驚かされたホテルのドアマンの対応とは?

先日「3000人の顔と名前を覚えたドアマンに聞く【簡単に顔と名前を覚えられる記憶術】」というウェブサイトを見て古い記憶が甦ってきた。記録を調べて見るとそれは1996年11月5日のことだったようである。


その日、日本経済新聞朝刊にアップルの全面広告が載った。それは当時のCEO ギルバート・アメリオ氏の大きな写真と共に「メーカーの理論より、ユーザーの実感の方が、はるかに正しい」というコピーが印象的だった。
実はその日はホテル・オークラでアップルジャパン主催のエグゼクティブミーティングがあり、来日したアメリオ氏も同席するということでデベロッパーの一人として私も招待を受けていた。

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※1996年11月5日、日本経済新聞朝刊に載ったアップルジャパンの全面広告。当時CEOのギル・アメリオ氏から直筆サインをいただいた


私は朝刊の広告を見ながらふと思いついた。この新聞を持参しアメリオ氏本人にサインをしてもらおうと...。
まあ実際にそうしたタイミングがとれるかどうかは会場に行ってみなければ分からないが、チャンスがあればよい記念になると思ったのだ。
結果は嬉しいことに一言二言会話ができ、握手もできたしサインも嫌な顔もせず笑顔で応じてくれた。
この辺のエピソードに関しては「前Apple社 CEO ギルバート・アメリオの思い出」に詳しいのでご参考にしていただければ幸いである。

さて本題だが、アメリオ氏のサインのことではない。
私は自分の会社から車でホテルに直交したが、残念ながらホテル・オークラを多々利用したことはなかったはずだ。過去に一般の客として出入りしたことはあったかも知れないが、馴染みだったとか定宿だったということではなかったから一見の客であった。

ハイヤーがエントランスに着くとさすがに一流ホテルだ。ベルボーイが「いらっしゃいませ」と開いた車のドアを押さえて笑顔で迎えてくれた。
私は会釈し、コートの裾に注意しながら車から降りフロント入り口へと向かった。
そこで初めて驚くべき体験をしたのである。

ドアは自動ドアだったと思うが、入ったその脇に中年のドアマンがいた。優雅な足取りで私の方へ向かってきた。そのときドアマンは「いらっしゃいませ松田様」といいながら手荷物を持ってくれた。
「お世話をかけます」といいながら私は「凄いな」と感激していた。
たかが名前を呼ばれただけではあるが、ドアマンとは当然のことながら初対面なのだ。これが度々利用していた御茶ノ水の山の上ホテルであれば顔と名を覚えて貰うほど利用していたから当然としてもこのホテルは繰り返すが一見であった。無論コートに名札がついていたわけではない(笑)。

前記したウエブのニュースでは3000人の顔と名前を覚えているドアマンの話だが、それ自体努力の賜でありサービス業としては素晴らしいことだと思うが、ドアマンはどこで私の名前と顔を知ったのだろうか。
意地の悪い私はドアマンがいた付近に馴染みのアップル担当者でもいて「あれは松田さんです」と耳打ちでもしているのかと注視したがそれらしい人物もいなかった。

ということは本日アップルのイベントがあり、当該時刻には多くの招待客がこのロビーへと足を踏み入れるということで、推測だがアップルから招待客の顔写真と名前といったリストがホテル側に渡され、それをドアマンが意識的に覚えたということ以外に考えられない。しかし招待客の数は500人にも上っていたのだからどうにも釈然としない。
著名な政治家とか芸能人であればともかく一般客の名前をそらんじる努力は仕事とはいえ大変なことに違いない。
「それがサービスなのだ」といってしまえばそれまでだが、これまで多くのこうした催事に参加してきたが、ドアマンからいきなり名前を言われたのはこの時だけでありその後は経験していない。




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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員