をセットし、その空いている箇所に「Snap Remote」の受信部をぶら下げた例。無論これでシャッターは動作する


さて、Snap Remoteの特筆すべきユニークな利点は複数台の対応するiOS 機器のシャッターを同時に切ることができる点だ。これはBluetoothといった機器ではペアリングの制約もあり実際には難しいが、SnapRemoteは超音波仕様のシンプルなものなので動作範囲内の対応機器に専用カメラアブリをインストールし起動すればiPhone 5でも4Sでも2台あるいは3台...それ以上の数のカメラを同時に撮影可能となる。
この利点を活かせば被写体を別のアングルから同時撮影もできるし、例えば視野をずらした左右2枚の写真を3D写真として撮影するといった工夫もできる理屈だ。

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※例えば iPhone 4SとiPhone 5のシャッターをSnap Remote側ボタンひとつで同時に切ることも可能


ひとつ念のために申し上げておくことは「Snap Remote」側のボタンを押した後、iPhoneのシャッターが切れるのに1秒ほどのタイムラグがあることか…。しかしこれは周知のこととして使えば特に問題はないと思う。

また「Snap Remote」本体にはストラップが付けられる穴もあるからしてiPhoneで写真を多々撮るユーザーはiPhoneと一緒に常に携帯することをお勧めしたい。
なおパッケージ同梱の小さな印刷物によれば、送信部本体に使われているCR2032ボタン電池は交換できるとのことなのでこれまた安心して使えるに違いない。

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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員