PULWTOP M1 iMac24インチ用ドッキングステーションとは?

M1 iMacのストレージをHDDからすべてSSDへ移行する計画の一環として今般 PULWTOP M1 iMac24インチ用ドッキングステーションを手に入れた。ドッキングステーションなるものとしてはすでにTHUNDERBOLT接続のwavlinkという製品を使っているが、確実なポート数の確保や使い勝手の向上を目指してのことである。


PULWTOP M1 iMac24インチ用ドッキングステーションの特長は愛器のM1 iMacボディ色と同じ筐体を選べること。そしてその上にM1 iMacを乗せることで特別なスペースを必要としないことだ。まあ、2cmほど視線が高くはなるが…。

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※PULWTOP M1 iMac24インチ用ドッキングステーションを装備したM1 iMac 24


さらにPULWTOP M1 iMac24インチ用ドッキングステーション本体底の蓋を開ければ最大転送速度10Gbpsの転送速度を誇る2TBまでのM.2 NVMe SSDまたはM.2 SATA SSDを内蔵・拡張させることが出来る。

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※別売のSSDをドッキングステーション内に装着


無論SSDは別途購入する必要があるが、インストールも簡単だ。私はMonster Storage 2TB NVMe SSD PCIe Genを取り付けた…。
他の拡張性としては、USB C 3.2 Gen2 10Gbps1個、USB A 3.2 10Gbps1個、USB A 2.0 480Mbps2個、SDおよびTFカードリーダーをサポートしている。

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※PULWTOP M1 iMac24インチ用ドッキングステーション右横の拡張ポートたち


ともあれ狭い机上なのでスペースを取らない点はありがたいし、繰り返すがiMac本体と同一カラーのドッキングステーションは一体感が増して視覚的にも邪魔にならない。そして同種の製品と比較して価格も幾分リーズナブルである事も嬉しい。

なおiMac本体との接続はPULWTOP M1 iMac24インチ用ドッキングステーション背面から出ているUSB-C型コネクタをiMacのThunderbolt端子に接続するだけだ。
欲を言えば、いま少しUSB-Cポートが欲しいしSSDの容量も4TBほどまで拡張したいが、まあM1 iMac 24の周辺機器としてはそうそう大層な要求はできないから良しとしよう。

このイエローのM1 iMac 24を買った当初はともかく、目に馴染んでしまったからだろう…そのカラーを特別意識しなくなって久しいが、暫くぶりに本体はもとよりキーボードやマウスの統一感を感じる機会を得た。

 

ラテ飼育格闘日記_847

ワンコを飼うことはどういうことか…。オトーサン自身振り返って見ても大層な事を考えてラテを迎えたわけではなかったが、命を預かる、その命と共に生きることがどれほど大切で愛しく楽しいものなのかに気づかせてくれた。


人間は一生の中で文字通り様々な出会いと別離を体験するし、その中で愛するとか慈しむとはどういうことかを痛いほど分かっているつもりだ。しかしそうした大切な思いも日々の雑多な生活の中で四散し薄められてしまうためか、しっかりと認識し十分に考える時間を得ないように思う。

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しかし一匹のワンコを飼ってみよう…。そこにはまさしく出会いの奇跡と大切さを、家族とはどういうものなのかを、愛とは…慈しむと言うことは、そもそもそ命とは、老いて衰えるとはどういうことなのか、我々には時間が限られていることを、だからこそ今というこのひとときが大切なのだということ等々を知る。
また出会いの大切さを、そして命の短さと愛するものを失う悲しみがどれほど大きなものかを一匹のワンコがすべて教えてくれる…。

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だから、物の本によれば諸外国では夫婦に子供ができると「犬を飼え」と勧める医者が多いという。ひとつには幼児の頃から動物に触れ、特にワンコと共に成長する過程で多くのことを肌で覚えるからだという。
一般的な話しとして人間の子供が誕生した際に例えば一歳のラブラドール・レトリーバーを迎入れたとすると、一年も経てば人間の子供など及ばない体格になる。
そして特別な病気でも持っていない限り、飼い方を間違えない限りワンコは子供好きであり、日々遊び相手となるだけでなく守り主にもなる。
またそうしたことを医者が薦めるのはもうひとつ大切なことがあるという。それは良い意味で「不潔さの環境を生み」その中で子供が育つことで免疫力が強くなるからだという。

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現代はやれ、除菌だ滅菌だ殺菌だと気を回すことが多い。文房具や食器類などにも抗菌を謳う製品が多く、こうした環境に生まれた時から置かれた子供はやはり抵抗力の無い子に育ちやすい…。
無論だからといって不潔さといっても程度問題だ(笑)。そもそも人間と同じ環境で室内飼いするのであればワンコも泥だらけで室内に入れる訳にもいかないしワンコ自身の健康の為にもよき環境を作ってあげなければならない。

そんなわけで子供とワンコは共に成長するが、当初はワンコの方がお兄さんでありお姉さんとなるに違いない。なにしろ人間の成長は遅いがワンコは早いからだ。だから人間の子供もワンコから様々な事を学ぶに違いないし逆にワンコの立場になっても、きっと日々が充実したものになるだろう。
しかし冒頭に記したようにワンコの寿命は病気をしないまでも十五歳ほどだ。いやラブラドール・レトリーバーといった大型犬だと十歳くらいで寿命が尽きることもある。

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そのワンコと一緒に成長した人間の子供は十歳となれば小学校3年生か…。そんな前後に姉弟同然に育ったワンコが虹の橋を渡ることになるわけだが、それは飼い主はもとより子供にとってどれほどの悲しみ、喪失感、失望を感じることだろうか。
確かにそれは悲劇ではあるが、このことが人の子の成長に大きく拍車をかけるのだという。
これまた冒頭に「愛とは…慈しむと言うことは、そもそもそ命とは、老いて衰えるとはどういうことなのか」と記したが、こうしたことは言葉や文章ではその真意は伝わらないものだ。
だが一緒に生きてきたワンコは生前は兄・姉となり、次第に親友となり、そして老いて死んでいく…。その過程を子供は理屈で無く体で肌で感じ、考え、行動し大きな成長の糧となる。

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オトーサンとラテの関係はそれらと状況は大きく違うが,考えれば似たようなものだともいえる。ワンコを飼いたいと願ったが特に目的もなく己の為にといった感覚だった。
生後6ヶ月で我が家に向かい入れたラテはガキンチョでなかなかオトーサンたちの思うようには行かなかったが二歳を過ぎたことになるとこちらの言う言葉も覚え意思の疎通もなかなかにできるようになったし、何よりもこちらの思いを先回りして行動することも多くなった。

当初はオトーサンがやってはいけないことをはじめ、すべてをラテに教え込む…教えなければならないと考えていたが、ふと気づいてみればこれまでは気がついていなかった日常のあれこれにラテが気づかせてくれたことに気がついた。
オトーサンたちから見てラテは「愛しい娘」であったが、ラテはどう思っていたのだろうか。振り返って見るに我々人間も歳を取ると子供に戻る…といったようなことを聞かされるが、ラテも晩年になればなるほどその表情は温和になり我が家に連れて来られた時とは違うものの、子供に戻ったような気がして仕方がなかった。



最強のTORRAS COOLIFY 3 ネッククーラーレポート

激暑の中、新たにネッククーラーなるものを買った。TORRAS COOLIFY 3 ネッククーラーという製品でこの種の首掛け扇風機あるいはネッククラーと呼ばれる製品群としてはトップクラスのもの。必然的に価格も高い。安価な製品はそれこそ扇風機そのもので風を吹き出すだけであり、例えば35℃といった炎天下に持ち出してもまず効果はない。


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※TORRAS COOLIFY 3のパッケージ


実はこれまで使ってきたネッククラーも小型冷蔵庫などでも採用されているペルチェ素子を使った冷却プレートが左右に付いている製品で実際に首筋を冷やしてくれてはいたが,外部に電源を必要とするのでモバイルバッテリーと共に持ち歩かなければならず利便性は犠牲になっていた。
また小さなファンは回ってはいるものの風を吹き出す力は弱く、三年前に購入したことでもありこの暑さを乗り切ろうと新製品を探してみた。

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※TORRAS COOLIFY 3は立派なハードケースが附属しているのでバッグなどでの持ち運びも安全だ


例えばAmazonを覗いただけで膨大な数の製品が表示する。価格も千差万別だが、数千円の製品はいわゆる扇風機でありあくまで風の力で気化熱を奪い涼しく感じさせる製品だ。
結局ペルチェ素子を採用した上で風力もあり、そして内蔵バッテリーが6000mAhだというTORRAS「COOLIFY 3 ネッククーラー」を購入したが、価格もこのクラス最高値の製品だった。ともあれ安物買いの銭失いの汚名を多々受けてきた身としてはタイムセール品ではあったものの清水の舞台から飛び降りたつもりである(笑)。

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というわけでTORRAS「COOLIFY 3 ネッククーラー」の利点はよくある風だけの製品ではなく左右そして首後ろの三箇所にペルチェ素子技術を使った大きめの冷却プレートがある点だ。このプレートサイズも業界一を謳うとおり実際に大きく、首に掛けてみると特に首後ろの冷却プレートが新しい感覚でもあり涼しさを極めてくれる。
無論冷却プレートだけでなく寒冷空気が首筋全体と背中に覆いかぶさり快適な空間を作ってくれる。さらに高品質なシリコーン素材はベタつかず、非常に快適だ。

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また内蔵の高容量6000mAhのリチウムポリマーバッテリーは18Wの急速充電に対応しており、わずか2時間で充電が完了し最長連続13時間にも及ぶ爽快な時間を楽しめる(冷却ONにして風量を上げると3時間くらいでバッテリーがなくなる)。ただし充電しながらの使用も可能で万一バッテリーが切れた場合でもモバイルバッテリーがあれば続けて利用できる。

特筆すべきはiPhoneアプリから快適操作ができることだ。いちいち首から外さなくてもiPhoneで強弱などの設定操作が可能な点は嬉しい。ま、操作性はイマイチだが…。
それからこの種の製品には珍しいがネッククーラーとしてだけでなく冬場はネックウォーマーとしても活用できる優れものでもある。
とかく機能が豊富になればなるほど無骨なデザインと共に重量も重くなるものだが本体重量は482gとまずまずの重さだが実際に首に掛ければ重さの実感はない。


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※iPhoneアプリでコントール


実際に首にかけると左右の冷却プレートと共に首の後ろに位置する大きめな冷却プレートの効果が際立つ。それに製品のデザインで際立つのはその首後ろ側の面積が広くなっていることだが、その下部からは冷風が吹き出すためシャツの襟から背中に風が回ることも心地よい。そして音もこのクラスとしては静かな方だと思っている。

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※本格的なペルチェ素子採用のクーラープレート採用だが、特に襟の後ろ部分の面積が広いので冷却効果が大きい


さらにメモリ機能があり、電源をOFFにしても直前の設定を記憶しており次の電源ON時にそれを再現してくれるのも嬉しい。
したがってこの製品こそネッククーラーと呼ぶに相応しい製品だと思う。

そういえば高級感あふれる運搬用のケースが付いているがバッグなどの中に長時間置かれる場合にはありがたい附属品だ。
ただし残念なことに当該原稿を書いている時期にはこのTORRAS「COOLIFY 3」は完売し出荷ができない状態だという。高価ではあるが他に比類無きよい製品だと思うので早々に販売再開を願っている。

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※外装から現在の設定状況を確認コントロール可能


最後にこの手の製品が売れる季節だからか、インスタやTwitterを覗いているとやたらと首掛け扇風機の広告が出てくる…。ただし正直言ってこの手の売り手から製品を買うべきではないと申し挙げておきたい。
すでにお気づきの方も多いと思うが、数分の広告動画に出てくる首掛け扇風機の映像がひとつでなく複数のデザインが繰り返し登場する。要は最初に印象強く製品のよさをアピールするには見るからにデザインも秀悦な製品が映るが終盤近くになると実際に販売している普通の製品が登場する…。

厳密に言えば詐欺といっても良いかもしれないが、この種販売方法だと相手の会社も不明だしなにかトラブルがあった際にも対処してくれないことも多い。いわば売り逃げ屋だ。
Amazonを勧めるつもりはないが、Amazonなら万一販売時の告知と違ったりすれば返品も可能だ。しかし前記したその存在がどこにあるのかも曖昧でメルアド告知だけでビジネスをしているような所からの購入は控えた方がよい。
かつて何度か被害を受けた当人からの警告である(笑)。

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※事情があり、現在ホワイトとブラックの二台を保有している


その点、Amazonから購入した今回のTORRAS「COOLIFY 3」だが、メーカーの対応サポートは素晴らしいものだった。細かな問題を指摘したところその良心的な対応と迅速さは近年体験したことのないほど気持ちの良いものだったことを記しておきたい。
これまで5種類のネッククーラーを体験してきたが世辞でなくTORRAS「COOLIFY 3」は間違いなく現時点で一番の製品だと思っている。




ラテ飼育格闘日記_846

オトーサンの足腰が極端に弱ってきた。まずまず歩けるものの、とにかく辛い…。それでも何とか近隣の駅へと往復するとその翌日はガタガタだ。喩えれば運動会を終えた翌日の体調といった感じか。オトーサンはラテの慰霊に向かい「ラテ、お前の所為だぞ」と暴言を吐く(笑)。


それは無論,ラテが亡くなってからまともな散歩に出ていないからだ。やれ雨が多い、暑い時期だ…と難を言いつつ散歩をしていないからだと思う。
ラテの晩年の一時期を除けば、雨の日も雪の日も、台風の日もピーカンの真夏も、そしてオトーサン白内障手術の当日の夕方もラテとの散歩は欠かさなかった。

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※盟友ボーちゃんの飼い主さんの脇の下から強引に頭をねじ入れてかまってもらおうとするラテ(笑)


あらためてマップ上で確認してみると自宅を中心として半径約1.5kmの範囲はほとんどラテと歩いていることがわかる。ときに辛いと思うときもないではなかったが、ほとんどのラテとの散歩は楽しかった。若い時のラテはやはりパワフルで、リードをコントロールするのもなかなか大変だったし、散歩と言ってもただ歩くだけではなかった。

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時にはラテと一緒に走った、走った…。鳥を追いかけ、ネコを追いかけ、あるいは盟友のワンコたちと共に走った。ラテと生活し始めたときオトーサンはすでに58歳だったから頑張っていた方だと自分でも思う。
ワンコを飼われている方ならお分かりの通り、ワンコとの散歩はただ一緒に歩いていれば良いわけではない。変なものを拾い食いしないように注意し、行き交う人々やときのワンコとトラブルのないようにと考えなければならないし、なによりもワンコの体調管理も大変だ。そしてあってはならないもののアクシデントが起きたときの判断対処も適切でなければならない。

一言で言えば、かなり気を使う時間帯なのだ。第一ラテ自身、オトーサンの思うように行動してくれる場合ばかりではない。
走っているときに「キャイーン」と叫んで止まったかと思うと右後ろ足が上がっている。最初はなにか尖ったものでも踏んだかと思ったが、どうやらそれは足の痙りだったようでその後も何度か起きた。そうした場合はしばし休むと共にオトーサンはラテの足をマッサージしていた。

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一番厄介なのはラテの歩き拒否が多発することだった。足が痙ったとか疲れたからではなく心理的・精神的な不満が理由なのだから始末が悪い。
要は面白くないからと歩くのを止め、その場に伏せてしまうのだ。
例えば自宅から30分程度かかる公園に向かうとする。行きはラテもどこに向かっているのかを察知しているから期待感もあるのだろう、まずまずスムーズに歩いて公園に到着する。

しかし問題は帰り道だ…。「行きはよいよい帰りは怖い」ではないが、その公園でラテがどれだけ満足したかによって帰りがスムーズか、あるいは時間がかかってしまうかが決まるのだから厄介である。
公園で盟友のハリーちゃん、ボーちゃん、マキちゃんやその飼い主さんたち、あるいは馴染みとなった小学生女子たちがいて十分に遊べた場合はいわゆる機嫌がよく,帰り道もスムーズに歩いてくれる。しかし公園に行ったはよいが、お目当てのワンコや飼い主さんたちがいなかった帰りは道々べたりと地べたに貼り付いて動かない。

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とはいえ夕方は次第に日が落ち暗くなるわけでオトーサンとしては暗くなり懐中電灯を必要とする前に自宅にたどり着きたいと画策するがなかなか思うようにはいかない。
腹ばいのラテを地べたから剥がすようにして持ち上げ、そのまま抱いて10数メートル歩き、ラテを降ろすとすぐさままた腹ばいになってしまう…。なにしろ体重は20Kgほどあるので大変なのだ。

これは決してラテが疲れたからというのではなく失望と共に嫌がらせとしか思えない。
あるとき,公園ではないが近隣の駅からの帰り道、小さなトンネルの中でラテが動かなくなってしまった。そのときもオトーサンは多々言って聞かせながらも効果が無いとラテを持ち上げ、実力行使して数メートル進んで降ろすわけだがその途端に又腹ばいになってしまう。
そのとき「あら、ラテちゃんどうしたの。オトーサンを困らせてはダメよ」と声をかけながら顔見知りの母親とその娘さん三人が後ろから歩いて来た。

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ラテはその声を聞いた刹那…本当に刹那すっと立ち上がりその母親と娘さんに媚びを売るようにしながらも歩き始めた。
「ラテちゃん一緒に行こうね」と言ってくれた親子と共に三百メートルほど別れるまでラテはニコニコしながら軽快に歩くのだから腹が立つ(笑)。
なんだかこれでは飼い主の立場はゼロだが、良い意味でラテは本当に人間好きのワンコであった。



ラテ飼育格闘日記_845

前回の日記では、ラテのエピソード記憶の凄さについてご紹介したが、今回もその続きである…。我々はとかくワンコに限らず動物の記憶やその能力について過小評価しがちだが、侮れない能力・知恵ともいうべきものを持っていることは確かだ。


数日前にここにネコがいた…。だから今日もいるかも知れないと考えるのは単純なエピソード記憶だと思われる。こんなことをしたら叱られるとか、オトーサンはこのような行動をすれば喜ぶといったことも長い間一緒に生活していれば自然に学習するはずだし、それだけの能力をワンコは持っている。

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「これだから…こうなる」「これは、こうなんだ」といったある種一対一の記憶の紐付けはワンコには朝飯前だということは日々分かってきたが、オトーサンが一番驚いたのは自動販売機というものと冷たい水を飲めるということをラテが学習したことだった。

どういうことか…。
オトーサンは季節に関係なく散歩の際には冷蔵庫で冷やした水を携帯することにしていた。無論オトーサンの飲み水では無く、ラテの為だしオシッコをした場所によってはその水で洗浄することにも役立てていた。
そしてラテがオトーサンの持っている水を飲みたいときのサインは次第に分かってきた。それは歩きながらオトーサンの足の膝裏あたりをラテがマズルでツンツンする。
最初はなにか意識を自分に向けるためかと思っていたが、これまた次第に水が欲しい、喉が渇いたという意思表示に定まってきた。

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したがってツンツンが始まるとオトーサンはラテと共に安全な場所に移動し、そこでボトルに入れた水をラテに飲ませることにしていた。ボトルは市販のペットボトル500mlのものだが、蓋はこうした際につかうため…ワンコの散歩用にと作られたものだから蓋がそのまま容器になったり、開けずにその先端のキャップだけを開ければ水を撒くのに都合がよい。

ラテの飲料用としてはこれで完璧だと思うが、ひとつ難があるとすれば夏季の散歩では冷やした水でもすぐに暖まってしまうことだ。
そもそも当初動物病院の医者から冷たい水は避けた方が良いと言われた。それはお腹を壊しやすいからということだった。ただし自宅では冷蔵庫にオトーサンたちが飲む冷たい水、それも浄水器を通した美味しい水を切らさないようにしていたのでラテとの散歩時にもその冷やした水をボトルに入れて持ち歩いた次第。

それにラテには最初からこの冷たくカルキー臭くない水を与えていたがお腹を壊すことも無く、当然のことながらこの冷たい水を好むようになった。
したがって夏季の散歩ではより水分を取らせようとツンツンされないうちにオトーサンが水を与えようとすることもあるが、概して暖まった水はあまり飲まない…。

それにラテだけでなくオトーサンだって歩いていれば喉が渇く。しかし濯ぎ洗っているとは言え携帯するボトルはラテが直接口を付けることもありオトーサンの飲み水としては適していない。ということである日、散歩の帰りに見つけた自動販売機から冷えた水を買い、オトーサンがまず飲んでからそのままラテに差し出した。
ラテは舌の先をチロリと湿らせた後、小さなペットボトルの口に舌を差し入れるようにして大量の水を飲み始めた。やはり外気温が高いときでもあり美味しかったに違いない。

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その後、そこを通るとラテがその自動販売の前に座り込みオトーサンに哀願の視線を送るようになった。勿論ワンコが自動販売機がどういうものであるかなど知る由もないだろうが、オトーサンが扱えばあの美味しい冷たい水が飲めると学習したわけだ。
オトーサンは凄いなと思いながら水を飲ませて頭を撫でたが、オトーサンの驚きはそれだけに留まらなかった。

散歩の道筋はその日その日で違う。したがっていつもあの自動販売機の前を通るわけではない。しかし自動販売機はあちらこちらに設置されているわけだが、オトーサンにしても頻繁にそれらを使うこともなかった。
ある日の事、ほとんど通ったことの無い道を歩いていた。その道の片割れに古びた自動販売機が見えたがオトーサンは気にも留めずに通り過ぎようとしたとき、いきなりラテはその自動販売機の前で動かなくなりオトーサンに視線を向けつつ「ワンワン」と吠えた。

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あらかにラテはこの自動販売機から冷たくて美味しい水を取りだして飲ませろと要求していた。オトーサンは驚きつつも初めて使うその自動販売機で水を買った。
凄いなと思ったのは何度か体験した自動販売機ではなく、使った事もないし前記した自動販売機とカラーリングも違うこの機械が、同じく冷たくて美味しい水が飲める場所なのだとラテが理解していることだった。

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これは個別というか特別のアイコンの意味を普遍に捉えたということを意味する。ここにいけば水を飲める…といったことを学習するのは難しい事では無いだろうが、散歩途中にある自動販売機すべてがラテにとっては冷たく美味しい水を飲める場所だということを理解したことになるわけでオトーサンは驚いたのだ。
「ラテの知能が思ったよりずっと高い」ということに驚き喜んだオトーサンだったが、不用意に自動販売機のある道を通らないよう注意するようにもなった(笑)。



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プロフィール

mactechlab

Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員