最新高機能版3Dプリンター JT-28-018 2020(JT-28-004-III)レポート

我が仕事部屋に3台目の3Dプリンターがやって来た。今度もFDM式のプリンターだが、まあ代わり映えしない選択かも知れないものの自分としてはいろいろと理由があってのことだ。ということで私が手にした3Dプリンターは通算6台目となる。


今回手に入れたものはこれまで愛用してきたJ&T Technology社のJT-28-004-II の新機能搭載最新版、JT-28-018 2020(JT-28-004-III)である。

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※新機種(JT-28-004-III)手前と旧機種の揃い踏み


最初にJT-28-004-I を手にしたのは2018年8月だから約2年の間に2度アップデートした製品を購入したことになる。
友人は「どうせ新製品を買うならまったく別の製品にしたらどうか。同じ型番のものでは面白味がないだろうに…」と言うが、ある意味これまでの経験上FDM式の3Dプリンターに関してはその仕組みや動作原理などを自分なりに習得できたと思っている。
それらの中にはデュアルヘッドの製品もあったし、フルカラー3Dプリンターも現在手元で動いている。したがって個人的な興味は3Dプリンター自体への興味より、いかにトラブルなく思った造型が綺麗に出来るかにある。

それにある意味、3Dプリンターの醍醐味を味わうにもこのJT-28-004 は最適な気がするのだ。なぜなら組立は基本容易だが、いわゆる完成品ではないこと。ボックス型ではなくオープン、すなわちフレーム型のために機構が把握しやすいこと。そしてメンテナンスも比較的容易なシンプルな作りであること。最後にメーカーのサポートも良いことなどが挙げられよう…。

さて、ここでは前バージョンのJT-28-004-II と比べてどこがアップデートされたのかをご紹介してみたいがその前にこのJT-28-004の特長をおさらいしてみると…

・最大造形サイズが310×310×410mmと大きな造型が可能なこと
・フィラメント切れ検出印刷継続機能
・一時停止印刷継続機能
・最高260℃まで可能なノズル
・最高100℃まで可能にホットベッド
・エクストルーダーはフィラメント供給がダイレクトタイプ
・ヘッドユニットにLED照明付き
・キャリブレーション補助機能
・STL, OBJ, G-Code, JPGなど多種なファイルに対応
・スライサーはCuraやSimplify3Dなどが使える
・制御基盤は工業級で200時間以上連続印刷することも可能
・消音設計

とまあ、こんなところだが、それではJT-28-004-III はどの点が改良されているのか…。前記したJT-28-004の特長はそのままに新たに装備された点を見ていきたい。

① まず特筆すべき機能として停電回復機能が搭載されたことだ。最新の3Dプリンター製品にはすでに珍しくはないがJT-28-004ユーザーとしては待望の機能だった。
② エクストルーダーが全面的に改良されW放熱ファンとなり押出ユニットも一新
  押出ユニットの内部圧力を減らし、均一に早く冷却ができ、ノズル詰まりが少なくなり造型精度もアップされたという。

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③ 一層目の定着力をアップし完成したモデルの取り外しを容易にしたBDGホットベッド採用
  JT-28-004-II では強化ガラスのホットベッドだったし特に支障はなかったが、違いを確認するのが楽しみである。

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④ 消音効果を一層改良
⑤ 操作システムのアップグレード。
  コントローラーボックスの外観とオペレーションの刷新

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そもそもT-28-004はフィラメントがPLA、ABS、HIPS、PC、Wood、PLA-CF炭素繊維、PLUS炭素繊維、PETG、Flexible PLA、T-PLA、HCPLAなど広範囲のものが使えるが今回のエクストルーダーの改良でTPUやNylonも安定した利用ができるとのことだ。
主な変更点はこんなところだが、実際に両機を比べてみるとまだまだ違いがある。

・フレームの上に取り付けるフィラメントホルダーのデザインが新しい
・フィラメント検出器が新しくなった

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・コントロールボックスからX軸フレームに沿ってエクストルーダーに至るケーブルのトラックチェーンを廃した。これは私も実際にトラックチェーン内のケーブルに断線を起こすトラブルに出くわしたので頻繁に急角度で折れ曲がるトラックチェーン採用を止めたに違いない。

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・コントロールボックスのデザイン、サイズが変更。またほとんど熱を持たなくなった
・ホットベッドが前後する際、ブレや振動・ノイズがほとんどなくなった
・ホットベッド裏のレベリング調節リングネジが回しやすいよう大きくなった

などなどだが、組立は以前のバージョンより正直難しくなっている。というか、配線などの説明は日本語マニュアルには載っていないので附属SDカードに収録されているPDF(英語)を参照する必要がある。また図版(写真)が豊富に使われてはいるが小さいのとトリミングがぎりぎりで、どの方向から撮ったものなのかが分かりづらい…。

ということでともかく間違いの無いよう慎重に組み立てテストのプリントをやってみたが、驚いたのはプリンターの動作音がほとんどしないことだ。もともとJT-28-004-II は消音タイプの製品だったがこの最新版はWファンの音しか目立たない。そしてホットベッドの急速動作時にもガタつきがほとんど無くなっている。

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※冷却ファンの音しかせず、振動音もなくとても静かだ


夜間でも続けて造型がしたいと常々考えてきた一人だが、これならマンションでもOKに違いない。そして新しい3DプリンターJT-28-018 2020(JT-28-004-III)の威力をあらためて見せつけられてもいる。積層痕もほとんど目立たず調整が整ったプリンターはこれほど綺麗な造型ができるのだと…。

正直最新版に買い直しでどれほどのメリットがあるかを危惧していたが、静かでより安定・安全に物作りができるのは無性に嬉しい。
完成品であれば手間はいらないし確実だという点は否定しないが、それでも本製品は3Dプリンターという代物をより良くしるためにも有益な製品だといえる。そしてこのJT-28-018 2020(JT-28-004-III)はメジャーな製品ではないし初めての3Dプリンターとしてはお勧めしないが、2台目3台目としてはお勧めできる製品だと考えている。



ポータブル空気品質モニターで3Dプリンター稼働中を計測してみた

マスクやマスクフィルターといった製品の性能を推し量りたいと過日はハンドヘルドパーティクルカウンターなる計測器を手に入れたが、今回は重なる部分もあるものの「空気汚染測定器 (Air Quality Detector)」なる製品を手に入れた。


パーティクルカウンターが0.3μm、2.5μmそして10μmという3種の粒子の数を測定するのに対し「空気汚染測定器 」はその名のとおり、すばり空気汚染の指針となるTVOC、HCHO、CO2、AQIの4種の値を計測するものだ。

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※空気汚染測定器 (Air Quality Detector)


ちなみに汚染の指数となるべく項目を簡単に説明すると、TVOC(Total Volatile Organic Compounds 総揮発性有機化合物)はシックハウス対策には不可欠の指針であり、具体的にはトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどなどであり、吸入し続けるとその程度によっては人体に悪影響(健康被害)を及ぼすことがある物質だ。そしてHCHOはホルムアルデヒドの検出。またCO2は申し上げるまでもなく二酸化炭素の濃度を表しAQI(Air Quality Index)は総じて空気がどのくらい汚染されているかを表す「空気質指数」で、健康への影響度合いを目安に「きれい」~「極めて汚れている」までの6段階で総合的な空気の質を表すものだ。

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※計測表示一例


一日のほとんどを過ごす仕事部屋の環境の良し悪しはやはり無視すべきではないし無関心ではいられない。事実お世辞にも掃除が行き届いたスペースではないし3Dプリンターが2台稼働し時に犬も入ってくる…。
これからは暑くなるし窓を閉め切り冷房のお世話になることも多くなるから、部屋の空気汚染状況を知りつつ換気を心がけたいと思ったわけ。と…まあ、理屈はそうだが一番はこの種のものへの好奇心だ(笑)。

ところで過日、とあるサイトで「米国研究機関が3Dプリンタから放出される有害物質と健康リスクに関する研究内容を発表」というニュースを読んだ。
これはジョージア工科大学(Georgia Institute of Technology)と化学物質の安全性を研究する非営利団体「UL Chemical Safety」の研究チームが、デスクトップタイプ3Dプリンタが室内の空気品質にどのように影響するかについて、2年間の調査を実施し調査の結果、3Dプリント中に放出された化合物には人体に有害な物質が含まれることを発表したというものだ…。
無論私などにはこうした報道の正確性について物申す知見がないので意見は言えないが、もともと例えば一般的なABSフィラメントを使えば相応の臭気があるし換気なくしてそのまま3Dプリンターを稼働させるのはいかにも健康に悪いであろう事は想像が付く。

だからということもあり個人的にはABSフィラメントは使わないように心がけているほどだ。換気と言っても専用の換気システムを設置出来るわけではないし、せいぜい窓を開けサーキュレーターで換気し室内にはPM2.5対応の空気清浄機を稼働させる…といった程度しかできないからだ。
その点PLAフィラメントでは臭気はまったくといって良いほど気にならないが、前記報道ではそのPLAも健康被害に無縁ではなく、3Dプリンタが稼働中に200種類以上の揮発性有機化合物(VOC)を放出していることを特定したという。そしてそれら200種類以上の粒子の90%以上が直径0.1ミクロン未満のナノ粒子サイズであり、これらの超微粒子の中には、既知の発癌物質であるホルムアルデヒドやスチレンやカプロラクタムなどの刺激物質を含む、揮発性有機化合物が含まれており、十分な換気が行われていない屋内で可動させた場合、人体に吸入された有害物質が、肺の深部にある組織および細胞に入り込み、心臓や血管および肺など、呼吸器系などに問題を引き起こす可能性があることを指摘しているのだ。
したがって今回手に入れた「空気汚染測定器 」なる製品も健康を維持するためには必要なアイテムと考えたわけ…。

さて、とはいえこのポータブルな空気質・大気質モニター「空気汚染測定器 」は小型で扱いも簡単だが安価なこともありその計測精度に全幅の信頼を寄せているわけではない。しかし指針にはなるであろうと考えた。
製品サイズは136× 65× 25mm、重さも約123gと軽量なのでどこへでも気軽に持って行ける。また背面には簡易スタンドがあるので、それを引き出せば本機を立てたままで使える。

バッテリーは3.7V、1000mAhを内蔵しフル充電で4~5時間のスタンバイが可能だというが、充電しながらも動作するのでもっと長時間、リアルタイムに状況の変化に注視することもできる。ただしユーザーマニュアルは中文と英語のみだが、電源を入れさえすれば2.8インチの液晶に値が一覧表示されるので使い方に迷うことはないはずだ。

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※本体は附属のUSBケーブルで充電して使う。また充電しながらの計測も可能


ただしマニュアルによれば、HCHO TVOC CO2の計測は、機器が正常に使用できるようになるまでの約30分間、良好な換気が必要だという。また起動後には120秒の予熱時間が必要で各計測アイテム共に0000から0120をカウントしてから計測が始まる。要は電源投入後2分間は計測できないということだ。
その後はバッテリーが続く限りリアルタイムに計測が続くし、繰り返すが充電しながらの計測も可能だ。

実際に私の仕事部屋に置いてみたが数値はかなり敏感に環境の変化によって変化する。液晶画面を眺めているとリアルタイムに計測しているという実感は感じられるし液晶もまずまず見やすい。
問題はその精度だが、無論プロフェッショナル用ではないから誤差も大きいだろうしあくまで指針として認識すべきだろう。ただしCO2ひとつとってもこれだけ安価で使い方が容易な測定機が存在すること自体楽しいではないか。

ということで最後に前振りした通り、実際に3Dプリンターを稼働した仕事部屋で計測した結果をご紹介したい。
仕事部屋は8畳ほどの広さだが、物が多いので混雑状態だ(笑)。そこにパソコンを始め通常2台の3Dプリンターが稼働できるよう設置してある。
部屋自体の換気は換気扇がないので窓を開けるしかないが、隣接しているリビング奥の台所には強力な換気扇があるので通常は多少でも空気の流れを作りたいとそれを動作させている。

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※3Dプリンター稼働前の仕事部屋計測結果


早速組立式…いわゆるフレーム型の3Dプリンター(JT-28-004-II)にPLAフィラメントをセットしてプリントを開始してみたが、その50cmほど離れた場所に「空気汚染測定器 」をON状態にしてリアルタイムの計測を試みた。
その結果だが、例えば私が部屋に入るとCO2の値が増えるという当然の変化はあるものの、今回のテストにおいては3Dプリンター稼働前と稼働中の各検査項目共に驚くほどの変化はなく、総じてAQIが「まあまあ綺麗」の”2”を表示し続けていた。

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※3Dプリンター1時間稼働している際の計測結果


さらに別途パーティクルカウンターで0.3μm、2.5μmおよび10μmの粒子を計測してみたが、これも3Dプリンター稼働前と気になるほどの変化はなかった。

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※別途パーティクルカウンターによる計測結果。特に汚れた環境下ではない事を示していた


ただし、厳密な意味で申し上げれば稼働前と稼働中を比べれば、CO2に約170ppmそしてTVOCに約0.43ppmそしてHCHOは約0.06ppmの上昇を確認出来た。
数値的にプリンターが稼働して1時間ほどのこうした結果が正しいとすれば私の環境下における3Dプリンター使用(PLAフィラメントに限る)は僅かに数値は多少上昇するものの繰り返すがAQIが ”2” を越えることはなかった。なお、引き続き3Dプリンターは稼働し続けたがその後も大きく数値は動かなかった。

ということで今すぐ健康被害に注視するほどではないということになるが、まあ長時間こうした環境下で呼吸していること自体、誉められる事ではないのかも知れない。やはり時々換気をした方が良いに決まっている。
ただし1時間半ほど稼働していた途中、愛犬が入って来てフローリングに伏せたと思ったらオナラをした(笑)。その途端に数分間だけご覧のように各値は急激に上がり、AQIはかなりの汚染度を示す ”4” を示した。ということは繰り返すが精度の高さはともかくこの「空気汚染測定器 」はきちんと計測していることは分かった。

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※計測中に愛犬が部屋に入って来てオナラをした際の計測結果(笑)。数値は急激に上昇した


まあまあ…当該機器類では精度的な限界があるし、そもそも大学や専門の研究チームに張り合うつもりはないが(笑)これからも有効的な活用を続けたい…。


THANKO ネッククーラーNeo ファーストインプレッション

一部の予報だと今年の夏もかなりの猛暑・激暑だという。勘弁して欲しいものだが、こればかりはなんとか工夫と対策を考えて乗り切らなければならない。実は昨年の同時期には「首かけハンズフリー 携帯扇風機」なるものを買ってみたが、今年はもっと強力で利便性が高いと思われる「ネッククーラーNeo」という製品を手に入れた。


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※「ネッククーラーNeo」は文字通り首に掛けて使う


個人的なことだがやはり寄る年波には勝てずか…暑さ寒さに随分と弱くなった。しかし冬場はモバイルバッテリーで使う「電熱パンツ」や「電熱ベスト」といったアイテムを常用しなかなか快適に過ごせたので夏場も同様に何らかの工夫をしようと考えていた。
室内にいる際にはエアコンが使えるがつい冷えすぎになったり、そもそもが電気代も気になる。さらに私の場合特に辛いのは愛犬との散歩だ。

朝夕の散歩は欠かせないが例年の猛暑は犬には危険なほどだし、私らジイサンにとっても侮っては熱中症も命取りとなる。無論、気温が盛りの時間帯の散歩は避けるのが一番の対策だが、日の出前や日が暮れてからの散歩は私の場合現実的でない。ただし前記した「首かけハンズフリー 携帯扇風機」は日中の炎天下ではあまり効果はないしなによりもそのサイズ感が目立ち過ぎる(笑)。

さて「ネッククーラーNeo」だが、この製品も実際に外に出れば多少は目立つだろうが「首かけハンズフリー 携帯扇風機」ほどではなく、なによりも風を送るのではなく首の頸動脈を直接冷やしてくれるという優れものだ。したがって頸動脈を冷やすことは直接的に脳の温度を下げ、脳はもちろん身体全体を熱による危機から守ることにつながるという。
そもそも脳は37度前後でいちばん能率よく働くので、暑いときには首を冷やすことによって脳を適温に保てば、集中力の維持などがしやすくなる。だから受験生の方々にもよいかも知れない…。

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※「ネッククーラーNeo」とモバイルバッテリー(モバイルバッテリーは附属していない)


「ネッククーラーNeo」は左右両端内側がアルミ板になっているが、ここを小型冷蔵庫にも用いられる「ペルチェ素子」で冷却する仕組みで、首に掛けることで頸動脈が効率的に冷やされ、冷たい血液が体を巡ることで、体温を下げる。
本体の重さはたった124gほどだから首に着けてもまったく苦にならないがリモコン部は脱着できないケーブルに付いている。といっても操作は簡単で電源のON/OFFの他は「強」「弱」「ゆらぎモード」の3段階設定だけだ。ちなみに「ゆらぎモード」は「強」「弱」が数十秒毎に交互に切り替わるモードで冷えすぎを押さえるためにも役に立つ。
なお肝心の冷感度だが「強」の場合、外気温よりプレート温度は最大-10から-15℃になるという。

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※リモコン


「ネッククーラーNeo」自体はヘッドフォンのように左右共に約4cmほど伸び縮みさせることができるので利用者の首周りにフィットさせることができるし附属の二種類のアジャスタで首背面との距離も調節できる。

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※ヘッドフォンのように左右共に約4cmほど伸び縮みさせることができる(上)。また二種類のアジャスタで首背面との距離も調節可能(下)


なおバッテリーは内蔵しておらず別途モバイルバッテリーを使うが、10000mAh容量の場合約10時間使用できるという。
とにかく首に掛けるだけだし両手が使えるのも便利だ。ただしプレートが大動脈部位にきちんと当たるように調節しておく必要がある。

さてさて、肝心の使い勝手だが個人的には快適でとても気に入っている。まだ猛暑・激暑の中では未経験だが、例えば室温が27℃とか28℃のときにこの「ネッククーラーNeo」を使うとエアコンは必要ないと感じるし外気温30℃の炎天下を歩いてみたがかなり楽だ…。
というわけで、屋内・屋外を問わず熱中症予防になるし、特に暑い屋外での仕事や作業時には効果的ではないだろうか。とはいえ文字通り100%エアコンの代用になるはずもないが、過信せず活用していきたい。

ではデメリットはなにか…。思いは人様々だろうが、ひとつには動作音かも知れない。私自身はほとんど気にならないが「強」の場合は室内だとファンの音が目立つ。しかし屋外での使用時は気にならないに違いない。そして仕方のない事だがケーブルが煩わしいと思う人がいるかも知れない。

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※スリットから小さなファンが見える


本商品は、IP33準拠の生活防水・防塵機能を備えており汗や多少の水濡れも気にせず使えて安心だという。
製品にはホワイトとブラックの二色が揃っているが私は見た目に涼しそうな?ホワイトを選んだ。というわけで本格的な夏を少しでも快適に過ごせたら嬉しい。





ダヴィンチColor miniによるレーザー刻印の秘密

XYZプリンティング社、カラー3Dプリンター「ダヴィンチColor mini」用のレーザーモジュールを使い始めているが、色々と難しいことが目立つ。ダンボールは明瞭に刻印できるが薄い合板の木材では上手く行かない。いくらレーザー出力が専用機より弱いといってもスペックには木材も可能とあるわけで数種の合板を手に入れ、あれやこれやとテストを重ねてきたがやっと…刻印不調の原因が解明された!


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※ダヴィンチColor miniによるレーザー刻印は魅力だが…


確かにレーザー刻印は材料を選ばなければならない。特に「ダヴィンチColor mini」用のレーザーモジュールは例えば紙類でも白っぽいものはダメだ。したがってこれまで良い結果を得たのはダンボールとコルク材程度だった。
ところで、このレーザーモジュールによる刻印は「XYZengraver」というアプリケーションを使う。その基本操作はシンプルで簡単だから間違えようはない。

しいて言うなら刻印の方法はベクター方式とラスターモードに2種あるが、一般的に図柄を対象とするならラスターモードであるべきだ。そしてこのラスターモードでのパラメーターは「刻印スピード」と「色の濃淡測定の感度」の二つしか無い。
例えばその「XYZengraver」ウィンドウ内に刻印するJPGイメージを読み込み、サイズを調整するわけだが、最大で縦横13cmが限度となる。

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※「XYZengraver」アプリに刻印するJPGファイルを配置


テストとして縦横10cmの合板製コースターに合うよう「XYZengraver」ウィンドウ内のイメージサイズを縮小し、「ダヴィンチColor mini」本体のプリントベッド上にコースターを置く。
無論刻印位置と合わせなければプリントベッドにレーザー光が当たってしまう…。
そしてラスターモードにして刻印開始となるが、ちなみに使用したJPGのデータは白黒二値で縦横1300 pixel (144dpi)ほどのデータだ。

このサイズだと刻印にもかなり時間が掛かる。専用機としてのレーザー刻印機を使った経験が無いので比較のしようもないが2時間近くかかるのだからなかなか手軽にテストが進まない…。
ともかく問題は時間よりその刻印の結果だが、これは非常に良くない。

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※縦横10cmの木製の板へは無残な失敗。しかし縦横5cmの板へは綺麗に刻印された。何故!?


何度やっても結果は同じだったが、最初に考えたことは「材質がレーザー刻印に合っていないのではないか」ということだった。レーザー出力が弱いためにこうした結果になるのなら、コースターの位置を変えずに二度刻印を実施してみたらどうかもやってみたが変わらない…。
同じ環境下でダンボールになら綺麗に刻印できる事を確認した私はやはり木材の材質が堅いなどの理由でレーザー刻印に適していないのかも知れないと思った。

数日刻印を休んだ後、気を取り直し今度は何気なく四分の一のサイズの木片(5cm四方)に同じ事をやってみた。しかし今度は綺麗に刻印されているではないか…。
10cm角と5cm角の材質がちがうのだろうか?
しかし目視した限り違いは見受けられない。
ここでやっと閃いた!

「もしかしたら、画像データの解像度が小さいからではないか」と。
なぜ1300 pixel (144dpi)のデータを使ったかといえば特に意味は無く、一般的なインクジェットプリンターで紙に印刷することを考えれば、この程度の解像度でも10cm四方程度への出力なら問題なく綺麗に印刷出来ると経験上考えていたからだと思う。
それではと同じイメージで3900 pixelほどにしたJPGデータを使い、同じ事をやってみた…。
あらまあ、今度はバッチリ刻印されている。

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※縦横10cmのコースターがやっと完成。パターンは「アグリッパの魔法サークル」


「XYZengraver」と刻印モジュールがイメージをどのように処理しているかは分からないものの、この結果を見る限り、かなり解像度の高い…サイズの大きなイメージを必要とするようだ。
ことほど然様に新しいツールとの対面は多くの試行錯誤と時間を必要とするわけだが、同じ事でお悩みの方もいらっしゃるかな…と記事にしてみた次第。


ダヴィンチ Color miniのレーザーモジュール、ファーストインプレッション

購入後2ヶ月半ほどで故障したカラー3Dプリンタ「ダヴィンチ Color mini」だが無事修理されて戻ってきた。戻った製品の検証結果は上々だったので以前から試してみたいと考え購入していたオプションパーツのレーザーモジュールを試してみることに。これはご承知の通り紙・コルク・革・プラスチック等にレーザー刻印を可能にするものだ。


そもそもカラー3Dプリンタといっても365日稼働させるわけではないからそのプリントヘッドを取り外し、レーザーモジュールに交換すればレーザー刻印機となるのは設置場所も一箇所で良いし本機の有効活用にもなるに違いない。しかし私はこれまでレーザー刻印機なる製品を使った事がないものの、以前から興味を持って製品情報などを集めていたが安価な製品でMac接続出来て手軽に使えるものはみつからなかった。

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※XYZプリン手イング社フルカラー3Dプリンター「ダヴィンチColor mini」


ということでよい機会だからとレーザーモジュールを買い、修理から戻ってきた「ダヴィンチ Color mini」に取り付け専用アプリケーション「XYZengraver」で刻印をしようと意気込んだが、アプリは起動するものの「プリンターが繋がっていない」との警告が出て先に進めない…。

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※左が標準のプリントヘッドで右がレーザーモジュール。それぞれは簡単に交換可能


しかし同じ本体でUSBケーブル接続ならびにWi-Fi接続で3Dプリンターとして問題なく動作しているわけだからトラブルが本体とMacとの接続問題であるはずがない。

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※ソフトウェアは専用の XYZmaker Suite に含まれる XYZengarver を使う


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※しかし刻印をスタートさせるとプリンターが繋がっていないというエラーメッセージが出る


ということでメーカーサポートと何度かやり取りした後、結局ユニットの交換となった。しかしトラブるときには続くもので、送られてきた交換品も動かない(笑)。
ここで冷静になって考えてみた。最初のユニットが文字通り故障していたとしてその交換品として送られてきたユニットも壊れている確率はそう高くはないしずだ(楽観的考察)。だとすれば少なくとも今回のトラブルはソフトウェアの問題ではないか…と考えた次第。

くどいようだが「プリンターが繋がっていない」との警告だが、ハードウェア的には間違いなく繋がっていると考えてよい。とすれば何らかソフトウェア、アプリケーション問題と考えるのが合理的だ。
それにMacのソフトウェア開発を生業にしてきた者から見て正直、こうしたハードに附属するMac用アプリの出来は決してよくない。
確かに昔ほど "Macライク" さを求められなくなったしWin版とGUIを統一したいといった背景があるようだが、申し訳ないがWin版は使った事がないので分からないものの、Mac版に限っては可笑しな…というか使いづらいというか、動作の正確性に不安があるといったソフトウェアが多い。

そうした問題点が単にGUIというか、目に見えるケースなら原因も分かりやすく回避もしやすいが、ソフトウェアの信頼性となれば簡単に原因を特定するのは難しい。
さらに、細かなことは今回指摘しないがメーカーのウェブサイトの情報が正確で無い箇所もあったのでトラブル回避に多大な時間を費やしてしまった。
一時は返品も考えたものの、ソフトウェア的には最終決断として関連アプリだけでなくそのプレファレンスやキャッシュデータに至るまでをすべて消去し、ソフトウェアを再インストールした結果、やっと動いた!

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※XYZengarverがプリンターを認識すると各パラメーター設定が可能になる


さて肝心のレーザー刻印だが、専用アプリの「XYZengraver」は必要最低限の機能を実装している。アプリを起動し刻印したいイメージ(JPG. PNGなど)を読み込み、縦横13cmの升目の中に配置する。無論イメージサイズは刻印する材料のサイズを考慮しそれより小さくなければならない。
それ以前に「ダヴィンチ Color mini」のプラットフォーム上に刻印する材料をテープなどで固定する必要がある。固定位置と「XYZengraver」内の配置が違うとそれこそレーザーでプリントベッドを痛めることになるので注意しなければならない。

ということで私はプラットフォーム大のダンボールをまず貼り、その上に木製とコルク製のコースターを置いて刻印をやってみた。
ちなみに刻印ができるのは木材・プラスチック(PP, ABS, PEなど)・紙・革などだが、専用機よりレーザー出力が弱いので(レーザー出力は350mW ± 10%)ガラスや金属には刻印できない。さらにプラスチックでも反射する材質や透明な材質は厳禁だし、真っ白い紙の場合もレーザー光が反射してしまうのか刻印できなかった。そして刻印する対象は平坦な物体でなければならない。
刻印がスタートするとプラットフォームとモジュールが動き、モジュールとの距離をキャリブレーションするわけだが、対象物が弯曲していたら頂点以外はレーザー光の焦点が合わないことになる。



※レーザーユニット稼働の様子


そういえばレーザー刻印を行う際に一番の注意事項は動作中に「ダヴィンチ Color mini」の庫内に手を入れたり、フロントのドアを開いてレーザー光を直視しないように心がけないと怪我や失明につながるので十分注意する必要がある。メーカーに確認したところではフロントのドアを閉じていれば動作中の内部を覗いても問題はないが、開けたままで直視しなければならないときには別途保護波長範囲に対応する保護メガネを入手し必ず装着しなければならない。
また刻印する材質、例えば革などでは焼け焦げる臭いが気になる場合がある。できるだけ換気のよい環境で使い、空気清浄機などを活用した方が良い。

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※別途購入しておいた保護メガネ


実際の刻印だが、専用機を使ったことがないので比較は出来ないが刻印のスピードは決して速くない。無論「XYZengraver」のラスターモードには刻印スピード調節機能があるが、スピードを上げればクオリティが落ちるのは目に見えている。
まずは初期値の 25.0 mm/s で刻印してみたが、"MacTechnology Lab." の例で約15分、人の顔の例では約45分かかった。
またラスターモードとベクターモードが指定可能だが、陰影表現ができるラスターモードの利用がメインになりそうだ。

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※取り急ぎテスト材としてコルクと木材のコースター、革の財布に刻印してみた


そのラスターモードだが、当然と言えば当然で刻印対象の材質により、同一の「色の濃淡測定の感度」パラメータでも結果は薄かったり濃く、あるいは潰れたりするので調整と試行錯誤が必要となる。
また極端に小さなフォントや細い線も材質によりはっきりと刻印されない場合もある。この辺は経験値の積み重ねが必要だ。

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※プリント範囲内のサイズならこうした箱のままでも刻印可能。そもそもダンボール材は相性がよさそうだ


ということで、レーザー刻印も日々使うことはないはずだが、本来のフルカラー3Dプリンター機能とは別にレーザー刻印機としても活用できる点は気に入っている。
使い込んでいくうちに気がついたことがあれば別途ご報告したい。




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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。
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