Apple Watch Series 6発表。革新的なウェルネス&フィットネス機能を搭載

Appleは本日、Apple Watch Series 6を発表しました。革新的な血中酸素濃度機能をもち、ユーザーの総合的なフィットネスに関するこれまで以上の情報を提供します。


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Apple Watch Series 6では、さらに高速化したS6 System in Package(SiP)や次世代の常時計測の高度計をはじめ、多くの注目すべきハードウェアの改良が行われています。また、ラインナップはこれまでで最もカラフルになり、新しい多彩な仕上げのケースとバンドが用意されています。watchOS 7には、ファミリー共有設定、睡眠記録、自動手洗い検出、新しいワークアウトの種類、文字盤を自分にぴったりにカスタマイズしたり、共有できる機能が搭載されており、ユーザーはこれまでにない方法で、よりアクティブに、もっとつながり、さらにウェルネスと健康を心がけることができるようになります。
なお、Apple Watch Series 6(GPSモデル)の価格は42,800円(税別)から、Apple Watch Series 6(GPS + Cellularモデル)の価格は53,800円(税別)からになります。

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新刊、西和彦著「反省記」を読んで…

新刊、西和彦著「反省記」ダイヤモンド社刊を早速入手して読んだ。「反省記」とは「半生記」にも掛けているようだが、西さんはパソコン黎明期を通ってきた者にとっては憧れというか雲の上の存在だった。マイコン月刊誌「I/O」創刊メンバーであり、すぐに「月刊ASCII」を立ち上げ、あれよあれよという間に時代の寵児に駆け上がった方だった。


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※西和彦著「反省記」ダイヤモンド社刊


私は1977年にワンボードマイコンを手にしてこの泥沼の世界に足を踏み入れた一人だが、何度も「I/O」に投稿して原稿料をいただいたこともあるし、無論「月刊ASCII」は創刊号からの読者でこれまた何度か投稿させてもらったことがある…。
その後、西さんは数々の驚くべき事業に手を染められたが、特にパソコン通信のアスキーネットは私も当初から未来を指向するものとして期待を持って見ていた一人であり、無論ユーザーとして即登録した事を覚えている。

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※NEC PC=9801とエプソンの音響カプラでアスキーネットにゲストとしてログインした画面(1985年7月)

そして西さんが米国マイクロソフトのボードメンバーとなったあたりまでは一人のパソコンユーザーとして彼の動向を眩しくも記憶に留めていた。しかし1989年3月に弾みとは恐ろしいもので、私自身がMacintosh向けのソフトウェアを開発する会社を起業したため、他人の動向に注視する余裕も無く、西さんの動向は他人事として興味の対象外になっていった。

そういえば、私は一度アップルジャパンで西さんと名刺交換をしたことがあった。月に1度ほど、アップルのデベロッパーリレーション担当者に近況報告および自社の新製品動向などをお話しし、時にはセミナールームでアプリケーションのデモをさせていただいていたが、アップルがまだ千駄ヶ谷にオフィスがあった頃だから1996年11月以前…そう、1995年あたりだったのかも知れない。

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※1977年購入のワンボードマイコン L Kit-8(1978年撮影)


アップルの担当者に紹介されて私は形通りに名刺交換をしたが、恰幅の良い馴染みの顔はそのままにしても随分と頭に白いものが目立った印象を受けた。
正直言うとそれまで西さんとお会いしたことはなかったが、印象としては好きなタイプの人間ではなかった。まあどう考えても私などとすれ違う機会もないだろうと考えていたが、そもそも私らの認識では西さんは「おやじ殺し」などと言われ、大手企業の経営者たちを味方に付けるパワーがあった反面、部下を怒鳴り散らすワンマン経営者といったイメージがあったが、そのお会いした時の温和な表情はこれまでの勝手な印象とは違いどこか大黒様のようだった。
本書「反省記」を見ると1997年(平成9年)にCSK・セガを対象に第三者新株増資を行い、約100億円調達したもののCSKのグループ企業となった時代の少し前であり、心労が絶えない時期であったようだ。

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※コモドール社オールインワンパソコンPET2001とデュアルフロッピーディスク(左)およびプリンタ(右)。1978年


西さんが辿ったこれまでの人生は本書をお読みいただけば良いが、ひとつの事業…企業を立ち上げ続けていくことがいかに困難なことかは分かるに違いない。だから私は「よい経験だ」とか「可能性を求めて」などなどと若い方にいたずらに起業は勧めないことにしてきた…。
ともあれ西さんの手腕の是非はその時その時のご本人しか到底わかり得ないことだと思う。まさしく勝海舟が批判されたときの言葉「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張、我に与らず我に関せずと存候」であろう。
しかし本書を読み進むうち、やはり私自身が起業し足掛け14年間Macintosh専門のソフトウェア会社として数々のオリジナルアプリと、キヤノン、ソニー、リコー、富士写真フィルム、NTTなどなど一流企業にソフトウェアを提供してきた自分自身の社長としての立場の苦悩とどうしても重なり合ってしまう。

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※Apple IIとライトペンシステム。1982年


本書の前書きで西さんは「もしも、読者のみなさんが、僕の生きてきた半生記の反省記からわずかでもご自身の未来に生かす材料を見出していただくようなことがあれば、僕にとって望外の喜びである」と書いているが、西さんより八年長く生きてきた私に言わせれば、自己反省の効用はともかく、他人の人生はほとんど自分には役に立たないと思っている(笑)。
人は成功しようが失敗しようが、同じ事をまったく同じように2度3度とやり直すことは絶対にできない。例え形だけ同じに見えてもそれは申し上げるまでもなく時代というと大げさだが何かを成し遂げようとする背景が、廻りの人事が、社会情勢が違うからだ。
我々は昨日の出来事でさえ、文字通りには繰り返すことはできない…。したがって一見同じような場面に出くわしたとしてもその時々で判断は違わざるを得ない。

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※西さんが開発の陣頭指揮を取ったというNEC PC-100。1983年


したがって本書はビジネスのノウハウ本とは言いがたく、西さんご本人も書いているとおり、パソコン黎明期へのタイムトリップを楽しむのには貴重な一冊かも知れない。
マイコンが…そしてパソコンが登場し始めたあの時代の雰囲気は本当に特別なものだったからだ。特に「I/O」や「月刊ASCII」創刊の裏話などを当事者の一人からお聞きするのは興味深いが、それは当然のことながら西和彦という時代の寵児の廻りだけに起こっていたことではない。
上手な説明は難しいが、マイコンとかパソコンといった、それまでには存在しなかったものが認知されていく過程にはソフトウェア、ハードウェアなど様々な分野で葛藤と成功および挫折が繰り返されていた。
よく歴史は勝ち残った者の記録だと言われるが、この三十数年間の文字通りの激動の業界を見聞きし肌で感じてきた一人として言えることは西さんの半生と同様な出来事は日々当たり前のように現れては消えて行ったのだ。

ということで同じ時代を駆け抜けてきた一人としては西さんの反省や感動に共感を覚える点も多いが、前記したパソコン黎明期へのタイムトリップを楽しむ…という主旨からすれば当然のこと本書は西和彦の半生というか身の回りに起こった出来事に終始しているわけで私には物足りなかった。ただし西和彦という一人の天才をよりよく知りたいという方にはお勧めの一冊だ。

最後に、私自身は後悔とか反省はしたくないが、ひとつだけ強く心していることがある。それはもしいま数億円、十数億円の資産がありなにか面白い事をやってみたい対象があったとしても、2度と社長(代表取締役)はやりたくないということだ(笑)。だから…「社長なんてやるものではない!」とかいうタイトルで、半生…いやもう終活論…を含めた一冊を書いてみたいと思っているのだが。




ラテ飼育格闘日記(720)

オトーサンはワンコを飼ったのはラテが最初だから、飼い犬として他のワンコとの比較はできないしまた比較をするべきものではないだろうと思う。ただし散歩途中に多くのワンコを見ている範囲ではラテの個性というか性格ははっきりしているように思える。


14年近くも飼っていて今更だが、我が家に向かい入れたとき、まあまあ我が儘でも良いから楽しく健康に育てたいと思った。
ワンコを飼うとトレーナーに預けて基本的な訓練、すなわち飼い主の命令にきちんと従うことを教えて貰うことに時間を費やすことが多いそうだ。しかしオトーサンは未経験ながら自分でトレーニングといえば烏滸がましいが、日々の付き合いの中から信頼関係を築けばおのずとよい方向に収まるだろうと考えた…。

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※室内でボール遊びをせがむ顔


要はお手だのお回りなどはどうでもよく、お座りと待て、進めと止まれが出来、歩くときにはオトーサンの脇について歩けるようにと毎日を過ごしてきた。実際には拾い食いと甘噛みに苦労したけれど…。
ではその成果は13年半を過ぎた結果としてどうなのだろうか(笑)。

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※さあ、散歩に出発だ!


飼い始めて半年ほどの後、早くもラテの性格を知った思いがした。それは攻撃性はないものの臆病で慎重、そして嫉妬深いということ。
いまでもそうだが、例えば口移しでラテの好物をあげようとする場合、ラテは最初のアプローチを素直にこなさない。どういうことかといえば、少量のアイスクリームを口移しであげようとしてもラテはペロリとはしないのだ。

理屈で言えば、オトーサンたちがラテが嫌いなものや危険な物を差し出すはずはないことは分かっているはず…。
床に寝そべっているラテを跨ぐとき、ラテは平気で寝たままだ(笑)。それはオトーサンは踏んだりしないと信じているからだと思うが、食べ物の口移しだと些か違ってくる。
嗅覚でも分かりそうなものだが、オトーサンの口に入っている食べ物が何であるかが分からない内は安易にマズルを近づけないのだ。

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※日射しが残っている中、ラテはゆっくりだがしっかりと歩いている


したがって最初のアプローチは何度やっても初回のアイスクリームは僅かのタイミングの差で床に落ちる。その床に落ちたアイスクリームを舐めたラテは「あっ、これはアイスクリームだ」と二度目以降は喜んでマズルを近づけ、時にはオトーサンの口の中に舌まで入れる(笑)。
これは慎重さの表れだと考えているが、翌日同じ事をしてもやはり最初は乗ってこない…。

最近はとんと会う機会がないが、以前の住居近くの広い公園で知り合ったクロちゃんという黒柴ちゃんはメチャ慎重で、オヤツを差し出すと注意深くクンクンして口に咥えるものの、一度地面に落として確認してからでないと食べないという特長があった。
だからワンコでもいろいろと性格が違うのだろうが興味深い。

それから女性と子供は基本的に好きだが成人男性と年寄りが嫌いなこともすぐに分かった。
あくまで結果からの判断だから独断だが、ラテは盲導犬や警察犬の訓練を受けたところで落ちこぼれに属してしまうであろうと思う。女房は冗談で「ラテだと盲導犬ではなく獰猛犬だよね」と笑ったし、年寄りが嫌いであればセラピー犬にも不適格だ。それはやはり我が強いということなのかも知れないが可笑しな事にラテの好みは飼い主であるオトーサンとほとんどシンクロしているようにも思える(笑)。

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※大好きなAちゃんとその友達だちに囲まれてご機嫌


ところで動物行動学の世界的権威で1973年にノーベル賞を受賞したコンラート・ローレンツ博士は著書「人 イヌにあう」の中で、「追従は、一人前になった犬が持つ最悪の欠点の一つ」と明言している。それはすべての成熟したワンコや人間に対し、みさかいのない甘えと奴隷根性(ローレンツの言葉)だと言うのだ。
であるなら、飼い主であるオトーサンが心を許す相手に従順な傾向を持つラテの好き嫌いはある意味でワンコの美徳なのかも知れない…。

そして親バカだがラテはなかなかに頭はよく、飼い主や廻りの人たちの意図をよく観察しているようだ。そして空間認識に優れているというのが早々オトーサンが気づいたことだった。
空間認識とは大げさだが、例えば歩道を歩いていると車や自転車の通行を防ぐ逆U字型のパイプなどが埋め込まれているし単純にポールが立っているところもある。
他のワンコを見ているとかなりの確率でワンコは状況を考えずその逆U字型のパイプの中を通過したり、ポールの向こう側を歩いたりする。無論この時、リードが引っかかってそのままでは進めないことになる訳だが、ラテは教えたことはないのにリードが絡まる所は避ける。きちんと手前か向こう側を通るのだ。

また、人間は好きだがベタベタは嫌いのようだし、好き嫌いが激しい。
世の中には飼い主が愛おしくていつも一緒という類のワンコがいるが、ラテはいたってドライというかクールである(笑)。例えばラテが腹ばいになっているとき、オトーサンがおやつを持って…それもラテと同じ目線の高さというかやはり腹ばいになって近づいたとしよう。

オトーサンがおやつを持ていることを察知したラテは近づいたオトーサンの右腕に左前足をサッと乗せる。まあ「頂戴」といった意味なのだろうが、教えたつもりはない。
オトーサンが差し出したおやつを食べ終わるまでオトーサンの腕に置いた前足はそのままだが、ごくりと飲み込んだ瞬間にこれまたサッと前足を引っ込める…。
オトーサンとしてはいま少し余韻というものを味わいたいと思うが、どうやらおやつあってのサービスのようだ(笑)。

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※ラテは少々迷惑そうな顔だ(笑)


ともかく自己主張の強いワンコであることは間違いない。何しろ飼い始めて一週間程度の散歩で早くも本性を露わにした。前にもご紹介したが混雑している町中で迷惑を掛けてはならないとリードを極端に短く保持して数百メートルを歩いたとき、それが気に入らなかったようで解放した瞬間オトーサンの背を後ろ足で立ち上がったラテは前両足でドンドンと突くのだ(笑)。

オトーサンは勿論ワンコとの生活は初めてだからすべてが初体験だったわけだが、飼い犬に後ろから何度も突き飛ばされるとは…。ビックリしたと共に笑いがこみ上げてきたが道行く人たちも笑っていたので恥ずかしかった。またオトーサンが靴紐を直そうと屈んだとき、ラテは両前足をオトーサンの背に乗せ廻りを見渡すということをやった。
思わずオトーサンは「飼い主を踏み台にするな!」と怒鳴った(笑)。

そんなラテも最近は日中オトーサンの仕事部屋に入り、オトーサンが座っている椅子のキャスターすれすれにリラックスして寝るようになった。この部屋は冷房をつけているときが多いこともあるのだろうが、歳を重ねたこともあり一人でいるのが心細くなっているのかも知れない。
しかし…正直いえば…邪魔で仕方がない(笑)。




フィラメント防湿ボックス「PolyBox」Edition II ファーストインプレッション

3Dプリンター関連製品を久しぶりに買った。それがフィラメント防湿ボックス「PolyBox」Edition II である。同類の製品としてはすでにeSUNの「eBOX」を所有しているのでそれと比較しながら「PolyBox」の概要をご紹介していきたい。


■「PolyBox」って何だ?
「PolyBox」はその名の通りFDM方式の3Dプリンターで使うフィラメントを湿気から守ろうと専用にデザインされたプロダクトだ。特長としては1Kgのフィラメントなら2巻、300Kgなら1巻をボックス内に収納でき、かつそのまま3Dプリンターに供給できるという代物である。

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※1Kgのフィラメントリールを2巻セット可能な「PolyBox」


この「PolyBox」だが「吸湿防止機能付きのフィラメント保管ボックス」と謳っているとおり、ボックス内に乾燥剤(附属している)を収納するスペースがあり、それにより庫内の湿度を15%程度に保ち、フィラメントの吸湿を防ぐ製品である。
したがって「防湿」は可能だがすでに湿気を含んだフィラメントを乾燥させることにどれほど効果的かは検証してみないことには分からないものの、その効率は乾燥剤の性能に100%依存することになる。

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※本体以外の同梱品


そもそもこれまで1度湿気を含んでしまったフィラメントは熱を加えて乾燥させないと元に戻らないと言われてきた。しかし最近FLASHFORGEブランドで超速攻を謳う「エクストリームZERO」という乾燥剤が発表され、モニター評価では高い評価を得ているようだが、これは使い捨てのようだしコストパフォーマンスも気になるものの是非試してみたい。

一方「eBOX」は「防湿」はもとよりだが「除湿」を目的に設計されたプロダクトだ。「eBOX」は内部にヒーターを持っており、温度とタイマー機能の併用で収納したフィラメントに温風を与えて除湿する仕組みだ。またフィラメントホルダーとして邪魔にならないスペースに乾燥剤を入れておけば当然防湿効果も望める。
ともあれ私のところではさらにフィラメント乾燥機「PrintDry」もあるので万一乾燥不足の場合は少々面倒だがこれを使えばなんとかなる…。しかしフィラメントはなるべく湿気を吸わないような環境を作るのがベターであり、そう言った意味でこの「PolyBox」に期待をしているわけだ。

■「PolyBox」の必要性は除湿だけではない
ところで3Dプリンター用のフィラメントだがこれは思ったより嵩張るし、かといって一種類のフィラメントを完全に使い切るというケースは私の場合はほとんどない。用途や目的により例え同じPLAであってもカラーを変えたり、時にTPUなど他の材質に変えたりもする。問題はその場合、半分使ったフィラメントリール自体が小さくなるわけではないので収納に必要なスペースは使用前とまったく変わらない(笑)。それに比較的湿気に強いとされるPLAにしてもやはり放置していれば湿気を含んでしまいプリント結果が汚くなったり糸引き、ヘッドの目詰まり、途中でフイラメントが折れたりとトラブルの元となるから防湿を考えた保管は重要なのだ。

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※「PolyBox」ベース内部。前後に乾燥剤を入れるスペースがありフィラメントを乗せるベアリング付ロッドを設置できる


私のフィラメント保管だが、ひとつは湿度計がついたドライボックス(二つ)に乾燥剤を入れ、そこに使用途中のフィラメントを保管している。無論湿度計を見ながら乾燥剤は適宜取り替える必要があるが…。
一方、特に重要だと思われるフィラメント数巻はカメラ機材用の防湿庫に空きスペースがあったので活用している。これはカメラなどの機材を湿気から守る専用の防湿庫なので信頼性が高いからだ。

それでもいくつかのフィラメントは収納しきれずジップロックといった簡易密閉袋に入れたりしているが、面倒なのは3Dプリンターのフィラメント交換である。いや、交換そのものはしゅくしゅくとやるだけだから苦にならないが、防湿庫にせよドライボックスにせよそこから目的のフィラメントを取り出し、いままで使っていたフィラメントの残りをまた保管するのが面倒なのだ。
本来なら3Dプリンターのスプールホルダーにセットしたままにしておきたいが、それでは湿気に長時間曝すことになってしまう。
その点、「eBOX」は乾燥剤を入れておくのは当然としても電源を入れ乾燥モードにしておけば防湿・除湿はもとより、フィラメントスプールとしてそのままフィラメントを引き出して3Dプリンターに供給できる。

と言うわけで「eBOX」をもうひとつ揃えれば常時湿気にあまり気を使わずにフィラメントを二種類常駐させておけると考えたが、そんなとき「PolyBox」の存在を知った…。
「PolyBox」は熱風で乾燥させることはできないが性能のよい、例えば前記した「エクストリームZERO」などの乾燥剤をセットしておけば使用頻度の高いフィラメントを1Kgのフィラメントなら2巻セットしたままでいちいち防湿庫などからの出し入れをしなくても交換作業ができると考えた。

■「PolyBox」の実際
それに新し物好きなので同じものよりはと結局「PolyBox」に手を出した…。
「PolyBox」のサイズは315 × 190 × 310mm 、重量は1.15Kgほどだが、実際に机上に置いて見ると大きく感じる。
同梱品だが、ボックスのボディ(下部分)と上のケース部分は勿論、温度・湿度計、ボタン電池、ルーバープラグ6個、乾燥剤100g×2個、フィラメントガイドチューブ、ベアリング8個、ロッド4本そして前後の乾燥剤スペースのカバーである。なお私の場合、ルーバープラグは本体にセット済みだった。

無論ロッドとベアリングはフィラメントリールを3Dプリンターのエクストルーダーの引きに抵抗なくスムーズに回転させるためのものだ。そしてルーバープラグは本体ベースの背面およびカバー上面からフィラメントを引き出す穴に埋め込み、そこにフィラメントガイドチューブを適当な長さに切って差し、内側からフィラメントを差し込んで3Dプリンターに供給することになる。なお使わないときはルーバープラグの穴は密閉できる仕組みを持っている。
また組み込み式の温度・湿度計はデジタルで見やすいが、計測可能な温度範囲は-50℃~70℃、湿度は10%から99%だ。

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※ベースのフロントに温度/湿度計がある


さて実際にこの「PolyBox」を3Dプリンターの脇に設置してみると「eBOX」より上背もあるし大きく感じられるが、常に二種のフィラメントを湿気に曝すこと無く常設しておけるフィラメントスタンドとして重宝しそうだ。また「eBOX」にも言えることだが、メインの3Dプリンター上部にフィラメントをセットするスプールホルダーがあるもののフィラメントリールによってはスプール径やデザインがこのスプールホルダーに入らないものもある。そうした際には何らかの外部のスプールホルダーを必要するので「PolyBox」はなかなかに便利なのだ。

肝心の除湿だが、前記したように電気的な機構を持っているわけではないので繰り返すがその効果は庫内に入れる乾燥剤の能力に依存する。附属の乾燥剤二つをセットして試してみたが6時間ほどの後に17%まで下がり、翌日には12%まで下がった。その後は10%から17%あたりを行き来している…。
ちなみにこの湿度計は最低10%までしか計測できないのでそれ以下になっても表示は10%だ…。
なお別途オーダーした超即効を謳うシリカゲルでは無く塩化マグネシウム/酸化マグネシウムが主成分の強力乾燥剤が届いたら比較してみたい。

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※附属の乾燥剤で内蔵の湿度計の計測限界値である10%まで下がった


ただし乾燥剤が100%効果を上げるためには「PolyBox」が密閉状態にあることが理想だが、本体カバーとベースの間に隙間がないかどうかには気を付ける必要があるし、長時間使わない時にはフィラメントチューブを抜き、ルーバープラグを閉じておくとよいだろう。

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※ケース上面にある三つのルーバープラグ


ルーバープラグといえば「PolyBox」活用時、小さなことだが注意する点がある。それはフィラメントリールが3Dプリンター側で引かれた際に抵抗なくスムーズに回転してフィラメントを供給できなければならないということ…。一応回っているから大丈夫だろうと思っていると、フィラメントの供給不足で造型物がスカスカに…などということもあり得る。

まず「PolyBox」はルーバープラグはケース上部とベース側側面の2箇所にある。「PolyBox」と3Dプリンターのフィラメントフィーダー部位の距離や向き、そして設置位置の高さの違いなどを考慮し上下どちらのルーバー穴を通した方がフィラメントリールがスムーズか、事前に検証しておくとよい。
さらに「PolyBox」内のフィラメントリールの向きも引出しが上側からがスムーズか、あるいは下側から引きだした方がよいかを前記のルーバー位置との関係で確認することをお勧めする。


ということで一週間ばかり使い続けているが防湿およびフィラメントホルダーとして十分信頼できる製品だと思っている。ひとつ問題としては乾燥剤が実際にどれほど持つのか…今後はコストパフォーマンスに関して注視していきたい。




ラテ飼育格闘日記(719)

暑さのピークが過ぎたと喜んでみたが、まだ結構暑いし湿度がメチャ高い。そして雨も多いからラテとの散歩はショートカットモードが続く…。足が悪く、暑いところにレインコートと三重苦ではラテも散歩に出たくないようで、ここのところ夕方の散歩を嫌がる日もあった。


それでも全部の散歩をパスするわけにはいかない訳で、ラテの首には保冷剤を巻き、オトーサンの首にはネック・クーラーなるものを巻いて出かける。

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※ラテも何とか夏バテしないでここまで頑張ってきた


首…正確に言えば、頸動脈を冷やすことは直接的に脳の温度を下げ、脳はもちろん身体全体を熱による危機から守ることにつながるという。事実ラテの首に保冷剤を巻くようになってから、散歩途中で「ハアハア」と口を開け、舌を出すことはほとんどなくなった。

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※ネック・クーラーとモバイルバッテリー


ただしラテ自身の体温が高いこと、そして外気温もメチャ高いから保冷剤にしても30分も持たない。そんなこともあって散歩はできるだけその範囲で短く終えるように考えているが、ラテ自身も昔のように歩き回ることはできないようだから丁度良いのかも知れない。

オトーサンは前記したネック・クーラーというハイテク製品を首に巻いて出かけるが、考えてみるに首に何やら機器を巻き、モバイルカメラを装着し、非接触温度センサーや黒球式熱中症指数計をぶら下げている爺さんはかなり怪しい姿に違いない(笑)。

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※朝目を覚ました後、女房の枕に顎を乗せて再びうとうと…


しかし特にラテとの散歩時にファッションがどうの…とかはどうでも良く、まさしく安全第一に過ごすことに注視してきた。なにしろラテだけでなくオトーサンも自慢では無いが高齢者であり熱中症にもかかりやすく足腰も弱っているから体裁などあまり考えてはいられない。

それに自分が考えるほど他者は自分の事をしげしげと見ているわけではない(笑)。過日このネック・クーラーを首に巻いて炎天下の中、いつものクリニックへ行ったが、取り忘れてそのまま診察室へ入ることになった。しかし医者にしても顔馴染みのスタッフらにも「それはなんですか?」と聞かれることはなかった…。

で、このネック・クーラーだが、頸動脈に触れる左右両端内側がアルミ板になっている。ここを小型冷蔵庫にも用いられる「ペルチェ素子」で冷却する仕組みで、首に掛けることで頸動脈が効率的に冷やされ、冷たい血液が体を巡ることで、体温を下げてくれるという理屈。
そもそも脳は体温が37度前後でいちばん能率よく働くので、暑いときには首を冷やすことによって脳を適温に保てば、集中力の維持などがしやすくなる。だから受験生の方々にもよいかも知れない…。

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※公園で水を…と思ったら「飲ませたい!」と未就学児童が。それではとお願いしたが馴染みの無い子供だと神経質なラテは口を付けない(笑)


本体の重さはたった124gほどだから首に着けてもまったく苦にならないが、モバイルバッテリーで動作するので適切な物をポケットなどに忍ばせる必要がある。
リモコン部は脱着できないケーブルに付いている。といっても操作は簡単で電源のON/OFFの他は「強」「弱」「ゆらぎモード」の3段階設定だけだ。ちなみに「ゆらぎモード」は「強」「弱」が数十秒毎に交互に切り替わるモードで冷えすぎを押さえるためにも役に立つ。
なお肝心の冷感度だが「強」の場合、外気温よりプレート温度は最大-10から-15℃になるという。

なおバッテリーは内蔵しておらず別途モバイルバッテリーを使うが、10000mAh容量の場合約10時間使用できるという。
とにかく首に掛けるだけだし両手が使えるのも便利だ。ただしプレートが大動脈部位にきちんと当たるよう常に調節しておく必要がある。

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※先日、珍しく初対面なのに鼻をツンツンできるワンコと遭遇!


さてさて、肝心の使い勝手だが個人的には快適でとても気に入っている。例えば室温が27℃とか28℃のときにこの「ネッククーラーNeo」を使うとエアコンは必要ないと感じるほどだし外気温34℃の炎天下を歩いてみたがかなり楽だ…。
というわけで、屋内・屋外を問わず熱中症予防になるし、特に暑い屋外での仕事や作業時には効果的ではないだろうか。とはいえ文字通り100%エアコンの代用になるはずもないが、いま少しお世話になりそうだ。
そしてオトーサンの口癖だが、ラテがいなければ散歩などするはずもない(笑)。暑い日も寒い日も、そして雨風が強い日も工夫してラテと楽しみながら安全に過ごしたいものだ。




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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。
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